2011年7月9日土曜日

上千町から笠杉山ダイレクト


上千町から笠杉山に登るルートはいくつかあります。一宮町千町には何か所かで登山地図が道端に掲示されています。それを見ても笠杉山の登山ルートが書かれていますし、他にもルートはあります。しかしそれらには拘らず、尾根伝いにい登ってみました。

出発点は上千町の東、市道黒原千町線(工事中)と作業道奥田谷線が分かれるところです。ここに車を止めて、作業道の方にちょっと行ったところから、やおら尾根に登りました。かなり急ですが、すぐに尾根に乗れるので、後は楽になります。標高700m以上という割には普通の藪山です。750mを越えて勾配が緩くなると、林道の終点に出ました。この林道は奥田谷線から来ているものらしく、Google Earthで確認できました。未舗装のきれいな林道で、轍が無く、使われた形跡がありません。この林道は尾根の東側に作られており、尾根を歩くことも可能です。三角点のあるピークの近くでは林道は東の方に行ってしまうので、三角点には尾根で登る必要があります。上千町四等三角点(881.83)は藪の中です。東側下方には林道が見えます。

ここからは相変わらず藪っぽい尾根を登りました。しかし尾根はほとんど切り開かれており、問題無く歩けました。三角点から少し東に進み、北に降りて行くと、また林道の終点に出ました。この林道は舗装されており、法面は芝が植えられネットが張られています。少し歩いて見ましたが、「森林基幹道 千町・段ヶ峰線と書いてありました。林道の終点に出てきたのは、南北に走る尾根の鞍部の西側に近い地点でした。しかし少し北に歩くと林道は分岐しており、東へ曲がって尾根の所まで道ができていました。行き止まりに、なぜかカーブミラーが立っています(写真)。麓で見た地図によると、ここが林道が尾根を横切る予定地点のようです。だとすると南に延びている道が何なのかが不思議です。ここはこの林道の笠杉トンネル側からの現時点での最終到達点となっています。この付近からの眺望はなかなかのものです。

林道が横切る予定の地点からまた尾根に乗って北を目指しました。植林になってきて、鹿避けネットが張られていますが、さほど邪魔ではありません。しかし調子に乗って尾根の端まで歩くと西に歩くことになります。ここは宍粟市と朝来市の市境で、それに乗って笠杉山に向かうには尾根のやや中途半端なところから東に降りて行く必要があります。雑木林ですが下草はほとんど無く、楽に歩けました。ちょっときつい登りのあと、笠杉山に到達です。藤尾峠三等三角点(1032.09m)があります。

ここからは市境を縦走しました。笠杉山までの尾根に比べると道が整備されているのでずっと歩き易くなりました。すぐに南側に舗装された林道が現れます。工事中の千町・段ヶ峰線です。地形図の902m地点には、「段ヶ峰・杉山へ」「笠杉山へ」「総合作業施設へ」という標識が立っています。地形図ではここには東から道が上がってきていますが、標識もなく、周囲を見ても見当たりません。しかしそこにあったお地蔵さん(天保14年7月吉日)の脇には「東へ奥田路60分」と書かれた標識もあるので、林道の端を探し出せば降りられるはずです。

ここから南東は、小さなピークに登った後、やや長くて急な登りとなります。それを上がると、また「段ヶ峰・杉山へ」「笠杉山へ」「総合作業施設へ」という標識が立っています。これは岩塊流を経た登山道ですが、とりあえずさらに稜線を歩くと、平らで気持ちの良い尾根に出てきました。これは近くの段ヶ峰でも大段山でも見られるもので、下草が少なく、適度に木が生えている気持ちの良い場所です。大きな岩も時々あります。時々東側の見事な展望もあります。この尾根を南東に端まで歩くと、段ヶ峰への分岐がありますが、ここはまっすぐ杉山に向かいました。杉山というのは名ばかりで、この山の頂上付近は今は木がまったく生えていません。数本の松があるばかりです。おかげて360度の展望が得られます。段ヶ峰、千町ヶ峰などなどから、新井の方角が良く見えます。

下山はいろいろ検討しましたが、林道を歩くのは嫌だったので、尾根を戻って岩塊流を見て降りることにしました。気持ちよく尾根を戻ったところまではよかったのですが、尾根を行き過ぎて下山路を探すのに時間がかかりました。下山路は植林の中の作業道で、最後は岩塊流に出てきます。くじら岩を見からさらに下ると、目の前のピークが926mピークでした。段ヶ峰と杉山への登山口の標識は、このピークの北側にあります。昨年作られたどうどう橋という林道の橋の下を通って、総合作業施設へ植林の中を降りる道がありました。これは奥田谷線の支線に出てきますが、この道が奥田谷線と出会うところが、稜線上でお地蔵さんのあった所への登山道出発点となっています。あとは奥田谷線を歩いて降りましたが、途中は「千町森林公園」となって、いくつかの施設がありました。

予想どうり林道の発達した地域で、上手に林道を歩けばほとんど頂上まで行けてしまいますが、それでは面白くありませんし、夏は暑くてたまりません。風通しの良い雑木林の尾根が夏は一番でしょう。

展望 ★★★
藪山度 ★☆☆ 
地形図は「神子畑」です。

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