2020年6月29日月曜日

山上庭園・段ヶ峰・千町ヶ峰

 


笠杉山と段ヶ峰の間に位置する山上庭園には何度か登っていますが、今回は千町から登りました。とは言え舗装された林道を歩くのは面白くないので、上千町からすぐに山に登りました。場所は上千町から東に行った所で、千町小屋への道標があります。南に川を渡る橋があり、渡ると耕作地ですが、目の前は山です。登るのは無理かと思いつつよく見ると小道があったので登ってみました。すぐに道は無くなりますが、藪の急斜面を木に掴まって登りました。最初は藪っぽく、ネットも邪魔ですが、ネットの東側に出て上の植林を目指しました。大した距離ではなく、植林に入れました。あとは楽に登れて、植林の尾根歩きになりました。歩きやすい尾根です。751m地点から780m+に上がり、意外と急な斜面を一旦降りてから登って口田谷四等三角点(824.73m)に着きました。ここだけは自然林です。この後ちょっと藪っぽい所もありましたが、長い軽快な尾根歩きで、970mピーク付近に来るとコハクウンボクの説明板がありました。道標があり、東は林道千町段ヶ峰線で、西は総合作業施設1.6kmとなっていました。この先は舗装された素晴らしい道が尾根まで上がってきていますが、そこで終わっています。何のつもりか、さっぱり分かりません。道路では降りずに真っ直ぐに歩いて、千町段ヶ峰線に降りました。トイレがあります。


近くには、千町岩塊流を通って杉山と段ヶ峰の登山道があります。このコースは斜面に巨岩がごろごろ転がっていて、迫力がありますが、しっかりとロープが張られていて、くじら石すら近づいて見ることはできません。登山道を登り、分岐では西側の道を選んで巨岩を見ながら登っていくと、尾根に出ました。この付近の尾根は木の間隔が広い林で、木漏れ日が気持ちよく、気分良く歩けます。そして東に歩いてアシビが増えてくると山上庭園です。アシビの藪と言っても間隔がそこそこあり、木も少なく、道がちゃんとあるので、藪と言うより確かに庭園です。岩があるのも日本庭園的な雰囲気を作っているかも知れません(写真)。竹田城が見えるスポットがあり、確かに遠くに見えていました。ここでなくても見えるのですが・・・その先はだんだんと木が減り、杉山への分岐がありますが、行っても伐採地で陽に炙られるだけなので行かずに段ヶ峰に向かいました。


滑りやすい斜面の道を降りて鞍部に着くと、林道にも行けますが、そのまま登って尾根に上がりました。こちらは一面の笹に道が付けられています。天井庭園はアシビばかりで笹は無かったので、棲み分けが出来ているのでしょうか。展望は素晴らしく、段ヶ峰二等三角点(1103.43m)を通り、段ヶ峰の山頂はその南の1106mだそうです。さらに歩きやすい道を南に歩き、悠友山荘のある千町峠に着きました。ここから森林基幹道千町段ヶ峰線で上千町に戻ろうかとも思いましたが、ずっと舗装された林道歩きではつまらないので、途中から西に曲がって、千町ヶ峰の登山口に向かいました。そして整備された登山道で千町ヶ峰に登りました。とてもよく整備された登山道で、40分ほどで山頂に着きました。頂上は低く笹が茂っており、千町三等三角点(1141.34m)があり、近くにはなにかの観測用の小屋やパラボラアンテナあります。


千町ヶ峰からの下山は地形図にあるウネウネと曲がった林道にしました。「上千町集落」の方向に歩いていくと植林になりますが、倒木地帯です。道は倒木地帯の西側にあり、少し凹んでいるのでわかりますが、倒木が邪魔です。この部分は整備されていないようです。倒木地帯を抜けると道に迷う心配はありませんが、最初は岩が多くて歩きにくい曲がりくねった林道です。時間はかかりましたが、幹線林道千町線(昭和23年開設)に問題なく下山できました。


千町ヶ峰登山はオマケで、6時間近くかかりました。


展望 ★★★

藪山度 ★★☆ 登山道は問題ありません

地形図は「神子畑」です。



2020年6月27日土曜日

茂谷から登る若桜の遠見峠

 



