2018年3月24日土曜日

和気の雨乞山と室原山

これら二つの山はどちらも地形図に名前が載っていますが、和気町と美作市と備前市の境界付近にあるので、どこの山かと言われると形容は微妙です。とりあえず和気から北に車で行けば着くので、出発点は室原の北にしました。谷を北に登る道があります。堰堤があり、峠の付近に来ると地形図どうりに分岐があって、北東へ行く林道がありました。軽トラとユンボがとまっていましたが、作業をしている様子はありません。ここは和気町と美作市の境界なので、ここから境界沿いに東の350m+のピークに登りました。地形図には破線道があるのですが、切り開きはなく、溝があるだけだったので、藪を抜けて登りました。下草はありませんが灌木の枝が邪魔です。山頂まで登ると道がありました。林道と言うにはお粗末な道ですが、南北に走っています。ちょっと南に歩いて、地形図ではもう少し広い350m+の山頂にも行きました。こちらには道から切り開きがあります。山頂には平べったい石が数個ありましたが、建物の基礎石と言えるかは微妙でしょう。

この付近は荒れた道が沢山あって、選択肢に迷いましたが、まず東に降りました。この付近は水はけが悪いのか、水たまりがたくさんあります。おそらく理由はまさ土で、あちこちに穴を掘った跡があってそこにも水が溜まっていましたが、まさ土を採取したものと思われました。東に谷まで降りて、南に登りました。この道も古くて荒れています。登った付近はまさ土の山で、低い松が生えています。ここで南の方から来る林道と出会って、室原下四等三角点(393.18m)を見に行きました。林道から北に行く道があり、両側にゲートの名残の柱が立っています。その先は幅の広い道が山頂まで延びています。山頂に行くと、壊れかけた建物がいくつかあり、作業場のような感じでした。どんな作業をしていたのか、ちょっと見ただけでは分かりません。

三角点からさらに東に林道を歩きましたが、だんだん道が細くなって、最後はあまり良くわからなくなりました。しかたがないので藪を抜けて雨乞山を登りました。山頂手前には壊れかけた祠がありました(写真)。かつてはここで雨乞いをしたのかも知れません。山頂からは木の間からちょっと展望がある程度です。下山は少し降りると切り開きがあって、先程の林道の続きのような道に出てきましたが、もう林道とは言えない荒れた道です。この切り開きがこのあとずっと南に向かって続いていました。場所によっては土を盛ったような分かりやすい道ですが、見失うことはないと言え、荒れた道です。途中のピークに南を向いた共同アンテナの残骸があり、ケーブルは東に延びていました。その南で標高400mを切った付近では尾根を東西に道が横切っていました。その後はまさ土のピークが2つあり、北に南ウネ山がよく見えました。この付近は全体に山が低いので、400m程度の標高でもけっこう遠くまで見渡せます。ここまでの道は、まさ土を採取するための道のような気がします。というのは、その先は切り開きがなくなったからです。しかし木の間隔の広い灌木の藪なので枝を払えば歩けました。南に歩いて、室原山の広い山頂に出ました。薄い藪の中に保曾三等三角点(454.45m)がありました。展望はありません。山頂から南にさらに藪を抜けましたが、少し標高が400m付近まで下がると、切り開きがはっきりしてきて、最後は道になって林道の交差点に降りてきました。東に行けば牛中に行けそうでしたが、西に谷沿いに林道(民有林林道室原線)を降りました。

3時間ほどの里山歩きでした。たまにシダも生えていますが、びっしりと生えている所はないので助かりました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「日笠」です。

2018年3月17日土曜日

備前市吉永町の堂ガ谷山

この山は和意谷の西側の山です。和意谷側は谷が深くて登りにくそうなので、西の飯掛から登ってみました。県道46号線が南から飯掛の手前で曲がる辺りから尾根に上がりました。反対側の北側から上がる方が楽だったかも知れませんが、いずれにしてもこの付近は藪です。地面がちょっと窪んでいる作業道と思われるものの名残はありますが、藪に隠れています。枝をかきわけて登ると、地形図で丸く見える350m+ピークの付近からは少しまともな道になって、これで南側の斜面を上がりました。登って行くと道は消えてしまいましたが、あとは藪を登ると少し道らしいものがあり、木見谷四等三角点(320,33m)に出ました。三角点の東のちょっときつい藪を抜けると、尾根の南側に道がありました。これは地形図で南の谷から上がってくる破線道と同流して、ここからは割と歩き易い尾根歩きとなりました。

