2024年6月17日月曜日

大通峠から三室山

 


三室山には何度も登っていますが、大通峠から三室山への県境の尾根を通して歩いたことはなかったように思います。そこで大通峠から歩こうと思いました。大通峠には車で行けますが、そうすると三室山に往復になるので、三室高原を取り囲むようなコースを歩きました。


登り始めは三室滝(燗鍋滝)の南の、竹呂山への登山口の向かいの辺りで、害獣避けの扉を開けて歩き始めましたが、すぐに別の扉で外に出ました。これは扉を通らずに北側の林の中を歩いても同じだったと思います。扉を出たところには巨大な手作りの動物捕獲用の檻(熊用としか思えない)がありました。ここから植林を登り始めました。木に掴まらなくても登れる程度の斜面で、自然林を抜けていくと、808mピークで眼の前に北斜面の伐採地が広がりました。荒削りに作られた道がジグザグに走る広い伐採地です。この伐採地は三室山からもよく見えます。ここからネットに沿って西の歩きました。810m+ピークを過ぎて下っていくと並行して伐採地から道が登っていきましたが、尾根を歩きました。やや藪っぽい尾根ですが、いちおう道があるようでした。登り始めて1時間位で主尾根に出ました。赤い標石がお地蔵様が祀ってあったかも知れない石に囲まれていました。三角点を探しても山の字の標石しかなかったのですが、少し北に金谷四等三角点(946.7m)がありました。ここからは登山道で、勾配もきつくないので楽に歩けました。1060m+の平坦地は相変わらずヒカゲノカズラが茂っていました。そして県境の1081mピークに着きました。ここから東に広い尾根を迷いつつ降りて、舗装道路の横切る大通峠に着きました。


大通峠にはロープが下がっており、三室山への登山道を歩きました。太いブナの木が綺麗な、とても快適な道でした(写真)。最初の1111mピークまでは少し登りで、そこからは多少のアップダウンがあるだけで素晴らしく快適でした。尾根は北寄りから東に向きを変えて、北の加地川を挟んで高倉からくらます方面の伐採地が見えるようになりました。少し藪っぽいところもありますが、問題なく歩けました。下草はシダが多いのですが、たまに笹に変わっていました。しかし1145mピークまではほとんどが低いシダの生えたブナの林でした。三室山に近づくにつれて木がなくなってシダから笹の草原に変わりました。この付近は2015/11/28に歩いています。斜面が急になるにつれてチシマザサの背丈が伸びて、身長以上になりましたが、道が整備されているので問題なく歩けました。道がないと歩けないでしょう。チシマザサの間から三室山の頂上に着きました。三室山二等三角点(1358.04m)があります。広く展望があり、登りがいのある山です。


下山は登山道でもよかったのですが、まず竹呂山の方向に向かいました。こちらは2011/08/31や2015/09/05にも通っていますが、その頃にも増してチシマザサが茂っていました。登山道があるはずなのですが、いまやチシマザサに覆われて踏み跡とも言えません。何度も見失って笹薮を彷徨いました。倒木があると周囲の笹が倒れていて道のように見えるのですが、もちろん先に道はありません。こんな間違いを何度もしながら、1300m+ピークを通り、西の方に降りてやっと笹薮を抜けて1198mピークにでました。この後は明瞭な尾根はないのですが、とにかく楽に降りられそうな方向に降りていきました。意外と大岩の多い尾根でしたが、木に掴まらなくてもなんとか降りられました。最後は林道があって、高い法面を避けて谷の付近で林道に出ました。問題は林道をどちらに歩いたら良いのかわからなかったことですが、幸いにもこの付近ではネットに繋がったので航空写真を見ると、北から南に何本も異なった標高の林道が水平に伸びているようでした。そこで北に向かい、あとは古い林道をひたすら降りました。1時間ほどかかりましたが、無事に三室高原に降りられました。降りてきた所は、三室山登山口でした。あとは管理地を避けて大回りして出発点に戻りました。


展望 ★★★

藪山度 ★★★

地形図は「西河内」です。



2024年6月15日土曜日

大歳神社から白口三角点

 


