一宮町三方町の高野集落の北から、一山に長い尾根が伸びています。この尾根で一山に登れそうです。しかしどうやって尾根に乗るかが問題でした。尾根の端には400m+の小山があり、この西側には340m+の鞍部があります。ここを目指したのですが、道が見当たらず、結局高野の集落から登りました。橋で川の北側に出ると、目の前の斜面の上に新しいお堂がありました。ここから植林の作業道を辿って急斜面を登りました。作業道は歩き易かったのですが、尾根近くになると自然林になって作業道も消えてしまったので、木に掴まりながら登って尾根に出ました。
尾根には道があります。少し西に歩くと、南から道が尾根に登ってきていました。草の茂った古い道で、尾根で終わっていました。この先はほぼ平坦ですが、標高470m付近でまた南から道が登って来ました。これは新しげな道ですが、少し登って490m付近で終わっていました。ここからは少し登りとなりますが、植林も自然林も気持ちよく歩けます。徐々に標高は上がりますが、急斜面はありません。実にのどかな尾根歩きです。574mピーク、631mピークを過ぎ、次の640m+ピークの先では南の谷に道が見えました。下山の時に確認しましたが、これは429号線に「チコベ口」という標識の出ている付近です。尾根はこの先から急斜面となり、岩も増えてきます。標高750mを付近が最も急斜面だったと思いますが、急勾配の登りが標高差300m近く続き、やっと939mピークに出ました。ここは南側に展望があります。
939mピークから植林を西に歩くと、「高野峠登山口」の標識がありました。これがないと、いかにも下山の時に迷いそうな場所です。一山方面の標識とマーキングに従って歩いて行くと、地形図で等高線の間隔が開いている付近で、広い伐採地に出ました。東側の谷が伐採されており、林道は東の阿舎利川から来ているようでしたが、そのまま高野峠の北の林道にもつながっていそうな感じです。しかし林道のおかげで登山道が途切れて、どこから一山に登ったら良いのか分かりません。適当に登っても問題ありませんが、下山時に確認した所では、林道がT字に分かれる付近から登るのが登山道(町界)のようでした。一山までは標高差150m程で、周囲の雰囲気が良いので気持ちよく登れました。一山山頂は見晴らしが良く、風も冷たいくらいでした。水谷三等三角点(1064.43m)があります。
下山は登りと同じく伐採地まで南に降りて、「高野峠登山口」にしたがって南西に尾根を降りました。植林の中に馬見塚四等三角点(895.43m)がありました。その下では東側は伐採地となります。そして、高野峠に降り立ちました。ここから高野まで、国道429号線をほぼ1時間かけて歩いて戻りましたが、すれ違った車は5台でした。高野峠で驚いたことは、犬と国道ですれ違ったことでした。それもパーソン・ラッセル・テリアという珍しい洋犬と思われます(写真)。こちらには寄って来ず、吠えもせず、峠に上がって行きましたが、半径2kmに人家のない所に犬がいるというのは不思議です。
高野峠は長らく工事で通行止めになっていましたが、現時点では開通しています。土砂崩れを防ぐ工事が行われたようですが、道幅は広がっておらず、相変わらず酷道です。途中に冷たい岩清水が出ている場所がありますが、自動車が一台通るのがやっとの場所なので、水を汲むのは容易ではありません。国道になって20年、なんとかならないもんでしょうか。
展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「音水湖」です。
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