2014年6月21日土曜日

多々良木ダム北の尾根

多々良木川の北側の山並みを歩いてみました。起点は伊由谷川沿いの納座です。地形図には南の多々良木川まで尾根を越す道が描いてありますが、農作業をしていた人に聞いたら、この道で山越えはできないということでした。とりあえず畑の間の道を登って行くと、すぐに草の生えた道になりました。しかし道がなくなることはなく、かなり登っていけました。東側にはネットが続きます。谷は地形図どうりに段々畑ですが、耕作されなくなってかなり経つようです。畑の跡に植林されたようで、伐採された木が転がっており、その間にシダが生えているという状況になりました。さらに谷の一番奥には堰堤がありました。ここから地形図では破線道が東の谷を通っていますが、この谷は深くて道もありません。しかたないので正面の急勾配の尾根を登りました。少し登ると大きな岩があり、どう巻いて登るか考えていると、トラロープを見つけました。かなり古いものなので体重をかけるわけにはいきませんが、ロープの付近で岩を登りました。その先も勾配は少し緩やかでしたが、荒れた尾根です。倒木を避けながら登って行き、最後は420m+ピークに着きました。

420m+ピークは前回(2013/11/16)も通ったはずですが、今日は前回とは違って東の尾根に向かいました。まず少し来た方に尾根を降りてから東にさらに尾根を降りました。ここに「山火注意 多々良木見才公団造林地」と書かれた森林開発公団の立て札があり(地面に置かれていますが)、ここから東側は道があります。場所によっては1m以上の幅があり、尾根の南側に付けられていることが多いようです。尾根を歩いても国土調査の金属標識があるくらいで、道を歩くのが楽です。細尾根は良い感じですが倒木もあり、ハイキング用の道とは言えません。見才四等三角点(467.30m)の付近は広く伐採されていますが、展望はイマイチです。ここから東も道はありますが、荒れ気味となります。北側にはネットが張られ、道も深く溝になっています。この付近からちょっとだけ多々良木ダムの水面が見えました。道はどんどん荒れていき、藪っぽくなります。ただし頭の青いプラスチック杭をたどれば道に迷うことはありません。川上三等三角点(608.20m)も藪のピークです(写真)。これは白岩山だそうです([1])。この先は藪に近くなりましが、ネットの残骸だけはしっかりあります。そして奥多々良木出石線5鉄塔に出ました。これは尾根の南側に立っています。

鉄塔の尾根から北に降りる斜面はとても急な藪なので躊躇したのですが、少し南に巡視路を降りると6鉄塔への分岐があり、それがちょうと行きたい方向への道でした。道はすぐに北斜面に降りて行ってしまい、また壊れたネット沿いに歩くことになります。細長い507ピークは歩きやすい(しかし手入れの悪い)植林でした。それを過ぎると国土調査の金属標識があります。この先はやや急な登りとなりますが、岩が増えてきます。特に551mピークの手前には岩の塊のようなピークがあり、登ると展望があります。551mピークにはまた国土調査の標識があり、ネット沿いに降りて行くと、前回(2014/06/01)に青倉神社の帰りに通った電柱沿いの道に出ました。前回と同じようにこの道(地形図の実線道)を降りました。今回はジャケツイバラに突っ込まないように手前で斜面を降りましたが、道は無く、非常に急勾配でした。結局この部分では道が流失しており、楽に通れる道は無いようです。あとは植林を川上に降りました。なお、地形図ではなく基盤地図(このブログで使っている地図)の方を見ると、この下山道はジャケツイバラを抜けて一つ西の谷を降りているようです。しかしこちらにも道があるようには思えません。

地味な尾根で展望もあまり無く、お薦めできる尾根ではありませんが、達成感の得られる尾根ではあります。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「但馬竹田」です。

2014年6月15日日曜日

与布土から登る青倉山

先週は青倉山に伊由谷川沿いの川上から登りましたが、今日は山東町与布土の川上から登ってみました。先週と同じように伊由谷川を遡って川上に行き、更にまっすぐ東に行きました。ここは朝来林道となっていますが、ちょっと道幅が狭い程度で立派な道路です。トンネルも立派ですし、じっさい県道526になっているようです。山東町側は谷の整備も一緒に行なわれています。山東町の川上に車をとめて、尾根の登り口を探しましたが、見つかりません。尾根の先端からは登れそうでしたが、草が茂っており、魅力的ではありません。結局西側の近畿自然歩道になっている舗装道路から植林に入ってみました。最初は作業道の名残もあって登れるかなと思ったのですが、非常に急な植林で、土は崩れ易く、木の間隔が広いので木に掴まって登ることもできません。木の根にしがみついて途中まで登りましたが、下を見るのが怖いくらいの急斜面で、滑落したらどこまでも落ちていきそうでした。結局、水平に走る作業道を見つけて、それで斜面を南に移動して自然林の斜面に入り、そこから登りました。これは正解で、急斜面ではありましたが、尾根に出られました。

