2021年5月29日土曜日

戸倉峠から北へ歩く

 


姫路と鳥取をつなぐ国道29号線は県境を新戸倉トンネルで通り過ぎますが、ここから北に県境を歩きました。まず旧戸倉トンネル入口まで旧道を歩きました。トンネルの手前に車を止められますが、そこからの林道にはチェーンがかかっています。小舟山林業専用道新設工事だそうです。林道を登って戸倉峠に行きました。赤谷山への登山道は峠手前で南に入りますが、同じ付近で北の斜面を登り、支尾根を登っていきました。ちょっと急ですがすぐに尾根に上がれました。歩きやすい植林ですが、すぐに西から林道が上がってきて少し林道を歩きました。次のピークで林道から別れて尾根歩きに戻りました。ブナの木の新緑がきれいで、「42」と書かれた赤い札が打ち付けられていました。山スキーのコースでしょう。「しそう天空回廊」という戸倉峠と三ノ丸を結ぶコースの案内もありましたが、これも冬季用でしょうか?


1073mピークを過ぎると枯れたチシマザサが見られるようになりました。気をつけないと怪我をします。周囲は新緑がきれいですが、尾根の東も西も植林です。西側は傾斜も少なく、開けた場所もあります。尾根が幅広くなると枯れていないチシマザサが増えてきます。最初はパラパラと生えていますが、そのうちに密集している場所が増えてきました。尾根の東側は林で、西側は木が少ないことが多く、最初は西側を歩いていましたがチシマザサが増えてきたので東の林を歩きました。2016/12/18にも同じ尾根を歩きましたが、なんとなく同じようなコースを歩いています。チシマザサを避けて歩くと同じようなルートになるのでしょう。木がまばらな所は気持ちよく歩けました(写真)。「23」の札が落ちていました。この付近からは巨木が増えて、楽しめる山歩きですが、チシマザサはかなり邪魔です。腕力を必要とするような藪ではありませんが、チシマザサは強いので上手に通り抜ける必要があります。


2016/12/18の経験からこのまま尾根を登るのは危険だと分かっていたので、尾根の途中から下山することにしました。1202m地点を目指して降りましたが、こちらもチシマザサが茂っており、かならずしも下山の方向に曲がっていないので思うように方向が定まりません。しばらく降りると北西側が植林だと気付いて、そちらに寄って降りました。すると1202m地点の北の付近で林道に出ました。草が生えていますが歩きにくいことはなく、まっすぐに降りていくと地形図の林道に出ました。降りたところは岩に赤いマークがついていました。あとは整備された林道を1時間以上歩いて戸倉峠に戻りました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「戸倉峠」です。



2021年5月22日土曜日

生野の宮の谷渓谷から高畑山

 


宮の谷渓谷は生野町真弓の生野高校の東にある谷です。上流にはダムがあります。越年神社から道を歩くと林道と参道が別れて、参道は川沿いに登っていきます。宮の谷川を渡るところには細い橋が掛かっていて、ちょっと不安ですが危険なことはありません。この日は前日が雨で水量が多く、滝は迫力がありました。一の滝、二の滝、三の滝、観音滝(写真)、紅葉滝と鑑賞して、観音岩を過ぎて、くぐり岩に来ました。ここまでも岩が濡れて滑りそうで、行者堂も場所によっては水が流れていたのですが、くぐり岩は中が川になっており、靴を濡らさずに通るのは不可能でした。かと言って登ってきた道も滑るので下るのは危なそうなので、斜面を登ることにしました。植林の斜面で登れると思ったのですが、倒木なども多く、登りやすそうな西側に少し寄ってから尾根を上がろうとしましたが、這いつくばって木に掴まらないと登れません。もっと困るのは頭上の大岩で、なんとか四つん這いで登ると、金網がありました。金網とネットが二重に張られていますが、しっかりしているので金網に掴まって登ることができました。金網の東側を登っていくと、徐々に作業道の名残が現れました。これを登って、標高280m付近で一息つき、作業道で主尾根を目指しました。作業道はまっすぐに尾根には上がらず、東の植林に入って行ったので、植林の斜面を登って主尾根に出ました。


主尾根は植林で、2014/07/12にも登っています。東に行くと、南が植林で北は自然林となりました。障害物もなく歩きやすく、新緑もきれいです。ただ、北にあるはずの池は木に隠されて全く見えません。785m地点を過ぎ、徐々にアシビが増えてきます。いくつかアシビの藪を抜け、最後は植林となり、高畑山の山頂に着きました。本谷三等三角点(983.65m)があり、兵庫県の高畑山反射板があります。曇りがちであまり遠くまで見えなかったので白岩山には行かず、下山することにしました。


