2018年12月10日月曜日

多々良木湖から行者岳

朝来市の行者岳には2013/03/30に登りましたが、その時は西の山口から登ってきました。本来の登山道は多々良木湖からのはずなので、今回はその正式ルートで登ってみました。

登り口は多々良木ダム湖の周回道路にあります。登山口の標識から登っていくと、整備された登山道が続きます。明治時代の石仏が所々にあって、昔からの参道だということが分かります。少し登ったところにある弥勒菩薩([1])は相変わらず危なげな石の祠に入っています。急な登りが続きますが、整備された道なので問題なく登れました。地形図で見ると明らかに606mピークが最大の難関で、下から見上げても急峻なのですが、ここには金属製の階段が設置されています。これを登ると遠景が楽しめます。ここが参道の終点かと思うのと、この後も石仏があります。背景がちょっと変わっていて雰囲気が違うと思ったら鈴懸不動だそうです([1])。着衣が鈴懸で、左手に持っているのは最多角念珠でしょうか。相変わらず整備された道に道標となる石仏が点々とあって、落ち葉で足を滑らせなければ問題なく歩けて、行者堂跡に着きました。小さめの祠があります。鍋と一升瓶が残っています。地形図で見ると半端な位置ですが、大きな岩が背後に聳えていて、大きな割れ目があり、その奥にはアルミのはしごがあります。上手に降りられる自信がなかったので一番奥には行かなかったのですが、中にも小さな祠があるようです。

行者堂跡からは素直に標識に従って南を巻いて鎖場で大岩の上に上がりました。ここには大岩の北を真っ直ぐに登ってくるロープがあって、とても急峻ですがこの方が面白かったかも知れません。もう一つ鎖場を登ると眺めの良い場所に出ますが、覗きの岩場のようです。この先は岩場は少ないのですが、意外と急斜面で、ロープに助けられました。そして主尾根に出ると大きな岩があって、また東に展望が得られます。そこからちょっと南に歩くと行者岳です。金属プレートの行者岳四等三角点(784.53m)と、名無しのマイクロ波反射板があります。

行者岳からは南に尾根を歩きました。素晴らしく良い道です。赤い「火の用心」がありますが、近くに送電線はないと思います。「火の用心」は岩屋観音の方に行っているようですが、そちらには行かずに錆びたドラム缶のある南東の尾根を歩きました。途中で2012/10/27に法道寺山(南の806.4m三角点ピーク)から登ってきたルートと同じになります。隅の欠けた地籍図根三角点を過ぎて、細尾根が楽しいのですが徐々に藪っぽくなります。769mピークの北を通って東に降りますが、ここは本当に分かりにくい場所で、今回もうろうろしました。小松やアセビの藪っぽい細い尾根を抜けて680m+の小ピークから北に下山しました。この尾根はあまり急勾配ではないのですが、593m地点付近を過ぎると広い尾根になって方向が分からなくなりました。フラフラと左右に揺れながら尾根を探して降りていきました。マーキングは全くありません。尾根には植林は少なく、落ち葉を踏んで歩けました。最後に420m+地点に出て、真っ直ぐに北に行くと道路に降りるのが難しいかと思い、西向きの尾根を降りました。しかしこの尾根の先はかなりの急斜面で、岩と落ち葉が多く足元は悪く、木に掴まりたくても木は少なく、最後はわざと藪を選んで降りました。ちゃんと周回道路に出てきましたが、この下山ルートは考えものです。降りてきた谷の奥には黒滝があるようで、谷の奥に降りる手もあったと思います。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「但馬新井」です。

0 件のコメント: