2020年5月30日土曜日

銀山湖奥の菅町川から黒尾三角点

 


この付近は何度か歩いていますが、これまで歩いたことのない尾根で登りました。その尾根はすが町営キャンプ場を過ぎて橋で菅町川の南側に渡り、段々畑の石積みを見ながら東に行った所にあります。石積みの端から急斜面を登りました。地籍調査のテープがあります。最初は木につかまって登りましたが、徐々に楽になりました。周囲は植林ですが、尾根上は岩があったりアシビが生えていたりです。そんな斜面の途中に金属プレートの横谷四等三角点(590.29m)がありました。さらに植林を登って、700mmピークに着きました。地形図ではこの700m地点は700mの等高線の下にありますが、じっさいはすぐ南の700mの等高線で囲まれた小さなピークにあります。このピークを過ぎて少し下ると西側から林道が来て離れて行きました。青草川の林道から延びてきているのでしょう。この先の尾根は美しい植林が続き、多少のアップダウンはありますが歩きやすいコースでした(写真)。688mピークに登り、その先の700m+ピークには国土調査の三角点がありますが、真っ直ぐ行くと西に降りてしまうので要注意でした。さらに植林を抜けて登っていき、790m+付近で東側下に林道が見えました。そして主尾根に着くと黒尾三等三角点(805.54m)がありました。ここは2013/08/08に来ています。


黒尾三角点のある尾根は南北に延びていて、そのまま歩くと作畑の方へ降りてしまいます。急斜面を東に降りてすぐに南側に道がありました。南から来て、東に尾根の南側に延びていますが、ここはアシビの生えている尾根を東に歩きました。尾根沿いの道はすぐに終わってしまいますが、尾根は植林の中に幅広い切り開きが続きます。これが地形図の尾根上の実線道でしょうか。そのうちに北側下に新しい林道がありました。これは登って来た時にちょっと見えたものらしく、菅町川の方につながっているものと思われます。この林道は尾根を横切ることはありません。地形図で実線道が新田の方へ降りていく所にはその方向に道がありました。


美しい植林の尾根から、760m+で北に降りて下山しました。これは2013/08/31と同じ下山路です。最初は美しい植林で、途中は自然林のトンネルもあります。細尾根も道があって問題ありません。724mピークで西に折れ、そのあとちょっときつい登りがあって730m+の細長いピークを北まで歩くと、先は自然林でした。藪っぽく見えたのでここで西の植林の急斜面を降りました。前回はまっすぐに降りているのですから、よく北向きの尾根を探すべきだったと思います。というのは西の斜面は非常に急で、植林と自然林の境界の尾根を降りていったら岩の上に出てしまい、大きく南を巻きました。そこから谷を降りようと思っていたのですが、急すぎて無理そうだったので作業道を見つけて北の尾根に戻り、尾根を降りました。植林は問題ありませんが、徐々に灌木が増えて来て、ネットもあって降りにくくなりました。最後は急斜面の藪を抜けて谷の道に降りられましたが、この下山は失敗でした。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「但馬新井」です。


2020年5月27日水曜日

北から登る後山

 


このコースは2015/06/13に登ったコースの尾根違いのようなものです。登り口は前回と同じ戸井の元の中島林道で、前回は途中で東に登ったのですが、今回は林道の終点まで歩きました。終点からはさらに未舗装の林道が延びており、起伏の多い不思議な地形をジグザグに登っていきます。最後は谷の奥で終わりますが、ここまでで標高差200m登っています。谷の奥は藪のようだったので、谷を北に渡って植林の急斜面を登りました。これも不思議な地形で、鉄を採った跡なのでしょう。植林で少し崩れやすい斜面を登りました。ようやく平らになってきた所で木地山四等三角点(943.7m)を探しましたが、見つかりません。植林で地面は落ち葉で埋め尽くされ腐葉土となっていますが、標石を隠すほどの厚さとは思えません。除染作業のように表面の落ち葉や土を全部どければ見つかったと思うのですが、GPSがあるとは言えどこにあるのか分からないので、見つけるのは諦めました。


この先も削られたような地形が続きました。ようやく自然の山らしくなってくるとネットがあり、水音が聞こえました。谷の西側には林道が見えます。993mピークへの登りは植林ですが非常に急で、四つん這いで登りました。そしてこの付近には珍しい大岩(写真)を巻いて登ると西側が伐採地となりました。ネットがありますが、北に展望が広がり、千草スキー場などが見えます。前回も通った1191m地点付近が伐採地のネットのコーナーとなります。しばらく気持ちの良い自然林が続きますが、標高1220m付近から笹が生えています。最初は膝くらいまでですが、徐々に腰くらいになり、最後は背丈ほどになります。それでもかき分ければ抜けられて、東に延びる「おごしきコース」に出てきました。後山の山頂はすぐです。祠と、後山三等三角点(1344.36m)があります。岡山県最高峰ですが、兵庫県では3番めです。周囲の展望は見事です。


下山は登ってきた笹薮を再び降りて、1191m地点の下で尾根を東に降りました。こちらは植林です。最初は気持ちの良い植林で、自然林も綺麗です。尾根には徐々にアシビなどが増えてきますが、少し降りた所に道があり、問題なく降りられました。この尾根にも割れた大岩があり、その下は人工的な地形になりました。この付近から谷に降りてもよかったと思いますが、しばらく高いところを選んで歩いて人工的な地形を楽しみました。最後は作業道があったので、それを辿ると川沿いの舗装道に出ました。ミツマタの多い谷を降りて奥田にでました。


途中で尾根からあちこちに展望がありました。銀竜草とクリンソウも見ることができました。


展望 ★★☆

藪山度 ★★☆

地形図は「西河内」です。


2020年5月23日土曜日

養父市森からカカナベ峠

 


建屋の石ヶ堂古代村の北、建屋川の西側に三柱神社があります。階段を登るとさらに道があって、立派な神社に着きました。慶応4年の絵馬が二枚あります。神社の裏の植林を登りました。良い感じの里山です。少し登るとネットが現れましたが、古いのであまり気になりません。むしろ枯れ葉に半分埋まった足元のネットに足を取られがちでした。斜面は植林のようですが尾根は自然林です。アシビの藪や倒木もありますが僅かです。281mピークが近づくと、北側の植林用なのか、尾根にも道があります。相変わらず古いネットが続きます。281m地点を過ぎると南下に県道279がターンしていました。この先尾根は厳しい登りになります。ネットに沿って行けば間違いありませんが、この付近のネットは頑丈で、二重になっています。T字に分かれている所もあり、ネットのどちら側にいるかによっては行く手を阻まれます。だいたいは南側で良かったのですが、倒れたネットを北に横切ったこともありました。周囲は意外と自然林が多く、何のためのネットか不思議でした。


520m+ピークまで着くと、北側が伐採されて少し展望があり、一息つけました。しかし一旦下ってから更に登りで、細い自然林の尾根(ネットはあります)を通り、下って登ると植林の518mピークでした。美しい植林が続き、次の480m+鞍部の北は下に林道が見えました。この付近は植林と自然林が混ざって良い雰囲気でした。ちょっと切り開かれて地籍調査の標石のある520m+ピークを過ぎて、500m+鞍部に降りましたが、北側はきれいな自然林でした(写真)。さらに西の540m+ピークに上がりましたが、ここは2014/09/21にカカナベ峠から来ています。アシビが茂っていました。北側すぐ下で伐採をしていたのでびっくりしました。カカナベ峠までは2014/09/21の逆ですが、最初は植林ではなく自然林の尾根を木に掴まって降りていきました。途中から植林に入って、県道279に降りました。ここは地形図では法面があるように描かれれていますが、実際はほとんど崖はありません。カカナベ峠は相変わらず林道須留ヶ峰線の方向は通行止めです。工事予定を見ると平成30年度舗装区間が390mとのことで、その後は林道は延びていないのでしょうか?なお、カカナベ峠を通っているのは県道279ですが、森の側の入り口には須留ヶ峰林道と書かれています。林道から県道に格上げされたのでしょう。


カカナベ峠からは旧道を探して降りました。地形図には谷を降りる破線道があって近道なのですが、見当たりません。しかし谷はあるので、降りて行きました。谷の南側は植林で、トラバースを続けましたが、作業道もほとんどなく、危険すぎるので蛙のうるさい谷に降りました。地形図の破線道は谷の南側に描かれていますが、北側に渡れる所で渡ると石積みのある道の名残がありました。倒木などで歩きにくいのですが、少し行くと堰堤がありました。ここからは少し道がありましたが、その先は倒木で通れなくなりました。ここは南の斜面を上る道があるのですが、途中で見失いました。また危険な急斜面のトラバースとなりましたが、少し行くと地籍調査の杭がありました。かなり斜面の上の方なので驚いたのですが、道があるわけではなく、次の杭までもトラバースでした。結局この後は谷には降りず、林道に出た所で急斜面を降りました。林道から見るとこの谷には倒木を潜って東側に道がありますが、どこかで通れなくなっているでしょう。林道はここで少しターンしてさらに続いてますが、曲がり角に「右おうやみち 左やまみち」と彫ってあるお地蔵様がありました。2体ありましたが、新しいものは古いものの複製でしょう。他には昭和11年の「右さか道」と掘られた石柱もありました。昔はよく利用された道だったのでしょう。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★☆☆ 最後の谷は除く

地形図は「大屋市場」です。


2020年5月21日木曜日

新田から歩く加美アルプス

 


三国岳から千ヶ峰につながる長い尾根の北半分は加美アルプスとして知られています。単に北アルプスの山の名前をピークに適当に振っただけですが、整備された縦走路であることは間違いありません。これを南から歩いてみました。


出発点は越知川沿いの新田で、キャンプ場などがあります。ここから南に少し歩いて水谷林道に入りました。きれいに舗装された道で、途中に水谷西ルートへの分岐がありますが、そちらには行かず水谷林道を歩いて、水谷東ルートに向かいました。これも整備された道で、植林の中を上がって行きます。千ヶ峰遊歩道として整備されたくらいですから、とても歩きやすくなっています。地形図の破線道の通りに植林を登り、大師堂に出てきました。東屋もあります。千ヶ峰が望めることになっているのですが、植林が育ったのか見えません。ここで水谷林道を横断して東コースの続きの急斜面を登りました。非常に急なので階段が作られていますが、膝に悪いのでなるべく外して登りました。植林の中をぐいぐい登って、尾根に出ました。


尾根道は幅も広く楽に歩けます。「孝行の森」という名前だそうですが、すぐに東屋と駐車場のある市原峠に着きました。ここで森林基幹道千ヶ峰・三国岳線が尾根を横切っており、西側は登ってきた水谷林道に繋がり、さらに作畑に降りて行っているようです。しかし三国岳方面は通行止めです。しかも5月18日からは「木材伐採・搬出工事のため立入禁止」です。実際には工事をしている様子はなかったのですが、とりあえずこの道は避けて、切通しの急斜面を登りました。登ると東西両側に展望が広がっていました。これは登るべきです。登れば尾根を縦走です。縦走路としては見捨てられてしまったようですが、歩くには問題ありません。が、すぐにまた切通しがあって、千ヶ峰・三国岳線が尾根を横切っていました。ここは切通しの西側に「千ヶ峰⇔三国へ」という道標がありました。縦走路はここと市原峠の間は千ヶ峰・三国岳線を歩くようです。


また切通しの急斜面を登り、縦走を続けました。アシビが多いのですが、問題なく歩けます。植林もあり自然林あり銀竜草ありで、気持ちの良い尾根です。まず2015/07/04に東の西山から登ってきた872mピークに着きました。さらに北上して、マタニ山に着きました。深谷山三等三角点(927.94m)があります。周囲はアシビですが赤く色づいているので意外と派手な雰囲気でした。さらに北に歩くと、また千ヶ峰・三国岳線が尾根を今度は東から西に横切っていました。2015年にはマタニ山の付近だったので、徐々に延びてきているようです。ここは切通しではなく楽に植林の縦走路に戻れました。この先は植林が多く、道標やマーキングもあってスイスイと歩けた感じでした。地籍図根三角点を過ぎると清水への下山路があり、その北には奥多々良木線二一鉄塔が立っていました。この付近もそうですが、東側の展望のある場所がいくつもあって、それも楽しめました。


この縦走路は道標も多くピンクや黄色のマーキングもあって分かりやすいのですが、それでも何箇所かルートを外れました。鉄塔の北の850m+ピークの南斜面は急勾配で、藪っぽかったのでまっすぐは登らずに西の植林の作業道で登りました。それでも正しいルートに戻ったようなのですが、ここで黒いプラ階段を見つけて、歩きやすいのでそれを辿っていくと、金属の橋もあって、整備された巡視路になりました。しかし巡視路は水平に北に行って、そのまま北西に降りていってしまいました。そのまま下山するという手もあったのですが、初心貫徹で踏み跡を探して北から850m+ピークに上がりました。加美アルプス西雄岳です。


急坂を東に降りて、古いネットのある尾根を東に進みました。時期を過ぎていますがシャクナゲが咲いていました。そして小屋ヶ谷四等三角点(842.17m)のあるピークが奥雄山ですが、プレートが割れてしまっています。ここまでは北から2013/03/16に来ています。展望のあるキレットまで行ってから植林に戻って北に下りました。790m+ピークが涸沢山で、その北の800m+ピークをコースは東側を巻いていますが、気づかずにピークに登ると北雄岳でした。そのまま西に行きそうになり、方向が分からなくなってコースに戻るのに苦労しました。コースに戻れば植林のなかの槍雄岳縦走コースを北に歩いて、地形図で破線道が横切っている鞍部に着きました。ここから谷の破線道で下山予定でした。


この鞍部は東側にははっきりした道がありませんが、西側は北斜面の工事が見えました。行ってみるとぬかるんだ作業道がありました。ここからはこの作業道で下山しましたが、谷の北斜面はほぼ全部伐採されていて、とてもシュールな景色が続きました。上の方に一列だけ残されている植林は芸術作品のようです(写真)。谷の奥は伐採されただけで植林はされていませんが、入り口の近くは木が植えられていました。鹿に食べられないように張られたネットを潜りました。谷底はかなり悲惨な状態で、破線道を歩くのは難しそうでした。


長い作業道です。谷のかなり上の方に作られていて、南に向かって展望があります。最後は尾根の西側にまわって、ジグザグに谷の分岐点に降りていました。降りたところには小さな祠がありました。ここからは森林管理道黒川新田線を歩いて新田に戻りました。


展望 ★☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「丹波和田」「大名草」です。


2020年5月17日日曜日

養父市八鹿町の間谷三角点


この三角点は北近畿豊岡自動車道の八鹿氷ノ山ICを出たところにある「但馬蔵 道の駅ようか」の裏の山にあります。地形図に登山道が描いてあるので行ってみました。道の駅から曲がりくねった道を登っていくと、住吉神社、七面山、天女の湯を過ぎて山は植林になります。ここは間伐モデル林だそうで入っていく道もあるのですが、通り過ぎてドクターヘリ用のヘリポートに行きました。ここから山の方に行くと水道施設のタンクがあります。地形図ではここから破線道が描いてあるのですが、道はありません。しかし踏み跡はあるようなので、それを伝って藪に入りました。ちょっと藪を抜けると自然林になって歩きやすくなりました。しかし道ではなくて踏み跡程度です。そのうちに植林になり、地形図では破線道は北に曲がって少し斜面を横切っています。たしかに作業道のような道がありました。これを歩いて北に向かいましたが、そのうちに見失いました。しかし植林なので歩くことはできるので、しばらく歩くと地形図の破線道が再び山頂に向かう付近は小さな尾根になっていました。そこでここを登ることにしました。植林なのでとりあえず手を使わなくても登れるのですが、とにかく非常に急な斜面です。地形図を見てこんな道はありえないと思ったのですが、実際大変な急斜面でした。しかし踏み跡を探しつつ登っていき、標高350mを越す辺りからは少し楽になりました。そして美しいい植林を抜けて山頂に着きました。間谷三等三角点(431.1m)の標石はかなりすり減っていました。(写真)

山頂からは西に縦走しました。とても歩きやすく、周囲は自然林が増えてきて新緑が綺麗でした。448mピークを過ぎると岩が増えてきました。登れないようなものはありませんが、苔が生えているので滑りがちです。展望はほとんどなく、たまに北の小佐川沿いが枝の間から見える程度です。430m+ピークから南に降りる尾根も歩きやすそうだったのですが、やや歩き足りなかったのでさらに縦走を続けました。アップダウンがなくて楽でした。444mピークの手前には綺麗に苔が生えた大岩がありました。尾根は二手に分かれますが、西に下りました。ここは倒木が多く、いきなり歩きにくくなりました。少し我慢すれば道があるはず、と思っていたのですが、地形図の破線道に相当する道はついに現れませんでした。周囲は植林が増えてきました。500mピークに登り、この先に行くと2019/10/05と同じコースになるので、地形図の破線道のように南に降りました。植林の中で降りやすい場所を探して谷まで降りました。あとは2019/10/05と同じように万々谷で下山しました。谷奥の段々畑は印象的ですが、場所によっては倒木などで通れないこともあって、結構苦労しました。段々畑だけでなく、護岸工事を行っている144m地点の近くの斜面もしっかり石積みで補強されています。先人の努力の賜物のような谷でした。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「関宮」です。

2020年5月13日水曜日

若杉の不動滝

大屋の県道48号線を走ると、道路が急カーブする所に不動滝の説明板があります。整備された道を120m歩くと、高さ13mの滝があります。水量が多く、落差は小さいものの迫力のある滝です。

今回の目的はもちろん不動滝を見ることだけではなく、地形図に不動滝の前から描いてある、東の佐治見川に通じる破線道を歩くことでした。まず川を渡る橋がありませんが、不動滝の手前の東屋の付近から岩を伝って楽に渡れました。ここから東に入っていく谷が破線道となります。問題は道があるのかですが、谷の南側に踏み跡がありました。すぐに消えてなくなるかと思ったらそうでもなく、意外と続きました。急斜面の踏み跡なので消えかかった所もありますが、なんとか歩けました。そのうちに踏み跡が消えてきて、谷に降りて歩くしかないかと思っているころに、南側に小さな滝がありました(写真)。水量は少ないのですが何段もあって面白そうなので、斜面をよじ登って見に行きました。岩盤を流れ落ちてくる滝なのですが、降りようとすると急斜面過ぎて危険で降りられなくなりました。しかたなしに、さらに這いつくばって木に掴まって急斜面を登りました。しばらく登ると植林に入って傾斜が少なくなり楽になったのですが、その上はさらに急斜面でした。それにこのまま登り続けると目的の破線道とは分かれてしまいます。そこで斜面をトラバースしました。植林ですが間伐されて木が少ないので滑りやすく、重心を低く取りつつなんとか谷底に降りました。谷底は岩だらけで倒木もありますが、おそらく歩いて登って来られたと思います。

谷底を登っていくと、谷が二つに分かれていました。ここは倒木をくぐって北側の谷に入りましたが、その後でさらに二つに別れているところは谷が歩きにくそうだったので間の植林に登り、しばらくまっすぐ登ってから東に寄って破線道の谷に戻りました。破線道は峠を目指して延びていますが、最後の標高差50m程は植林の急斜面でした。これを登りきって、やっと植林の峠に出ました。ここには2017/08/02に来ています。峠の佐治見川側にも破線道はなかったようです。

峠からは植林を南に歩きました。さして急斜面でもなく、少し歩くと尾根上に西側から上がってきた林道の終点がありました。さらに尾根を登っていくと、再び西側の林道に出会いました。どうやら林道は西側斜面を大回りして再び尾根に戻ってきたようでした。さらに尾根を歩くと、だんだんとアシビが増えてきて歩きにくくなりました。そして、再び林道と出会いました。ここでも林道は歩かずに尾根を歩き続けましたが、細く歩きにくい尾根で、東側に少し降りて歩いていたのですが、だんだん疲れてきて、ちょっと尾根を越して西側に行くと林道がありました。この付近では林道がほぼ尾根上に作られているので、林道を歩くことにして登っていくと、907mピークの手前で別の林道に出ました。この林道は尾根を横切って佐治見川の方向にも延びていました。ここは2014/07/20に藤無山から来ました。今回も前回同様に犬小路支線で下山しました。植林も自然林も美しく、長い林道歩きでしたが楽しめました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「戸倉峠」です。

2020年5月9日土曜日

冨土野から大身谷三角点

県道6号線から分岐して冨土野の方向に歩くと、「市兵エ墓」という木の札が立っており、「その昔旅の修行僧が自づから穴にこもり生涯の最期迎えた場所と傳えられる」と書かれています。墓石は見当たりませんが、ちょっと登ると道路に面した尾根の先には岩がたくさん転がっています。目の前は大身谷鉱山の跡地です。これはこれとして、ここから山に登りました。

