2012年8月16日木曜日
天児屋から登る三国平
三国平は、兵庫県、岡山県、鳥取県の境界から少し東にそれた兵庫県と鳥取県の県境にあります。峰越峠から尾根伝いに行くのが常套ですが、それは帰りに取っておいて、天児屋から登ってみました。
天児屋たたら公園を通りすぎて天児屋川を遡ると、橋の所で舗装が終わっています。ここが地形図では破線道が2本に別れる場所です。最初のプランはここから天児屋川を西に遡ることにしていたので、車をとめて地形図にある破線道を橋の北側で探しました。道らしき場所があったので歩いて行きましたが、非常に荒れており、しかも川沿いではなく、北側の山に登っていきます。川の南側を目視で調べましたが、良い道があるようには見えなかったので、川沿いは諦めて北の山に登りました。荒れた道はジグザグに少し登ると終わってしまったので、急斜面を無理やり登りました。途中にネットがありましたが、これを越えて尾根に出ると、反対側は凸凹の多い不思議な地形でした。東側から道のような谷が登ってきており、東側から登るのが正解でしょう。不思議な地形は、もちろん採鉄によるものです。谷が大きく削られており、尾根は木がかろうじて生えている程度にまで細くなっています。最初は尾根を歩いていたのですが、灌木で歩きにくい上に、尾根の反対側はまた谷で、尾根が繋がっていません。結局谷を歩くのが楽だという結論になりましたが、方向がまるで分かりません。これには困りました。地形図のおおまかな標高線では表せない、細かい凸凹がたくさんあるのです。無駄に尾根を幾つか登ったあげくに方角を間違えて西に行ったり、必要もないのに一番高い尾根に登ったりしました(大きな松の木が生えていました)。北側はかなり深い谷なので、尾根を東に歩いて、谷の標高が上がってきた所で尾根から降りました。地形図の破線道はありませんが、谷の一番標高が高い点には細い溝が掘られており、まさに鉄穴流に使われていたのかも知れません(写真)。
谷の北の山も最初は採鉄の跡地で地形がめちゃくちゃでしたが、少し登ると山らしくなってきました。草の背も高くなり、歩きにくくなると砂地の斜面に出てきました。草をかき分け、ススキに掴まって登って斜面の上に出ると、林道がありました。かなり古く草が茂っていますが倒木や落石は無いので、それなりの車なら通れるでしょう。この道は航空写真でも見えており、歩き始めた橋の所を直進するとここへ出てくるはずです。夏の林道歩きは暑いので嫌ですが、標高が高いので意外と涼しいので林道を歩きました。森に入る道もあったのですが、尾根は藪っぽい感じでした。この林道は山の西斜面に作られており、徐々に標高が上がっていきます。たまに西側の山が見えることもあります。しかし最後は三国平から直線距離で約500m南で終わってしまいます。終点の北は谷なので、斜面を登って尾根に出ました。ここはチシマザサの藪で、突破するにはかなりの腕力を必要としましたが、距離数10mで尾根に出ました。尾根も笹薮で、北に歩くとどんどんササが強くなりました。植林に入ると笹はまばらになり、少し楽をしましたが、県境が近づくとまたササが増えました。
兵庫県と鳥取県の県境に出るとササは少し減りましたが、ここは三国平ではありません。西に少し降りる必要があるのですが、ここは広い尾根で、全面がササに覆われています。道の形跡はないので適当に降りましたが、疲れました。シダが現れると正直ほっとしました。そしてやっと三国平に着きました。宍粟50名山の標識が立っています。丸太のベンチがあり、風もあって良い感じですが、展望はあまりありません。ここまで2時間半かかりましたが、道のりの半分です。すぐによく整備された道を西に歩き始め、江浪峠に出ました。お地蔵さんがあります。左に行けば天児屋川源流ですが、右に行って三県の境に出ました。「源流探訪ツアーコース」の道標がありました。ここからは南に尾根を歩きました。林の中を通るよく整備された道で、全く文句はありません。30分で峰越峠に着いてし、東屋で休憩しました。
峰越峠からは、スキー場の方へ下って大回りして天児屋に戻る道も考えましたが、「天児屋」という道標があるので道があることを確信して東に降りました。道標の裏側は「天児屋川源流」だったのが気になってはいたのですが。この下り坂はピンクのマーキングがあるもののかなり荒れており、マーキングも見失いがちでした。見失うと藪漕ぎになります。谷に降りると丸太の橋が掛かっていますが、腐りかけているので石の上を歩いて反対側に出ました。マーキングは上流向き、つまり天児屋川源流方向に付いています。天児屋に向かう方には何のマーキングもなく、すぐに藪になりました。しかし踏み跡はあって、かつては道があったことは間違いありません。背の高い草や灌木が茂っていて、踏み跡も消えかかっている所が多く、適当に歩いた所もあります。ここは地形図の破線道どうりに、川の北側を歩きました。地形図で北から破線道(存在しない)が降りてきている付近はかなり歩きにくくなっていました。この先は地形図どうりすぐに川を渡りました。この後、確かに川の南側に道はあるのですが、斜面の上の方に作られており、崩落しかかっているため、川まで滑落する恐れがあります。川の北側を見るとちょうど山から道が降りてきたので、また川を渡りました。この道は幅が広く、歩きやすくて助かりました。幅が広い割には川を渡る時は丸太橋でした。自動車用の橋が落ちたのかも知れません。川の南に渡ってからも良い道が続き、結局出発点の橋の南側に出て来ました。初めに地形図を信じて川の北側に道を探したのが間違いだったようですが、この川沿いのコースはいずれにしてもとてもお勧めできるものではありません。
登りは最初から林道を歩けばずっと楽ですが、県境に近づいてからの笹薮は避けようがありません。下りに使った川沿いの道は危険もありますので藪好き限定でしょう。
展望 ☆☆☆
藪山度 ★★★
地形図は「西河内」です。
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