2022年10月13日木曜日

雨石山と櫃ヶ嶽

 


雨石山と櫃ヶ嶽は丹波篠山の北に位置し、篠山市と京丹波町の境の稜線上にあります。一般的な登山道で登りました。雨石山は国道173号線から見上げても岩が多く、修験道の山だという感じがします。国道から東に入り、墓地を過ぎると小原自然公園案内マップと公園案内の古びた地図があります。気になるのは、松林には「松茸山なので入山厳禁」という札が立っていることですが、松林に入らなければ良いことにして歩きはじめました。案内図では谷沿いに滝がいくつかあるのですが、そちらではなく地図の横の道からいきなり登り始めました。この道は荒れていて、あまり正解とは言えません。途中に小さな祠がありましたが、滝の方から上がってくる道と合流するまでは倒木も多く歩きにくい道でした。合流してからは岩だらけの谷沿いの道で、さらに斜面を登っていきますが、整備された登山道です。途中で毘沙門洞への分岐があり、、行ってみましたが高さのある洞窟に毘沙門像?がありました。これは十分に見に行く価値があります。


毘沙門洞から登山道に戻ると、急斜面を登ることになります。振り向くと篠山川沿いが見渡せます。そして尾根に上がると自然林の中に道がありました。北から東寄りに方向を変えて、580m+のピークは毘沙門山となっていました。この付近からは大きな岩が増えます。岩を越えると丹後幹線甲六四鉄塔があります。甲というのは、普通は一つの鉄塔の両側に一回線ずつ合計二回線が張られているのを、一回線ずつに分けて別々の鉄塔にしているからです。さらに各回線の3本のケーブルを水平に配置していて、ネットで読むと雪国に多い仕様だそうです。この東で篠山市と京丹波町の境に出た所には、「関電巡視路 下山路には不適」という案内板がありました。丹後幹線乙六四鉄塔付近の藪を過ぎると南に展望が広がります。付近の岩を見るとレンガのように赤っぽいのですが(写真)、これは俗称「ロース」と呼ばれる硅石だそうで、耐火レンガの材料に使われたそうです。G-Spaceでは約2億年前のチャートブロックとなっています。その固くて大きな岩をよじ登って稜線を東に進みましたが、滑落したら危険な場所もありました。巻き道がないのだとしたら初心者向けとは言えないと思います。北にも南にも展望があって、登山道としては楽しめます。630mピークは岩尾峰だそうです。さらに大きな岩が続きますが、いちど下ると尾根の幅が広がって、楽に歩けるようになりました。雨石山の山頂も広く、北は植林で南は自然林です。


雨石山から東は少し下りで、そのあとゆっくりと広い尾根を595mピークに登っていきます。ここから東の下山は広い急斜面で方向が定まりませんがマーキングがあります。迷いながら最後はマーキングを見つけて降りると、420m+の鞍部に出られました。ここは小野峠だそうです。櫃ヶ嶽へはそのまま急な植林を登りました。頑張って546mピークに上がると、あとは楽になりました。櫃ヶ嶽の山頂には櫃ケ岳二等三角点(582.02m)があります。羊ヶ岳とも言うようで、確かに音は似ています。北に京都縦貫自動車道が見えています。ここから東の下りは地形図では間違えそうですが、マーキングがあるので問題なく降りられました。降りた鞍部には道標が倒れていましたが、篠山方面に下るとすぐに林道が谷を横切っていました。地形図で破線道のある谷は上から見ると荒れ気味でしたが、林道ではなく谷を降りました。最初は林道から落とされた枝などが山積みでしたが、すぐに谷沿いの作業道が現れました。しっかりした道で倒木もなく、宮代の集落に降りられました。


県道702篠山京丹波線に出て、そのまま国道173号線まで行っても良かったのですが、近道をしようと北の小倉の集落に行きました。ここで硅石の説明板を読み、西の谷に向かいました。関電の「火の用心」があったのでそれに従って谷に入りましたが、谷の奥にはガードの固い大豆畑があり、その奥にはフェンスがあって進めません。戻って調べると谷の北に道があって、その奥にフェンスの扉がありました。これは良い山道で、切通しを抜けると関電の「火の用心が」南北にあり、竹やぶを抜けて小原に出てきました。


展望 ★☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「村雲」です。



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