下山は登りとは違う尾根に向かいました。まず登ってきた尾根を藪を避けながら降りました。地形図には破線道がダムの方向にありますが確認できず、標高870m付近で南の尾根に向かいました。2010/06/12の逆コースです。この付近は西側に展望がありますが、アシビの藪で尾根を探すのに手間取りました。尾根に出てしまえば切り開きがあり、金網沿いですが気持ちよく歩けました。登ってきた尾根にもこちらの尾根にも三菱の杭があります。難関は標高680m付近の岩場で、展望のある岩の次の岩は越えられず北側を巻きました。特に藪はなく、どんどん尾根を降りて行きました。最後は生野支線五二鉄塔に出て、さらに尾根を降りると赤い「火の用心」があり、それに従って植林の斜面をジグザグに降りました。結局は尾根に戻るので真っ直ぐ降りても同じだったと思いますが、そこから五三鉄塔の方に降りると林道に出られました。


登山目的なので、滝は見に行かずにダムまで登って南の尾根に登るべきでした(三菱マテリアルの現在の見解は知りませんが)。雨の後に滝を見に行くときはヘルメットと長靴が必要です。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「生野」です。



2021年5月14日金曜日

音水湖から阿舎利山

 


音水湖側から阿舎利山には、2012/07/28に音水ちくさ自然公園から登っています。今回は直接尾根を登ってみました。まず最初に、国道29号線に覆いが被さっている所の北側から急斜面を登りました。ここには赤い「火の用心」は無いのですが、黒いプラ階段があって巡視路です。巡視路がなければ登れない急斜面ですが、登り切ると原横行線九鉄塔がありました。鉄塔からも急斜面で、これを登ると快適な尾根ですが、すぐに下りの急斜面になりました。鞍部に降りると地形図の林道が北から伸びてきており、東の尾根に上がって行っています。左右に別れているのですが、とりあえず左側(北側)の林道を登りました。この先はずっと林道歩きです。林道は尾根の北寄りに作られているのですが、時々右に分岐して尾根の中央に上がり、そこからまた尾根に沿って登っていきます。そんなスイッチバックを6回くらい繰り返しながら登り続け、最後は終点に着きました。途中では音水湖から氷ノ山も望めますし、歩きやすい林道ですが、標高差は350mもあります。つまり、林道で標高950mまで登れてしまうのです。残りは標高差140mで、間伐材の転がった植林を登りました。林道を歩いた割には時間がかかり、登り始めてから2時間近くかかって阿舎利山の山頂に着きました。周囲は森で、引原山三等三角点(1087.36m)があります。


下山は別の尾根にしました。登ってきたのと同じ方向に下ってゆき、北寄りの尾根に行きました。こちらの尾根も片側が植林の所が多く、自然林も美しく、楽に降りられました。標高850m付近で東側の植林が伐採されていて、林道がありました。しかしジグザグの林道なので尾根をそのまま降りました。こちらは自然林となりました。三久安四等三角点(811.87m)は、岩のあるピークの西端のアシビの下にありました(写真)。さらに尾根を降りて、標高750mでは北寄りの尾根を選びました。ここは急斜面ですが、降りるとまた楽な尾根になりました。最後は急斜面になり、送電線の鉄塔に出て巡視路に降りるつもりでいたら、鉄塔がこの尾根の先に無いことに気づきました。伐採された急斜面を少し横切って、原横行線一三鉄塔に着きました。ここから更に巡視路を南に歩き、国道29号線に降りることができました。鉄塔に向かわずそのまま降りられたかどうか、後から見て回りましたが、まっすぐ降りるとコンクリートの法面の上に出るので、音水ちくさ自然公園の方に降りる必要がありそうでした。


林道でかなり上まで登れるのには驚きました。


展望 ★☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「音水湖」です。



2021年5月8日土曜日

鹿伏の滝から赤谷山

 


2021/4/10に音水湖西岸から北に歩いて鹿伏の滝(こままいの滝)に降りましたが、今回は滝から逆に歩いて赤谷山まで行きました。今回は雨の後で水量が多く、滝はきれいでした。林道を西に歩いて、70分ほどで終点に着きました。ここで西南の尾根に上がりたかったのですが、前回降りてきたルートは急すぎて登るのも危険です。かと言って谷奥には倒木があり、周囲の斜面はどれも非常に急です。結局、前回降りてきた尾根の先で登りやすそうな場所を探しました。砂地は無理ですが、土であれば斜面が登れそうなので、木と苔の生えた所を選んで登りました。しかし途中で掴まれる木がなくなり、斜面が急なので、手は木の根につかまり膝で這い上がるという状態になりました。それでもなんとか歩ける所まで登れました。あとは前回降りてきた枯れすすきの伐採地を登り、尾根まではすぐでした。


尾根に上がったら北に歩きました。急斜面をよじ登った後だったので尾根の林は天国です。気持ちの良い尾根ですが、1028m地点あたりから笹が生えてきました。それでもブナの大木があったりして良い感じです。1094m地点で音水川の方から来る綺麗な尾根と合流しますが、その先の1160m+ピークに登るところは笹薮でした。なんとか通り抜けると1160m+ピークは2020/11/11も通ったヌタ場のある笹薮で、ここからは笹をかき分けつつ登りました。そして1170m+は間違わないように北に歩きましたが、相変わらず笹薮で、戸倉スキー場からの登山道に出てほっとしました。あとは笹の回廊のような道を歩いて赤谷山に着きました。落折二等三角点(1216.57m)があります。今回は天候は悪くなかったのですが黄砂で遠くは霞んでいました。


下山は来たルートを戻りましたが、相変わらず1170m+付近では迷いました。そして1160m+ピークまで戻り、その先は笹薮で視界がなく迷いつつ、伐採地の中にある金属プレートの清木四等三角点(1140.13m)に着きました。伐採地の端にガクウツギが花をつけていました。2020/11/11にはこの東の尾根から登ってきましたが、今回はここで南の尾根に曲がりました。ここも笹が多くて視界がなく、尾根を見つけるのに時間がかかりました。尾根を降りていくと徐々に笹が減り、周囲も植林になって歩きやすくなりました。1100m+ピークで間違えずに南に向かい、1044m地点を過ぎると伐採地がありました。ここを南に降りると林道の終点に降りられますが、降りずに東に向かって尾根を降りました。宮中山三等三角点(995.63m)も伐採地の上にあって、枯れススキに覆われていました(写真)。ここからは最初に登った伐採された尾根が見えました。さらに尾根を東に歩くと、尾根の端に共同アンテナの残骸がありました。赤谷山からここまでは、2012/07/21の登りルートと同じです。ここから東に降りる斜面は非常に急でした。木が生えているのでなんとか二足歩行で降りられましたが、その先にも急斜面がありました。その先も南東に尾根を降り続けて、最後は岩の多い急斜面を降りて、国道29号線から見える伐採地の西端に降りてきました。伐採地を降りて林道の入り口に戻れました。


展望 ★☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「戸倉峠」です。



2021年5月4日火曜日

神河町大山の障子岩

 


国道312号線沿いの神河町大山に七宝寺というお寺があり、その北の山は「薬師山やすらぎの森」として整備されています。七宝寺に案内図があり、七宝寺の裏や、もっと下の庚申堂から道があるのですが、七宝寺の前には障子岩の案内板もあります。写真がのっていて、所要時間1時間45分となっています。そんなにかかるのかなと思いつつ、歩きはじめました。案内板がイマイチ理解できなかったので道をそのまま登ると害獣避けの扉があり、通ったはyo

いものの舗装道路はすぐに終わりました。2010/06/06にも同じ所を歩いていますが、その時とは違って北の山の三角点に行きたかったので、とりあえず北に道を探しつつ登りました。マーキングはあるものの道らしいものはなかったのですが、登りにくいという程でもありません。少し登ると登山道に出会いました。ここからはこの道を歩きました。途中に木のベンチもあり、ジグザグに登る良い道です。しばらく歩くと大きな岩があり、その左手で道は下っていました。少し下ると案内板があり、左が薬師樫、下が護摩道場、歩いてきた道は狐の踊石・ツガ平へ、となっています。ということは歩いてきたのは薬師道で、この大岩が狐の踊石のようでした。案内図の一番上まで来たことになります。しかし、障子岩のことは何も情報がありません。しかたなしに大岩の後ろの斜面を登りました。かなりの急登ですが、登ると障子岩への矢印がありました。ここを登るのが正解だったのか、他にここへ出てくる道があるのかはわかりませんが、地形図ではこの尾根に上がるのが正解に見えます。ここからは植林の中の道を歩き、東向きが障子岩となっている分岐点を、まず西に行って宮ノ谷四等三角点(510.3m)を見ました。周囲は伐採されていますが、アシビが生えています。


