せっかくの山の日なので少し足を延ばしてと思って、鳥取県に一歩踏み入れて穂見山を登りました。この山は西側の穂見から登るのが定番のようですが、鳥取自動車道から智頭をまわって西側まで行くのは遠いので、東側からのルートを検討しました。すると智頭南インターの西側の尾根を登れば山頂までまっすぐ、ということが分かったので、このルートで登りました。登り口は鳥取自動車道の西側の保守道路です。この付近は以前は畑だったようで石積みも残っていますが、今はススキが茂っていました。少しススキの中を歩いた後で南側の植林の尾根へ行く作業道を見つけて、尾根に上がりました。素晴らしい植林で、気分良く歩けました。
もうちょっと登ると南から林道が来ていて、少し伐採されています。この付近は急斜面ですが、頑張って登るとまた楽な植林になりました。しかしさらにその先の標高650mの手前付近も急勾配で、ここでは登りきってから一休みしました。北側が植林、南は自然林という場所が多いようでした。この後は少し楽になりましたが、いずれにしても標高差600m以上を登るのですから、山の日にふさわしい登山です。890m地点も植林ですが、この後はずっと傾斜は緩やかになりました。この付近は所々に長いコンクリート製の杭が立っていますが、何も書かれていません。そして目の前に大きな藪と思ったら、そこが950m+ピークでした。ここから南西に延びる尾根は伐採されており、西から南に大きく展望が広がります。国道53号の土師方面が見えますし(写真)、ガスがかかっていましたが那岐山も見えます。ここから北に広い尾根を少し歩くと、穂見二等三角点(976.01m)のある山頂です。残念ながら木が伸びていて展望はほとんどありません。
下山はまず北に尾根を歩き、尾根先に林道のある尾根を降りることにしました。主尾根から曲がる所は広くて歩きやすく、その先も植林ですが、標高800m付近になると急斜面になりました。ここで広い尾根が二つに別れるのですが、間違えて東側の勾配の少し緩そうな斜面を降りてしまいました。途中で間違いに気がついたのですが、登り返すのはあまりに大変なので、間伐材だらけの谷をトラバースする羽目になりました。これには体力をだいぶ消費しました。やっとたどり着いて正しい尾根を下ると、地形図どうりに広くなだらかな植林となり、大きな池もありました。昨日の雨で水が多かったのでしょうが、これだけあれば夏のあいだ干上がることはないでしょう。蛙が飛び込む音が植林に響きました。
この先は植林をひたすら降りました。686m地点からはちょっと急ですが作業道があります。そのまま踏み跡を歩いて、地形図の林道に出ました。この林道はここで終わっておらず南東に延びていました。この林道沿いにはアンテナがたくさんあり、智頭方面を向いたNHKのパラボラや、智頭町大内中継局、それにドコモやKDDIの携帯アンテナ、中国電力と様々です。アンテナ群を通ると、林道の枝がたくさん作られており、間伐作業中とのことでした。軌道(モノレール・リフト)が設置されていて、物資を引き上げていました。ショートカットできる道もありそうでしたが、地形図どうりに舗装された林道を降りて、ピンク色に染まった恋山形駅を見物しました。できれば智頭急行で一駅乗れば楽に出発点に戻れたのですが、午後は2時間半ほど列車の空白時間帯があり、やむなく歩いて戻りました。
標高差の大きな登山なので、急斜面が続くのは避けられません。下山に使った尾根は、最初の250mほどを林道で登れるので、比較的楽なルートでしょう。
展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「坂根」です。
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