粟賀町から県道367号線で越知川を東に遡っていき、作畑に近づくと左手の林の奥に大歳神社があります。神社の裏にフェンスがあり、その向こうは急斜面の植林です。しかし少し北に行くと道があり、扉でフェンスを抜けられます。ここは水源となっているようです。左手の斜面は間伐材と草で覆われていますが、ここを登ると美しい植林の尾根に上がれました。ここからは標高差400mくらいの尾根登りです。多少の灌木の藪はありますが、枝が邪魔な程度で抜けるのに苦労することはありません。標高530m付近で少し下がったところは左右の植林の間に作業道があるようでした。地形図通りに標高600mに上がる付近は厳しい登りでした。それを登るとちょっと伐採地があり、また植林が続きました。しばらく整理された植林を気分良く登ると、稜線に出ました。白口三等三角点(814.18m)がありました。伐採されており、ヒカゲノカズラが綺麗でした(写真)。


稜線を北に歩きました。せっかく登って来たのにと思うくらいにどんどん降りていきます。そのうちに最近伐採されたと思われる木が増えてきて、西側下に林道がありました。切り倒された木がたくさん林道に倒れ込んでおり、そのうちに重機が集めに来るのでしょう。ここから少し登り、地籍図根三角点のある732m地点から東に向かいました。この付近はかなり藪っぽくなりましたが、我慢して歩くと次の640m+ピークは植林です。この東は伐採地で、視界が開けて越知川沿いの家が見ます。青いネットが張られていて、それに沿って南東の尾根を降りました。ネットの東側には林道があります。ネット沿いは藪なので少し降りて歩き、金属プレートの長谷四等三角点(604.96m)をネットの向こう側に見つけました。ここまでネットに出入り口はなかったので、適当なところでネットの下を潜り抜けて林道に出ました。ここからは林道で下山しましたが、長い道のりでした。どちらに歩いたら良いのかわからなかったのですが、見たところ谷は荒れていたのでなるべく谷に近寄らないように歩きました。崩落も多く、草が茂っていたり行き止まりもあって、行ったり来たりして、最後は谷を横断することになりました。それでも下山の方向は明確ではなく、最後は谷沿いに降りて再び青いネットをくぐり抜けて土のうの積んである所を通り、また扉を開けて、やっと県道367号線に出られました。この林道での下山は40分もかかりました。


展望 ★☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「生野」です。



2024年6月8日土曜日

鹿伏から清木三角点

 


音水湖の北の山は何度も登っており、たいていは赤谷山まで行っています。今回は途中の清木三角点まで行きました。起点は国道29号線の鹿伏で、2021/05/08と同じように谷沿いの林道を西に歩きました。しっかり作られた林道ですが倒木も多くなっています。本格的な登山は道の終点近くで、江戸時代の墓が3基並んでいる所の北側からです。写真は文化10年没の女性の墓です。


登り始めた尾根は急ですが木に掴まって腕力で登るほどではありません。キジの子育ての時期らしく、登っていくとキジが何羽も地面から飛び立ちました。アセビが邪魔なところもありますが、藪はありません。標高950m付近まで登ると開けた場所もあって展望もあります。さらに標高1000mを越えて稜線に上がりました。ここは2012/07/21に登りに、2021/05/08に下りに通っています。歩きやすいきれいな林で、1044m地点を通り、緩やかに登って1100m+ピークから西に折れて下って、チシマザサの増えてきた斜面を登り、林から西の伐採地に出ると金属プレートの清木四等三角点(1140.13m)がありました。草はまだそんなに茂っていません。氷ノ山の避難小屋が見えます。


下山は東に歩いて2020/11/11の逆コースにしました。こちらも歩きやすく美しい林で、気持ち良く歩けました。ちょっと登って笹樹四等三角点(907.5m)は木立に囲まれています。ここからは急な下りで、滑りやすく木も少ないので掴まるところもなく、登りよりも下りが難しい斜面でした。緩やかになった斜面を降りていくと、林道がありました。新しいもので、法面が高くて降りられません。北に斜面をよぎって林道の終点を見つけて降りました。この付近では木材の積み出し作業が行わていました。あとは林道で国道29号線に降りました。


展望 ★☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「戸倉峠」です。



2024年6月1日土曜日

上八代から物部山

 