三角点から障子岩へは植林の中のまっすぐの道で道標や木に書かれた障子岩の文字に沿って歩きました。まず少し下ってから登りですが、地形図でわかるように徐々に勾配がきつくなります。この付近は間伐材が放置されており、徐々に岩も増えてきます。そのため登るのにはさほど困らないのですが、障害物が多く、急斜面なので真っ直ぐ進めるわけではありません。案内板も減ってきて、どこを登ったらよいのかわかりません。登りすぎて見逃すのは困るので、ときどき周囲を眺めましたが、見当たりません。後で分かったのですが、この広い尾根の北側には岩塊流があり、この上に障子岩があるのですが、岩塊流に目は止まっても、肝心の障子岩はなかなか現れません。これはハイキング向きではありません。急な斜面で、炭焼き窯の跡もあります。大きな岩が近くにあると寄って行って見ましたが、ハズレばかりでした。そうするうちに、障子岩と書かれた北を向いた板があり、やっとたどり着けました。標高は約700m、場所は地形図に650と書いてある所の上です。等高線が非常に接近した、広い尾根のほぼ中央です。案内板通りの障子のような上面が特徴的ですが、横から見ても板状に割れた岩がつららのようになっているのが特徴的でした。広さ10m四方もある割には航空写真には全く写っていないのが不思議です。


障子岩から、さらに上に登りました。最初は登りにくい間伐材だらけの急斜面の植林が続きましたが、徐々に楽になってきて、2010/06/06と2021/4/18にも通った山頂から西に伸びる尾根に出て、そのまま東に歩いて障子岩四等三角点(883.66m)に着きました。障子場というのは障子岩のある付近のことだそうです。ここからは北に植林の尾根を歩きました。素晴らしい植林です。850m+から858mピークへ行き、間違わないように東向きの尾根を降りました。ここから北の787mピークへの植林は美しい回廊でした(写真)。道の中央の帯は土の色が違うのではなく、木漏れ日です。787mから東に折れて、その先の730m+ピーク付近は東側が笹薮で、道も笹の中を歩きますが、藪に入ることはありません。生野支線三四鉄塔は見晴らしが良く、東西が見渡せます。しかし巡視路も東西に降りていくので、そのまま北に尾根を歩きましたが、ここは道が怪しくなって低めの笹薮を抜けました。そして猪篠四等三角点(659.23m)は文字通り笹の中に埋もれていました。さらに北に尾根の外れまで行くと切通しで、木に掴まってなんとか越知ケ峰林道に降りました。舗装された立派な林道です。


越知ケ峰林道で猪篠に降りようと歩きはじめましたが、長い林道で飽きてきて、早道を探してみようと、途中から古い林道に入りました。これも舗装されていますが、まず播磨中央線四一鉄塔がありました。それから2021/4/18に通った謎のポールのある所に来ました。その次は播磨中央線三九鉄塔で、これも巨大です。これを過ぎると舗装がなくなりましたが、それでも道は続いて、地形図通りに南の谷に着きました。地形図ではこの谷には破線道があるのですが、道の終点があるだけで谷に道はありません。地籍調査のテープは谷にもありましたが、歩ける状況でないので引き返しました。しかし越知ケ峰林道までは長い道なので、別のルートを探していると、西の斜面を降りる林道がありました。古くて草が茂っていますが、しばらくジグザグに斜面を降りていきました。しかし北に向かうと消失しました。崩落で埋まっているのかと思ったのですが、崩落の先にも道はありません。どうするか悩んだ挙げ句に、植林の斜面をまっすぐ降りることにしました。今日最初に登ったのと同じような斜面を降りていくと、また古い林道がありました。これも北に歩くと終わりましたが、そこは播磨中央線三九鉄塔の下の尾根で降りやすかったので、そのまま尾根を降りました。実はこの尾根は関電の巡視路になっていました。これはラッキーで、そのまま降りて行きました。黒いプラ階段を降りて、播磨中央線三八鉄塔に出て、さらにプラ階段を辿って降りて、谷沿いの舗装道路に出ました。さすがに巡視路は楽でした。


やすらぎの森はともかく、障子岩はハイキング向きではないでしょう。


展望 ★☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「生野」です。



2021年5月3日月曜日

カカナベ峠から登る須留ヶ峰

 


