2018年1月28日日曜日

和気の観音寺山

先週に登った論山から、東に長く延びた尾根が見えていた山です。一般的な登山コースは南からになりますが、山陽自動車道からのアクセスの良い北側から登ってみました。大中山の小林牧場の中を通って林道長溝線に入りました。すぐに右に水引の滝への分岐がありますが、少し直進した所に車を止めました。論山から見えた尾根がきれいだったので尾根先から登ろうと考えていたのですが、尾根の一番先には送電線の鉄塔があります。巡視路を探したのですが見つからず、結局は川を渡って急斜面を登ることにしました。川の南側は意外に広くて道もありますが、斜面を登る道はありません。楽そうな場所を探してシダの茂った急斜面を登りました。シダは背丈くらいに伸びていますが、急斜面なのでシダに掴まって岩の多い斜面を登りました。シダの薄い所を探して登って、なんとか尾根に上がれましたが、尾根もシダに覆われています。その中に踏み跡があって、それを辿って中谷口四等三角点(222.38m)に着きました。南のサーキットが見えます。

ここからの尾根歩きもシダの中に踏み跡を辿りましたが、消えかけているところもあります。抜けられないようなシダ藪はありませんが、シダで足元が見えないので、根や岩に躓かないように注意が必要でした。シダ藪のピークを抜けて、次のピークには岩があって古墳のような雰囲気でしたが、石の隙間が狹いので、おそらく違うでしょう。さらにシダ藪が続きますが、マーキングが木に付いているようになりました。北からのルートと合流したからでしょう。この先は少しシダが減って歩きやすくなってきますが、快適とは言えません。岩場もあって西に展望がありますが、この日は小雪で、遠くは霞んでいました。

370mピークからいったん鞍部に降りると、道しるべの札が何枚か木に掛かっていました。西は中山、東は石仏峠および日暮滝で、南は当然観音寺山です。ここから山頂までは結構きつい登りでしたが、足元はしっかりしていました。展望のある場所もあったのですが、この日は駄目でした。そして平らな尾根を歩いて観音寺山山頂に着きました。長水三等三角点(385.32m)があり、ご意見箱もありますが、この日は雪で寒々としていました(じっさい寒かった!)。(写真)

下山はまず南西に降りました。観音寺山の南側の道は北側とは違ってとても良く整備されており、広い道が続きます。ただ、東片上へのルートの標識があるだけで、中山への道標はありません。とりあえずは鞍部に峠があることを期待したのですが、水のない西ノ池の付近まで来て、峠道は諦めました。その先で「最高点」(399mピーク)への分岐があったので、そちらに向かいました。このルートは道としては整備されていませんが、赤いマーキングがたくさんあって分かりやすくなっています。この付近は落ち葉も多く、気分の良い林です。そのまま最高点まで行って下山することも考えましたが、雪が降っている状況で急斜面を降りる気にはならなかったので、297m地点の前で谷に降りました。この付近は倒木はあるもののシダは生えておらず、谷まで降りればかなり広い平地なので安全なルートでした。しかし平地と言っても場所によっては沼地に近く、また土が柔らかいらしく水流で深い溝がたくさん作られており、歩きやすいとは言えません。もう一つの問題は谷の東西どちら側を歩くかで、北の溜池のどちら側に出るかが決まってしまいます。谷には川があるので、簡単には横切れません。山の上から見た時に、溜池の西側に道があったので、谷の西側を歩きました。これは正解で、そのうちに道に出てきました。溜池沿いに歩いて行くと、林道長溝線の終点に出てきました。ここは溜池の堰堤となっています。あとは舗装された林道を歩いて帰りました。

雪の中でしたので、ルートの評価は難しいのですが、北から登るのはシダが多くあまりお勧めできません。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「和気」です。

2018年1月21日日曜日

杉坂峠から兵庫岡山県境を歩く

杉坂峠は、昔の美作道が通っていた峠で、今は中国自動車道がトンネルで抜けています。県道365号が峠を通っていますが、兵庫県側は2車線なのですが岡山県側は非常に狭く、拡張工事中です。峠の南側には杉坂の関の跡に「杉坂史蹟」という立派な記念碑が建てられています。峠のお地蔵様もあります。中国自然歩道が南から県境に沿って通っていますが、北側は岡山県側に降りてしまいます。そこで今回は杉坂峠から北に県境を歩くことにしました。