鳥取県八東町のあちこちで見られる「中国自然歩道扇ノ山~三滝線案内図」によると、八東町の佐崎から若桜に抜けるルートが示されています。これを歩いてみることにして、佐崎に向かいました。県道6号線の脇に登山口があるのですが、駐車場がないので少しあがって佐崎を集落を抜けた所に車をとめました。ここから2018/08/11に降り立った舗装道路を北に歩くと、新らしい林道がある角で自然歩道に合流しました。ここより下の自然歩道も歩けそうでした。この地点からの自然歩道は斜面を横切るので消え気味ですが、歩きにくくはありません。谷の奥を詰めてから舗装道路に上がります。ちょっと舗装道路を歩くと自然歩道は尾根に上がっていきますが、ここは舗装道路を歩いて楽をしようとしてはいけません。上がったところが峠で、お地蔵様があります。(写真)


峠から舗装道路に降りて、そのまま植林に入りました。この付近の自然歩道は木の階段もあって、草で覆われ気味ですが問題なく歩けます。そして再び舗装道路に出て、奥野の集落に入ります。道の両側に不思議なオブジェの置かれている道で、途中で東に行く破線道には「やまみち」と道標に書かれていました。しかし茂谷に向かう道は牧場(?)に突き当たります。付近は不思議なオブジェがたくさん置かれています。建物の手前に右に上がる道があり、これも別の家に入っていきそうでしたが、登ってみると道標があって、これが正解でした。建物の間を抜けて進み、地形図通りの斜面を横切る道があります。尾根を回る所には新しい林道があり、北から来てさらに登っていくようでしたが、自然歩道は少し下りになって植林を横切って行きます。茂谷の集落に出ましたが、ほぼ全部空き家のようでした。ここに中国自然歩道の案内板があります。小畑上神社があります。拝殿はガラス張りですが、本殿は古いものが残っていました。


ここからが遠見峠への登山道です。よく整備されています。最初のうちは両側にガクアジサイが群生して花を付けていました。長い林道歩きが続きますが、最後は谷の奥を回って急斜面を登ります。そしてお地蔵様のある遠見峠に着きました。2016/07/30に遠見山から来ています。その時は若桜の三倉に降りましたが、今回は佐崎に戻らねばならないので、峠から南に歩きました。植林で歩きやすいのですが、標高800mから900mの間が急斜面です。ゆっくり登るとなだらかになって、作業道もあり、美しい植林を登って西浦三等三角点(972.99m)に着きました。ここは2016/08/13に東の弁天山から来ています。その時と同じように南に植林を降りて峠の切通しに出ました。この付近は2016/08/05にも来ていますが、いつ来ても地形図と実際の地形が合わなくて悩みます。今回は切通しから南の斜面を登ると再び林道があり、これを南西に歩きました。2016/08/05に鳴滝山から降りてきた林道への分岐がありますが、そのまま水平に近い林道を歩きました。途中からかなり荒れ気味になりましたが、この先はあまり植林されていないようです。北に枝の間から八東川の付近が垣間見えます。この林道は地形図通りに尾根の上で終わっていますが、これは2018/08/11に降りてきた尾根です。その時と同じように尾根を下りましたが、西側から林道が来ているので、今回は林道で下山してみました。とても歩きやすいのですが、とても大回りで、前回のように尾根をそのまま下ったほうがずっと早かったと思います。ジグザグに谷まで降りるとしっかりした林道になりました。斜面を少しずつ降りて行き、最後は597m地点に出ますが、なかなか県道6号線には合流しません。作業道佐崎線というのが名前のようでした。6号線に出てからは、軽快に下って車に戻りました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「郷原」です。



2020年6月24日水曜日

智頭の上板井原から海上山


智頭の海上山には2018/06/02に西から牛臥山経由で登り、2019/10/22には南の毛谷から登っています。今回は北の上板井原から登りました。上板井原からのコースはAコースとなっていて、板井原隧道の上から牛臥山を経由するのですが、海上山への近道を試してみました。板井原の駐車場の前から「六尺道」で川を渡り、すぐの尾根先をよじ登りました。最初は急斜面ですが、すぐに楽になってきて、気持ちの良い植林になりました。あとは標高差300mほどを植林のゆったりした尾根で登りました。途中に共同アンテナが二つあって、鳥取の方向を向いていました。文句のないハイキングです。主尾根に近づくと自然林も増えてきました。主尾根には760m+ピークで合流しますが、牛臥山と海上山への道標が倒れていました(写真)。ちょっと登ると広々した海上山の頂上です。智頭山三等三角点(785.24m)があります。