2021/4/25に登ったばかりの須留ヶ峰ですが、今回はカカナベ峠から登ってみました。カカナベ峠は門野から建屋に抜ける県道279号線の峠ですが、南向きに須留ヶ峰林道が作られています。まだ建設中で車では入れませんが、歩いて入って、すぐのところで東側の植林をよじ登りました。登ってしまえば綺麗な植林です。513mピークまで歩いて急降下してまた南に登りました。この尾根は両斜面は植林が多いのですが、中央にはネットがあり、その付近はアセビの藪になっている所がありました。道もあるようでしたが、ネットの両側を行き来していますし、降りていく作業道もあるようなので、ネットから離れないように歩きました。東の建屋方面の展望があり、古代村が見えます。アセビが邪魔な程度で、歩きやすい尾根でした。ただし652mピークはアセビの藪です。急勾配の登りが何箇所かありますが、藪ではなく植林なのでさほど苦労することはありません。1時間半ほどで主尾根に着きました。


主尾根をちょっと西に下ると南に地形図通りの林道がありました。この先はしばらく林道を歩きましたが、山側と谷側の両方が崩落気味で、しかも真ん中にはアシビが生えています。ここからは長野の方向が見えます。結局鞍部で尾根に戻りましたが、2012/12/16に大杉山から歩いてきたときに見たように、地形図とは違って古い林道が尾根を横切っていました。南側は前回に降りていったのですが、北側は宮本登山口からの林道と繋がっているのかも知れません。ここからは2012/12/16の逆コースで大杉山に登りましたが、林は美しいとは言え、いささかきつい登りでした。大杉山には展望案内があるのですが、壊れていました。しかしこの日は前回と異なり展望が素晴らしく、木に妨げられてはいるものの、ほぼ全方向が見渡せました。氷ノ山まで見えていました。


大杉山から須留ヶ峰まで往復しましたが、この間の林は美しく、北側の展望も続きました。須留ヶ峰には須留ヶ峰二等三角点(1053.54m)があり、ちょっとだけ大杉山(1048m)より高いようです。そういえば、須留ヶ峰と書かれた杭は2012年に比べるとだいぶ地面に潜ったようです。須留ヶ峰から大杉山に戻りましたが、大杉山の山頂には行かずに北の尾根を降りました。こちらも登ってきた尾根と同じように最初は気持ち良い林で、それからアシビが増えました。しかしネットはなく、歩きやすい尾根でした。やや急勾配もありましたが、一直線に尾根を降りていくと、東側に道やユンボが木の間から見えました。と思ったら、いきなり尾根が切通しで切られていました。まだ工事中だったので土の法面を降りましたが、切通しはダイナミックです(写真)。


切通しから尾根に戻る気にはならず、そのまま須留ヶ峰林道を歩きました。ちょうど工事地点に降りてきましたが、完全週休2日制の工事だそうなので、安心して歩けました。林道の入り口に工事中の箇所の図面が掲示してあるのですが、現場を見て初めて理解できました。切通しから西にも少し道ができていました。降りた付近はまだ切り崩したばかりで法面の手当てができていませんが、少し東に歩くとかなりの部分で法面がコンクリートで固められていました。年度ごとの工区がわかる杭がところどころにあったので、工事の歴史がよく分かりました。ここ数年は毎年200m程度しか伸びていないので、須留ヶ峰の南側で工事中の部分に繋がるには15年くらいかかるのではないでしょうか。カカナベ峠にある杭には平成13年度と書かれていますが、林道の起点はさらに東の奥山の方の谷に降りた地点で、そこは平成8年となっています。計画では平成32年に完成することになっていたようですが、無理そうです。年ごとの建設の長さを見ると平成23年度は59mしか作られておらず、3.11の影響かも知れません。また平成21年度は30mしか作られていませが、それはここの法面が非常に高く、この工事に時間を取られたのかも知れません。とにかく全般に難工事という印象でした。


途中で宮本登山道の使っている林道を横切りますが、この古い林道から須留ヶ峰林道に上がれるようになっており、さらにその上にも行けるように作られていので、登山道は健在と言えるでしょう。ずっと御祓山が見える、眺めの良い林道ですが、完成はいつでしょうか。県道279号線を門野の方から来ると、カカナベ峠で右折すると宍粟に行けるという標識があるのですが、これが本当になるのはだいぶ先のようです。それよりも、門野からカカナベ峠までの県道279号線は細くて危険なので、先にこちらを広げてもらえないものでしょうか?


展望 ★★☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「大屋市場」です。