峠の兵庫県側から笹薮をかき分けて登ろうとしたのですが難しく、まずちょっと北の植林に入りました。そこから県境はすぐでした。県境には特に道はありませんが歩き易く、ぐるっと廻って杉坂四等三角点(313.17m)に行きました。ピークから少し西側に降りた所にあり、金属プレートが完全に落ち葉に埋まっていて、見つけるのに時間がかかりました。ちょっと不自然な感じに石が周囲に置いてなければ見つけられなかったでしょう。

三角点から北に歩きました。倒木がある程度で歩きやすいのですが、広い尾根なので方向が分からず苦労しました。県境だからといって特に標石や目印のようなものがあるわけではありません。次の田原四等三角点(327.98m)は金網でしっかりガードされた土地の中にありました。普通なら入って行かないのですが、三角点があるので行かないわけにいかず。倒木で金網が低くなっている所から入り込んで、松と笹の藪の中に三角点を発見しました。この付近には東の斜面には林道があり、三角点の西側にも林道がありました。三角点の北の方は岡山側から林道が延びてきていますが、ここは東に行かねばなりません。東には兵庫県側の林道があるのですが、林道を歩くと北池に降りて行きそうでした。そこでなるべく県境を歩いたのですが、植林の中でGPSもあまりあてにならず迷走しました。地形図で破線道が北池から北に県境を越している所は、南側には林道があり(地形図にも短い実線があります)、北の谷は荒れています。この難所を過ぎると植林となり、倒木に悩まされつつ歩くと、舗装道路に出てきました。広い空き地にこの道路の竣工碑がありました。ちょっと道路を歩くと大聖寺の説明板と路傍休憩地があって休めます。実際の大聖寺はもっと北です。

ここで南の谷に行く道を探しました。地形図では実線道ですが、軽トラでも難しそうな道です。しかも舗装道路から南に入ってまっすぐ行くと最近作られたらしい伐採用の道に行ってしまうので、地形図どうりにちゃんと西に曲がらねばなりません。少し谷を降りて、尾根に乗るために東側の尾根に上がりましたが、その東は伐採地です。そして南に行く尾根道は西側に青い荷造り紐が張られています。どうやらこの付近は松茸山のようです。少し登ると岩の多い場所に出ました。東に歩くと展望がありそうな場所があったので、二つの岩の間を通って景色を見に行きましたが、山々山で、さほど面白くはありません。しかし振り向くと岩に仏様が掘られてありました(写真)。かなり風化していますが、岩の前には線香をあげるための石鉢のようなものもあったので、何かの跡なのでしょう。

すぐ南の大きな岩でできているピークから東に曲がって、クネクネと尾根を歩きました。整備されているとは言えませんが、道がありました。倒木と枝は邪魔ですが、問題なく歩けます。尾根の西側に道がある所もありましたが、どこに向かっているか分からないので尾根を辿りました。岩津口四等三角点(350.63m)はちょっと切り開かれていますが、展望は全くありません。そのまま南西に歩いて、340m+の分岐に着きました。ここから北に折れて北池の方に降りることも考えましたが大回りなので、そのまま西に降りました。この分岐点には斜面に大きな岩の穴があって、人が2,3人寝られるくらいのスペースがありました。自然にできた穴とは思えなかったのですが、古墳のように石を積んで作ったものではないので、何だか分かりません。この西の細尾根は岩が多く、面白い場所でした。下山はそこからさらに南に県道365へ降りたのですが、非常に急な斜面で、木に掴まって落ち葉に足を取られながらなんとか降りましたが、降りた先には金網がありました。かなり西に移動して、なんとか扉を見つけましたが、無茶な下山でした。

GPSを見ながら歩くことが多く、歩きスマホ状態になってしまいましたが、山道では躓くものが多いので危険でした。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「佐用」です。

