2018年4月30日月曜日

上八代から登る朝来市の馬場山

2013/06/29に佐中から歩いてきた馬場山ですが、今回は東の上八代から登りました。上八代の集落の南の県道70号線際に階段で上がる平坦地があります。かつてお寺か何かがあったと思われますが、今は立派な土蔵が一つあるだけです。ここから植林を登ろうと思ったのですが石垣が登れず、結局県道から急斜面に作業道を見つけて登りました。植林に入っても急斜面ですが、倒木や倒竹はあるもののさほど苦労せずに登れました。しばらく登ると自然林も増えてきます。ネットが張られている場所もありましたが、木の間隔が広いので問題はありません。木の間から南にテラスリゾートASAGOの建物が見えます。この季節は藤の花がきれいでした。たまに少し平坦になりますが、急斜面が続き、1時間ちょっと登ると、白い棒が倒れかけている伐採地に出ました。ここは前回も訪れている展望地です。市川沿いが見渡せます。多々良木ダムも見えましたが、春は展望には向きません。ちょっと登山道を登ると山頂です。「さのう高原パノラマ展望台」の地図がありますが、付近の山にほとんど山名が書かれていないのが残念です。

下山は北に八代峠を目指しました。いったん先程の展望地に戻ってから作業道を水平に歩いて北向きの尾根に乗りました。あとは歩き易い尾根で、前回とは逆向きに歩いています。植林が主ですが自然林も多く、新緑がきれいでした。726mピークを過ぎ、地籍図根三角点を過ぎて、次の分岐を北に進みました。ここらからは朝来市と養父市の市境となります。こちらの尾根も歩き易く、問題なく605mピークを過ぎて、その先を真っ直ぐ行かずに東に降りました。尾根上に大きな岩があり、この付近には珍しいのでびっくりしました。その先に共同アンテナがあり、そこを一度南東に降りて、後は尾根を辿るだけでした。そのうちに北側下に林道が見えてきます。八代峠に近づくと林道が尾根先を廻っているのが分かりました。林道の西の一段上で峠を越しているわけです。南側では林道の法面はコンクリートで固められているので、北側に降りました。林道を下ると峠の北に出ます。峠の北側には休憩所や井戸(?)がありますが、峠は以前に来た時と変わらず東側斜面が崩落して塞がったままでした。東側斜面はネットで覆われていたようなのですが、上の方から大崩落してしまったのでネットでは支えられなかったようです。写真で岩が切り立っている所から道路側が崩落したと思われます。大きな落石を乗り越えて南側に出て、上八代まで歩きました。

最初の尾根登りは無理やりではありますが、大きな障害はありません。楽ちんなショートコースのようですが、3時間以上かかりました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「但馬竹田」です。

2018年4月22日日曜日

上月城の北の山

上月城の闘いは播磨の戦国時代を語るときには避けられません。今回は上月城のある山田の北の山を歩いてみました。この山は上月駅の南の山でもあります。最初は姫新線沿いから登れるかと思いましたが、あまりに急峻なので諦めて少し南にある谷に向かいました。住宅街の奥に墓地があり、そこからいきなり荒れた谷になりました。両側の斜面は急なので倒木を乗り越えて谷を奥まで歩いて尾根に上がりました。

尾根も倒木が多く荒れ気味ですが。道のなごりもあります。下草はほとんどありません。南西に歩いて徐々に斜面を登り、藪を抜けて上月四等三角点(257.69m)に着きました。共同アンテナの足元にあります。(写真)。この付近は平坦ですが、なんとなく人工的と思われる段差がいくつかあり、あれほどの戦闘のあった場所ですので山城跡だと嬉しいのですが。

山頂から西に歩きました。こちらの方が切り開きがはっきりしています。しかしそれでも時々枝を払ったり倒木を避けたりして歩きました。特筆することのない灌木の藪が続きました。途中に一升瓶と缶ビールが散乱している大宴会の跡らしき場所を通りました。一旦北に向かい、藪を西に折れました。尾根の藪を歩いていると北側に地形図にある林道がありましたが、この道は北に行ってしまうので、それとは別れて南に歩きました。この付近から植林が増えてきますが、尾根上は植林と自然林が交互に現れます。平坦な尾根を南西に歩き、南に向きを変えて294mピークを通って、その南は登りとなりました。そして植林を抜けて平坦な380m+に来ると、いきなり綺麗な広場となりました。これは「利他の花咲く村」でした。美しいスロープを抜けて道に出ました。あとは目高を抜けて帰りました。