この尾根は広くて気持ちの良い場所です(写真)。びっくりするくらい平らでした。多少倒木があるくらいで、下草は全く無く、そよ風の中を気持ち良く歩いて行くと、少しずつ登りとなりました。しかし歩きやすさは変わらず、雰囲気もあまり変わりません。ちょっと急な部分もありましたが、文句無しの尾根歩きでした。標高390m付近でいきなり木が無いと思ったら、地積図根三角点がありました。最後は先週登ってきた尾根に出ましたが、この手前はまたしても急勾配の植林となりました。しかしここは腕の力を使わなくても登れました。後は先週と同じルートで青倉山に登りました。

青倉山からは東に尾根を歩きました。まず登ってきた方に少し降りてから東に尾根を降りました。植林ですが、尾根に分岐があって分かりやすいとは言えません。745mピークから東に降りる所も、確信の無いまま植林の斜面を降りましたが、幸いに目的の尾根に乗れました。ちょっと頑張って750m+のピークに登り、左に折れると、あとは黒川湖の周回道路と並行して歩くことになります。道路に降りることも勿論可能ですが、尾根もアップダウンがあるだけで歩き易く、楽しめました。ただし湖はあまり見えません。むしろ北側の展望があります。

723mピークを過ぎて、ネットの残骸のある草の多い尾根を降りて、後は地形図の破線道で下山するつもりでしたが、道がありません。探しまくったあげくに、地形図に破線道が描いてある尾根を降りました。道が無くても問題なく降りられましたが、すぐに道に出会いました。深く掘られた道で、地形図どうりに降りられました。この道はかなり荒れており、倒木を避けて歩かねばなりません。途中に東屋があって休憩所となっていましたが、そこの標識ではこれは近畿自然歩道で、黒川ダムまで0.4kmとなっていました。地形図とは少し違ったルートなのでしょう。この後は植林を降りましたが、枝が積もっていて歩きにくい道でした。谷に降りてからは幅広い林道となりますが、ガレ石が多くて足が痛くなりました。更にこの林道は坂根の付近では地形図とは違って高い位置で大周りをしていました。坂根には与布土浄水場という巨大な施設が最近建設されています。ひょっとすると大原神社の前から谷の西側を通る、林道とは別の道があるかも知れません。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆ 最初が問題
地形図は「但馬竹田」「矢名瀬」です。

2014年6月14日土曜日

南から登る郷鴫山

佐用町の山にはあまり良い思い出が無いのですが、性懲りもなく今回は南から郷鴫山に登ってみました。郷鴫山から南に伸びる尾根の一番端は、佐用川を遡って上石井から道が奥海と若洲に別れる所です。ここには若洲水源地・浄水場があります。浄水場の前の斜面をちょっと登るとすぐに尾根に乗れて、あとは尾根を東に登って行きました。倒木の多い荒れた尾根ですが、下草はありません。すぐに南側が伐採地となりネットが張られています。ネット沿いに登り、さらに登り詰めると510m+ピークに出ました。ここからは場所によって倒木もありますがだいたいは歩きやすく、540m+から569mピークを過ぎて、北に降りる所は地形がよく読めなかったのですが、ちょっと尾根が窪んだあたりから急斜面を降りました。この付近は植林で、良い雰囲気です。490m+の長い尾根が続きますが、なんとなく人の手がかけられた地形に見えました。507mピークを過ぎて、少し登りになります。580m+付近まで上がると平らになりますが、その先は倒木地帯でした。この先にも630m+への登りに入る前に倒木地帯がありますが、よく観察して抜け道を探せば通り抜けるのは難しくありません。ここを抜けると再び気持ちの良い植林です。そして少し登って東に698mピークが見える付近では東側が伐採地となり、ネットが張られています。谷底には滝があるらしく、大きな水音が聞こえていました。ネット沿いを急登したり林の中を歩いたりしていくと、伐採地の一番上に出てきて、山崎智頭線49鉄塔が立っています。鉄塔の周囲は広く伐採されて、芝生のような草が生えています。涼しければ寝転んだのですが、日差しが強いのですぐに北側の林に入って、さらに登って行くと、郷鴫山山頂に出ました。奥海三等三角点(783.73m)があります。以前に登った時と違うのは、三角点周囲が伐採されて北側の展望があることでした。日名倉山や、後山の連山(写真)が見えました。山の名前を書いたプレートもありました。ただ、伐採を行ったため、伐採した木が頂上周囲に積まれており、頂上へのアクセスはかえって悪くなったような気がします。

