2021年11月28日日曜日

多可町の金蔵寺から高坂峠



多可町加美区的場の西の山上にある金蔵寺へは南から舗装道路が通っていますが、参道と思われる道を的場から歩いてみました。参道の入り口にあるのは蓮華寺です。ここから害獣避けの扉を開けて歩きはじめました。植林の中の舗装道路を上っていくと、「かなくら」という道標がありました。ここからは山道ですがよく整備されています。かなり急峻な登りですが、ゴミひとつ落ちていないという感じの道で、楽に登れました。金蔵寺までの距離を示す石仏も点々とあります。途中に東屋があって弘法大師像がありました。この前に送電線の巡視路の入り口がありました。この先はちょっと谷を渡り(ここにある女性の像は何?理源大師の像は役行者の関係?)、林道の分岐を経て金蔵寺に着きました。紅葉には少し遅かったのですが、落葉もきれいでした。山を登る方向には八角堂の上に熊野権現堂がありますが、まず本堂付近の紅葉を楽しんで、その奥の四国八十八ヵ所霊場巡りに向かいました。ターンして登ると多可町のデジタル防災行政無線施設という通信塔がありました。近くには閻魔様との像と女性らしい像があって、その上の第58番仙遊寺から先は山道となりました。ここからは登山ですが、道は北に降りて行くので尾根を登りました。特に問題はありませんが、尾根を歩くと舗装道路(広域基幹林道笠形線)があり、これに降りるのに苦労しました。道に降りて少し歩き、右手に林道のある所から藪に入って的場山四等三角点(525,16m)に登りました。途中からは藪もなくなりましたが、三角点も周囲は藪のようなものです(写真)。枯れ木の間から妙見山方面が見えました。


斜面を降りて戻り、少し歩いてまた林道との分岐から尾根を登りました。ここは非常に急で這いつくばって木の根に掴まって登りましたが、少し登るとピンクのマーキングがたくさんあり、じっさいここからはほぼ道を登りました。急な所もありますが紅葉もありました。662mピークの手前には地籍図根三角点があります。662mピークを真っ直ぐ北に歩き、その北の斜面は広くて方向がわからず困りました。ここは登山道ではないらしく(登山道は西側の谷を登って入相山に行く)道は整備されていません。急斜面の植林を降りて、高坂峠に降り立ちました。子安地蔵と為無縁仏供養(?)があります。


戻り道は662mピークの東下側にある林道を歩きました。古い林道で、すすきが茂っているくらいは良いのですが、山側が崩落している場所が何箇所かあり、長く続く場所もあってバイクで通るのも難しそうでした。ただし展望はあります。最後は行きに662mピークに向かって登った地点に出てきて、林道を戻りました。ただ金蔵寺には行かず、林道を少し歩いてから一つ北側の尾根に向かいました。送電線の巡視路で戻るつもりだったのですが、赤い火の用心の札は見当たりません。しかしこの尾根には道がありました。倒木があったり、時々岩場で不明瞭になりましたが、マーキングは無いものの道であることは間違いありません。素直に道をたどって降りていくと、地形図にはない林道が尾根先を回っている所に出てきました。ここを突っ切ってさらに尾根を降りると北側に鉄塔があって赤い「火の用心」がありました。やっと巡視路に出たわけです。そのまま降りて、参道の東屋の所に出てきました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「丹波和田」「粟賀町」「生野」です。



2021年11月23日火曜日

三林から登る岩谷山

 


2010/09/26に岩谷山に八幡神社から登った時に、三林からの登山道があることに気が付きました。今回はその登山道を登りました。登り口は三林ですが、Street Viewで2013年に岩谷山登山口の杭があった小道は今は舗装されて杭は無くなっていました。後で調べるとこの登山道は荒れていて登山道から外されたのかも知れません。


それはともかく登っていくと、綺麗な銀杏の大木があり、その下には祠があります。そこからちょっと登ると小振りな安積上野線六鉄塔がありました。その先はおそらく巡視路で、江戸時代の墓石のある墓所を通り、金網のフェンスの周りをまわって七鉄塔に着きました。ここに害獣避けの扉があり、ここからが本格的登山となります。岩谷山への道標がありますが、その先は植林で特に標識はありません。たまにピンクのマーキングがあります。植林にはいろいろなマーキングがあるので信じてよいのか分からないのですが、このマーキングは岩谷山まで続いており、信用して大丈夫のようです。植林の上に出ると道標がありますが、その上は荒れた谷です。ここでマーキングに従って北に向かう道を歩き始めると、あとは倒木はありますが一本道でした。1mほどの幅の作業道で、この付近では自然林もあって黄葉が見られました。倒木が時々邪魔ですし、斜面に作られた道なので流され気味の所もありますが、マーキングがあり大きく曲がる所も無いので迷う恐れはなさそうです。北に斜めに斜面を上っていき、尾根近くでは植林になります。主尾根には510m+の鞍部に出てきて、ここに三林登山口への道標があります。