全体に下草がなく、藪としては歩き易い方でしょう。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「上月」です。

2018年4月21日土曜日

畑川の上流から大倉部山

大倉部山には以前も東側から長い尾根を通って登っていますが、今回は西側から登ってみました。このコースは普通ならば大倉部山から北西に延びる尾根を登って山頂に着き、南から西に降りて畑川を通って帰ると思うのですが、畑川の上流の谷が歩けるのかどうか心配だったので、まず谷を南に歩いてから折り返すことにしました。

畑の八幡神社から道が畑川(はたがわ)の上流に伸びています。途中で未舗装となり害獣避けの扉がありますが、それを過ぎると川沿いに今は植林となっている段々畑が続きます。谷の分岐点にお地蔵様がありますが、ここを過ぎてもずっと耕作地が作られています。朝来市と養父市の境界を過ぎても、ときどき広い耕作地があります。しかしさらに南に歩くと地形図でも分かるように谷は細くなってきます。この付近まで道は川の西側に作られていたのですが、この付近で東側に渡る必要が生じます。しかし畑川は上流の藤和の付近の雨水が全部流れているわけで、水量が多く、渡るにはちょっと苦労しました。東側に渡ってからも、ときどき西側に平坦地があって再び川を渡るべきか思案しましたが、結局ずっと東側を歩きました。道はあるのだと思いますが、崩落箇所もあって歩けずに河原に降りる必要もあります。谷が狭い付近にお地蔵様が置かれていました(写真)。嘉永六年と記されているようです。

消えかかった道を歩いて行くと植林に入りました。この先は藤和の農耕地ですが、そこに入るには川を渡る必要があります。農耕地もしっかりガードされているので、ここから一気に大倉部山に登ることにしました。東側の斜面の登りやすそうな所を探して、木に掴まってよじ登りました。ネットがありましたが、壊れている場所があって抜けられました。その後もずっと急斜面が続きました。標高差300mの山頂まで水平距離800mで登ろうというのですから、急登にならざるを得ません。途中で作業道もありましたが水平に進んで埒が明かないので、結局は急斜面を登り続けました。最初は草地が多く、足元も崩れやすかったのですが、徐々に自然林になって登りやすくなりました。そしてツツジの花を見ながら山頂に着きました。山頂は岩場で最高の展望台です。竹田城も見えますし、粟鹿山や朝来山だけでなく、北側も見渡せます。小倉部三等三角点(691.85m)があります。

下山は北西に延びる尾根ですが、こちらは登山路が整備されていました。案内板もあり、道もはっきりしています。今回は下りでしたが、登りに使うと山頂付近の坂はかなりキツイでしょう。下りは快調に降りられましたが、登山道は途中で観音寺へ降りていってしまうので、登山道から外れて尾根を歩きました。こちらも一応道が作られています。この付近は細尾根も多く、楽しめる尾根です。岡四等三角点(358.36m)を過ぎると尾根にネットが張られており、倒木も増えてきました。それでも特に文句を言うほどの藪はなく、普通の藪歩きとなりました。362mピークを通り、自然林の尾根を伝っていくと、北側に未舗装の林道が現れました。最初は無視していたのですが、行く手の尾根先を横切っていたので、結局林道で下山しました。しかしこの林道は山の周囲を廻っているだけで、道路には北の方で繋がっているようでした。西の端まで来たところでまた尾根に戻って、尾根先から急斜面を降りました。林道を使わないほうがずっと速かったでしょう。