海上山から東への縦走は2019/10/22の逆コースです。自然林の尾根を歩くと大展望地があり、南から東の山々が望めます。そして海上山最高地点800mのピークは、2019/10/22に毛谷から登ってきた所です。倒れている道標は峠地蔵と海上山が同じ方向に書いてありますが、これは誤解を生みそうです。ここから北東に下ると西野越こと峠地蔵に着きました。2018/08/29に南の西野から来ています。そのまま登って大内用瀬線11鉄塔を過ぎて、2018/08/29と同じように気持ちの良い広々した植林を歩きました。自然林もあります。ほとんど展望のない藤見平あたりから東に向きを変え、北側下に林道があるなと思ったら、道標があって板井原林道となっていました。それ以外の道標によると、東が展望広場、西がBコースで、Bコースはここから縦走して峠地蔵から板井原に降りるコースのようです。落ちている道標は「板井原754m三角点」とあります。すぐ東には八東大内線43鉄塔がありますが、この鉄塔はそのすぐ東のピークから移されたようです。そのピークが展望広場らしいのですが、今は全く展望がありません。そしてその東の754mピークは植林ですが、ここにかつて板井原三角点があったのでしょうか?


2018/08/29はここから南の尾根で下山しました。ここは2018/09/02にも南の浅見から登って来ており、その時と同じく北にちょっと荒れた植林を降りました。中電の巡視路になっているため歩きやすく、西側下方には林道が見えます。八東大内線41鉄塔を過ぎると登りとなり、740m+に登ると正面に展望があります。ここで西に曲がると谷に降りるので東に少し登り、760m+の尾根に出てから北に急斜面を降りました。降りていくと西側下に砂地が見えます。これは2020/04/22に見上げたズリ斜面で、一瞬降りてみようかと思ったのですが、危なそうなのでやめました。坂を下って小屋まで行き、2020/04/22と同じようにその裏の階段を降りて林道に降りました。あとは赤波川最上流の砂地の斜面を眺めながら智頭農林高校の林生寮を通って、長い舗装道路(普通林道宮地谷線と林道本谷線)を歩いて上板井原に戻りました。


長い道のりに見えますが、歩きやすいので4時間ちょっとしかかかっていません。


展望 ★☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「郷原」です。



2020年6月20日土曜日

若桜の側谷三角点


鳥取県の若桜町には登山向きの山がたくさんありますが、姫路からは遠いのでなかなか歩けません。今回は若桜の町の東の尾根で側谷三角点まで歩いてみました。登り口は日本一の大幟のある意非(おい)神社です。尾根の先に建っているので、裏に回って急斜面から尾根を登りました。ちょっと頑張って登ると尾根に上がれますが、いきなり林道の終点です。最初は楽をしようと思って林道を歩いていましたが、だんだん尾根から北側に下がっていくので、尾根に上がりました。尾根の北側は植林、南側は自然林で、たまに木の密度が上がるくらいで歩くには問題ありません。360m+ピークから423mピークも、多少倒木がある程度です。尾根は東に曲がりますが、急勾配はないので楽ちんです。460m+ピークを通り、458m地点を過ぎて少し勾配が急になりますが、登山というよりハイキングです。あまり書くことはなくて、広めの尾根に自然林と植林が交互に出てくる感じです。北向きに曲がって593mピーク、北東に折れて561mピークを過ぎ、また東に曲がって少し登りが増えて680mピークに着きました。ここからは少し気合を入れる必要があります。ちょっと640m+に降りてからきつめの登りになりました。しかし切り開きがあるので木に掴まる必要もなく登れました。平坦な植林に、側谷三等三角点(862.99m)がありました(写真)。


下山は難しくて、まず広い尾根を南西に下り、途中から北に植林を降りていき、790m+の平坦地の先まで行きました。ここで植林は終わりで、この先の急斜面はまばらに木が生えている状態です。掴まれるくらいの密度の木はあるので、時々滑りそうになりながら慎重に降りて行きました。徐々に勾配は楽になって、新緑がきれいな林を抜けると標高600m付近からまた植林が増えてきました。しばらく植林を降りて行くと北側下に工事中の林道が見えました。急斜面を降りていくと、この新しい林道は法面が非常に高く、とても降りられません。しかたなしに北東に林道に沿って斜面を歩いて降りられる場所を探しました。結局谷の所までずっと高い法面が続き、やっと降りられました。このコンクリート舗装された林道は諸鹿屋堂羅線だそうですが、ここからどうやって諸鹿に行くのでしょうか?あとは林道屋堂羅線で戻りました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「若桜」です。



