2015年11月28日土曜日

北から登る三室山

三室山近辺はネマガリタケが茂っており、登山は要注意の地域です。最近では2015/09/05に赤西渓谷から登ってひどい目に遭っています。しかし北から登ったというレポート([1])に勇気づけられて、登ってみることにしました。

出発点は国道29号線を北に走り、新戸倉トンネルを抜けて鳥取県に入ってしばらく走り、大野から加地を抜けて林道を南に走った所です。この林道は吉川にも大通峠にも繋がっており、交通量があるため荒れていませんが、対向車注意です。標高は既に800mもあります。ここからちょっと林道を入り、川を渡る(というか、水が舗装道路の上を流れていましたが)手前で右手の尾根に登りました。植林の尾根で急勾配ですが腕を使わなくても登れるので劇登りというほどでもありません。最初は比較的手入れの良い植林で、900メートル地点付近は平らで一息つけます。徐々に自然林と混ざってきたと思ったら標高1000mを越した付近で林道に出ました。おそらく最初に歩いた林道の続きと思われます。じっさいGoogle Mapには描かれていますが、未舗装道路です。さらに林を登り、1100m付近からは枯れたネマガリタケとシダが見られるようになりました。その先の小さなピークを越えた先は以前はネマガリタケが茂っていて通りにくかったと思いますが、現在はほとんど枯れて茎だけが残っていました。それでも倒れたネマガリタケは滑るので歩きにくく、難所でした。県境の主尾根も枯れたシダとネマガリタケに覆われていました。ようやく道を見つけて、少し歩き易くなりました。この道はネマガリタケが茂っている場所はちゃんと巻いているので、ネマガリタケと格闘する必要はありません。辿っていけば、三室山に登り着くことができます。主尾根までが1時間、三室山まで30分程度でした。9月にはあった千北小創立百周年記念登山の板がなくなっていました。

三室山からは北に下りました。こちらの尾根は幅が広くて方向が定まりません。赤テープと積雪の上に残った鹿の足跡を頼りに降りましたが、ネマガリタケがかなり残っています。しかしそれでもネマガリタケを腕でかき分けて進むようなところはないので、滑らないように注意さえすれば大きな問題はありません。赤西山への尾根ががよく見えます。1200m小ピークを過ぎて、1210m+へ上がると、ここからは北西の尾根を歩きました。ここはいつも三室山からよく見えて気になっていた尾根です。歩いてみるとここもネマガリタケが枯れた跡のようで、枯れたシダが広がっていました(写真)。広々として平らで眺めもよく、風がなければ気持ちの良い場所です。ただしネマガリタケの茎が竹槍のようにたくさん立っていて、邪魔なこともありました。正面にくらますを見ながら1178mピークを過ぎると少し木が増えてきます。そして再び木のない1174mピークから西に植林の中を下山しました。ここも尾根の幅が広くて方向が定まりませんが、ピンクのマーキングがありました。やや急勾配の植林をしばらく降りると、林道がありました。左右どちらに行くか一瞬迷いましたが、少し下り気味の右に歩いて、無事に出発点まで戻ってくることができました。

全行程3時間程度の短い登山でしたが、標高差は500m以上あります。県境の尾根はネマガリタケがだいぶ減っていましたが、決して歩き易くはありません。

展望 ★★★
藪山度 ★☆☆
地形図は「岩屋堂」「西河内」です。

2015年11月23日月曜日

一宮町横山の岸田・三ツ谷三角点

ちょっと地味で短距離の山登りに行ってきました。国道429号線を三方から東に走り、百千家満を過ぎて笠杉トンネル方面に右折するところを直進して、県道6号線をちょっと北上して車をとめました。目指すは429号線の北側の尾根です。細い尾根が南に延びているので、まずそれを横切る舗装道路を上ってみました。人家に近づかないように、坂の頂上の手前から北の植林に入りました。金網が2列ありますが、一つは簡単に越えられました。もう一つは手強く、地面と少し隙間のあるところを見つけて潜り込みました。岩の多い植林の山ですが、ピークを越して北の鞍部に出るとまた金網がありました。これには扉があり、全開はしないのですが通ることができました。その先は植林の坂です。西側下には県道が見えており、この地点まで植林を登ってくれば金網に悩まされることはないと思います。

登っていくと自然林になって落ち葉を踏んで歩くことになりました。北と西側に展望のある場所があって、紅葉の山々を楽しめました。ピークに着くと岸田三等三角点(521.38m)がありますが、周囲にはコンクリートの基礎があって、以前は通信設備か何かがあったのかも知れません。「点の記」も見てみましたが、登山途中に共同アンテナがあるとだけしか書かれていません。基礎の中には太い植林が生えていますので、かなり昔に作られたもののようです(写真)。この付近は植林ですが、三角点の東側は倒木が多く、抜けるのに苦労しました。しかしここを過ぎると自然林となり、多くの木は既に葉を落としていましたが、残っている木の葉は色づいており、楽しく歩けました。504mピークを過ぎ、北側は植林となっていますが南側は自然林です。井内の北の付近は植林が増えますが、520mピークまで上がると自然林に戻り、北への尾根もほとんど自然林でした。藪はありません。

本日のルートの最高点には三ツ谷四等三角点(612.93m)があります。落ち葉に埋もれ気味で、標石の上の面しか見えていません。ここからは西に降りましたが、610m+の広いピークも自然林で気持ちの良い場所でした。倒木もありますが自然な森という感じです。599mピークを過ぎ、あとはひたすら下垣内へ降りました。植林もありますが全体に尾根は広葉樹が多く、ずっと落ち葉を踏んでいました。坂になると落ち葉は滑るので注意が必要でした。最後もひどい急斜面になることはなく、県道に出ることができました。悩むところのない下山でした。

3時間ほどの山歩きでしたが、特に急登もなく秋の山を堪能できました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「神子畑」です。

2015年11月21日土曜日

山南町の玉巻三角点

福知山線谷川駅から奥野々峠の方へ山を歩いたときに、踏切の所に玉巻城趾という標識があるのに気がつきました。そこで今回は石戸川の西側の山を歩いてみました。まずはこの玉巻城趾に登るのですが、標識は一つだけで、その後のフォローは何もありません。結局はお寺の裏の墓地から登るしかなかったのですが、最初は笹藪でちょっと苦労しました。すぐに植林になり、ジグザグに登っていくと平らな山頂に出ました。ぐるっと植林された山頂を歩いても特に城跡という感じはしませんが、241mの山頂を過ぎて北の山に向かうと190m+鞍部にはの林道が2本来ていました。航空写真で見るとこの付近には非常に多くの林道が作られており、玉巻城趾に登るだけなら林道を歩いて登るのが楽でしょう。ここではしばらくは林道を歩いてみましたが、あまり登っていく気配はないので、稜線に取り付きました。植林よりも自然林を選んで登っていきましたが、場所によってはかなり急勾配でした。途中にツタがきれいに巻き付いた木を見つけました(写真)。2本が巻き付いているように見えますが、下の方で枝分かれしたものです。

山頂近くになると平らになって落ち葉を踏んで歩けるようになりました。赤い「火の用心」があり、巡視路はこの付近に西から登ってくるようです。その先には奥多々良木線六〇鉄塔があり、玉巻四等三角点四等三角点(422.85m)があります。遠くの山が眺望できます。ここからはさらに北の山を目指しました。鞍部に一度降りて、その後はかなり急斜面ですが、トラロープが張ってあります。どうしてかと思うとここは高圧線の巡視路で、460m+ピークに上がる「火の用心」があり、確かにここから西に尾根を降りれば鉄塔があります。そのまま北に平坦なピークを歩きました。切り開きがあって落ち葉の上を歩ける最高のハイキングコースです。536mピークも特に目立つものはありませんが、尾根はここで東に曲がります。この先は地形図で見ると何やら北側が崖崩れのような様相ですが、尾根を歩いている限りは北側が急斜面だというだけで、木も生えていますし特に変わった場所という印象はありません。少し歩きにくい所はありますが、気持ち良く歩けます。ちょっと荒れた400m+ピークを過ぎて、319mピークへの登りは大きな岩が節理に沿って割れていく過程のようでした。319mピークを過ぎると共同アンテナの残骸がありました。さらに切り開きを降りて行くと、もう一つ共同アンテナがあり、その下は道がなくなって荒れた急斜面となりました。足元が悪くて苦労しましたが、なんとか谷に降りられました。この付近は谷川の郷という別荘地のようでした。

特に魅力的な山ではありませんが、尾根は気持ち良く歩けました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「柏原」です。

2015年11月15日日曜日

波賀町谷から登る谷村三角点

国道29号線沿い波賀町谷の集落の北から害獣避けの扉を開けて、植林の中を登ると、安積上野線一九鉄塔があります。ここからは西側の引原川沿いを見下ろすことができます。北側には三峯神社があり、説明書きによると、150年ほど前に埼玉県秩父郡から勧請されたそうです。お詣りしてから神社の裏を登り始めました。少し植林を登ると、谷四等三角点(353.50m)がありました。この先は自然林になって、登りが続きます。木立が切れる所があって、下の谷川がよく見えました(写真)。谷川沿いから見上げると、この場所ははっきり分かります。この後も植林と自然林が混ざった森を登りますが、ずっとなんとなく道があって、登りやすい尾根でした。標高580m付近には林道の終点がありました。西奥山林道が延びて来ているようです。標高差はあるものの、長い尾根なので急登はありません。

主尾根に出る690m+地点は三叉路になっています。ここには2010/08/27に北から来ました。ここからは、その時のルートを逆に歩きました。美しい植林が多く、気持ちよくアップダウンを歩いて行くと、谷村三等三角点(769.85m)に着きました。付近はアシビが茂っていますが、三角点は埋もれていません。さらに北に歩くと、鞍部に共同アンテナがありました。ここから次の750m+ピークに登ると、ここは広く切り開かれていて共同アンテナがいくつかありました。

さらに真っ直ぐ北に歩くと楽に道路に出られそうでしたが、出発点に戻るのが大変そうだったので、ここから東の尾根で下山することにしました。やや急峻な尾根ですが、植林なので問題なく降りられました。しかし標高が600mを切ったあたりから、植林の起伏が増えて歩きにくくなりました。よく地形を観察すると、かんな流しの跡のようでした。そういえば、登り始めから土の色の黒い山だと感じていました。尾根だけはかろうじて残っているのでそれを辿りましたが、596mピークの南側はほぼ削られている感じでした。尾根を東の端まで歩き、舗装された林道に降りて南に歩きましたが、周囲は棚田で、かんな流しで平らになった所を棚田にしたようです。今では植林になっています。

特に藪もなく、歩き易いルートでした。途中で一番良く見えたのは東山でした。最後のかんな流し跡は予想外でしたが、歴史を感じさせます。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「安積」です。