夏になると北の山のほうが涼しいので、自然と足は北に向きます。というわけで、2011/12/10に黒原から登った宍粟市養父市朝来市の境界点を、明延から登ってみました。とは言え明延が涼しいわけではありません。暑い中を歩いて街を抜け、立入禁止の鉱山の下を通り、谷を遡りました。この谷は、電柱の表示では「ミナミダニ」です。付近の地図では、この谷を登って行くと「出合」に至るとなっているのですが、出合がどこなのか分かりません。舗装道路沿いに坑道の入り口がありますが、どれも立入禁止かコンクリートで固められています。山林も危険なので入山禁止だそうです。しばらく歩くと谷がふた手に分かれます。東には明延浄水場がありますが、地形図に描いてあるそれ以外の建物は見当たりません。南の谷へ伸びる道は林道七拾枚線(延長2186M)と書いた杭が立っています。東は谷沿いの細い道で、ヒルが心配なので夏はやめることにしました。
ここから尾根に登ることに決め、地形図の建物の跡地と思われる付近から登り始めました。最初は道があって何らかの施設の残骸がありますが、その後は急斜面を無理やり登りました。地形図どうりすぐになだらかになり、歩きやすくなりました。平坦な所にはヌタバもあります。そのうちに南側にネットが現れ、尾根上に林道が現れました。南側から上がってきています。暑さで参っていたところなので、救いの神とばかりに林道を歩きました。720m+ピークは南側で巻き、その先の680m+鞍部には橋があり、その先は南に山腹を進んでいきます。そして西側の見晴らしの良い場所で終わっていました。これは730m+ピークの北側で、このピークの南側が伐採されており、伐採に使った道のようです。石油ストーブ用のタンクのようなものがぶら下がっていました(写真)。黄色い板は裏返すと、「お願い この防護策は、植栽木を獣害から守るためのものです。開けたら、必ず閉めて下さい。」と書いてありました。日当たりの良すぎる伐採地に入り、730m+ピークに登り、そのまま834mピークまで尾根を登りました。この付近で暑さでバテていたのですが、登りかけた尾根を途中で降りるのは困難で、ひたすら進まねばなりません。結局歩き始めて3時間、登り始めて2時間半で、2013/05/23に神子畑側から登ってきた間歩谷四等三角点(967.27m)に到達しました。
実は最初はここから北に歩いて須留ケ峰を目指すことも考えていたのですが、時間的にも体力的にもとても無理なので、南に尾根を歩いて登りはじめた地点に戻ることにしました。2013/05/23と同様に南に歩くと、東側すぐ下には須留ケ峰広域林道や木材置き場が見えました。そして、2011/12/10にも来た、植林の中の宍粟市養父市朝来市の境界点に出ました。標高の高い尾根歩きは快適で、登ってきた時の暑さが嘘のようでした。尾根を西に折れて市境の尾根を歩き、944m地点を過ぎ、900m+地点で北の尾根に進みました。
予定ではこれを真っ直ぐに降りて、地形図の748m地点の北側の尾根を降り、川が分岐する地点に降りるはずでした。しかし途中で光る岩場を林道と見間違えて西の尾根を降りてしまいました。途中で間違いに気がついたのですが、登り返す元気もなく、そのまま降りて行きました。ネットのある尾根で、伐採された植林もあって藪でした。岩場を巻いて降りると、ネットが張られており西側が伐採地でした。ネット沿いに降りるとネットを道が通り抜けている場所がありました。ここでネットを抜けて伐採地に入り、道を降りて川沿いまで行くと、草の茂った中に「お断り ここから先は造林用の仮設道で交通事故、山火事防止のため公団造林事業の目的以外の車両の通行を禁止します 大屋町造林組合」という立て札がありました。しかし歩いてきた道を車両が通行できそうな気はしませんし、この地点までの道も見当たりません。草をかき分けて川に出て、100mほど草の中と川の石の上を歩くと、草の生えた道に出ました。杭の文字は消えかけていましたが、「作業道細野線」と書かれていたようです。幸いこの道は途切れることはなく、下山できました。何度か橋のない川を渡りましたが、困ったことはありません。下山予定地だった分岐点は尾根がなだらかで、やはりこちらに降りるのが正解だったでしょう。ここには東に行く林道がありました。ここから明延浄水所までにも坑道の跡がいくつかありましたが、これらもしっかりと塞がれていました。地形図にある建物はどれも坑道に付属した建物で、もう無くなっているものもあります。最初に歩いた林道がどこから上がってきているのか、いちおう気にして歩いていたのですが、結局分かりませんでした。
暑さのために大幅に短縮しましたが、それでも5時間半の山歩きでした。夏は無理をしないほうが良さそうです。
展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「大屋市場」です。
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