主尾根に出たら尾根上を歩くのが普通ですが、今回はさらに作業道を歩きました。やや不明瞭になりますが、尾根の西側に作られており、少し行ってからは尾根の東側になり、また西に行っては東に行き、岩谷山は東で巻いていますが、山頂への道標がありました。このことからも、正しい登山道は尾根の中央ではなくこの作業道のようでした。山頂へは大きな岩を抜けて登ります。安積三等三角点(732.51m)がありました。木が切られて展望があり、暁晴山のアンテナ群が見えました。


岩谷山からは2010/09/26同様に北に歩きました。倒木が多く下草も生えて荒れた感じですがマーキングがあるので迷うことはありません。しばらく歩くと林道の終点に出ました。地形図にもここから少しだけが描かれています。林道を歩くと700m+鞍部では北は五蔵山、東は深河谷となっていますが、西向きは道標がなく、見たところ道もなさそうなので更に北に林道を歩きました。そのまま歩くと谷川の上流に行きそうだったので、751mピークの北の尾根で下山しました。この尾根は倒木が多いのが難点ですが、下草は無く藪はありません。時々展望もありますし、紅葉もありました(写真)。標高500mを切ったあたりからはかなりの急斜面で、木に掴まって植林を降りました。その下は植林が多く、最後はフェンスにぶつかりましたが、水のない水路がフェンスを横切っている所に扉があって出られました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「安積」です。



2021年11月20日土曜日

福知渓谷の白口から登る藤ケ峰

 


福知渓谷の紅葉は有名ですが、この季節は混雑しているかと思ったら閑散としていました。渓谷の紅葉もきれいですが人が植えたものなので、自然の紅葉を見に北の山に登りました。白口から2015/07/20と同じように林道に入りましたが、巨大な堰堤ができていました。川を渡る手前で植林を登り、尾根登りを開始しました。北側には林道もあります。この尾根は最初は植林ですが徐々に自然林になって、南側には黄葉・紅葉が楽しめました。かなり急で標高700m付近は細尾根で岩場もありますが、危険というほどでもありません。775mピークから先は植林を登るようになってきて、少しややこしい植林の890m+ピークから東に歩いて宍粟市と神河町の境界の尾根に出ました。ここから北に植林を歩くと、白口三等三角点(941.87m)のある藤ケ峰に着きました。ここには2011/05/07、2015/07/20、2015/08/14に来ていますが、前にはなかった宍粟別選5名山のプレートが立っていました。東側は自然林で枝の間から砥峰高原が見えました。


藤ケ峰から北に歩き、藤ケ峰への道標のある落ち葉の美しい分岐を西に曲がりました。この付近は2011/05/07と2015/08/14に歩いていますが、植林の広い斜面で、降りる方向に悩みました。谷を降りていくと尾根に乗るというような地形です。ネットのある尾根で道は少し南側に作られています。北側は自然林です。660m+から南に降りる付近で、南下に新しげな林道が水平に走っていました。尾根はいったん620m+に降りて紅葉を見てから(写真)登って植林の田ノ小屋四等三角点(671.44m)に着きました。さらに南西に歩いて、南に向かう尾根を降りて、林道に出ました。林道の法面を降りるのは意外と難しくて苦労しました。あとは林道を歩いて出発点に戻りました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「長谷」「神子畑」です。



2021年11月17日水曜日

大屋町和田から大路三角点

 


養父市大屋町と宍粟市一宮町の境界(日本分水界でもある)にある大路越は、明治時代に北の古屋から南の大路(共に廃村)に絹を運んだシルクロードが通った峠と言われています。今回は和田から延びる長い尾根で登ってみました。登り口は和田ですが、尾根の先にはよく見ると古い道があります。登ってみると水平道で登って行かないので、植林の急斜面を登りました。310m+ピークに出ると付近は紅葉していました。良い感じで南にちょっと降りて、尾根歩きを開始しました。植林は少なく、時々美しい紅葉が見られる尾根でした(写真)。標高差で600m近くを登るのですが、距離が長いので急登はほとんどありません。標高420m付近で北側から青いネットが上がってきて尾根の中央を塞ぎますが、450m付近で北に降りていったので問題ありません。492mピークの手前はこのコースには珍しく植林の急斜面でした。標高550mの手前付近は北側が伐採されており、北の山の紅葉がきれいでした。