2020年6月17日水曜日

青垣町佐治から登る岩屋山と岩屋観音


丹波市青垣の岩屋山は大きな山なのであちこちから登れます。今回は青垣から佐治公園コースで登ってみました。登り口は八柱神社となります。8つの神社が集められたらしいのですが、絵馬殿のような建物に巡洋艦生駒が明治43年にアルゼンチンからヨーロッパを訪問した時の写真集が奉納されていて興味を引きました。登山口は神社の鳥居をくぐったすぐの所です。ちょっと登ると平坦地があって、何かの建物の跡でしょう。さらに巨大な傘のような休憩所があり、植林の中の登山コースが始まります。案内板やら「火の用心」やら「ゴミ空きカン捨てないよう」やらがあって、迷うことはありません。岩の前にベンチがあったり木の階段があったりで、整備された登山コースです。丹波少年自然の家のルート表示板もあります。植林はきれいですが案内図に「展望がすばらしい」となっている割には展望はなく、登山者は飽きるかも知れません。481mのカブト鉢と呼ばれるらしいピークの手前を登山道は東から南に巻いていましたが、ちょっと寄り道して芦田四等三角点(468.5m)に行ってきました。播磨の山猿こと大柿さんの2005年の赤いプラスチック板が残っていました。こちらの尾根は少し藪っぽいのですが、丹波少年自然の家へのコースになっています。

カブト鉢に戻り、広い切り開きの道から西に歩きました。登山コースなので楽に歩けました。この付近には「子午線コース」もあるようです。経緯135度線の標識が小倉の交差点にありますが、現在の地形図では135度線が東に150mほど移動して芦田三角点付近を通っているので、ちょっと違和感があります。少し展望のある尾根歩きが続き、少しきつめの坂を登ると、道標があり、左が少年自然の家で右が岩屋山頂とのことです。ここが568mのやまびこ山(竜王山・仁右エ門山)のようで、すぐにまた傘のような形の休憩所があり、北に展望が広がります。しばし休憩してから西に尾根歩きを続けました。ここも気持ちの良い林で、時々階段もあります。保守道路に近づいてからは登山道と分かれて尾根を辿ってちょっと植林を抜けて、それから保守道路に出ました。山頂まで舗装道路を歩くのはつまらないので、少し道路を歩いてから西側に林道が見える方向に行きました。この林道は最終的には山頂に達していたかも知れませんが、様子がわからないのですぐに急斜面を登って植林の尾根を登りました。最初はかなり急斜面でしたが、少し登ると楽になって、南から林道も来ており、最後はカーブミラーの所で保守道路に出ました。目の前に紅白のNTTの鉄塔が立っています。

2020/05/04と同じように塔の裏手の檜倉山三等三角点(718.27m)を通って細尾根を北に降りました。再び道路に出て、637mにあるハンググライダー基地で大展望を楽しんでから、さらに道路を降りました。基地への入り口の所に水道の蛇口があって水が出るのには驚きました。どこから来ているのでしょうか?道路を少し降りてカーブの所で岩屋観音の方に進みました。すぐにまたハンググライダー基地がありました。この日はこちらから何人か飛んでいました。この基地のおかげで道がわかりにくくなっていますが、北東に降りて、岩屋観音に着きました。お堂には覆いがかかっていて、中は荒れ気味ですが仏像が3体置かれていました。階段を降りると大きな木が倒れていましたが、その向こう側には崖に石仏が置かれており、まさに岩屋ですが石仏は観音様ではありません(写真)。もっと降りていくと平坦地に高源寺の跡地があります。2004年に建物を解体したと説明板にありました。ここからの下山道にはところどころに石仏があって楽しめました。ほとんどは天明ごろのものです。林道に出ると、「八丁右くわんおん道」という道標があります。ここから林道を下りましたが、西側の植林には立派な石積みがあります。高源寺の説明板にあった「岩屋千軒の構え」でしょうか。さらに降りていくと「大師野・新四国道ウォーキングコース」があったので、植林の山を一周して小倉四等三角点(198.81m)にも行ってきました。

岩屋山という名前の由来がよくわかりました。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「大名草」です。

2020年6月10日水曜日

波賀町の原三角点からマンガ谷川

 


