2009年8月29日土曜日

明延から登る水剣山

再度西から登る水剣山です。明延から水剣山に向う道は地形図では二股に分かれています。北側は沢沿いの実線道で、すぐに建物のマークのところで終わっています。南の破線道は延々と1キロ近く延びています。登りは最短の尾根コースである、この二つの道の間の尾根を登り、帰りは前回2009/08/20に道がありそうだった南の破線道で戻ることにしました。

都多小学校の前で伊沢川を渡り、明延を遡って、道が分かれる付近に車をとめました。「水剣山の名水」があります。標高304mとも書いてあります。水剣山まで568mを登るわけです。鹿除けの扉を開けて実線道を歩き始めました。すぐに右手に明延配水池(と言ってもコンクリートの箱)があり、そこで舗装道が終わっています。この先も沢沿いに道がありますが、いずれ終わってしまうことは自明なので、配水池の下から植林に入って尾根を目指しました。急勾配ですが、植林で下草がなく歩きやすく、すぐに尾根に着きました。尾根は木が切ってあります。

ここから水剣山を目指して歩きました。切り開きのある場所が多く、わりと歩きやすい尾根です。地形図からも分かるように急勾配の場所が何箇所かあって、木に掴まらないと登れません。雑木林の場所が多く、植林の倒木はありませんが、雑木林の倒木でも急斜面にあると、どう登ったらよいのか思案することもありました。

最初の急勾配を登った後の500m+の平らな場所は植林で、気持ち良い場所なのでしばらく休みました。その後は雑木林を手で枝を払いながら歩きました。急勾配では木に掴まりましたが、腐っている木も多く、足元は崩れやすい土で、軽快な登山とはいきません。最後は急勾配の植林を登り、水剣山北西ピーク(870m)に出てきました。すぐ隣が蔦沢三角点のあるピークです。宍粟50名山の標識が立っています。

下りは破線道のある沢と決めていたのですが、降り方が問題でした。水剣山から西尾根に下りると、まず西側に谷が見えますが、周囲は急勾配の植林で、谷の様子もよくわかりません。尾根を歩いてひとピーク越えると、また西側に谷が見え、ここは谷底が見えます。なんとなく道のようなものが見えます。しかし真っすぐにそこに植林を降りるのは急すぎるので、前回歩いたルートを戻って、766mピークの手前の36と番号の書いてある標石まで登り、ここから西に尾根を下りました。最初は植林ですが、雑木林になる手前に30番の標石があり、赤いテープが木に巻きつけられています。ここで植林を下りる道を探したのですが、見つかりません。しかたがないので作業道を辿って降りてみました。下の方は藪です。しかも地面は岩盤です。上から見て道のように見えたのは、実は岩盤でした。岩盤は急すぎて降りられないので、岩盤の上に生えた藪の間を抜けて沢に降りて行きました。岩は板状に崩れており、危険な場所です。

写真は沢から見た、降りてきた付近の岩盤です。このような雨が降れば水路となる急勾配の岩盤がいくつもありました。沢は幅の広い岩盤ですが、水が流れているので歩けば滑って転ぶことは明らかです。倒木もあるので、北側の植林の斜面に登り、沢に沿って斜面を歩いて行きました。かなりの急斜面です。この谷は地形図で破線道が描かれている谷ではなく、破線道はこの尾根の北側にあるはずです。そこで破線道を目指して尾根を登って北側の谷に降りました。急斜面の雑木林でした。

北側の谷は南側に比べると少し幅が広く、流れに沿って歩けそうでしたが、すぐに倒木が増えて歩けなくなりました。先日の台風の大雨で流されてきたらしい木の枝などが積みあがっており、沢歩きは断念して北側の植林に登りました。この後は1キロ近く倒木と岩の多い植林の斜面を歩くことになりました。枝の付いた倒木も多いので、それを避けて斜面を上がったり降りたりしながら歩かねばなりません。疲労困憊しました。

かなり歩いたところで斜面に藪が増えて歩きにくくなったため、一度谷に降りました。ここで南側を見ると少し高い所に道がありました。道と言っても荒れ放題で、倒木や岩が多く、歩き易くはありません。それでも斜面を歩くよりは楽ですので、あとは道沿いに降りました。ここで初めてゆっくり観察できたのですが、この沢の岩盤は青みを帯びたものが多く、この付近特有の岩のようでした。

この道は最後は沢から離れて鹿除けの金網に突き当たっていました。金網沿いに歩いて、結局最初に開けたのと同じ扉を開けて外に出ました

登り2時間、下り3時間弱で、下りの方が時間がかかってしまいました。この付近では谷を歩いてはいけない、という鉄則を忘れていたのがあさはかでした。登りの尾根は、多少の藪を厭わなければ正解だと思います。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★★

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