畑川の上流はいちおう歩けますが、靴を濡らす可能性が高いので準備して行ったほうが良いでしょう。

展望 ★★☆
藪山度 ★★★
地形図は「八鹿」「但馬竹田」です。

2018年4月14日土曜日

氷上町から登る鳴尾山

鳴尾山は多可町と氷上町の境界付近にある山です。以前(2013/08/06)に多可町の鳥羽から登りましたが、今回は東の氷上町から登ってみました。とは言うものの登山道があるわけではありません。氷上町三方の山裾を歩いているとゲンジボタルのための親水施設があり、そこから山に入る道がありました。入っていくと扉があり、開いていたので楽に植林に入れました。植林の中を登って行ったのですが、作業道がところどころにあるとは言え、登山道があるわけではありません。北側の尾根に登らなければならなかったのですが、最後は真っ直ぐに上がっていく切り開きがあって、そこを通って尾根に上がりました。

尾根に登ってもはっきりした道はなく、相変わらず急峻です。木に掴まって登る所もありました。さらに北寄りに尾根を登らねばならないのですが、ここからは金網が張られていました。金網に沿って登ればよいので方向が定まってよいのですが、金網の東側を登っていったら、北の尾根に出るところで金網が東に曲がっており、出られなくなりました。出入り口を探したのですが見つからず、結局金網の下に少し隙間のある所を見つけて地面を滑って抜けました。この手の金網には何度も悩まされています。

金網の向こうの尾根は間伐された植林で、これも急斜面です。枝が落ちているのでこれまでの藪と同じくらいに登りにくいのですが、少し登ると滑車やワイヤーが残っていました。この付近からは少し勾配が緩くなりますが、アセビの藪です。大きな岩が増えてきて、569mピーク付近にも大きな岩がありました。ここで少し尾根は平坦になりますが、開けた場所はなく、藪が続きます。その後は植林の中に道があり、だいぶ登りやすくなりました。それでも藪っぽいことには変わりありません。最後に急斜面を登ると、鳴尾山の頂上に着きました。標高差600mほど、ほぼ2時間の登山でした。三方三等三角点(753.12m)があります。(写真)

下山は普通なら北か南に市境の尾根を歩いて峠から谷を降りるのですが、どちらの谷もあまり楽しくないことは知っていたので、北に尾根を降りることにしました。こちらの尾根は最初は急ですが、あとは比較的緩やかです。植林が多く、藪の中にはっきりと道が付けられていました。アセビの藪になっても黄色い杭があって、尾根を外すことはありません。この季節だけではありますが、ツツジも咲いていました。430m地点から下の植林が一番急勾配でしたが、このコースは登山道として適当なものだと思います。真っ直ぐ降りると桜大池(三方大池)に出てきました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「大名草」です。

2018年4月8日日曜日

三日月の判官三角点

これは、上月の西、姫新線の北側の山です。登り口は和田の付近で探しました。なんとなく山裾を南に歩いていくと、姫新線の近くに害獣避けの扉があり、その西から植林に上がれました。植林の上はコブシの植えられている急斜面でしたが、足元は落ち葉で滑りはしません。190m+の山頂まで登ると小さな祠があり、中は空でした。周囲はコバノミツバツツジが咲き乱れていました(写真)。山頂から北西に降りましたが、この付近の周囲もツツジが多く、ピンク色に囲まれた感じでした。地元の人が花見に来ないのが不思議です。下から見上げるとほとんど花は見えないので、隠れた花見スポットと言えるでしょう。

ツツジを見ながら尾根を歩きましたが、道があって楽に歩けました。150m+の鞍部は道が横切っていました。この先240m+のピークまで、ツツジを見ながら歩きました。道は幅広いものですが倒木が多く、ツツジの多い尾根上を歩いた部分のほうが多いと思います。ピークまで来ると伐採地がありました。伐採地を抜けて、伐採地を西に見ながら210m+の鞍部まで降りると、東から道が来ていました。この道は南のピークを北に巻きますが、ツツジがきれいだったので220m+ピークに上がりました。しかしここは笹藪なので、道を歩くに越したことはありません。これは次の270m+ピークでも同じで、道もかなり荒れていますが、道から逸れると倒木だらけの藪でした。その西は植林となり、判官四等三角点(290.07m)は植林の中にあります。