とても登りやすい尾根で、尾根裾は植林でしたが535mピークあたりは自然林で、得にその先で標高600mに登る付近は急斜面ですが、広く木がまばらな自然林です。少し急登して660m+には「山 字大身谷官林」という標石がありますが、これはあちこちで見ました。そしてここからは植林をゆっくりと登っていきます。ひとしきり登ると共同アンテナの残骸があり、さらに歩いて植林の中に大身谷四等三角点(760.12m)がありました(写真)。

ここからは南に尾根を曲がり、植林の845mピークを通り、徐々にアシビが邪魔になってきます。さらに南に進み標高800m+の尾根には上がらず、北側を巻こうとしました。しかし巻道はなくて、斜面を歩く羽目になりました。ここからは2011/07/30に登ってきた尾根を下りました。細尾根が続きますが、アシビが邪魔で尾根の上を歩けなくて困りました。長い尾根を下って、726mピークに登り、方向を間違えずにさらに東に降りました。ちょっと南に展望があり、共同アンテナの残骸があり、その先で尾根は二つに分かれます。2011/07/30は南側の尾根を登って来ましたが、今回は北側の尾根を降りました。こちらも自然林が続きます。最後は植林で、問題はなく道路に降りられました。目の前は産業廃棄物の中間処理施設です。

3時間弱のショートコースですが、新緑がきれいでした。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「神子畑」です。

2020年5月6日水曜日

冨土野峠

播磨と但馬の境にある羽柴秀吉も通ったという冨土野峠(地形図では冨土野、地名は富土野町)は、現在は県道6号線の冨土野トンネルが通っていますが、カーブが多く相変わらず難所です。明延の側から県道を登ってくるとトンネルの左右に広い伐採地があるのが気になり、行ってみることにしました。

登り口は2016/11/23に明延山に登った時と同じ県道6号線沿いの「桑垣雨量観測所」付近です。急勾配の植林を登り、尾根にあがると後は楽な登りで、たまに枝を押しのける程度で細尾根を登り続けました。588mピークからはしばらく平らで、やや急勾配で667mピークにあがりました。西側は植林が多いようです。さらにアップダウンして地形図で実線道が来ている付近は道がありますが、山頂へは急勾配の植林を登らねばなりません。ネットがあり、展望が広がると730m+ピークです。北から東に大きく展望が開けています。前回はここで展望があったという記憶はないので、最近伐採されたのでしょう。明延の建物も見えますし、藤無山から須留ヶ峰まで、広範囲の山々が望めます。

730m+ピークからは北に植林を降りて、冨土野峠に向かいました。東側斜面は広く伐採されています。県道6号線から見える伐採地です。非常に急な斜面で、伐採後に植林が行われています。伐採地を囲むネットはだいぶ倒れていますが、苗木を保護するネットは健在で、育っている苗木もあるようでした。峠には急斜面の植林を降りなければなりません。切通しではない自然の峠としては、こんなに両側が急斜面なのは見たことがありません。峠にはネットがあって、東は伐採地です。西は林道につながっていますが、案内板もなく、唯一古い道だとわかるのは低い石積みだけでした。(写真)

冨土野峠からはまたネット沿いに急斜面を登り、700m+ピークまでいくと自然林になってツヅジが咲いていました。その後は楽な稜線歩きで、広々した場所もあって楽しめました。そして少し登って古屋山三等三角点(760.02m)に着きました。東側は植林ですが、南西に延びる尾根はきれいな自然林で、これで下山しました。ここは2011/05/05に登ってきた気持ちの良い広い尾根です。たまにアセビや植林の倒木がありますが、それを避けながら新緑を楽しんで降りました。そのまま南に降りると629m地点を通って建物のある付近に出られますが、2011/05/05に登ってきたルートを逆に辿って西に植林を降りました。最初と最後は急斜面でしたが、途中では南側に新緑がきれいでした。最後は何度も来ている倉床川の分岐点に出ました。ここから歩いて冨土野に戻りましたが、途中に明治時代の墓があり、平野(?)貞知という方の明治20年の墓石には興味深い碑文が刻まれていました。電柱には「赤金」と書かれているなど、興味深い谷でした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「神子畑」「大屋市場」です。