2018年1月14日日曜日

小野アルプス

日本で一番低いアルプスと自虐的なキャッチコピーが付いていますが、山は高さではありません。では何か、と言われるとわからないのですが、藪山という点では実は小野アルプスはかなりのものです。しかし整備された道を普通に歩けばそれに気づくことはないでしょう。ということで、まずは登山道を歩いてみました。

まずはたしかに鴨の一杯いる鴨池から、紅山(182.8m)を目指しました。工事中で大きく迂回させられますが、池の南に作られた大規模なソーラーパネルは自然破壊とは呼ばないのでしょうか?とりあえずは岩倉峠まで県道下来住-平荘線をまっすぐに歩いて、紅山の岩場を登りました。これは高御位山の岩場よりも急峻で、四つん這いで登らざるを得ません。膝でよじ登ったので膝に軽い打撲傷ができました。高所恐怖症にはきついものがあります。頂上に救助用のロープを用意しても良さそうなものですが、これまで誰も滑落していないとしたら大したものです。山頂からの眺望は素晴らしく、これを楽しむだけなら北から登るのが正解です。この岩場を降りる気にはならなかったので、下山はその北からの道にしたのですが、階段の段差が大きく、膝にこたえました。階段の脇にロープが張ってあるのはそのためなのでしょうね。一度県道まで降りてから、東側の登山道を登りました。結構長い道のりで展望デッキにでてきて、通称小野見山の岩場を通り、紅山の岩場を人が登っているのを眺めてから(写真)、惣山(198.9m)に着きました。ここも南に展望があります。明石海峡大橋もばっちりです。

惣山からは縦走路となり、現役とは思えない共同アンテナのあるアンテナ山(171.6m)を通って、下って登ると総山三等三角点(168.06m)のある総山です。三角点は登山路の脇です。ここから下りで自動車道路に出ました。峠の地蔵があります。このあたりで歩き始めて2時間、そろそろ登山道にも飽きてきたので、少しルートを外れました。まずアザメ峠まで行って、公園として整備されたらしい東の道に入って、保安林の標識から山を登りました。ここには道があって、山の西をぐるっと回って、そのまま行けば登山道と合流できるのですが、途中に尾根に上がる道があったのでそちらに歩いて、150m+の山に登りました。笹の多い藪山ですが切り開きがあります。この付近には町堺の石標らしいものがいくつか埋めてあります。怪しくなってきた切り開きを辿って笹薮を抜けていくと、「都染町内 見土呂町内会」という標石があり、南に降りる道がありました。しかしここの東の尾根はは背より高い笹薮です。危険を覚悟で突破を試みると、南から道が上がって来ており、「あずまや」「大山谷池」の標識がありました。ここからは遊歩道らしく、やや荒れていますが、大山谷池に降りることができました。地形図では池の東岸に破線道があるのでこれを歩こうと思っていたのですが、ひどい藪で、結局池の西側を北に歩きました。大きなシダの塊を避けつつ、枝を払って歩くと、登山道に出ました。

ここからはまた登山道を歩き、急勾配を登って来住四等三角点(156.03m)のある安場山につき、下って登ってポケストップにもなっている愛宕山(154.2m)を過ぎ、NTTドコモの白沢中継所に出ました。これ以上東に歩くと鴨池まで帰るのが大変なので、NTTの保守道路を降りました。

整備された登山道を歩くのは楽でよいのですが、だんだん飽きてくるのと、階段に悩まされるのが欠点です。かと言ってこれほどの藪山だとコースから外れるのは紅山の岩場を登るくらいのリスクがあります。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆ 登山道を通れば★ゼロです
地形図は「三木」です。

2018年1月13日土曜日

和気の愛宕山と論山

和気の論山から熊山方面への縦走路は人気のあるコースのようですが、まずその手始めに論山よりも北の山を歩いてみました。論山の北の山は吉井川の南岸の山になります。起点は西側の奥吉原にしました。ここから吉井川南岸の山に登りましたが、尾根先は非常に急斜面ですし人家もあるので避けて、谷を東に延びる道を歩いてみました。最後の人家に害獣避けの金網の扉があり、それを抜けるとしばらくが道があり、その後は谷を登るようになります。ガレ岩の上に落ち葉が積もっており、登山道としてはイマイチですが、マーキングがあるので助かりました。この道は地形図の破線道とは違って北東に谷の奥まで行って尾根に上がっていました。尾根には道があって、木の間から吉井川が見えます。そのままシダの間の道を辿って登っていくと眺めも良くなって、愛宕山四等三角点(241.74m)に着きました。「愛宕山」という札がかかっていました。ここからは展望はありません。

