2012年9月11日火曜日
多可町の三国岳
三国岳はその名のとおり、播磨、但馬、丹波に跨る山です。今では多可町加美区と、丹波市青垣町と朝来市生野町の接点となっています。多可町から登りましたので、多可町の三国岳としておきます。
登り口は、国道427の道の駅「かみ」の北側、山寄上の林道大玉線です。「三国岳登山口 山寄上コース」という案内板が立っています。害獣避けの扉の向こうは沢沿いの林道で、良い道です。2つ目の堰堤のところで北に大きくカーブしており、この先の北側の尾根をまっすぐ標高差400m登れば三国岳ですが、この日は雨上がりだったので登山道を歩くことにして先に進みました。林道(地形図の実線道)が最後に北に曲がる手前に南に行く分岐があり、「くらしを支える森づくり事業」の看板が立っていました。ここに南に行く道標があるかと思うと、ありません。そこで林道を更に歩くと、地形図通りに北に曲がって終点でした。その先は昔は道があったようですが、今は谷沿いは藪化しています。まったく登山道の案内板が無いのですが、林道の終点の手前に西の山に登る作業道があったので、これを登りました。これはしっかりと作られた道で、最初は蜘蛛の巣を払って歩きましたが、少し登ると植林になって、尾根上か南側斜面を通っていました。やや登り疲れた頃に、南からくる尾根と合流し、ここに「山寄上部落へ下山コース 大玉林道迄 約400m」という道標がありました。つまりこの道は正解だったわけです。距離は確かに400mですが、登りではもっと長くに感じられました。ここからは正規の登山道ですが、「三国岳登山コース 5合目 あと 1,200m」という道標があってがっくり来ました。5合目まであと1200m!?と思ったのですが、これは山頂まで1200mという意味のようです。
植林を登ると、三国峠に出ました。案内板が何枚も立っています。「生野町へ下山コース」という道標の先を見ると、峠のすぐ下に林道が通っていました。三国峠からは植林の中の登山道を登りました。この日は雨上がりで、林に立ちこめた霧が幻想的でした(写真)。2合目を過ぎると、突然尾根に西から林道が登ってきていました。砂利を敷いた新しい林道です。林道は尾根の西側に作られており、林道を歩くほうが楽ですが、そうすると「御手洗池跡」や「播磨おどり場」を見落としてしまいます。尾根道を登って行くと、今度は林道が尾根を西から東に横切っていました。ここから少し尾根を登ると三国岳山頂です。三国岳三等三角点(855.16m)もあります。南向きに展望があります。しかし南側2m下には林道が走っており、雰囲気がありません。標高差400mを真っ直ぐに登ってきてこの林道を見たら、がっくりして自殺したくなるでしょう。
山頂の林道はさらに東に伸びており、伐採地の上からは大展望が広がります。この日は雨の後で霧や雲が多かったのですが、氷上町の方も見えましたし、天気が良ければ海まで見えるかも知れません。しかし林道は標高800m付近の伐採地で終わります。林道の北側尾根沿いには頑丈なネットがあり、林道の終点に尾根に出る出入口があったので、北側に出ました。この先しばらく尾根沿いにネットが続きますが、じきにネットは南に尾根を降りていきます。この付近は藪っぽく、ネットの南側の伐採地を歩くほうが楽かもしれませんが、ネットには出口があまり無いので、尾根を歩いたほうが楽だと思います。ネットから別れると尾根は東に急な下りですが、ピンクのマーキングがあるので迷わず降りられました。この先もずっと下りなので不安になりましたが、地形図でも標高200m以上下っています。周囲は植林がほとんどですが、手入れはよくありません。途中で北側の青垣町大名草の方が見えました。金色の稲が綺麗でした。この先は荒れた植林が多く、650m+の小ピークも荒れていました。さらにその次の630m+ピークを過ぎるとマーキングも無くなります。シダが生い茂っているところもありますが、少し巻いて歩くと踏み跡がありました。下島山四等三角点(558.38m)の手前はイバラの藪だったので、北側の植林から登りました。この先は550m+の小ピークから南に延びる尾根で別荘地帯の北に出るつもりだったのですが、何を血迷ったか三角点のすぐ東の尾根を降りてしまいました。そんなに急な尾根ではなかったのですが、植林の谷に出てしまいました。幸い荒れた作業道を見つけて破線道に出られました(が、ヒルにくっつかれました。だから尾根で降りたかったのですが)。この破線道も荒れていて橋が流されていますが、無事に別荘地帯に出ることができました。
山頂まで80分、全部で3時間と、意外とショートコースでした。
展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「大名草」です。
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