地形図には一切山の名前がありませんが,新宮の市野保の村の北側,栗栖川の南側に東西に延びた尾根があります。この尾根上の一番東にあるピークは荒神山とか,芝田富士とか呼ばれます([1])。麓にある市野保古墳群の説明板には,「市野保裏山古墳群」と書いてありますので,これが正式名称(?)かも知れません。この山だけを登る人は少ないようで,たいていは西から尾根伝いに降りてくることになります([1],[2])。私もそうしました。
尾根に乗るには二つの分岐点があります。市野保から新池に向かって登っているのは同じですが,一つのルートは寺床池経由です。これは地形図で新池の北にある小さな池です。行ってみると周囲には石垣があり,溜池のようですが,水量は少なく底が見えていることが多いようです。この付近は倒木もあって,一時は寺床池に行くこと自体が困難でした。寺床池を過ぎて北に行って藪を抜けると,尾根というか善定側が見える地点に出られます。これが第1のコースです。間違えて361mピークに登ると,その北の誤った尾根を降りてしまいます。
もう一つの分岐点は,旧新宮町と龍野市の境界です。これを北に行って尾根を東へ戻ります。この付近は比較的平坦で尾根がはっきりしないのが難点です。
尾根に乗ると,328mピークまで時々大きな岩のあるアップダウンを歩きます。このへんまで来ると尾根を誤ることはありません。その先のピークは素晴らしい展望のある岩山です。どなたもここからの景色の素晴らしさに感動されておられます([1],[2])。私もここでしばらく休憩して景色を楽しみましたが,風の強い日にこのピークを越えるには勇気が必要です。写真はこの岩の上から,北側の善定を見た景色です。
次のピークが市野保三角点(340.2m)です。この辺りまでは岩が多く,ここからは羊歯も増えてきます。しかし,さほど歩きにくい尾根ではありません。ここから東は下りで,271mのピークに着きます。市野保古墳群の説明板によると,ここにはには前方後円墳があることになっていますが,どう見回してもそのようには見えません。標識や説明書きは一切ありません。このあと,ところどころ大きな岩が転がっている斜面を適当に降りてゆくと,民家の庭に出てしまいました。上手に降りれば神社の裏手に出られるようです([2])。 この尾根は岩場が多く展望があるので,楽しめる山歩きができます。ただし道と呼べるものは全くありませんのでご注意下さい。
展望 ★★★
藪山度 ★★☆
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