2015年8月29日土曜日

公文川から登った三久安山

三久安山には何度か登っていますが、今回は東の公文川から登ってみました。三方から県道521号道谷三方線で公文川を遡り、溝谷への分岐を右に橋を渡り、小原の集落を抜けます。道谷方面と藤無山の分岐を道谷の方へ行くと、じきに舗装が終わってしまいますが、その手前に車を置いて歩き始めました。橋を渡って道路が川の西側に来たところで、西側に谷があり、橋が架かっています。ここの斜面から尾根に上がることにしました。ここは尾根の先が道路に接しています。急斜面を無理矢理登ると、すぐに作業道がありました。荒れていて、谷の奥に向かっているようなので、道は歩かずにさらに真っ直ぐ登りました。急斜面なので腕力で登っている状態がしばらく続きましたが、標高差で100mほども登ると脚力だけで登れるようになりました。この後も何度か腕力に頼る場所はありましたが、ひどい急斜面はなく、標高750m+の主尾根に達しました。地形図では主尾根の手前が急勾配ですが、ここは足場が良かったので特に問題無く登れました。

主尾根に出ても、残り標高差400m以上を登らねばなりません。まず最初に100m程度を登るややきつい斜面がありましたが、後は植林が多く、たまにアセビが茂っている程度で藪も少ないので、歩き易い尾根でした。標高が上がるにつれて植林よりも自然林の中に巨木が目立つようになります。これがこの山の魅力でしょう。標高1000mを越した付近では木が無くてシダが茂っている場所もあります。ここを過ぎると木の間隔の広い自然林となり、気分良く歩けました。そして幅広い尾根から、シダの茂った三久安山山頂に出ました。展望はありませんが、日当たりの良い気持ちの良い場所です。小原三等三角点(1123.13m)と、宍粟50名山の標識があります。

下山は北に歩いて県道521号線の分水嶺の峠を目指しました。三久安山から北に延びる尾根は2012/05/26に通っています。広い尾根で、風通し最高です。まず大きな葉を付けた巨大なホオノキがあります。その後も巨木が多く、夏も終わりとはいえまだまだ緑の葉がきれいでした(写真)。途中から西側は植林になりますが、尾根上と東側斜面は自然林です。1012mピークに登り、鞍部まで降りてからだらだらと1067mピークに登りました。ここは2012/06/23に鹿伏川から登ってきました。ここで進路を東に取り、まっすぐに進みました。次の1050m+ピークで少し迷いましたが、この付近は小ぶりな木が増えますがまだ自然林です。そして緑を楽しみながら歩いていると、標高1000m付近まで降りたところで南側が伐採地となりました。この伐採地はここまで歩きながら見えていたものです。背の高い草が茂っていて、足を踏み入れたくありません。伐採のおかげで展望は十分です。藤無山から三久安山まで見渡せます。しばらくは伐採地のネットに沿って陽に炙られながら尾根を歩きました。金属プレートの阿舎利四等三角点(982.51m)は、そのネットのすぐ下で草とネットに埋もれていました。白いポールが近くになければ、見つけるのは不可能でしょう。ここで伐採地に別れを告げて、北の尾根に行きました。ここはとても手入れの悪い植林という感じです。989mピークからは東に尾根を降りました。すぐに林道がありました。この林道(作業道という感じ)は古い地形図には載っています。ジグザグに草の茂った古い林道を降りましたが、下の方は湿地帯となっており、林道は消えてしまいました。県道に近づくために谷を渡ると、ここにも古い作業道がありましたが、これを歩いても県道には出ません。県道はこの位置ではやや高い位置を走っていることに気付いて、最後は腰近くまで伸びたシダの茂った斜面を無理矢理登って県道に出ました。ここは素直に谷を降りた方が良かったかも知れません。この付近の谷の地形は複雑で、おそらくはかんな流しの跡ではないかと思います。

今回の目的の一つは、この県道521号線が開通しているかどうかを確認することでした。小原の付近には通行不可と書いてありますが、2013/08/27に藤無山から降りてきて確認したところでは、今回降り立った付近から道谷側は整備されていました。南に歩くと、最初は登りですが、カーブの所が峠となります。ここは標高がほぼ900mもあります。「阿闍梨国有林森林整備事業(造林)」という表示があり、車がとまっていました。峠から南はジグザグの下りとなります。倒木などの障害物は無いので、歩くには問題ありません。しかしガレ石が転がっていて足が痛くなる場所もありますし、山側は崩れ気味で道幅も狭く、自動車で通るのはあまりお薦めできません。公文川まで降りてきたときは、ほっとしました。距離としてはそこからも長くて、1時間半近く歩きました。586m地点では西向きの林道は進入禁止となっていました。ここには江戸時代の墓があり、19世紀前半のもののようでした。谷は水流が美しく、木々も美しいので、気持ちの良い谷なのですが、足下はなかなか歩き易くはならず、ハイキングコースとしてはイマイチでした。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「音水湖」です。

0 件のコメント: