2017年9月30日土曜日

養父市八鹿町の大徳山

養父市のホームページを見ていたら、大徳山に関する記述がありました([1])。山頂には寺院があったとか、蔵王権現の石像とか、面白そうなので登ってみました。登り口は左近山にあるというので、左近山に行きました。

地形図では左近山(山ではなくて集落です)から山に向かって破線道がありますが、航空写真で見るとここには巨大な堰堤がありますし、地形図にはない道もあります。そこでとりあえず住宅の間を登っていきました。延命堂まで登り、その前の細い道を真っ直ぐ上に登っていくと、林道のような道に出ました。どこから来ているのか分からないのですが、目の前に両開きの害獣避けの扉があったので、そこから山に入りました。すぐにお稲荷さんがあり、その先には動物捕獲用の檻があって、角の生えた鹿が中で暴れていました。誰かがすぐに処理してくれることを祈りつつさらに登ると、植林に入りました。ここからは植林を標高差350mほど真っ直ぐに登りました。地形図でわかるように、急斜面と少し平坦な場所が交互にあります。急斜面は場所を選ばないと四足でないと登れない所もありました。1時間近く辛抱強く登ると藪になり、地形図にある林道に出ました。ここから更に山頂の尾根まで真っ直ぐに登りましたが、ここはかなりの藪でした。

山頂の尾根に出ると、反射板がありました。「国有財産 大徳山反射板」と書いてあり、近畿地方建設局が建てたものです。八鹿町中心部方面が見えます(写真)。ここから山頂までは平坦ですが、藪っぽく、中央には古い金網もあって、あまり軽快とは言えません。山頂には広谷二等三角点(555.74m)といくつかの登頂パネルがありますが、地面に置くタイプのパネルが珍しいと思いました。落ち葉で埋まっていないのは、ときどき誰かが来て掘り起こすからでしょう。山頂からは南に尾根を降りました。時折東側に展望がありますが、広い展望はありません。地形図どうりこの尾根はわりと平坦ですが、幅が狭いので大きな建物があったとは思えません。真面目に探したわけではありませんが、歩いている限りでは人工物と思われるものは見つかりませんでした。標高が下がると徐々に藪が増えてきます。途中の標高470m付近で、大きな穴がいくつかある不思議な地形に出会いました。その下では地面に塩ビの管が埋まっており、どこかに共同アンテナがあったのかも知れません。じっさい標高200m付近まで降りると、共同アンテナの残骸が二箇所にありました。この付近からは東に尾根を降りて、北近畿豊岡自動車道の八鹿トンネルの東側に降りました。ここは登り始める前に様子を見て降りやすそうだった場所でしたが、予想どうりでした。

大徳山についてはWikipediaにも記述があります。登山道はいくつかあるようです。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「八鹿」です。

2017年9月28日木曜日

四斗谷から登る篠山市のとんがり山(妙見山)

この山には、2016/3/12に北側の黒石川沿いから登りました。しかし、南側の今田町四斗谷から登ると楽だとの情報を見たので([1])、南から登ってみることにしました。登り口は四斗谷の妙見宮です。ます古いお堂があり、その奥には新しいお堂がありますが、その先も道は続いています。途中に南無妙法蓮華経と掘られた石碑が3つあり、一つは慶應三年のもののようです。さらに登っていくと、妙見宮跡がありました。石垣がありますが、建物はありません。

妙見宮跡の裏にさらに尾根を登る小道があり、これはNHKの共同アンテナへの道です。共同アンテナは標高530m+のピークにありました。この先もマーキングがあり、岩の多い急坂を登って、とんがり山山頂にでました。以前とは違う「とんがり山 標高620m」と書かれた板と、壊れて中には何もない木の祠がありました。この日は霧が多く風が強く、展望よりも霧が動いていく様子が印象的でした。山頂から急な岩場を北に降りて、次の590m+ピークから南西に尾根を歩きましたが、切り開きがあり、落ち葉を踏んで歩ける尾根でした。さらに尾根先まで歩いて、標高500mを切る付近で西に降りましたが、この付近からやや藪っぽくなり、方向を間違えそうになりました。いったん450m+のピークに登って降りた鞍部は県道292号線が越すべき地点で、両側に道があったかも知れません。ここからやや厳しい登りになり、550m+ピークに出ました。ここは2016/1/23に来ています。前回同様に南東に歩いて、570mピークに頑張って登り、西寺山に着きました。宇土奥三等三角点(645.92m)があります。

下山は尾根を東に歩き、尾根を探して北に降りました。途中までは歩き易いのですが、徐々に急勾配となり木に掴まり枝をのけて降りていくと、谷に出ました。節理がはっきりした大岩があり、厚さ数cmに割れて剥がれ落ちた石が積もっていました。谷を降りると高さ5mほどの滝がありました(写真)。この付近には人工の石積みもあります。しかし谷は歩けないので再び南側の斜面を歩き、再び谷に降りると堰堤がありました。これは航空写真にも写っていますが、太い鉄パイプを組み合わせて木材が流れ落ちてくるのを防ぐものです。不思議なことに、ここでは水が流れていません。この下流では谷の北側に道があり、それを下ると墓地の脇に出てきました。

下りは少し急ぎすぎたと思います。もう少し東寄りの尾根を降りたほうが安全だったでしょう。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「谷川」です。

2017年9月23日土曜日

和田山の和田山三角点

和田山の室尾山に登った時に、南に見えていたのがこの山です。名前を調べたのですが、分かりません。しかしGoogle Mapで見ると、山頂は「和田山 景勝地」となっていたので、良い眺めを期待して行ってみました。

登り口は人気の少ない北側にしました。和田山町久田和の覚性寺へと歩くと、墓地に入る付近に害獣避けの扉があり、それを抜けると右手の尾根に作業道がありました。これを登ると切り開かれた斜面に出るので、そのまま南に登ると、梅谷支線五七鉄塔がありました。付近は藪で、南側から回り込んで鉄塔に下に出ました。この先はちょっと藪を登ると覺性寺四等三角点(228.98m)が藪の中に隠れていました。この先は植林になり、やや藪っぽいとは言え歩き易くなりました。標高410m付近には平坦地がありますが、こんな場所に城跡はないでしょう。501mピークの手前には地籍図根三角点があります。この付近からはかなり平坦な尾根ですので歩き易く、北側斜面が植林になると良い感じの尾根歩きになりました。広い植林の平坦地で尾根を西に曲がり、高森三等三角点(499.86m)に着きました。標石は角が取れてボロボロです(写真)。ここがGoogle Mapの景勝地だと思われますが、木が茂って景色は見えません。枝の間からかろうじて南の方向が少し見えました。

山頂から西に尾根を歩きました。尾根の先は広くて迷いそうで、じっさい少し北に寄って地籍図根三角点を見つけましたが、正しくはボロボロのネットのあるもう少し南の尾根を降りる必要がありました。地形図どうりに未舗装の林道が尾根を横切っていました。ここから山頂へ登山道が整備されていてもよさそうなものですが、全く何の標識も見つけられませんでした。林道を横切ってさらに西に歩きましたが、この付近は松茸山なのか止山の札が立っていました。380m+のピークから先は特に立て札もなく、金属プレートの桑原四等三角点(418.96m)に着きました。これも周囲は伐採してありますが、藪に囲まれています。ここからは北に歩くと、岩の多い急斜面の先にNHKの通信塔があります。他にも読売テレビや関西電力の通信塔が乱立していますが、その割には未舗装道路しか上がってきていません。

通信塔群からは北に真っ直ぐ歩き易い尾根を降りました。先端には向山四等三角点(371.76m)がありましたが、低い松に囲まれていました。ここからは東側の急斜面を降りました。なるべく傾斜のゆるい場所を見つけて降りると、下に林道が見えたので一気にシダの茂った間伐材だらけの急斜面を降りました。林道はいったん南に大きく蛇行しますが、問題なく下山できました。

三角点を4つ巡れました。町から近い山なのに全く登山道が無いのには驚きました。決して歩きにくい山ではないので、地元の方も登られてはいかがでしょうか。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は[直見」「矢名瀬」です。

2017年9月3日日曜日

宍粟市千種町の大鳴山

先週(2017/08/27)に黒土の滝に寄った時に、南向きに川を渡って林道がありました。これで南の山に登ってみることにしました。地形図の破線道は南西の谷に向かっていますが、川のすぐ南側に別の林道があって、これが真っ直ぐ南に向かっているので、これを歩きました。木材の積み出しに使ったと思われる道で、雨が降ったら歩けないと思いますが、幸い道が乾いていたので靴も泥だらけにならずに歩けました。東の山に向かっていくつも分岐がありますが、真っ直ぐに谷を登りました。なるべく林道を使って登ることに決めていたのですが、一旦西側の尾根に移って、東に戻ってきた所で歩いていた林道は終わってしまいました。しかたなく作業道を見つけて急斜面の植林を登りました。間伐材は斜面に横に置かれて、転がり落ちないように止めてありますが、大雨が降ったら転がっていくことは間違いないでしょう。急斜面ですが、足元が安定しているのでわりと楽に登れました。標高差50mも登ると林道に出ました。この林道も東の山の方に行くので、また急斜面を登ると、標高差30mほどでまた林道に出会いました。これらは地形図どうりです。これも横切って登っていくと、標高670m+の広いピークに出ました。この付近の植林は素晴らしく、最高の森林浴を体験できました。地面に光があたらないので下草は生えていません。しかし山の上なので湿気が少なく、森林の美しさを満喫しました(写真)。ここから南に、なだらかな植林を登っていきました。急斜面になるとシダが増えて、周囲も自然林の藪になります。それを通り過ぎると、大鳴山三等三角点(742.88m)に出ました。周囲の数10本の木は伐採されており、明るい山頂でした。

大鳴山からは尾根沿いに南東に藪を降りて、次の720m+ピークの付近は植林で、道も良くなりました。気がつくとこの道は関電の巡視路で、一旦降りてから間伐材だらけの植林を通って、紅白の山崎智頭線三三鉄塔に着きました。植林の上に、遠くの山が見えます。ここからも巡視路で尾根を降りると、川に金属の橋が掛けてあって、林道に出ました。この南の山には、2011/04/03に南の志文川の方から来ています。このまま下山可能でしたが、ちょっと歩き足りないので向かいの舗装道路を登りました。「ちくさ100年希望の森」だそうです。すぐに山崎智頭線三二鉄塔(ミニじゃありません)に出たので、その東の地形図で650m+ピークが二つある山に登ってみました。ちょっと藪を抜けると、特に何もない雑木林の山頂に出ました。あとは適当に斜面を降りましたが、ちょっとかんな流しの跡かと思われる雰囲気でした。最後は金網があったので扉を探して抜けたのですが、扉の先の植林で鹿と出会ったので、何のための金網かわかりません。畑の裏に出てきて、道路に出て帰りましたが、林道で下山するほうが畑に出てこない分だけ楽でしょう。

この付近の山は、植林以外はシダ藪が多いようです。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「千草」です。

2017年9月2日土曜日

和田山の室尾山

朝来市和田山町の室尾山は、西側のキャンプ場から登る情報がネットにありますが、東側から登った例は見つからないので、こっちから登ってみることにしました。登り口は和田山町野村の心諒尼公園です(Google Mapは字が間違っています)。江戸時代の尼さんを記念した公園で、説明書きを読むと興味深い話なのですが、その公園の上に神社があります。名前は分からなかったのですが、その裏に害獣避けの扉があり、ここから登ることにしました。公園(ゲートボール場)の先の道にも扉がありましたが、神社の裏はちょっと藪を抜けると植林の尾根になって、快適に登れました。快適すぎて、ヲク山四等三角点を見に行くのを忘れました。急登ですが473mピークまで登って一息つき、北にちょっと降りると鞍部には横切る作業道があるようでした。そのまま登り続け、主尾根に出ました。この山は下から見るとフラットトップに見えますが、実際歩いても平らでした。気持ち良い尾根を歩くと、あっというまに室尾山山頂に着いてしまいました。木が邪魔であまり展望がありません。岡田山三等三角点(629.50m)があります。(写真)

下山は西に植林を降りました。あまり道標はありませんが、迷うことはなく降りられて、途中に男山への分岐があったので寄ってみました。何もありませんが、秋は紅葉が綺麗かも知れません。さらに降りていくと、途中に鉄塔があったので寄ってみました。奥多々良木出石線六七鉄塔です。この後、道を見失いました。キャンプ場と法宝寺跡の分岐を法宝寺跡の方へ歩いて来たのですが、道はススキの茂った原っぱに出ます。ここには「室尾地区の文化財」という説明板があるのですが、周囲には何もありません。すぐ下に家があるのでススキをかき分けて行ってみると、「里山体験学習館」と書いてあります。周囲は草が生い茂っています。裏の谷の方に行ってみるとシダが茂った荒れた植林で歩けません。里山体験館からススキの中に道を見つけて降りると、室尾の方へ行くキャンプ場からの道へ出ますが、その手前に室尾城跡と法宝寺跡への道標がありました。まず室尾城跡に行ってみると、江戸から明治時代の墓石がありました。説明板があるのですが、台だけで説明がありません。道標から考えて、おそらくここが城跡だと思います。後で写真を見ると、この前にススキの原っぱで見た説明板は現在位置が室尾城跡になっており、本来はここにあるべきものでした。何が起きたのでしょうか?

この後の下山も混迷を極めました。室尾に降りると出発点に戻るのは大変なので岡田に出なければならないのですが、道が分かりません。関電の「火の用心」を頼りに地形図の道になるべく近く歩くと、東の山裾を廻り、石垣のある法宝寺跡に出てきました。「薬師堂跡」という杭が一本だけ立っていました。この先の下山も、真っ直ぐに尾根を南に降りるべきだったのを間違えて東の谷に降りてしまい、登り返す羽目になりました。やっと道を見つけても、谷に降りた所でまた間違えて登り返しました。谷に降りたら谷の向こう側の道で尾根を越さなければならないのです。尾根を越してからは暗い植林をジグザグに降りるのですが、その先で平らな所に出てくると道はまた分かりにくくなりました。やっと害獣避けの扉を探し出して外に出て、草の生えた道を歩くと八幡神社に出てきました。登山道として整備されたことはあるようなのですが、道標も壊れかかったり読めないものが多く、関電のプラ階段も含めて振り回された感じでした。

岡田からの登山道は、もう少し整備していただければと思います。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆ 下山が問題でした
地形図は「直見」「八鹿」です。