三角点からは南に降りて、尾根に乗ります。ここからは南側に展望があります。東に向かう尾根にもマーキングがあり、踏み跡があってシダ藪の中でも不都合なく歩けました。まず240m+のピークに登って、ここから破線道にある南方向の道を探しましたが、見つかりません。道は大きなシダの塊の脇を通って東に降りますが、降りた付近に南への分岐がありました。論山はそちらですが、まずは東にある215mの愛宕山を見に行くことにしました。さっきの三角点にも愛宕山の札がかかっていたので、どっちが愛宕山なのか気になっていたのです。東に向かう道もはっきりしており、232mピーク付近からはシダも減ります。鞍部には昭和34年度治山事業の石柱が立っていました。そして愛宕山山頂と思われる付近には共同アンテナの残骸があります。それを過ぎると東側には岩場があって、素晴らしい展望が開けます(写真)。正面の和気富士が城跡なので、愛宕山にも見張り場所くらいあっただろうと思います。尾根上は平坦なので、何か遺構があるかも知れません。どちらが本当の愛宕山かは分かりませんが、三角点名は必ずしも山名ではないので、おそらくこちらが本当の愛宕山でしょう。じっさい東に岩場を少し降りると中には何もありませんが祠が二つありました。登山道もあり、かつては信仰の山だったと思われます。

愛宕山からは西に尾根を戻って分岐から南の尾根に進みました。シダがジャングルのように茂っていますが、道があるので問題ありません。尾根に降りて少し歩くと、JR西日本の送電線がありました。万富~三石24鉄塔です。ということはこの付近の道は巡視路で、とても歩き易くなりました。地形図で破線道が終わっている付近には、和気から登ってくる道がありました。そして25鉄塔があり、巡視路は終わりかと思うと道は続いていて、まず260m+ピークに登り、さらに急斜面を論山に向かいました。ここにはロープが張ってあって助かりました。この付近はずっと東側の景色が楽しめます。ひとしきり登ると分岐で尾根端の岩場に行けるようになっており、ここからは西から北を広く見渡せます。展望の楽しめる山道です。そして論山山頂に着きました。福富三等三角点(318.86m)がありますが、展望は皆無です。ここへは和気の福富から高速道路の下を潜って来る登山道が来ています。こちらが普通のコースでしょう。

論山からはちょっと北方向に戻ってから、北西尾根という指示のある南方向に降りていきました。鞍部に降りると昭和36年度の治山事業の石柱がありました。ここは大中山峠だそうです。熊山への縦走路はまだまだ続きますが、この日は寒かったのでこのへんで切り上げて峠の下のトンネルを見に降りました。かつての峠道があるはずと思ったのですが、すぐに谷に出ました。水はないので楽に降りられますが、最後にトンネルの入口付近で道路に降りるのに少し手こずりました。この和気赤磐トンネル(延長287m)は標高200mの地点に作られているので、峠と標高差50mしかありません。山陽道の福富トンネルが標高100m付近にあるのとは大違いです。ですから道路に降りるのは楽でしたが、そこから出発点までは長い下りでした。

この和気赤磐トンネルですが、竣工は2013年です。なぜこんな所にトンネルと思ったのですが、今日歩いた尾根と吉井川の間には山陽本線と県道295号線が走っており、土地が狭いので県道は普通乗用車でもすれ違えません。吉井川は幅が広くて橋は熊山駅までないので、奥吉原から熊山方面の人たちにとってはこれは重要な生活道路なのでしょう。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「和気」です。

