2013年11月30日土曜日

氷上町三方の葛野川北側の山並み

これは説明しにくい尾根です。2013/08/06に鳥羽から鳴尾山に登り、播州峠まで歩きましたが、その時に播州峠から東に延びる尾根が長くて歩きやすそうなので気になっていました。今回はそれを東の氷川町から西へ歩いてみました。

登り口は氷上町中です。山裾に墓地があり、その東端に重い金属の扉があります。これを開けると道がありますが、すぐに終わってしまいます。ここから左手の植林の尾根をひたすら登って、尾根に出ました。尾根は歩きやすく、標石の西山四等三角点(351.50m)に着きました。この後はちょっと平らな尾根となり、木の間から西に鳴尾山が見えました。それからややきつい登りがあり、453mの先には「国調三角」の杭があります。この杭はこの先にもいくつかありました。500mまで登るとネットが現れ、北側の山並みがよく見えました。ネットはすぐに終わり、植林になります。615mピーク付近には親父畔下四等三角点(611.84m)があるはずですが、持っていた古い地形図には載っておらず、見落としました。ここからさらに少しずつですが登っていき、716mピーク(方須張山)は気持ちの良い場所です。ここから少し下ると、親父畔上四等三角点(662.13m)があります。

ここからはほぼ平坦で、植林が多くてとても歩きやすい尾根となりました。698mピークを過ぎ、次は郷附下四等三角点(489.60m)です。周囲は伐採してありますが、伐採した木がそのまま転がっているので歩くのは疲れます(写真)。そして2013/08/06に播州峠に降りた地点を過ぎ、ぐるっと南に進路を変えて、共同アンテナの残骸のある山寄上山四等三角点(667.05m)を過ぎると植林ですが、倒木地帯もあって抜けるのにちょっと苦労しました。西側すぐ下には伐採用の道があるのですが、尾根の倒木は片付けてくれません。そして広い尾根を南に降りると、舟坂峠です。石仏にお参りして、東の坂を降りました。地形図ではここは真っ直ぐに谷を降りる道が描かれています。じっさいに道があるのですが、斜面にジグザグに作られています。斜面が崩落して道が細くなったり埋もれて消えかけたりもしていますが、曲がるごとにピンクテープのマーキングがありますし、杭もたくさん打たれていて、見失うことなく降りられました。しかし谷に降りると倒木が多く、大水の跡も残っていて、歩きにくくなりました。ここは「坂の谷」というようです。堰堤に出た後も道は不確かでしたが、最後はしっかりした林道に出ました。これは地形図にある道です。ここからは林道で、三方池(桜大池)に出てきました。池の奥にあるの弁財天の祠はもぬけの殻でした。面白いのは堤防の上に三方池四等三角点(225.77m)があることです。ここから出発点まで戻りましたが、途中には「三方の大カツラ」もあり、初冬の田園風景を楽しめました。

まるで特徴のない長いだけの尾根と思われるかも知れませんが、この付近は山奥のようですが平地の標高が低く、登り始めた地点は標高150mですから、標高差では550mほど登っています。それにしても4時間半歩いて三角点6個というのは記録的です。どれも四等三角点で、西山三角点を除いてすべて金属プレートでした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「大名草」です。

2013年11月16日土曜日

朝来市の大谷・伊由三角点

これら二つの三角点は、多々良木川の北側にあります。国道312号線の道の駅朝来に車をとめて、裏山に登るルートを探しました。道の駅から東に多々良木川の北側を歩いてみましたが、急斜面の植林が続いており、無理をすれば登れるにしても危険な斜面でした。次に道の駅から312号線を北上し、畑と山の間の道を歩きました。山側はしっかりした害獣よけの金柵でガードされています。高圧線が通っているので登り口があるかと思ったのですが、金柵に入り口が見つかりません。しかし道の脇に小屋があり、その脇に入り口がありました。ここから山に入りました。少し平坦地があり、その先は急斜面です。谷沿いに少し登ると左手の斜面に作業道があったので、それを登りました。植林の中をジグザグに登っていく道で、意外と無くなりません。しばらく登ると関電の赤い「火の用心」があり18号と19号鉄塔の分岐になっていました。巡視路はもっと北から登ってくるようですが、ここからは巡視路で生野北支線18鉄塔に出ました。1系統しかない、小振りの鉄塔です。さらに尾根を登って、主尾根に出ました。380m+ピーク付近です。