2020年5月4日月曜日

丹波市のカヤマチ山から岩屋山

丹波市の、氷上町と青垣町の境界にあるカヤマチ山には、2013/12/7と2014/05/17に登っていますが、今回はカヤマチ山から岩屋山に縦走してみました。そのためには登り口は倉町川にしなければなりません。丹波少年自然の家を抜けて、尾根が倉町川に張り出してきている付近から登り始めました。最初は無理やり尾根に上がろうと考えたのですが、シダの茂った急斜面で、難しそうでした。幸い谷に道を見つけて、これを辿りました。古い谷道ですがマーキングがあり、かなり辿れました。谷の奥には炭焼き窯の跡があり、その先も藪っぽい道がありましたが、最後は岩場の谷で道を見失いました。尾根までは近そうだったので、ここからは木につかまって急斜面を登りました。少し登るとシダの生えている尾根に上がれました。

尾根に上がったものの、急な登りです。標高差50mくらい登っては少し楽になるのですが、また急斜面で木につかまって登らねばなりません。シダは問題ありませんが、灌木の藪です。休みながら登ると、標高600mを越したあたりでシャクナゲの花を見つけました。灌木の藪の一部はシャクナゲです。花を見ると少し元気が出て、2014/05/17に通った730m+の主尾根に出ました。ここから西に縦走ですが、シャクナゲが盛りです(写真)。ツツジもまだ咲いていて、華やかな尾根道でした。途中には大きな岩もありますが、歩きやすい尾根です。726mピークを過ぎるとシャクナゲはなくなり、植林も増えてきます。そして少し登り、南に歩くとカヤマチ山の山頂でした。葛野峠二等三角点(748.29m)がありますが、植林で展望はありません。

カヤマチ山からはまっすぐ歩くと葛野峠に降りてしまうので、西に植林を降りました。620m+まで降りて、きつい登り返しが待っていました。700m+ピークまでは2013/12/7に歩いています。その先も下って登り、680m+からは2016/04/09に岩屋山に登ったときと同じコースになりました。今回も東に降りる所で尾根が広くて方向を間違えました。その先は580m+まで降りますが、この先の629m地点までも急斜面の植林でした。さらに厳しい登りがあって、やっと690m+の主尾根に出ました。ここからはアップダウンは少なめで、歩きやすく、岩屋山の保守道路に出ました。道路を上がると紅白に塗られたNTTドコモの高源寺通信塔があります。檜倉山三等三角点(718.27m)は通信塔の裏側にあるので、コンクリートの壁の上を歩いて行かなければなりません。

三角点は北からの登山道の終点になっているので、この登山道を降りました。とても歩きやすく、保守道路の駐車場に降りてきました。この北にはハンググライダーの基地があります。この日は誰もいなかったので、大展望を満喫できました。ここからは保守道路を歩いて倉町川まで戻りましたが、舗装道路は足が痛くなりました。

距離は延びますが、登りの尾根はもう一つ東側にして清住三角点(701.24m)を目指す方が楽かも知れません。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「大名草」です。

2020年5月2日土曜日

佐中から登る佐中三角点

朝来市の佐中三角点は、2013/05/23に神子畑から登りましたが、今回は佐中から行ってみました。佐中から佐中川を遡っていくと、木材搬出作業中につき立入禁止という札が立っていて、しっかりチェインがかかっています。普段の日は立ち入りを避けたほうが良さそうですが、この日は連休中で人影は全く無く、問題ないと判断して先に進みました。とは言え佐中川を遡って行ったわけではなく、道路が川の南側に渡った所で尾根先を登りました。この道路が佐中川の南側に渡るのはここしかなく、他の場所は川を渡るのも難しそうですし、渡っても急斜面です。この場所も急斜面には違いないのですが、植林なので木に掴まりながら四つん這いで作業道を探しつつ登りました。これはかなり厳しい登りで、途中から手を使わなくても登れるようになりますが、標高差300mくらいは急斜面です。伐採されている箇所も多く、展望がありますが歩きにくい場所もありました。ネットもありますが、壊れているので問題ありません。標高500mを越すと植林で日陰が増えました。そしてさらに登り続けて、1時間以上かかって716mピークに出ました。ここは2013/06/05に来ています。コナラと植林の両方の林がきれいでした。