三角点の西は少し植林が続き、自然林になっても竹が生えていたりします。再びツツジが見られたのは、270m+ピークを過ぎてからでした。この付近は荒れているだけでなく地形が複雑です。地形図には破線道があり、確かに溝があるのですが、倒木で埋まりがちでした。倒木を避けつつツツジを見ながら歩くと、植林に出てきました。ここはシイタケの栽培をしているようです。ここを少し上がると開けた場所に出て、道が通っていました。290m+ピークの東側です。この道は地形図どうりに東にある340m+ピークの西の麓を通っていますが、そのピークに上がっていく道があったので登ってみました。この道はピークの南側に上がっていきます。ツツジがきれいだったので見ながら歩いていると、ピークには行かずに東に降りていきそうになったので、戻ってピークへの踏み跡を探しました。笹の間にかろうじて踏み跡らしい隙間を見つけてピークまで登ると、ピークは広く空き地になっていました。北側に降りる所には化学肥料か何かのタンクがいくつか並んでいました。舗装道路に降りると杉坂峠への道標があり、県境を歩いていたことに気が付きました。

山の上はツツジが満開でしたが、下から見上げるとほとんど見えません。もったいないことだと思います。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「上月」です。

2018年4月7日土曜日

閑谷学校から義方山

閑谷学校はとても有名な文化遺産で、キャンプ場も併設されています。その奥には地形図には義方山という山があり、ハイキングコースを使って登れそうなので行ってみました。

旧閑谷学校をキャンプ場の方へ歩くと、黄葉亭というとても落ち着いた藁葺の小さな家があって、そこから右に「備前市森林公園 閑谷の森」という標識があるので、そちらに向かいました。坂を登ると市谷池という溜池があり、山に登る分岐があります。ここから階段の遊歩道を登りました。コバノミツバツツジが両側に咲いていて、最高のコンディションでした。しばらく頑張って登ると、階段のない道になって気持ち良く歩けるようになりました。遊歩道は264mピークを東に巻き、次の260m+ピークも西に巻きます(ここには熊山が見える見晴らし台があります)。遊歩道はその先の鞍部で東に降りていきますので、ここで正面の藪に入りました。ツツジが咲いていますが、藪には違いありません。灌木だけでなく、場所によっては膝くらいまで伸びたシダが生えています。シダの間に踏み跡を探しながら歩いていくと、シダの間に大蔵山三等三角点(288.04m)がありました。展望は全くありません。

さらに義方山を目指して歩きましたが、どんどんシダの背が高くなりました。大きなシダの塊に突っ込まないように道を探して歩くと、なかなか思った方向に行けません。尾根上はシダが育っているので、南向きの谷に入り込んでしまい、東の尾根に登りました。そして義方山の西の尾根に向かいましたが、この付近は腰くらいの高さのシダで埋まっていました。どこが道か分からないのですが、踏み跡と思われる所を歩きました。義方山に向かって登り始めるとシダは少し減り、枝をかき分けて登ると、320mの山頂と思われる付近には標石(写真)と銃猟禁止区域の立札がありました。

義方山からは北に降りましたが、ここも大きなシダの塊を避けたので尾根から少し東に外れた付近を歩きました。鞍部には横切る道があったかも知れません。300m+ピークには岩が少しと銃猟禁止区域の立札がありました。この北もシダが多く、少し尾根から降りてシダの中に踏み跡を探して歩きました。再び標高300mを超すと西にも降りられましたが、溜池に突っ込みそうだったの更に北に歩きました。やや間隔の狭い灌木の藪で、時々シダ藪もありました。ツツジが咲いていなければ歩きたくない山です。しかしそれでも大きなシダ藪に突っ込んで身動き取れなくなることはなく、290m+のピークに上がって、西に尾根を曲がりました。こちらの尾根でも尾根の中心から南側はシダが多く、北側にシダの無い場所を探して歩きました。そのため時々尾根から外れそうになれました。それでもこの付近はツツジの密度が高く、目を楽しませてくれました。写真を撮ろうと思ってシダをかき分けて近づくと、方向を間違えがちでした。それにこの尾根は意外と地形が複雑で、主尾根を見失いがちでした。そして尾根の西の端では大きな岩の上に出てしまい、大きく南側に迂回しました。黄葉亭の前から見上げると、木の間に大きな岩が見えると思います。

ツツジの多い山で、視界からツツジが見えなくなることはありませんでした。しかしシダの多い藪山なので、山歩きを楽しむには向いていません。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★★
地形図は「和気」です。