ここからは落ち葉を踏んで気持ちの良い尾根歩きとなりました。大谷四等三角点(387.24m)は周囲がちょっと伐採されているだけで展望はありません。その後も多少倒木がある程度で楽な山歩きとなりました。393mピークを過ぎて、470mピークが本ルートの最高標高点です。ここには朝来市の地積図根三角点があります。手前のあたりで木の間から多々良木ダムが見えました。ここからは北東に降りなければならないのですが、東に行き過ぎて、東の方に降りそうになりました。こちらは松茸山らしく、荷造りテープだけでなく頑丈なネットが3重に張られています。動物避けというよりも人避けに見えます。こちらには行かず、北東に伸びる倒木の多い尾根を探して降りなければなりません。降りると細尾根が続きます。410m+の小ピークを過ぎると地形図では破線道が尾根を横切っています。西側には古い道があるようでした。ここからちょっときつい登りで420m+ピークに上がりました。この付近にも破線道が通っているはずなので探しましたが、北の納座から登ってくる破線道に相当する古い道を見つけました。この道はピークの北側を巻いていたので、それを通って北に向かう尾根に戻りました。

しばらく北に410m+の細長いピークを歩いてちょっと鞍部に降りると、切通になっていました。ここには「入山禁止 9月15日~11月15日」という看板が立っていました。幸いこの日は16日でした。この先の尾根は厳重に両側を紐やネットで囲まれた回廊となっています。「この山に入山した者は刑事告訴し同時に民事訴訟による賠償請求する」と書いてあります。賠償って、山に入るだけでどんな損害があるのでしょうか?驚いたことに、この山の中に監視カメラまで設置されているのだそうです。確かに赤松が多く、松茸の取れそうな山ではあります。この気違いじみた状況は長くは続かず、380m+ピークから西に折れると平和な尾根に戻りました。ときどき北に朝来山が見えます。伊由三等三角点(338.84m)は森の中で、展望はありません(写真)。この後は尾根に沿って下山しました。北西に尾根が曲がり、降りて行くと生野北支線14鉄塔がありました。その先には中に何もない倒れかけた小屋があり、赤い「火の用心」がありました。ここから西の谷に下山すると養鶏場(?)に出ますが、作業の音がしていたのでさらに尾根を北に歩いて、尾根の先で下山しました。尾根の周囲は金柵で囲まれており、先端は角になっていますが、ここからはうまく出られず、ちょっと南に柵沿いに歩いて小屋の近くに出入口を見つけました。

松茸シーズン以外なら、気持よく歩ける山だと思います。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「但馬竹田」です。

2013年11月9日土曜日

八代峠から物部山

先週は大路ダムから大路山に登りましたが、松茸山で登山禁止でした(登っちゃいましたが)。そこで今日は、先週行けなかった物部山に西から登ってみることにしました。

播但自動車道の朝来インターから北に走り、八代坂トンネルを抜けた所に車を止めて、旧道を南に登り始めました。通行止めになっており、自動車は入れません。不法投棄が多いようです。峠近くまで登ると壊れかけた休憩所があり、石碑もいくつかあります。石仏は慶応四年となっています。峠に行くと、切通が崖崩れで落ちてきた岩で埋まっていました(写真)。

峠の南側から東斜面を登り、尾根に上がりました。あとは尾根沿いに登りとなります。雑木林が主体ですが、松の木が多いのが気になりました。しかも赤松が多いのですが、ここは松茸山ではないのでしょうか?とにかく何の警告もないので、気楽に歩けました。標高490m+の尾根に登ると、北側は伐採地となっていました。須留ケ峰方面がよく見えます。さらに雑木林を歩き続け、529mピークを過ぎ、659mピークまで登ると、大昭和製紙の「火の用心」が木に括りつけられていました。ちょっと平坦な尾根を歩いて、さらに登ると700m+の小ピーク、ほぼ水平に北に歩くと、物部山山頂です。切り開かれており、木の枝の間から竹田城が垣間見れます。物部山三等三角点(707.50m)があります。

山頂から少し北に降りると、さらに竹田城がよく見える場所がありましたが、なんせ遠いので写真撮影には性能の良い望遠レンズが必要です。落ち葉を踏んで尾根を降り、切通の峠に出ました。先週はここから東に降りましたが、今日は西に降ります。峠付近にははっきりした道がありますが、すぐに倒木だらけの谷になって、道は不明瞭になってしまいました。谷の北側斜面を適当に歩いて降りて行くと、よく保存された炭焼き窯がありました。このあたりからは、かつての段々畑が植林になっています。川に近い場所は沼地になっているため、北側のなるべく上の方を歩いて行くと、いきなり道路脇のコンクリート壁の上に出てきました。あとは道を歩いて八代坂トンネルに戻りました。

八代峠の崖崩れにはびっくりしました。トンネルに何かがあったときのための予備の道路として整備しておく、という発想はないのでしょうか?