さほど高い山でもないので、アップダウンもたいしたことはなく、時々膝くらいまでのシダが生えていても、歩くのには差し支えありません。枝や倒木を避けながらですが、気持ちよく歩けました。ぐるっと尾根を歩いて南に向きを変えると、370m+ピークを過ぎたあたりの西側の谷は伐採地帯となっていました。その南で東への分岐を探すと、何のマーキングもありませんが、石標があって倒木が道を塞いでいる付近で道がありました。これも明確な道ですが、途中で南に向かってしまいました。しかしそのまま歩くと、谷を東に渡る付近は土が盛ってある明瞭な道でした。南側は植林です。その先の東側へも道がありましたが、途中で消えてしまいました。とりあえず尾根に上がって藪を歩くと、切り開きがありました。ここから堂ガ谷山まで、時々切り開きがあり、鞍部には盛り土がありますが、シダや灌木が多く、ちょっと歩きにくくなっています。北の尾根に上がって東に歩くと、堂ガ谷山の山頂に着きました。和意谷2三等三角点(364.75m)があります。周囲は雑木林ですが、雰囲気も陽当たりも悪くありません。(写真)

この山は行き止まりなので、西の尾根まで戻りました。北道なのに、何度か藪で方向を見失いそうになりました。西の尾根の道に出て南に歩くと西に曲がっており、たどり着いたた所は大伐採地の奥でした。この伐採地はネットで囲われているので、しばらくはネット沿いに歩きました。備前市と和気町の境界方向は藪で道もなさそうなので、しばらく南にネット沿いを歩きました。途中にネットに引っかかって憤死したらしい鹿の死体がありました。尾根先を西に折れると南側の谷には道があります。未舗装ですがきれいに整備された道です。しかしネットの向こう側なのでネット沿いに歩き、さらにネットから離れて古い道を歩きました。この道は地形図では南東から来ている破線道になります。この破線道は地形図では途中で北西に向かうのですが、そこの分岐が分かりません。何度か探したあと、藪に入ってしばらく歩くと切り開きがありました。この先は例によって途切れ途切れの切り開きと盛り土の道が続きました。298m地点に来てもあまり様子は変わらず、結局最後までそんな感じでした。マーキング等もまったく無く、古い里山という感じです。最後は道路際の斜面の上に出たので少し北に藪を抜けて谷に降りて、携帯の基地局のところで県道46に戻りました。

気持ちよく歩けた部分もありましたが、藪を抜けるのに少々飽きたというのが感想です。藪の密度はさほど高くないので、身動きが取れなくなることはありません。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「日笠」です。

2018年3月15日木曜日

篠山の三嶽と小金ヶ嶽

多紀連山で最も有名な山は三嶽でしょう。漢字は御嶽とか三岳とかいろいろありますし、三嶽山と山を付けることもあるようです。とりあえずは定番のルートで登ってみました。

三嶽山登山者駐車場に車をとめて、少し南に戻って御嶽道から登りました。階段が整備されていて登りやすいのですが、長く続くとさすがに斜面を歩きたくなります。とか思っていると、楽に尾根に上れました。尾根に出れば平坦なのでもっと楽に歩けます。途中に鳥居堂の跡があり、東へ降りるヨートギ谷からの道との合流点は、クリンソウ自生地だそうです。そのすぐ先には大岳寺の跡があります。15世紀の修験道のお寺だったそうです。この付近から勾配が急になり、岩場が増えてきて、南に展望が得られるようになりました。春霞で篠山の町すら霞んでいましたが、遠くまで見えていました。ルートは明確で、岩の間を登っていくと植林に出て、東屋と簡易トイレがありました。避難小屋だそうです。そこから西に登ると三嶽の山頂で、兵庫県の通信設備があります。展望は北側のほうが良いのですが、大きなゴルフ場が目を引きました。御岳山一等三角点(793.2m)は、方角を示す丸い台の隣にしっかりとコンクリートで固定されていました。東に降りると行者様が祀られていました。

三嶽の山頂から東に縦走するルートは雑木林で夏は緑がきれいでしょう。鎖場が一箇所ありましたが、ひどい急斜面はありません。少し降りると長い階段が続きましたが、ここはザレ石の斜面なので階段がないと歩きにくいと思います。気持ちの良い縦走路を降りると、大たわ(たわは漢字では山へんに定と書きます。普通の乢ではありません。)に出ました。ここにはフォレストアドベンチャーというフィールドアスレチックの施設があります。北からの道はよく整備されているので車で楽に上がってこれるようで、駐車場には数台の車がとまっており、実際にフィールドアスレチックを楽しんでいる人たちもいました。登山道はその中を真っ直ぐ抜けて植林を上がります。しばらく登っていくと、いよいよ岩場があります。最初の鎖場は尾根にそびえる大きな岩を巻くためのものです。その後は目の前に大きな岩山がそびえて(写真)、これをどうやって抜けるのだろうと思うと、鎖場続きで南側から巻いて裏側に上がりました。岩の上に出るにはコースと反対に西にちょっと登るのですが、これは高所恐怖症には無理です。ここ以外も高所恐怖症には辛い鎖場がありますが、危険な箇所は少なく、目眩でも起こさない限りは大丈夫でしょう。節理の面白い岩を鑑賞しながらゆっくりと登るとヒカゲノカズラが生えていて、小金ヶ嶽の山頂(725m)にでました。ここにも方角と見えている山の説明の載っている丸い台がありました。意外ですが見えている山には1000mを越すものがありません。

さらに東に歩けば小倉たわ(これも山定)まで2.4kmとありますが、もちろん南の小金口に向かって降りました。ここも最初は急な岩場で、鎖場もありました。なんとか一息つけたのは鞍部に出た時で、ここからは西に降りる道もありますが、定番の小金口への道を歩きました。畑山はピストンになるので寄らず、斜面を歩くと福泉寺跡に出ました。この付近の修験道の寺は15世紀終わりに吉野の僧兵に焼かれてしまったようです。このあとはジグザグに斜面を降りて谷に出ました。谷沿いでも斜面に道が作られている所は良いのですが、谷に降りると道は途切れ途切れで、土石流で流されてような場所が何か所かありましたし、道だったところに水が流れている所もありました。赤いマーキングがあるのですが、それも見つからない場所が何か所かありました。せめて流れを渡る場所だけでもしっかりとマーキングがあると、だいぶ助かると思います。雨の後でなくても川の石は濡れていて滑るので、けっこう危険です。美しい渓流を楽しんでいる余裕など無く、石積みのあるかつては畑だったような場所に出てからも、はらはらしながら堰堤の所まで降りてきました。ここで扉を抜けて道路に出ました。

よく知られているコースの割にはハードだったというのが感想です。小金ヶ嶽への登りの鎖場を考えると、このコースを逆に回る気はしません。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「村雲」です。

2018年3月11日日曜日

牧からたつの市新宮町の千本三角点

千本三角点には2006/03/21に千本の側から登っていますが、久しぶりです。今回は播磨道延長工事の進捗状況を見るついでに西側の牧から登ってみました。地形図では牧という地名は栗栖川から東に入った福原の方向に書いてありますが、栗栖川沿いの地域も牧で、その牧運動公園の裏山から歩きはじめました。急斜面にジグザグに作業道の名残があり、なんとか尾根に上がることができましたが、おそらくは少し北の太い尾根から登ったほうが楽だったと思います。尾根は歩き易く、落ち葉を踏んで倒木を避けながら歩きました。栗栖川沿いが時々見えます。最初の倒木地帯はたいしたことはありません。それから植林が増えてきて、409mピークへの吊尾根は美しい植林です(その前の登りは倒木だらけでしたが)。そしてくねくねと尾根を曲がって主尾根に近づくと倒木地帯が増えてきます。植林の倒木が斜面に折り重なっているので、容易には越えられません。我慢して迂回しながら登って、やっと主尾根にたどり着きました。ところが東の千本三角点に向かう尾根も倒木地帯でした。前回(12年も前です)にはこんなことはなかったと思うのですが、平らな尾根でも倒木が多いと疲れます。とにかくフィールドアスレチックの気分で千本二等三角点(488.79m)に着きました。周囲に特に何もないところは前と同じです。(写真)

三角点の東側は倒木はなかったのですが、そちらに行くとどんどん出発点から遠くなるので、倒木地帯を西に戻りました。南側の斜面に少し降りると、かなり倒木を避けられるので多少は楽でした。登ってきた尾根には戻らず、西に真っ直ぐに歩きましたが、さほどのアップダウンはないとは言え、倒木はまだ時々あります。前にも通っている尾根なのですが、だいぶ荒れたようです。前回も行っている牧四等三角点(422.19m)は、今回もゴミが散乱していました。ここへの分岐は水溜りのある広いなだらかな場所で、ちょっと迷いました。牧三角点から西の尾根は道があります。登山道なのだと思いますが、少し西のピークから北に曲がっていくようでした。地形図ではこの北に実線道があるので、そこから登るのが登山道なのかも知れません。しかしここは最初の予定どおりに西に尾根を降りました。こちらにも道があります。最後は北側の斜面を降りるか南側を降りるかの選択があり、南を選んだら落ち葉の急斜面になってしまいました。落ち葉の下は砂地で、木が少ないので掴まるものがなく、足の筋力だけで降りる必要がありましたが、この斜面には大きな岩がいくつかありました。少し降りると林の中に道があって、谷のところでやっと栗栖川まで降りられました。ここからは荒れたススキの草原を歩いて出発点に戻りました。

気分の良い山なのですが、以前よりも植林の倒木が増えて歩きにくくなりました。斜面にも倒木が目立っていました。なお播磨道は栗栖川の西側を通るので、こちらの山には影響はありません。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「三日月」です。

2018年3月10日土曜日

美作市大原の滝山

この山は地形図に名前が載っていますが、登山コースは特に無いようです。とりあえず大原から国道429を西に走り、滝から北に曲がって大滝川をさかのぼった付近で車をとめました。大滝川を国道が渡る橋の両側に道がありますが、東側の道を歩きました。この谷は柵で囲まれた耕作地ですが、東に歩くと峠に出てきます。ここから尾根を登りました。動物捕獲用の罠がいくつか仕掛けられていましたが、自然林の気持ちの良い林で、葉が全部落ちて見通し抜群でした。足元には下草はなく、落ち葉を踏んで登っていきました。道は特にないので木に掴まって登りたいのですが、木の密度が低くてそうもいきません。とにかくなんとか456mピークに出て、あとは割と平らな尾根歩きとなりました。

ここからの尾根も歩き易く、平坦でもありどんどん歩けました。最後は急登となって尾根に上がりました。滝山は西の方向なのでここは西に降りるべき所ですが、ちょっと東の520m+ピークを見に行きました。予想どうり、特に何もありません。たまに赤いマーキングがありますが、本当に倒木以外は何もない尾根です。何もないことを確認して、予定どおりに西に引き返し、一度鞍部に降りてから500m+に、そして木成四等三角点(505.95m)のあるピークに上がりましたが、ここは倒木だらけでした。しかしおかげで北側の山々がよく見えました。そして三角点より高い522mピークに行って、そこから南に降りました。特に問題もなく430m+の鞍部まで降りましたが、鞍部の付近は少し倒木が増えました。地形図の破線道は見当たらず、そのまま南に歩くとその先の鞍部には横切る古い道がありました。そのまま500m+のピークに上がり、西に登ると、滝山の山頂に着きました。本谷三等三角点(583.57m)がありますが、周囲は荒れ気味です(写真)。

滝山からはすぐに南に降りる予定でしたが、歩きやすくて物足りない感じだったので、もう少し西に歩いて、570m+の広いピークまで行きました。この付近は倒木地帯で、来るべきではなかったかと思いましたが、南向きに尾根を降りると植林で歩き易くなりました。そのまま歩いて、植林の倒木の多い尾根を通って561mピークに着きました。この場所だけは自然林で、なんとなく落ち着いた感じの場所でした。南側には林道がありましたが、おそらく小房の方から来ているのではないかと思います。ここからの下山はなるべく出発点に近い方向と思ったので、南東に尾根を降りました。何も考えずに降りましたが、途中までは道というか溝が付けらられていました。その先は自然林で、急斜面になったと思ったら暗い植林になりました。最後は谷に出て、国道に出られましたので、正解だったと思います。

寄り道して3時間半ほどかかりましたが、倒木の多い数カ所を除けば歩き易い尾根でした。葉が落ちて見通しの良い冬もよいのですが、新緑の季節にも歩いてみたいと思います。滝山という名前は滝があるからではなく、滝の集落の近くだからでしょうか?