古屋四等三角点(674.03m)に着くと、ここからは2014/07/26に明延から登ってきた時のルートと同じです。夏よりは秋に歩くべき尾根で、標高が上がると流石に落葉が進んでいましたが、それでも黄葉が楽しめました。そして800m+で市境の尾根に出て、尾根を歩いて大路四等三角点(822.47m)着きました。展望はありません。「しそう天空回廊」の札が木に下がっています。三角点からは折り返して尾根を下り、植林を歩いて大路峠(おそらく大路越)まで降りました。南は大路谷となっています。


大路峠の西は木々が美しいそうでしたが急斜面なので、旧道があるかと思って北に降りてみました。たいへんな急斜面で、植林なので降りられますが、荷物を持って登れる坂ではありません。道の形跡はありません。谷近くまで降りましたが、谷底は狭くて歩けそうもないので西側の尾根に上がりました。尾根は歩きやすいのですが、下っていけば谷に降りることになります。荒れた小さな谷を降りて、その先は尾根先の斜面をしばらく谷沿いに歩いたのですが、もう限界という感じでした。幸いにその先は植林となり、歩きやすくなりました。それでも倒木だらけの谷を何回か渡らねばならず、軽油のドラム缶を見た時にはほっとしました。この付近から草の生えた道があり、無事に林道古屋支線を通って下山できました。この谷を馬に荷積みして越えるのは無理だろうと思いましたが、案内板を読むと「シルクロードの確かな解明には至っていない」とあって、なるほどと思いました。しかし尾根を越える地点は大路峠としか思えないので、その付近に道が残っていないのは不思議です。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★★★

地形図は「大屋市場」です。



2021年11月13日土曜日

道谷から六郎谷と横行三角点

 


波賀町道谷の付近は紅葉・黄葉がきれいなので毎年秋に歩いています。今回は昨年のルート(2020/11/08)の逆周りのようなものです。起点は新戸倉スキー場で、ここから林道を登りました。かなり荒れた林道で、真ん中がぐっさりと削られていたりしますが、歩くには問題のない林道でした。だいたい地形図の通りに走っている感じでしたが、途中で密生したミツマタを抜ける必要がありました。最後は目指す尾根に林道は到達しておらず、ゆるやかな植林の斜面を登って尾根に上がると、大森神社から来ている幅の広い林道に出ました。この林道では主尾根に登れないので、急斜面の植林を登りました。標高差100mも登らずに2020/11/08に尾根を降りた付近に出てきました。その北が宍粟市と大屋市の市境(播磨と但馬の国境)の尾根です。


市境の尾根は北側が急斜面の自然林、南が植林となっている所が多いようでした。美しい尾根で快適に歩けました(写真)。しかも今回は下り方向なので楽でした。とは言え三角点はピークにあるので、その手前は急登でした。六郎谷四等三角点(950.5m)からは氷ノ山が見えました。この南東は2012/08/27にも歩いています。両側が自然林の所もあり、葉が落ちて黄葉はあまり残っていませんでしたが、コナラなどの林はきれいでした。何度か通っている謎の石積みを通り(歩くには邪魔です)、926mピークを過ぎて2020/11/08に登ってきた付近を過ぎ、原横行線五二鉄塔を過ぎました。この付近は最近植林したらしく黄色いプラスチックの筒の中で苗木が育っていました。そのまま尾根を歩き、次は横行三等三角点(940.12m)に着きました。標石は切り開きの北の端にあり、展望があります。ここから更に東に降りると鞍部に南に向かう林道がありました。尾根を南に歩いても良かったのですが、ほとんどは植林のように見えたので、林道を歩いて下山しました。ヒカゲノカズラがたくさん生えている林道でした。最後は谷に出て、上流に行かないと橋は無いようでしたが、水量が少なかったので対岸に渡って林道を下りました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「戸倉峠」です。



2021年11月10日水曜日

ヤマメ茶屋から国境の尾根

 


これは氷ノ山の東の尾根です。起点は国道29号線の氷ノ山登山口入口の所で、ヤマメ茶屋という閉まっている店がありますが、その手前から東に入って川を渡り、林道宮ノ後線に入りました。少し歩くと十年三角点への登山口がありましたが、そのまま谷沿いに宮ノ後線を歩きました。倒木もありますがしっかりした林道です。山側は植林です。谷が2つに分かれるところでは北向きに林道がありましたが、この谷は簡単に渡れたので少し西に歩き、炭焼き窯の所から急斜面の自然林を登りました。木に掴まらなくてもなんとか登れる斜面で、標高差100mほどは大変でしたが、登りきれば気持ちの良い尾根でした。最初は自然林ですが、北に歩くと綺麗な植林になりました。さほど急な上りではなく、気持ちよく歩いて主尾根に出ました。ここは今では宍粟市と養父市の市境ですが、かつては播磨と但馬の境の尾根だったそうなので、国境の尾根となります。