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「但馬竹田」です。

2013年11月4日月曜日

夢前町小坪の高ズッコ

天気が悪いので近場の山に登ろうと考えて、この山に登ることにしました。2007/06/30に登っていますが、最近になって[1]で名前を知って、また登りたくなりました。若王寺(じゃくおうじ)神社を参詣し、北側の尾根に登りました。最初は急斜面ですが、すぐになだらかになります。あとは尾根を西に登って主尾根に出ました。典型的な藪山ですが、倒木やシダが少ないので行く手を阻まれることはありません。主尾根も多少シダが生えている程度で、小道もあって快適に歩けました。高ズッコの山頂には、小坪四等三角点(337.13m)があります(写真)。ここでちょっと油断して三角点の先をまっすぐ降りていったところ、東に降りる尾根でした。登り直して、山頂から北に降りました。

この先の尾根も歩きやすく、踝までのシダが茂っている所もありますが、道ははっきりしていました。アップダウンも少なく、大坪と芦田をつなぐ峠に出ました。ここにははっきりした峠道があります。前回はここから北の芦田三角点まで歩いたのですが、今回は雨が降ってきたので大坪に降りました。最初ははっきりした植林の作業道ですが、途中から土砂で斜面が埋まっており、雨の中を適当に降りましたが、足元は石だらけでした。暗い植林を抜け、溜池まで出るときれいな道がありました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「前之庄」です

2013年11月2日土曜日

朝来の大路山

竹田城の西側の山が大路山です。竹田城の駐車場から登山道があるようなのですが、竹田城の駐車場は常に満車状態で近づくことすら困難です。それで大路ダムから登ることにしました。ところが大路ダムに向かう道には「入山禁止 大路山全域を茸類の乱獲と山火事の防止のため関係者以外の入山を禁止する」という殺生な札が立っています。ダムの周回道路にも「松茸山につき大路山・瀬本山入山禁止」という札がいたるところに立っています。瀬本山がどの山か、調べても分からなかったのですが、とにかく松茸を特に美味だと思わない私は松茸を採るつもりは全く無いので、紐が張っていない所から登らせてもらいました。

登りはじめたのは大路ダムの北側の尾根です。最初は谷にあった道を登って行きましたが、道が怪しくなってきたので急勾配の藪を登って230m+ピークに出ました。そこからは北に縦走しました。植林を抜けると笹が茂っています。370m+ピーク付近からは竹田城が望めました(写真)が、それ以外の展望はありません。410mピークからは地籍調査のピンクテープがあり、竹田城駐車場からの登山道です。だんだん道がはっきりして歩きやすくなりました。山頂には千眼寺三等三角点(603.17m)がありますが、標石の角がだいぶ摩耗しています。

山頂からは西に尾根を歩きました。特に歩きにくくもなく、景色も見えない尾根です。勾配もそんなにはありません。650m+ピークに登ると、朝来市の地籍図根三角点がありました。ここからは南西に尾根を歩くつもりだったのですが、考え事をしながら藪を下っていると、実は南東の尾根を降りていました。しかも470m付近まで降りてから気がつきました。登り返すのは大変で、500m付近まで登ると細い水平道があったので、それを歩きました。唐川に通じる峠まで出られないかと思ったのですが、さすがにそれは甘くて、谷を渡って隣の尾根で道は無くなり、結局標高差150mほどを登って、651mピークに出ました。

時間があれば南の物部山まで行きたかったのですが、この登りで疲れ果てて、峠から下山することにしました。峠まではひどい藪もなく歩けました。峠は切通しになっており、きちんと作られた道が通っています。これを東側に降りて行きました。幅の広い道なのですが、手入れが悪く、倒木が行く手を塞いでいたり、道の真中に木が生えていたりします。それでも最初は斜面をジグザグに進んでいきますが、最後は谷に降りてしまいました。谷は倒木(放置された間伐材が大雨で谷に滑り落ちてきた)で埋まっているため、道のない斜面を適当に降りました。そのうちにコンクリートの道に出ましたが、土石流の跡が残っており、なかなか歩きやすくなりません。最後は治山工事用の道に出て、歩きやすくなり、大路ダムまで戻りました。地形図ではこの谷の破線道は川よりも南に描かれており、歩いてきたのは川の北側だったので、南側に移ればもう少しまともな道があったかも知れません。

松茸シーズンを外して、再挑戦したい山です。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「但馬竹田」です。