2021年12月3日金曜日

古屋から登る和田山

 


大屋町和田の谷奥にある廃村古屋は2014/09/20と2015/05/05に来ています。今回はまず古屋を探索しました。地形図の太い道の終わりまで車で入れますが、そこから西に歩くと「小倉家屋敷跡」の杭を見損ないます。地形図の実線道を歩くと、立派な石垣の上にこの杭が立っています。杭は剥げていて読めない部分が多いのですが、延べ188平米の2階建てだったようです。別棟に浴場と便所があり、養魚池もありと、たしかに屋敷です。ここの先で道は二手に分かれ、北側の道が本道らしいのですが、その先の北側の谷を通る所で崩落してるようで、倒木もあり、進めません。いつもどおりに真ん中の石垣の上に上がると、家があったらしい平らな土地になります。それが終わるとさらに石垣が続いて、「小倉屋敷石垣」の説明板があります。宝暦元年の完成とのこと。この石垣の上が小倉製糸工場敷地跡となっています。建物の基礎らしきものが残っています(写真)。ずいぶん奥に工場を作ったものだと思います。その奥には小倉作治さんの家の跡?があり、その先にも石垣が続きます。この付近には金属製の高い柱が2本立てられています。谷の南側には墓地があり、入口の小倉家供養塔は平成10年と新しいのですが、その左には亨保の墓石があり、宝暦以前から人が住んでいたようです。


さて古屋を探索した後は和田山に登りました。古屋の北に林道があり、これを登るつもりだったのですが、谷沿いの道が崩落している付近にこの林道への橋があったらしく、それも無くなっているので林道に出るには深い谷を渡るしかありません。幸いに水量は少ないのですが、北側斜面は石垣のある急斜面で、これを這いつくばって登って林道に出ました。この林道は到達不可能なので当然荒れ気味ですが、歩くには問題ありません。すぐに周囲は美しい植林になりました。一度西の尾根で折り返し、東に向かって斜面を少しずつ登って行きますが、崩落箇所も増えてきます。そして地形図通りに尾根で終わっているので、ここから尾根登りになりました。最初は非常に急ですが、すぐに植林になり、歩くには問題なく、標高差200m近くを真っ直ぐに登りました。740m+まで登ると2021/08/07にも見たネットがあって、ネット沿いに和田山三等三角点(809.1m)に着きました。雪が少しありました。


ここからは2021/08/07の逆コースで、気持ちの良い尾根を南西に降りていきました。750mピークを過ぎて、古屋めがけて南向きの尾根を降りました。これも問題なく、西側は植林、東側は自然林の所が多かったようです。ちょっと急な斜面を降りて、536m地点に着きました。ここから東に降りる尾根は先が林道に登り始めた付近に達していて、また谷を渡る必要があるのかと思って、南向きの尾根を降りました。しかしこれは勘違いで、実際には東に降りても谷を渡らずに古屋に着けたはずです。わざわざ選んだ尾根は非常に急で、木に掴まれればよいのですが、木の数が少なく、地面には落ち葉があって滑りやすく、場所によってはお尻で滑って降りました。服が泥々になりました。とにかく谷間まで降りると、2015/05/05に登った谷で、この付近にも石垣があります。墓石の三基ある墓所があり、段々畑の跡の植林を降りました。破線道に相当する道は谷の北にありましたが、橋があったと思われる付近で南に渡り、ミツマタの藪を抜けて道に出てきました。再び古屋の石垣を見ながら谷を降りました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「大屋市場」です。



0 件のコメント: