2005年12月31日土曜日

大池の北の山

この山は,何と呼んで良いかわかりません。地図で言うと,大池の北,御立東5丁目の北の山であり,北平野の西側の山であり,大寿台の南の山です。三角点はなく,地形図には132mの標高点があるだけです。

御立東5丁目の山田荒神社から登りました。この付近は御立山田地区と呼ばれます。火事にあったことがないのだそうで,この神社は火災厄除に霊験あらたかなのだそうです。神社の裏手の竹藪を抜けて登っていくと,すぐに尾根に出られます。ここから,東に進んで地形図で100mの等高線で囲まれたピークに登りましたが,すぐに藪になりました。この藪は半端なものではありません。尾根筋にはいくつかの小さなピークがありますが,どれも藪です。写真はその一例ですが,ところどころどうやって藪を抜けるか思案を余儀なくされる場所があります。大寿台側から道が登ってきているところがあり,そこからしばらくは東側に道がありますが,それもなくなってしまいます。最後はススキの中を抜けて,送電線の鉄塔に出ました。ここは,南側のゴルフクラブから保守路が登ってきており,東側にある別の送電線の保守路にも繋がっていて,歩きやすくなっています。132mのピークの付近もこのお陰で問題なく歩けます。保守路は北に降りています。

こんな住宅地に囲まれた場所に,これほどの藪があるというのは驚きです。おそらく地主の方はこの山をどうしたらよいのか,アイデアがないのだろうと思います。もっと住宅が増えてくれば,切り崩して宅地にするという手もあるのでしょうが,それまでは何をしても儲からないというのが現状でしょう。散歩くらいできるといいのですが,現状で尾根に道を作るのは,かなりの努力を要するだろうと思います。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★★


前山の東の岡 山で注意すべきは人間!

これも地図では説明しにくい山です。姫路の北西に御立東という町名がありますが,その3丁目と2丁目の間付近に,標高50mの等高線で囲まれた岡があります。この岡のすぐ西には,前山という三角点のある岡があり,こちらには公園がありますが,東側の岡には何もありません。

これは小さな岡ですが,上の方は木に囲まれており,南側は崖になっていますし,住宅が密集していてどうやって頂上に登って良いのか分かりませんでした。ところが,ある日この岡の東側を歩いていたところ墓地があり,その裏手から登れそうなことに気がつきました。

標高60m+の岡とはいえ,まともな道がないと簡単には登れません。ちょっと苦労して藪を抜けて頂上付近に行ったところ,写真のようなテントらしきものが藪の中にありました。写真ではよく見えませんが,外に靴が脱いであり,誰かが生活している雰囲気でした。近づくと中からうめき声のような音がしたので,あわてて下山しました。よく見ると登り口には自転車が乗り捨ててあり,テントの住人のもののようでした。

この日は大晦日だったのですが,この岡の頂上で元日を迎えるのかと思うと,とても気の毒に思えてきました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆


2005年12月29日木曜日

市野保裏山

地形図には一切山の名前がありませんが,新宮の市野保の村の北側,栗栖川の南側に東西に延びた尾根があります。この尾根上の一番東にあるピークは荒神山とか,芝田富士とか呼ばれます([1])。麓にある市野保古墳群の説明板には,「市野保裏山古墳群」と書いてありますので,これが正式名称(?)かも知れません。この山だけを登る人は少ないようで,たいていは西から尾根伝いに降りてくることになります([1],[2])。私もそうしました。

尾根に乗るには二つの分岐点があります。市野保から新池に向かって登っているのは同じですが,一つのルートは寺床池経由です。これは地形図で新池の北にある小さな池です。行ってみると周囲には石垣があり,溜池のようですが,水量は少なく底が見えていることが多いようです。この付近は倒木もあって,一時は寺床池に行くこと自体が困難でした。寺床池を過ぎて北に行って藪を抜けると,尾根というか善定側が見える地点に出られます。これが第1のコースです。間違えて361mピークに登ると,その北の誤った尾根を降りてしまいます。

もう一つの分岐点は,旧新宮町と龍野市の境界です。これを北に行って尾根を東へ戻ります。この付近は比較的平坦で尾根がはっきりしないのが難点です。

尾根に乗ると,328mピークまで時々大きな岩のあるアップダウンを歩きます。このへんまで来ると尾根を誤ることはありません。その先のピークは素晴らしい展望のある岩山です。どなたもここからの景色の素晴らしさに感動されておられます([1],[2])。私もここでしばらく休憩して景色を楽しみましたが,風の強い日にこのピークを越えるには勇気が必要です。写真はこの岩の上から,北側の善定を見た景色です。

次のピークが市野保三角点(340.2m)です。この辺りまでは岩が多く,ここからは羊歯も増えてきます。しかし,さほど歩きにくい尾根ではありません。ここから東は下りで,271mのピークに着きます。市野保古墳群の説明板によると,ここにはには前方後円墳があることになっていますが,どう見回してもそのようには見えません。標識や説明書きは一切ありません。このあと,ところどころ大きな岩が転がっている斜面を適当に降りてゆくと,民家の庭に出てしまいました。上手に降りれば神社の裏手に出られるようです([2])。 この尾根は岩場が多く展望があるので,楽しめる山歩きができます。ただし道と呼べるものは全くありませんのでご注意下さい。

展望 ★★★
藪山度 ★★☆

2005年11月5日土曜日

新宮の大鳥山

姫新線播磨新宮駅のすぐ近くにある山です。播磨風土記にも記載があり,それによると昔この山には鳳凰が棲んでいたということです。 駅から近いので,登って行けそうですが,東側の斜面を見上げれば崖があり,南側は急斜面の植林で登れそうな気がしません。北側から尾根伝いに行ってみることにしました。

西播磨文化会館の西の方に,老人ホームへ抜けていく切り通しがあります。ここから尾根に上がることにしました。しかし,ここはコンクリートでしっかり作られた切り通しで,どうにも登れません。北側に寄ったところから植林の間を登ってなんとか尾根に出ましたが,急斜面の植林は登りやすいものではありません。なお,ゼンリンの地図はこの付近はあまり正確ではありません。

このあとは尾根伝いに206mピークにでます。西の尾根に行かないように気をつけて南東に進路を取ります。このあたりは道があり,林の中を気持ちよく歩けます。テレビのアンテナもあります。しかし,この山に上がってくる道はなさそうでした。

大鳥山に近づくと,尾根に石でできた穴があります(写真)。井戸や炭焼き窯とは考えにくいので,ひょっとしたら竪穴の古墳かも知れません。その先の宮内三角点(187.4m)は藪ではありませんが周囲の木が茂っていて展望がありません。木の間から播磨新宮駅が見えます。

下りは南の急斜面を降りました。ここを登ってくることも出来ると思いますが([1]),つらい登りでしょう。最後は小さな川を渡って住宅地に出ます。

この付近の住民の方達は,この山に登ってみようとは思わないのでしょうか?ちょっと道を付ければ,とても良い散歩ルートになると思います。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆

2005年9月10日土曜日

書写山の北の山

これは,書写山の北側,清水峠の南にある山です。 姫路の北,夢前川沿いに書写吹というバス停があります。その先を左に入ると養鶏場があります。そちらへ入って行けばウェルサンピア夢前まで平坦な道を行けるかと思ったのですが,だんだんと道は書写山側の山沿いに入って行きます。車の入れるくらいの幅の道ですが,最後は砂防ダムで終わっていました。砂防ダムの先は行きにくいので,手前で川を渡って北側に渡ると,また道があって,西へ延びています。この付近は,最近少し開発が行われた形跡がありますが,今は放棄されているようです。 西に沢沿いに歩きます。ここは昔の夢前町と姫路市の境界です。書写山の北側なので暗くてじめっとした感じです。まっすぐ行くと新在家に降りることになります。沢の南側はかなり大がかりな石組みが残っており,集落か寺があったと思われます。

石垣を見ながら緩やかな登りを続けると,地図上の173mの鞍部に出ます。明確な峠で,この先は下りになっていますが,北側を見ると道があります。これをちょっと登ると尾根です。ここから226mのピークを目指しました。藪で,岩場もありましたが,さして問題もなくピークと思われる場所に出ました。そのまま鯰尾に降りるのは明らかに藪こぎだったので,引き返したました。尾根が広くて最初は間違って北側に行ってしまい,ウェルサンピア夢前が右手に見えたので引き返しました。

ここから東へは,整備された尾根道が続いています。とても歩きやすい道で,遊歩道と言ってよいと思います。写真は,ここから見た書写山の北側です。途中にいくつか北側に枝分かれがあり,ウェルサンピア夢前のほうに出るものと思われます。 尾根の東までずっと遊歩道が続きますが,場所によっては倒木があります。

こんなところになぜ遊歩道があるのか不思議ですが,おそらくウェルサンピア姫路に関連して整備されたものと思われます。しかし現在は放置されており,行政の無駄(?)かも知れません。いずれにしても,気持ちの良い散歩道なのですが,西の端は藪で終わっているので,沢道を歩かなければ行って帰ってくるしかありません。鯰尾に降りるところまで整備してほしかったと思います。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