琢美鉱山という砒素鉱物の鉱山が砥峰高原の西にあることを知って行ってみようと思いました。起点は当然砥峰高原です。晩秋の砥峰高原は一面のススキが小麦色に染まって美しく、逆光で見ると銀色に光って見えます(写真)。駐車場も無料ですし人も少ないのでゆっくりと楽しめました。
まずは山を歩こうと思って、交流館から福知渓谷の方に県道39号線を降りて、川が太くなる前に西に渡って、斜面を登りました。葉の落ちきったコナラの林で、地面は落ち葉で埋め尽くされています。障害物は何もなく、やや急な斜面を登り続けて982mピークに出ました。地籍図根三角点があります。北側の展望もあります。ここからは尾根伝いに南東に歩きました。こちらは植林で、すぐに西側に林道が現れます。林道は向かっている方向に伸びていますが尾根には上がらないので、並行して尾根を歩きました。地形図で破線道が尾根をよぎるところは小さな切通しになっていて、両側に道が四方に伸びています。ここから950m+ピークに登ると土塁があって砥峰高原の縁に出ました。
砥峰高原を見ながら土塁に沿って南に歩きました。地形図では破線道がこの付近で東西に走っていますが、ススキの中に地籍図根三角点があるだけで、道はありません。そのまま斜面を登って981mピークに上がり、西に尾根を歩きました。この尾根には土塁が作られています。北側は伐採地で青いネットで囲まれており、南側は倒木だらけです。土塁は文化遺産なので上を歩くのは極力避けたのですが、倒木が多くて土塁上を歩かざるを得ない場所もありました。尾根の外れからは峰山高原に向かう遊歩道があります。落ち葉を踏みながら歩けて快適ですが、しばらく歩くと舗装された峰山林道に出ました。しかたなくちょっと林道を歩き、尾根先を回って小さな切通しのところから支尾根を降りました。ここも植林です。暗く、意外と深い谷でした。北に林道もありましたが、とりあえず谷を降りて
から北に鞍部を抜けました。
ここから北の谷が琢美鉱山([1])ですが、まずは落ち葉のきれいな谷です。水はほとんどなく、谷底も歩けましたが、東側の斜面を降りました。平坦地があってレールが残っていましたが、抗口は完全に埋まっています。おそらく東側斜面の切り崩して谷沿いに平坦地が作られていたのだと思いますが、ほとんどは崩れてしまい、平坦地はわずかです。砒素鉱石は、正直言って見ただけでは分かりません。谷を降りてくると地形図で破線道の通っている谷(タクミ沢)に出ます。ここは一度は整備されたようですが、荒れまくっています。谷の南側にはかつて鉱山の建物があったと思われる平坦地があり、ここを東に歩きました。途中からは林道に出ますが、東に歩くと地形図にはない林道となり、かなり荒れていました。倒木の下をくぐり抜けたりして斜面を通って伐採地の下を通り、砥峰高原に出てきました。砥峰高原側からは立入禁止となっていました。そのまま砥峰高原に入り、きれいなススキを見ながら交流館に戻りました。
琢美鉱山は、人工物を探すよりは鉱物採集に行く所だと思います。
展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「長谷」です。
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