朝来市と養父市の市境にある物部山には何度か登っていますが、今回は南の上八代から登りました。八代川沿いの県道70十二所澤線から上八代の北で北東に道を入り、柵を空けて畦道を通り、さらに柵を開けて小さな橋を渡ると植林の山裾に出られました。やや急斜面の植林ですが、作業道を探して問題なく登れました。少し登れば楽な尾根でした。途中に地籍図根三角点があり、452mピークに着きました。ここからさらに登って470m+の尾根を北に歩き、ややこしく曲がった尾根を降りていくと、峠に出ました。ここは南北に作業道が通っています。地形図には東西に実線道が跨いでいますが、あまりはっきりしません。東側は2019/09/07に降りましたが道がなかったようです。


北への登りは2019/09/07の逆コースですが、作業道があります。登っていくと490m+ピークは伐採されていて地籍図根三角点がありました。この北の付近は西側が急斜面です。さらに北に緩やかな尾根を登っていき、630m+に着きました。ここは2014/12/14にも来ています。西に植林を降りて登り、市境の700m+ピークに出ました。北に少し歩くと物部山三等三角点(707.51m)です。標石の周囲は低い松が育っており、近寄りにくくなっていました(写真)。


下山は2013/11/09の逆コースで南に市境を歩きました。これも歩きやすい尾根で、植林だけでなく自然林もあって良い雰囲気でした。ただし間違えそうな所はいくつかありました。659m地点から南に長い下りで、529mピークも間違えずに西に降りると青いネットが北側に張られていました。このネットは北に曲がっていくので、間違えずに西に急斜面を降りなければなりません。その後も気をつけて西に降りていき、八代峠に出ました。峠の切り通しは以前は崩落した岩で埋まっていましたが、大部分は取り除かれていました。ただし峠の北の小屋の前に倒木があって、車は通れません。峠から南に歩いて県道70号線で上八代に戻りました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「但馬竹田」です。



2024年5月26日日曜日

宮ノ北から登る水剣山

 


水剣山にはいろいろな方向から登っており、2018/12/24には北から登りましたが、今回はそれと似た方向の宮ノ北から登りました。宮ノ北から東に県道546号線を入ると、南の山裾に墓地があります。この裏手の山は金網があって入れないのですが、すこし県道を東に行くと問題なく山に登れます。何のための金網かよく分かりません。この登り口は地形図の破線道なのですが、谷道で登り続けると急斜面にぶち当たりそうだったので、すぐに南の尾根に上がりました。この急な尾根を登り続けて、五位垣内四等三角点(446.57m)に着きました。五位というくらいなので、やんごとなきものを探したのですが、共同アンテナの残骸があるだけでした。


三角点からはずっと尾根歩きです。とは言え目的地の水剣山までは標高差400m以上あります。少し歩くと西側下に林道があり、地形図でも西の谷に林道があります。この先は急斜面で標高500mに達すると、南側から林道が尾根で折り返していました。この先は倒木地帯を過ぎ、地形図通りの急斜面を登り、2018/12/24に登ってきた付近を過ぎてまた急斜面を登り、740m+ピークに達しました。少しアップダウンを繰り返して759mピークに着きました。この付近で生まれたての子鹿に会いました(写真)。ここからは南に尾根を登って行き、ケルンのある北西ピークに着き、すぐに水剣山の山頂に着きました。蔦澤三等三角点(871.79m)があり、山崎方面の展望があります。


下山は北西ピークに戻り、2009/08/29の逆コースで明延に降りました。この尾根は登りでも苦労したようですが、下りでも見通しが効かず迷いやすい所が多く、方向がわかっても急斜面で降りられず、迂回しようとして岩場を降りてしまったりして非常に危険でした。標高730m付近と620m付近では木や根や岩に掴まって急斜面を降り、トラバースし、登り、冷や汗をかきました。お勧めできない尾根です。下っていくと地形図では尾根に破線道がありますが、道はありません。しかし520m+から西に降りていくと、北が伐採地で下に林道が見えました。斜面を下って林道に出て下山しましたが、ミツマタの藪を何度か抜けました。最後は谷沿いの林道の終点に出ました。谷の橋は消滅していましたが、問題なく林道に渡って明延に下山できました。


展望 ★☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「山崎」です。