ここは2012/09/03に坂ノ谷三角点から歩いてきた逆コースで、多少の倒木がありますが文句のつけようのない尾根です。植林が多く、軽快に歩けました。1080mピークを過ぎ、起伏もあまりありません。徐々にネマガリタケが増えてきたのが気になってきた付近が坂ノ谷三角点から登ってきた尾根で、この付近には北側に林道の折返しがあり、さらにその西に行くと林道が尾根に上がってきました。というわけで、この先は林道歩きとなりました。南側の葉の落ちた自然林と北側の緑の針葉樹の植林のコントラストが見事です。戸倉殿下コース28の札が木に掛かっていました。葉が無いとはいえ美しい林を抜けて林道を登っていくと、広域林道(坂ノ谷林道)に出ました。ここに「国境の駅」の説明板があります。近くには殿下コースの氷ノ山登山口があります。氷ノ山に登る元気は無かったので、黄葉を探しながら時々自動車の通る林道を降りました。下りに2時間かかってしまい、登りとあまり違いません。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「戸倉峠」です。



2021年11月6日土曜日

生野の倉谷川から平石山

 


平石山には2011/04/10に西側の川上から、2014/05/03には東の谷から登っています。今回は北側から登ってみました。まずは倉谷川沿いに歩きました。整備された舗装道路です。人家がなくなってからも電線と光ファイバーが続いているので何かと思ったら栃原統合簡易水道浄水場がありました。付近はきれいな植林ですが、石積みがあるので以前は耕作地だったのでしょう。森林管理道倉谷線起点からさらに奥に入りました。南側の川沿いに歩くと、この付近は最近大規模な伐採が行われたようでした。この付近まで歩き始めてから1時間かかりました。


平石山に登るには、この川を渡らねばなりません。幸いに細い川なので靴を濡らさずに渡ることができて、植林を登って支尾根に上がりました。急勾配の自然林ですが木に掴まらなくても登れました。この後はこの尾根を登り続けましたが、植林と自然林が交互に現れ、自然林では時々アシビが生えていて邪魔だった他には障害はありませんでした。しかしとにかく急斜面が続きます。時々少し平らになりますが、長くは続きません。結局標高930m付近まで、標高差400m以上登ってやっと平らになりました。この先は楽な登りと思ったら、ここからはアシビの藪漕ぎとなりました。アシビ以外の灌木もあり、斜面に沿って枝が曲がっているため、ネマガリタケの藪を抜けるのと同じ苦労になりました。北側に降りると楽な所もありましたが、強行突破せざるを得ない場所もありました。標高差50m以上これが続き、標高980mを超えてやっとシダの草原になりました。広範囲に枯れている場所もありました。北に展望があり、達磨ヶ峰、フトウガ峰、段ヶ峰、千町峠を見渡せました(写真)。シダとアシビを抜けて、登山開始から2時間近くかかって平石山の山頂に着きました。プレートが2枚木にかかっています。朽原三等三角点(1061.20m)はちょっと南に離れています。アシビが邪魔で見つけるのに時間がかかりました。


下山は2014/05/03に登ってきた尾根を下山しました。その時もアシビの藪を抜けるのに苦労していますが、今回はアシビが成長したのかもっと苦労しました。また、登りではあまり問題にならないのでしょうが、下りだと正しい尾根を見つけるのが難しく、GPSとコンパスで方向はわかってもアシビの藪が邪魔をしてそちらに歩けなかったりと、かなり苦戦しました。正しい方向に行こうとして、場所によっては登ってきた尾根とあまり違わないような藪漕ぎを強いられました。894mピークも藪ですが、この付近を過ぎるとだいぶ藪が減りました。地形図で見るとわかりにくそうな尾根ですが意外と迷うことはなく、素直に降りられました。途中から道もあって、それに従って降りると、標高650m付近には北側にネットがありました。そして609mピークには2014/05/03には南の尾根から登ってきましたが、それだと大回りになるので今回は北東に急坂を降りました。その後は道があって、それに従って降りていくと東の尾根に向かい、さらに南向きに植林を降りました。結局植林の谷に降りましたが、谷に北側上の方に作業道があり、それを歩きました。谷は岩盤を舐めて流れています。作業道は徐々に谷底から離れて上がっていくので、結局急斜面を谷に降りました。滑りやすい斜面で危険だったので、もっと早めに降りればよかったと思います。降りてきた所は堰堤で、堰堤の西側のネットに沿って降りて墓地に出ましたが、これも危険でした。あとは道を降りて八幡神社に参拝しました。


展望 ★☆☆

藪山度 ★★★

地形図は「但馬新井」「神子畑」「長谷」「生野」です。