2019年9月23日月曜日

和気の原大谷ノ峯

岡山県和気地形図を見ると、城跡のある天神山から南に連なる尾根の先に原大谷ノ峯という山があります。なんと読んだらよいのか分からない低山で気になっていたので、登ってみることにしました。登り口は尾根の南端にある八幡宮です。ネットを開けて舗装道路を登り、途中から階段を登って神社にお参りすると、その奥に道路が上がってきていました。その奥はシダ藪ですが、ここから山登りです。シダ藪は元気が出ませんが、入っていくとマーキングもあり踏み跡もありました。登っていくと少しずつ南に視界が開けてきました。この尾根にはシダの生えていない所や岩場もあります。ただ、シダの背はだんだんに高くなり、両側のシダで隠されて踏み跡が見えにくくなってきました。時々踏み跡を見失い、棘のある木もあって疲れてくると、山頂に出ました。大谷峯四等三角点(242.53m)があり、山名の札も掛かっていました。登り始めた付近の地名は原ですから、不思議な山名も納得できました。

ここから分かりにくい踏み跡を辿って斜面を降りて、東の広い200m+ピークに向かいました。驚いたことに鞍部まで来るとシダは全く生えておらず、木の間隔も適当にあって、とても歩きやすくなりました。200m+ピークはちょっと行き過ぎて戻って北に向かいました。ちょっと灌木が邪魔ですが歩きやすく、160m+の鞍部まで来ると東側から来た林道と会いました。林道は238mピークの東の方へ行ってしまいました。238mピークの北には送電線の鉄塔の撤去跡と思われるコンクリートブロックがありました。この先はしばらく登りですが、藪っぽい付近を抜けると論山四等三角点(323.37m)がありました。この名前、ちょっと変です。これを過ぎると道がしっかりしてきて、340m+の平らな尾根になりますが、道は尾根の西側を通っています。尾根の上は岩だらけですが、建物や石垣の跡とも思えません。それでもなんとなく霊感を感じる(?)場所だと思っていたら、字の彫ってある岩が立っていました(写真)。「八大龍王」と掘られているのだと思いますが、自信はありません。八大龍王は法華経に出てくるのだそうで、そういえば麓の法泉寺は日蓮宗不受不施派という法華経を信奉する宗派のお寺です。

道を歩いてさらに北に行くと、舗装道路に出ました。ここから下山です。下山道は歩いてきた道のすぐ隣にありました。分かりやすい道ですが、少し降りると物置小屋の残骸のようなものがあり、その前は平坦で、地形図にもあるようにかつては耕作地だったようです。小屋を見に行ったために地形図の破線道から外れたようで、結局背の高い草の生えた耕作地を西に渡って谷の反対側に出ました。この付近も平坦地がいくつもありますが、かつては水田だったらしく沼地になっています。山沿いに道があるのでこれを降りました。荒れた道で大きな石も多く、疲れました。この付近は大きな岩が多く、それを使って谷を整備した跡もありました。地形図の破線道はほぼ正確ですが、他に枝道もあります。地形図でも途中で道は2つに分かれますが、谷を見たくて東に曲がる方に行きました。谷の水量は少ないのですが、岩が真っ赤になっており、鉄分が多いようです。谷を渡ってからもほぼ地形図どおりの道でしたが、分岐もあり、また崩れていたり倒木があったり草が生い茂っていたりで、簡単には歩けません。間違った分岐に行かないように気を付けて、再び谷に降りてもう一方の道と合流しました。そして堰堤の脇を降りると、龍徳温泉に出てきました。2012年に休業したようですが、建物はまだ残っており、「犬の風呂」も健在です。隣の作業所は忙しく操業していました。ここからの下山路はいろいろな置物が飾られており不思議な雰囲気ですが(Street Viewで見てください)、いかにも不法侵入という感じなので足早に降りました。あとは自転車専用道路を歩いて戻りました。

シダ藪の藪こぎを予想して行ったのですが、4時間ほどでいろいろと楽しめる山でした。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「和気」「日笠」です。

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