2018年1月7日日曜日

北から登る深山と日光寺山

福崎の深山には以前にも登っていますが、今回は方向を変えて北の下瀬加から登ってみました。登り口は西光池への道角にある墓地の裏手にしました(後で見ると墓地脇の道からも楽に登れそうでした)。墓地の裏は段々畑になっており、小さな溜池が2つありますが、その付近一帯は山を囲む金網がありますが、ここに扉があります。ここから山に入りました。入った付近はさほど荒れていないのですが、尾根に上がると倒木だらけでした。上を越えられない場合には左右どちらかに回り込む必要があり、まっすぐには歩けません。斜面に倒木だけでなくイバラや棘のある木(カラスザンショウ?)まで生えていて、辛いものがあります。しかし我慢して登っていくと、尾根が幅広くなるにつれて歩き易くなりました。そうなると次の問題はシダ藪で、標高240m+のピーク付近はかなりのものです。倒木とシダという組み合わせは最悪ですが、これも我慢するしかありません。そして標高290m+付近まで来ると、関電の「火の用心」がありました。南の尾根の下に113鉄塔、尾根を登っていくと114鉄塔となっています。巡視路は整備されているので非常にありがたく、しばらくは楽に歩けましたが、巡視路は尾根上の290m+を南に巻いていってしまいます。この広い平坦地は気になっていたので、巡視路から尾根歩きに戻りました。またしても藪漕ぎで、しかも笹が茂っています。平坦地に上がると、まず共同アンテナの残骸がありました。その後は人工物はなく、未舗装の笠形林道に出ました。

林道の山側は崖ですが、さらに尾根を登っていく道がありました。これは整備された道で、幅広い尾根の北側を登っていきます。三角点は通らないので、まず釜坂峠三角点(337.98m)に行き、さらにその南の播磨線一一四鉄塔に行きました。ここは東側の展望が得られます。それから先程の道に戻って東に下って行くと、舗装道路に出ました。これは林道ではなく通信塔の保守道路と思われます。ほぼ尾根上に作られた道なので、深山に行くにはこの道を登ろうと思っていたのですが、道路は風が強くて寒いので、東側の尾根に上がって、途中で舗装道路を10mほど歩いただけで、そのまま深山まで藪の尾根を登りました。少しシダ藪がありますが、他は枝が邪魔な程度でした。紅白に塗られたNTTドコモの深山無線中継所の下まで来るとコンクリートの壁は登りにくいので、西側を廻って正面に出ました。ここも北側の展望があります。畑村三角点(407.96m)は通信塔に追いやられたのか、東の道路脇にありました。

通信塔からは西の尾根を歩きました。ここは以前(2009/08/16)に逆方向に歩いています。地形図には北側に不思議に曲がった破線道がありますが、これは期待できないので藪の尾根を歩きました。落ち葉を踏んで歩けるのですが、倒木や枝が邪魔でした。410m+ピークも藪です。その後、北側から林道が近づいて来ました。ここも尾根を歩こうと思っていたのですが、尾根の藪がひどく歩きづらいので、禁を破って林道に降りました。林道はこの先で尾根を横切りますが、ここには「日光寺散策駅」という標識が立っていました。標識の裏から西の尾根に上がりましたが、むかし整備されたらしい道は尾根の南側に付けられており、倒木や大きなシダで埋まっていました。しかたなしに倒木を伝って尾根に上がり、そのまま倒木だらけの尾根を西に歩きました。かつては整備されていたらしい道ですが、途中で登り斜面にロープのようなものがあるので掴まろうと思ったら有刺鉄線だったのでびっくりしました。斜面を登るとケイ・オプティコムとKDDIの基地局、それに兵庫県の防災無線の日光寺中継所がありました。この西の斜面も藪ですが、これを登ると地形図にはない道があって、今度はNHKと民放それぞれのアンテナと、市川町防災行政無線日光寺山中継局があります。その先に日光寺三角点(408.43m)があり、「日光寺山山頂408.8m」の札が立っていました。

山頂の札では西の尾根は井ノ口に行くことなっていますが、とりあえずこちらに降りていきました。以前(2009/08/16)に比べて整備されているとはいえ、倒れかかった木など障害物の多い道です。マーキングがあるだけでとても助かりました。途中に日光寺への分岐の標識がありましたが(足元の標石は「右日光寺 左瀬加道」)、この方向は尾根歩きではないので迷いそうです。井ノ口方面への道は必ずしも尾根上に作られているわけではないのですが、歩き易く、320m+の尾根の分岐に出ました。ここは地形図では井ノ口方面への道の他に北西に172m地点を通って降りる道が描かれていますが、標識は北の尾根に「市川町」となっていました。これは巡視路でもあり、出発点にも近いのでこの尾根で降りました。ちょっと藪っぽい急斜面を降りて、播磨線一○九鉄塔に出ました。市川町方面の展望があります(写真)。この先の下山も巡視路が使えて、尾根の端まで降りて、西光池の堤防に出てきました。