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「古町」です。

2018年3月7日水曜日

三田の千丈寺山

一等三角点のある千丈寺山は人気のある山です。Wikipediaにもエントリーがあるくらいですが、その記述を読んでいて気になったのは途中にある高根山で、城山だそうです。そこで、高根山を経由して登ってみようと思いました。

感神社から千丈寺山に登山道があると書いてありますが、高根山にもあるだろうと思って探してみました。高根山の裾を巻いている道を歩くと、「NHKケーブル埋設」の杭があり、そこから山頂にまっすぐ切り開きがありました。ケーブルを埋めるだけですので、登りやすくする必要がないのは分かりますが、直滑降の道でした。標高差は150m程度なので、頑張って一気に登りました。362mの山頂には、当然共同アンテナがありました。千丈寺湖の展望が良好です。Wikipediaには石積みがあると書いてあるので探してみたのですが、見つけられませんでした。西側をちょっと降りると平坦地があるのですが、その下は岩場の絶壁なので石積みが必要とは思えません。

Wikipediaには高根山が千丈寺山への途中にあると書いてあるので、ここからは東に尾根を目指しました。この方向には道はなく藪なのですが、下草はないので枝を避けながら斜面を降りました。それほどの急斜面はありません。鞍部で藪を抜けたと思うと、その先の登りも藪でした。しかしこちらも下草はなく、最後にちょっと急勾配になる程度で、辛抱強く枝をかき分けて登りました。430m+まで登ると、南の北浦天満宮から登ってくる道に出て、あとは文句なしの尾根歩きになりました。時々展望もあって良い感じです。460m+ピークは東に巻いて、千丈寺山への登りになるとトラロープがあります。岩場を登ると再び千丈寺湖を望める展望所があります(写真)。一休みしてちょっと北に歩くと、千丈寺山の山頂です。さして大きくもない千丈寺山一等三角点(589.54m)があります。ちょっと下がると、感神社に遥拝所のある千丈寺山大権現が祀られています。

千丈寺山からは北に歩きました。山頂の北側は岩場ですが、それを過ぎて少し歩くと松住大権現の石祠があって、その前は焚き火を囲んで座れるようになっています。「てんぐの森」はここから下山するようですが、さらに道の不確かな北のピークに上がると、北千丈寺山(576.9m)と書いた札が下がっていました。ここから北は下り坂で、左右から枝が出ている所もありますが、あまり迷わず降りられました。ただ、標高460mで尾根は岩場となって、道は西側を巻いているようでしたが、よく分からなかったので真っ直ぐ尾根の藪を突っ切りました。突っ切ると道があって、そのまま鞍部まで降りました。鞍部は道が横切っていました。

ここから西に下山するのが普通だと思いますが、少し歩き足りない感じだったので、さらに北に斜面を登りました。こちらは登山ルートではないにしても、たまにマーキングもありますし、かなりの場所で切り開きもあります。地形図で峠の北で尾根を横切っている破線道は、あったとしても気が付きませんでした。地形図で500mの標高線がちょっとだけある山頂は、特に何もありません。ここからは下山することにして、北西に尾根を降りました。途中で尾根が広くなって方向がわからなくなり、なんとなく北寄りの尾根が楽そうだと思って降りたのですが、実際はかなり北に寄っていて、谷に降りてしまいました。谷の北側は伐採されていて、谷沿いには道があり、それを歩いて問題なく下山できました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「藍本」です

2018年3月3日土曜日

和気の大王山と高星山

和気から吉井川を遡ると、川はほぼ直角に西に蛇行します。それから再びUターンして東に向いてから北に行くのですが、Uターンの先にあるのが佐伯大橋で、その北にあるのがこれらの山です。この付近については[1]に詳しい解説がありますが、大王山の南にある蜜厳寺跡が気になったので、まずここに行ってみました。