マンガ谷川という楽しそうな川には、2012/06/17に北の日ノ原の集落から行きましたが、今回は南からアプローチしました。と言っても登り口はマンガ谷川が引原川に注ぐソーメン滝の少し南、赤西渓谷入口(車では引原川を渡れない)の所です。国道29号線の山側はコンクリートの壁ですが、隙間があってそこに白くなった関電の火の用心の札が立っています。ここから地形図通りに道がありますが、階段が関電のものではないので不思議に思うと、少し登った所に江戸時代の墓がありました。墓石は8基しかありませんが、小さいのは天明、一番大きいのは安政と時代は70年の開きがあります。江戸時代は墓石の大きさが制限されていたという話ですが、大きさの違いはそのせいでしょうか。墓所から林の中の消えかかった道をジグザグに登り、上野原線三一鉄塔に着きました。周囲は最近植林されたようです。ここから真っ直ぐに植林や自然林を登って行きました。さほど急斜面ではありません。標高600mに近づくと岩場になり、大きな岩を巻いて登る必要がありました。しかしそこを抜ければ植林で、勾配も緩くなります。そして原三等三角点(832.93m)に着きました。ここには2012/05/19にもっと南から来ています。周囲は全方向植林です。


三角点から少し東に尾根を歩き、北に向かって降りて行きました。周囲は植林で、しばらくするとアセビが増えてきますが、道があるような感じでした。そのうちに本格的に藪っぽくなりましたが、それでも枝をかき分ける程度で進めました。そして谷に向かって斜面を降りていくと、ネットが現れました。これはかなり頑丈で、倒れていません。ネットに沿って歩くしかないので、東向きに歩いてみました。しばらく行くと谷があってネットがそこで倒れていたので、ネットを跨いでネットの下側に出ましたが、さらにもう一つ頑丈なネットが張られています。これも少し倒れている所で乗り越えて(急斜面なので危険です)、やっと谷に降りられました。ここはかなり上流で、東には広い平坦地があり草が生えています。谷川に沿ってさらに二重のネットが張られいますが、幸いこれは障害物にはなりません。川の狭い所を渡って、北側に出ました。ここには2012/06/17に歩いた林道があります。


今回は林道を西に歩いて日ノ原集落に行くことにしました。少し行くと前にも見た寛政年間の墓があります。そして川が合流する地点ですが、地形図のように橋がかかっていました。しかし木の橋で一部分崩落していました。小雨が降っており、下山を急いでいたので谷の南側には行かなかったのですが、確かに地形図の道がありました。北側には「うまい!万ヶ谷の水いつまでも」と書かれた杭がありました(写真)。日ノ原集落の飲み水はここから来ているようです。そういえば水道施設のようなものもありました。前に通った斜面の道はかなり荒れており、最後は道のない急斜面を登ると、日ノ原山と日ノ原集落登山口への道標がありました。谷に降りる道は無いということなのでしょう。あとは切通しを通って植林の道を下って日ノ原集落に下山しました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「音水湖」です。



2020年6月6日土曜日

若桜のソラ山三角点

 



2020/06/03に登った陣鉢山の西にある三角点です。林道があるのは承知の上で、まず来見野神社から登り始めました。神社の後ろの急斜面の植林には右手から左手に向かう作業道の跡があり、それを辿って尾根に上がりました。細い植林の尾根で、登っていくと林道に出ました。林道を歩かずにまっすぐに伐採地の急斜面を登ることもできましたが、林道の状態を見たいので林道を上っていくと、ガードレールのある水平に近い林道に出ました。地形図にもある林道の延長で、諸鹿角谷線です。これを西に歩き、カーブミラーのある三叉路を東に曲がりました。ここに斜面を上がるコンクリートの階段があり、これを登るのも一案でしたが、とにかく東に行ってみると、すぐに林道は終わっていました。しかしその先はちょうど尾根筋なので、ちょっと急斜面を上がって580m+ピークに登りました。自然林がきれいです。その先の611mピークに出ると、南には林道が見えました。そちらには行かず、東に縦走しましたが、鞍部に降りると林道が南側にあって、並走する形になりました。林道のある南側は植林ですが、尾根上や北側は自然林です。林道の終点があってからちょっと植林があります。その先は急斜面になりますが、木に掴まらなくても一歩ずつ登れる程度で、周囲はきれいな自然林なのでゆっくり登りました。登り切ると切り開きに金属プレートのソラ山四等三角点(779.22m)がありました。(写真)


三角点から植林を抜けて細い尾根を歩きました。コナラが主体の自然林ですが、南側は植林になっていました。気持ちよく歩いて807mピークを過ぎると南側の急斜面の下に林道が見えてきました。東に降りていくと、南に林道の三叉路がありました。角谷川の方から上がって来た太い道が東西に分かれていますが、太い道は東に行っています。杭に赤松磯ヶ平線とありましたが、西に行く方の林道でしょう。東に向かう太い林道は尾根を横切ります。その先は作業中だったので植林をショートカットして北に降りて、あとは林道を降りました。途中に伐採した木が積んであり、年輪を数えると樹齢60年から80年くらいでした。この太い道はおそらく諸鹿赤松線というのではないかと思いますが、杭はたいてい林道の分岐に立っていて、どっちの道の名前なのか判然としません。地形図の実線道まで降りて、西に戻りました。これは最初にも歩いた諸鹿角谷線です。起点は諸鹿ですが、角谷川とどうつながるのか興味あります。長い長い林道歩きで、途中にいくつも分岐がありました。ウツギやコガクウツギの花がきれいでした。最後は最初に登ってきた林道を降りました。これは田ノ原線というようですが、これにも分岐がたくさんありました。面白いのは林道それぞれに異なった事業名が付けられていることで、林道を作るにも予算源がいろいろあることがわかりました。公共事業の仕組みが垣間見えます。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「若桜」です。



2020年6月3日水曜日

諸鹿から登る若桜の陣鉢山

 


陣鉢山は標高1207mと高く、登ってみたい山ですが、ネットの登山記録の多くは東因幡林道からの登山で、これだと標高差300mもありませんし、長い林道歩きがあります。北西の来見野川からきれいな尾根が山頂まで延びているので、これで登ってみました。


登り口は諸鹿から来見野川を東に遡って、橋(昭和27年建設の石南花橋)を渡ってロッジのある所です。この向かいの急斜面を登りました。すぐに細い小尾根に上がれて、歩くと植林に出ました。東側には段々畑の跡もあります。ここから植林の急斜面を登りました。自然林になって、さらに急斜面を登ると、徐々に楽になりました。この尾根は植林になることはありませんが、片側の斜面はたいてい植林です。最初のうちは南側が植林でした。はじめは少し藪っぽいのですが、徐々に気持ちの良い林になりました。たまに銀竜草が咲いています。標高880mくらいで北側が植林になります。標高970m付近は一度鞍部に降ります。そして標高が1000m近くなると、ネマガリダケが少しずつ増えてきます。岩も増えてきて、細尾根は岩が続きますが問題なく歩けました。そして標高1150m付近からは本格的笹薮となります。ネマガリダケは勾配に沿って曲がっているので、まっすぐ登るならかき分けるだけですが、トラバースにはちょっと邪魔でした。それでも邪魔なだけで歩くには差し支えなく、1190m+に登り、尾根伝いに陣鉢山の頂上に行きました。木に山名が巻きつけてあったので、頂上がわかりました。三角点はありませんが、337の標石があります。ちょっとモヤがかかっていましたが、頂上付近からは北側に展望があり、特に扇ノ山を背景に広留高原がよく見えました(写真)。


下山はまず登ってきた笹薮を降り、細尾根から標高970m付近の気持ちの良い鞍部まで降り、登ってから北東側に尾根を降りました。間伐の終わった植林で、倒れた木が邪魔ですが、がまんして降りて行くと林道の終点にでました。林道から外れると伐採した木や枝を越えて歩かねばならないので、ここからは林道を歩いて北に降りて行きました。途中で湿地のようになっている所は林道から外れましたが、すぐに30m以上の高さの美しい植林となりました。林道があって、807mピークの手前で左右に分かれましたが、これはおそらくピークを一周しているのだと思います。東側の林道を歩くと、作業道金山線、作業道高畑支線、作業道高畑線という具合で、5年くらい前に作られた道のようです。2018/05/05にさまよい込んだ北東の谷から延びていると思われます。三角点を見に行きたかったので、林道を選んで北に向かいました。最後は林道はなくなりましたが、高畑三等三角点(759.35m)は植林の中にありました。


下山は林道を少し戻って西に行きました。林道の終点からは植林を北西に降りました。フタリシズカがたくさん咲いている場所がありましたが、花序が1本のものが多かったのでヒトリシズカかと思いましたが、ヒトリシズカは別の花ですね。こちらの植林はあまり間伐されていません。地形図の急斜面は本当に急斜面で、木につかまって降りました。周囲は自然林となり、最後はまた木につかまっても危ないくらいの急斜面となって、道路に降りました。安全を考えるなら林道での下山がお薦めです。


標高差700mを3kmで登る尾根でし、2時間半近くかかりました。ひどい笹薮もなく、良い登山コースだと思います。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「若桜」です。