軽く低山歩きと思ったのですが、意外と藪が多くて苦戦しました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「北条」です。

2018年1月6日土曜日

和気の妙見山と国山

これらの山は、以前に登った天神城跡のある吉井川東岸の山と、川を挟んで西側にある山です。北の奥新田の林道から登り始めました。この妙見林道は入口にチェーンが張ってあって車では入れませんが、舗装されており、途中でヘアピンターンする付近など岩を削ったようで、かなりの気合の入れようです。しかし林道と言う割には付近には植林は少なく、携帯のアンテナが二つありますが、吉井川の展望も木々に邪魔されつつ、終点に出ました。この先もはっきりした道がありますが、シダがせり出しています。脇道もあるようですが、とりあえず上昇志向でシダをかき分けて登っていくと、尾根に出ました。この付近は少しややこしいのですが、とにかく尾根に出て南に歩くと山頂に出ます。コンクリートの祠と、妙見山三等三角点(383.5m)があります。(写真)

山頂から国山に向かうには南東に降りなければいけないのですが、尾根の道から分岐が見つからず、結局登って来た道に戻って、北側で尾根を越して、そのまま東斜面を歩きました。やや分かりにくい道ですが、道であることは間違いありません。南東に延びる尾根に出ると、「左妙見山 右林道?」という道標がありました。今日見た道標はこれだけでした。これによると、こちらの尾根から直接山頂に登る道があるようです。この尾根道もはっきりしていますが、時々膝くらいまでシダが延びていたり、背丈以上のシダが横からせり出しています。次の鞍部には国山国有林の看板が落ちていました。国有林だそうですが、ここにあった「6号」という札の付いた松は見事に枯れていました。とにかく道があるのは良いことで、あまり苦労せずに歩けました。ちょっと伐採された場所はあるものの、林道はありません。南に尾根を曲がって、シダの間をダラダラと登ると国山山頂(357m)の札が木に付けられていました。これがなかったらどこが山頂か分からないでしょう。

国山からは南に行かないように気をつけて歩きました。マーキングは時々ありますが、道は怪しくなります。次の目標は峠山ですが、そちらへの分岐の320m+付近にはシダの間に南に向かう道がありました。しかし、行こうとしている尾根への道は見当たらず、結局藪の中を降りていくことにしました。抜けられないような密な藪ではなく、大きなシダの塊を避ければ、歩ける尾根です。しかしマーキングはほとんどなく、倒木や枯れ木も多くて荒れた印象でした。細い尾根なので丁寧に尾根を辿れば迷う可能性はありません。北に溜池があるはずですが全く見えません。そして、見えない池の西の付近で、待望の電源開発の高圧線の巡視路に出ました。西の尾根の鉄塔から来ているようで、そのまま峠山までは遊歩道のような巡視路です。

峠山(地形図には「たわ山」とふりがなが振ってあります)には、本四連絡線第二三一号鉄塔があります。本四というからには四国と繋がっているのでしょう。北に尾根を降りるともう一つ232鉄塔があります。その手前には鉄塔を撤去した跡があり、本四連絡線は平成6年竣工とのことなので、古い高圧線が撤去されたようです。巡視路はここから西に降りているようでしたが、そのまま北に尾根を歩きました。落ち葉を踏んで歩けるのですが、枝が邪魔でした。途中には平坦地もありましたが、最後は県道79号線の崖に出てしまい、西に回り込んで大苦労をして県道に降りました。やはり巡視路で降りるに越したことはありません。

新年初藪登りにはぴったりのシダの多い藪山でした。植林はほとんどありません。下山の尾根は地形図では細尾根で楽しそうに見えますが、楽しいことは何もないのでお勧めしません。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★★
地形図は「周匝」「万富」です。