ここからは2013/06/05に歩いた稜線ですが、ネットが張られています。北側に広い伐採地があります。植林されたようですが、今は何も残っていません。稜線上は前回歩いた時よりもアシビが茂っている感じがしました。2013/05/23に鳥ノ奧ダムから登ってきた730m+ピークは北側を巻き、西に歩いて715mピークを過ぎ、660m+鞍部に降りますが、ここから佐中三角点まで標高差270mを登らなければなりません。2013/05/23もそうでしたが、アップダウンが多く疲れが溜まります。その先の740m+ピークは前回の経験から南側の斜面の道を辿って巻きました。そして急な登りが続きますが、切り開きがあって道は明瞭です。860m+ピークで一息つき、最後は美しい自然林で、落ち葉で滑りますが登りやすく、佐中三等三角点(931.21m)に着きました。自然林で新緑がきれいでした。

佐中三角点から南西に歩くと植林になります。また登りで、この先のH形のピークは980m+の高さなのでまた登りかと思っていたら、西側に林道が見えました。落ち葉で滑りやすい自然林の斜面をトラバースして、林道に出ました。「森林基幹道 須留ヶ峰線」です。2013/06/05にはH型ピークの西までしかできていなかったのですが、延長されていました。これが佐中川の林道に繋がっていれば楽勝、と思いつつよく整備された未舗装の須留ヶ峰線を北に歩きました。道路だけではなく、斜面や谷も整備されており、大工事です。気になるのは工事が分断されていることで、平成28年度の延長206mの次が30年度の329m、これでは完成するのはいつのことやら、と思っていたらプレハブの作業小屋があり、その先で終わっていました。

この付近では須留ヶ峰林道は朝来市と養父市の市境の尾根のすぐ下に作られているので、尾根に登りました。ここには2014/10/08に明延から来ています。北に歩くとまた登りで、930m+ピークまで登って北に尾根を降りました。気持ちの良い植林が続きます。途中で東側下に林道が見えましたが、急斜面を降りるのは難しそうだったのでまっすぐに尾根を降りました。なだらかな尾根ですが、だんだんに藪っぽくなりました。どちらに降りるか迷いつつも、北東に伸びる長い尾根を降りていくと、林道に出ました。法面は高いのですが、コンクリートではなく金網が土に植えに張られているので、金網に掴まりながら垂直に近い法面を降りました。危険です。この林道は須留ヶ峰林道で平成24年に作られています。地形図にはありませんが、航空写真ではここよりも西で佐中川の林道と接続しています。直接佐中川の林道に降りたかったので、須留ヶ峰林道はやめてさらに尾根を東に降りました。地形図では尾根の先で林道がターンする所には法面が描かれていないのですが、実際にはここも高い法面があります。しかしここはかなり崩壊が進んでいるので、木と岩に掴まって降りました。カーブミラーがあります。

あとは地形図通りの林道歩きで、金属プレートの王ノ谷四等三角点(623.94m)は地形図通りにターンの所にありました。谷に降りて新緑を楽しみながら歩くと、赤い欄干の龍神橋があり、佐中川を渡っていました。Google Mapではここの上流に不動の滝があると書かれています。橋から見ると上流側は崖になっていて、滝がありました(写真)。これが不動の滝かどうかはわかりませんが、ここから上流に歩くのは難しそうでした。この付近から林道は渓谷の北側斜面にあって、佐中川の様子はよく見えませんが、まだ滝がいくつかあると思います。ここから出発地点までは林道歩きで1時間以上かかりました。最初はかなり深い渓谷で、南側は急斜面です。林道の分岐は北側にいくつもありますが、南に川を渡る橋はありません。その割には南側斜面も間伐などが行われていますが、どうやったのでしょうか?途中にこの付近の植林が「「文化財」創造プロジェクト登録林」として文化財の修理等に使うために維持されているという説明板がありました。この付近の杉は樹齢100年だそうです。確かに重要な資源なので入山は気をつけるべきでしょう。

全行程7時間かかりました。ひどい藪はありませんが、累積標高2800mは難コースだと思います。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「大屋市場」です。