米沢の墓地(元禄時代の墓がある)から、地形図の破線道(イガヤ谷)を北に歩きました。これは車でも通れる良い道です。蜜厳寺跡への登山道を探したのですが、見つかりません。害獣捕獲用の檻が置いてある場所の付近のようでしたが、特に目印もなく、どう川を渡ったら良いのか分からずにいたら、道路沿いに罠の仕掛けてある付近から川向うを見ると、なんとなく人工的な地形に見えました。そこで渡ってみると、川に沿って北に向かう道(の跡)がありました。これを歩いていくと、徐々に山の方へ向いて、真っ直ぐに登って行っていました。とても急なので本当に道だったのか、あまり確信は無いのですが、昔は階段があったと思えば不自然ではありません。さすがに斜面の上まで来るとシダがはびこっていましたが、そこを抜けると平坦地があって、石灯籠と思われる石もありました。この付近は蜜厳寺の端に当たるようです。[1]では、ここよりも南の谷を登っています。

平坦な場所が続き、蜜厳寺はかなり大きな寺院だったことが分かります。平坦な場所が斜面に作られており、それを東へ歩いて行きました。石積みもありますが、木が生えて藪化している場所もあります。広い平坦地に石塔のようなものがある場所が本堂跡でしょうか(写真)?山側の石積みは炭焼き窯の跡にも見えました。さらに東に行くと平坦地が上に下にあって、広さに関心しました。その東の尾根には鐘楼跡があるそうですが、石がある程度でした。ここから大王山へ登り始めました。マーキングがあって、迷うこともなく山頂に着きました。大王山三等三角点(434.25m)がありますが、展望のない藪です。

大王山からは真っ直ぐに北に歩きました。ちょっと藪っぽいとは言え、切り開きがあります。途中で地形図では破線道が横切っており、これは古い林道でした。その北は少し荒れてきますが、逆に足元はしっかりと盛り上げられた道もありました。そして、和気町と赤磐市の境の尾根に出ました。ここから北西にこの尾根の切り開きを歩きましたが、幅が広くて迷いがちでした。そして道の終点に出たと思ったら、そこから広大な伐採地が広がっていました。ススキが茂っていて道以外は歩きづらいのですが、展望は良好です。航空写真でも目立つ場所ですが、単なる伐採地というより、別荘地開発でも計画したのかも知れません。川向うには延原の集落が見えます。伐採地の北の端まで行って、藪の中の標石が40cmも露出している余田四等三角点(441.13m)を見てから引き返し、伐採地の道をなるべく使って、でも最後はススキの間を歩いて尾根に戻りました。木立の間を少し歩くと高星山に出ましたが、やけに平坦でどこが山頂か分かりません。札の一つでも掛かっていればそこにしてしまうのですが、テープが4本巻いてあった大きな木が山頂ということにしました。

下山は高星山から真っ直ぐ南に歩くことにしました。最初はマーキングがあって盛り土の道や切り開きもあったのですが、徐々に確信が持てなくなってきました。しかし倒木が多いだけで、我慢して倒木を避けつつ枝を押しのけて歩けば、ゆっくりですが進めました。盛り土や溝の道のようなものも、時々あります。347mピークでは間違えずに南東に曲がりましたが、その先は方向が定まりません。斜面を歩いたりして、なんとか西側の谷には入らずに東の細い尾根を歩けました。ここも倒木だらけですが道があるような感じです。このあと283m地点の付近は広い平坦地で、特に何もない藪でしたが、ここも道があるようでした。ただしこの道は南西の本矢田部の方へ行っているようで、戻って南東の尾根に向かいました。こちらは道はありません。しかし、しばらく降りていくとシダが増えてきて、そうなると却って道がはっきりしました。とは言うものの、シダが生えすぎて道が分かりにくい箇所もたくさんあります。とにかくここはめげずにシダの生えた急斜面を降りて、岩の多い付近を過ぎるとやっと普通の林になって、最後は金網に達しました。金網沿いに歩いて、道があったので金網を乗り越えて外に出ました。出発点のすぐ近くでした。

この下山ルートは全くお勧めできません。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「周匝」です