下山はまず山頂から鉄塔に引き返しました。関電の巡視路で西に降りることもできそうでしたが、西寄りの尾根で下山しました。ちょっと藪を抜けると、植林の歩きやすい尾根になりました。特に550m+から520m+へ真南に伸びる細尾根は、気持よく歩けました。520m+ピークから西に折れて、430m+まで折れると共同アンテナがありました。そのまま共同アンテナのケーブルと一緒に降りて行き、最後はちょっと南寄りの尾根を降りました。降りた先は無人の民家でしたが、川を渡るのに苦労しました。ケーブルについて行かずに南の尾根を降りるのが正解と思います。

これまで歩いた佐用町の山に比べると、ずっと歩きやすい山でした。植林の倒木地帯を除けば文句のない登山道です。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「古町」「千草」です。

2014年6月8日日曜日

西床尾山、東床尾山、鉄鈷山

姫路からちょっと足を伸ばして、朝来市北部の糸井渓谷へ行きました。県道10号線から真っ直ぐに谷の奥に行って、不動の滝の先の分岐で車をとめました。不動の滝はあまり迫力のある滝ではありません。というか、両側の木が茂りすぎてよく見えません。道が分かれている所には近畿自然歩道の道標があるのですが、西床尾山の方へ行く谷への標識は裏側なので、正面からは見えません。「西床尾山登山道 羅漢の谷」となっていますが、目の前の谷は荒れていて道があるようには見えません。とにかく入り込んでみると、確かに谷沿いの道がありました。荒れ気味の谷ですが、道はずっと続いています。小さな滝がいくつもあります([1])。何の道標もなくて不安になりますが、地形図の破線道の終わり付近に「危険 たて穴があります 足もと注意」という立て札がありました。確かにここには1.5mほどの深さの細い縦穴があって、嵌ると大変です。ここからは道ではなくしばらく川の岩の上を歩きますが、すぐにまた道に戻ります。植林の中を谷沿いに登って行くと、徐々に道は怪しくなりますが、根気よく谷沿いを登りました。羅漢はどこにあったのか分かりません。最後には谷は西に折れますが、目の前にちょっと深い谷がある所で、左手の尾根に登っていく道がありました。ここからは急勾配の尾根登りで、標高差250m程を登りました。登り詰めると西床尾山山頂です。登ってきた方向は「らかんの谷下山口 !急な尾根道」となっていました。他にも奥山への道があるようです。

西床尾山から東床尾山への縦走路は、気持ちの良い道です。木が茂っているので時々展望がある程度ですが、木の間隔が広くて下草もなく、文句なしのハイキングコースでしょう。ヤマボウシの花が咲いていました。東床尾四等三角点(725.43m)は金属製です。周囲は伐採されています。気持よく歩いて行くと、821mピークの手前に近畿自然歩道の標識がありました。ここに「糸井の大カツラ」から「助右衛門大桜」を経て登ってこれるようですが、「床嶺の家 0.1km」とあるので見に行くと、壊れた避難小屋がありました(写真)。この付近は王子社有林となっているので、何か関係あるのでしょうか?ここから0.4kmほどで820m+ピークがあり、ここには壊れていない小屋が建っていますが、これは植林の切り出しのための作業小屋のようです。この付近から東床尾山山頂にかけては伐採が進んでいるので展望は良好です。西には糸井方面が見えますし、北には出石方面が見えます。山頂はほぼ360度の展望が楽しめますが、灌木が茂り始めています。床ノ尾山一等三角点(838.87m)があります。

