2020年11月26日木曜日

私部市場城から六郎谷


 

私部(きさいち)市場城は、私都(きさいち)川沿いの山の上にあります。登り口には懇切丁寧な説明があり、戦国時代の重要な城であったことがわかります。ここには「市場城跡」と「かえる岩」の両方への道標がありますが、少し行って墓地の付近の道標は城跡だけになっていて、かえる岩は別ルートのようでした。その登山道ですが、最後に墓石のない墓所まで来て、見失ってしまいました。踏み跡を探しつつ適当に斜面を登りましたが、さすがに山城で急勾配です。すぐに段々の平地があって、曲輪であることはひと目でわかります。かなり大きな城跡で、なんども急斜面を登りました。落ち葉が滑りやすくて困りましたが、それ以外は問題なく登れました。石垣はありませんが、大きな岩が自然の石垣になっている所がありました。この付近からは共同アンテナへのケーブルが埋設されており、それに沿って登りましたが、四つん這いで木に掴まらねば登れません。もっと楽な道がありそうなものです。共同アンテナの所からは少し展望もありました。案内板は字の消えたのが一つあっただけでした。


城跡からさらに尾根を縦走しましたが、特に道はありません。最初は尾根が複雑で迷い気味でしたが、城跡を抜け出すと一本道です。しばらく行くと紫の荷造り紐が張られていて、松茸山かと思って歩いていると「入札山につき域内に入らないでください。」という張り紙がありましたが、域内がどこかわかりません。おそらく紐が張られている所なのでしょう。松茸シーズンも終わりですが、258mピークを急いで通り抜けました。その先から尾根の勾配が増してきます。だいたいは歩きやすいのですが、標高400m付近は地形図で見るよりずっと急でした。地形図で破線道のある尾根に標高480m付近で合流するあたりは植林でまっすぐに登れました。この破線道はありませんが、519mピークを過ぎて460m+鞍部に下ると(方向注意)東側に林道が通っていました。とりあえず無視して尾根を登り、金属プレートの宮治岩四等三角点(469.7m)に着きました。この付近の植林は部分的です。三角点の南も方向注意で、地形図の破線道に沿って降りる必要がありますが、降りるとさっきの林道に出会いました。ちょっと林道を歩き、地形図通りに境界見出標のある461mピークに登って南に下ると、また林道に出ました。しばらくはこの林道を歩きましたが、「林業専用道 平木谷安井支線」のようです。


しばらく水平な林道を南に歩くと地形図にもある分岐に出ましたが、さらに南に行く道は終点なので、藪っぽい尾根を登りました。すると少し行くと再び大胆に尾根を削った林道が東西に横切っていました。東側の道は南に行くのでそれを歩きました。予定では534mピークに行って東に折れるはずだったのですが、林道が東に行くので水平に東に行きました。その後分岐がいくつもありますが、東向きの林道を選んで歩きました。いったん標高400m付近で林道が途切れましたが、急斜面を降りていくとまた南から来る林道があり、この林道で予定していた東向きの尾根に乗れました。幅の広い林道で細めの尾根が半分削られています。法面は高く、10m近いでしょう。周囲はほとんど植林です。


448mピークは林道で北側を巻いて、その東では南からの林道と接続していました。東は尾根ですが林道は北に向かっているので、林道で北に向かいました。北に行けば登れそうな尾根があると思ったのですが、この林道はちょうどその尾根の先を工事中で、その北はありません。この日は工事をしていなかった(または昼休み中?)ので、工事現場から無理やり急斜面を登りました。四つん這いでなんとか登れましたが、工事が終わればもうすこし登りやすい斜面ができることを期待したいと思います(むしろ登りにくくなるような気もします)。急斜面を登っても、そのあと標高500mから550mに登る付近も急勾配でした。それを登り切ると緩やかな尾根となり、ゆっくり歩いて六郎谷に向かいました。山頂は伐採されていますが、展望はほとんどありません。山志谷二等三角点(659.5m)があります。(写真)


下山は六郎谷から北に延びる尾根を一直線に降りました。落ち葉の気持ち良い尾根で、あちこちに少し展望もあります。だいぶ降りてから伐採地があって、西側に展望がありました。地形図ではその先の526mピーク付近で破線道と合流しますが、この道はありません。しかし歩きやすい尾根です。地形図の破線道が曲がっている付近は植林ですが、その北の地形図で竹林になっている所は本当に竹林でした。それを抜けるとまた伐採地や植林に戻りました。そのまま真っすぐ北に尾根を降りましたが、だんだん急斜面になりました。最後は東に降りると楽そうでしたが、地形図には尾根の北端に記念碑のマークがあり、これが何か気になって、斜面をトラバースして北に向かいました。竹の混ざった雑木林を抜けると、記念碑の場所には水道のタンクがありました。近くには道はなかったのですが、少し斜面を降りると道がありました。地形図にもある道で、これで福地に降りました。


林道を使って5時間ほどでした。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「因幡郡家」です。



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