東床尾山から東に降りて行く尾根道は、ここまでほど快適ではありません。下草や灌木が増えるだけでなく、南に舗装道路が見えるようになるとネットやススキも現れます。ススキをかき分けて、峠に降り立ちました。「林道床尾線開通 峰遥」と書かれた石が立っています。平成19年に27.3億円を掛けて完成だそうですが、舗装されているのは峠の南までで、北側は未舗装です。峠は斜面の崩落が進んでいるので要注意です。南側では県道10号線からここまでは一応舗装道路ですが、不動の滝あたりはすれ違い要注意なので、峠の南だけを美しく舗装した意義は不明です。

峠には鉄鈷山登山口と書かれた道標があり、これに従って尾根に戻りました。最初は美しい植林で、その後も歩きやすい尾根でした。西谷三等三角点(718.06m)を過ぎて、京都府との県境の尾根となりました。鉄鈷山への登りは伐採されていてネット沿いに歩きました。ここでは東の板生川沿いが見渡せます。最後はかなりの急勾配となり、山頂に出ました。ここからは更に南に歩きましたが、これも歩きやすい尾根でした。一度670m+の鞍部まで降りてから、ちょっと急な斜面で737mピークに登りました。この付近は雑木林で栗の木が多いようでした。737mピークは植林です。

下山はここから北西に伸びる尾根に決めていました。しかし幅広い植林の斜面で、降りて行くと自分がほとんど西に向かっていることが分かりました。しかし進路を改める前に下に林道が見えてきました。新しい林道なのですが、問題が2つあります。一つはどうやって林道に降りるかです。山側は3mほどの崖になっているので、飛び降りるのは危険です。結局これは植林をトラバースして谷を探して降りて解決しました。もう一つの問題は降りた林道を左右どちらに歩いたら下山できるかで、林道は水平に作られていることが多いので、これはいつも問題になります。結局林道脇に数値の書かれた白い板を見つけて、この番号の減る方向に歩きました。これは地形図では北向きとなります。林道は大きく曲がって谷沿いに降りていきます。途中で大きな材木積み出し用のユンボが道の真中に止まっていました。この道は最後は「糸井の大カツラ」への分岐地点で床尾林道に出てきました。この地点から峠までは林道の舗装が綺麗でした。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「直見」です。

2014年6月1日日曜日

川上から登る朝来町の青倉山

青倉神社で有名な青倉山です。直線で5kmも離れた播但線青倉駅近くの国道312号線沿いに鳥居があるくらいなので、昔から参拝者が多かったに違いありません。目の病いにご利益があるそうです。登りは麓の川上(伊由谷川沿い)から尾根伝いに行ってみました。麓には花梨神社があるのですが、この裏手から登ろうとしたところ、頑丈な金網に妨げられました。金網沿いに歩いて入口を探したところ、結局畑沿いの道が終わっている辺りに、見つけにくい入口を見つけました。竹薮を登って尾根に出ると、後はほぼ歩きやすい尾根でした。何か所か急登がありますが、ひどい倒木とか薮はありません。575.1mピークには新設の金属製の伊由峠山四等三角点(575.14m)があります。時々粟鹿山が見えました。単調といえば単調ですが、イノシシやユウレイダケにも会えたので、けっこう楽しめました。

青倉山山頂には青倉山三等三角点(810.45m)と中継用のアンテナがいくつかありました。ここからの下りは整備された道です。新緑が美しい場所もありました(写真)。770m+ピークは西側をちょっと巻いて、植林を降りて破線道に出てきました。これは黒川からの参道です。これも荒れ気味の道ですが、なんとか青倉神社にたどり着くことができました。二階に祈祷所があるという不思議な作りの神社で、ご神体の大岩を拝殿で支えているという感じでした。

青倉神社からは旧参道を下りました。道ははっきりしているのですが、これまた荒れ気味で、倒木を乗り越えたりする必要がありました。鳥居を過ぎてさらに降りると、舗装道路に出てきましたが、ここで下り方面に行くと多々良木ダムに行ってしまうので、登り方面に歩きます。そして、川上から神社へ向かう道に合流する手前で尾根を越して川上への下山道を降りました。この道も荒れ気味ですが、休憩小屋があったりするので参道に間違いありません。途中の斜面で道が不明瞭になったと思ったら、目の前には綺麗な黄色い花が咲いていました。これはジャケツイバラなので喜んではいられません。地形図を見るとここは斜面をジグザグに降りていく所なので、電柱沿いに降りて行くと、植林に入ってまた道がはっきりしました。あとは林道歩きで川上に出ました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「但馬竹田」です。