2012年8月4日土曜日
多可町の豊部山と森内山
夏は涼しそうな北の山に足が向きますが、今日は多可町に行ってみました。とは言っても「多可の天空」ほど高い山ではなく600m級の山ですが、降りれば37度でも山の上は風もあって快適でした。妙見山と杉原川を挟んで北側に位置する山並みです。
登り口は加美中学校の裏にしました。この山は金網に囲まれていますが、ここに出入り口があります。道はすぐに終わってしまったので左手の急斜面の植林を登りましたが、作業道がありました。植林が終わると藪っぽくなりますが、倒木が少しある程度です。最後は岩場があって、ピークに出ると寺谷口三等三角点(412.54m)がありました。標石の角が欠けています。周囲は低い松林となっています。
ここからは北に尾根を縦走です。藪はなく、しっかりした道があるところがほとんどです。踏み跡程度だと蜘蛛の巣を払わないと歩けませんが、広い切り開きがあるとその必要もなくなります。485mピークには共同アンテナの残骸がありました。その先、標高500mの手前付近にも同じく残骸がありました。そして豊部山山頂に着きました。豊部山四等三角点(532.68m)がありました。この先は一転して藪になりました。害獣避けネットもあって、しばらく歩きにくくなりますが、すぐにまた灌木は消えて歩き易くなり、黒いプラ階段があったと思ったら播磨中央線57鉄塔がありました。鉄塔付近はネットで囲われていますが、入口が知恵の輪のようになっていて、開けるのに手間取りました。尾根上のピークに鉄塔があり周囲は切り開かれているのですが、木が育ちすぎて多可の天空を一望とはいきません。アブがいたので慌てて鉄塔を離れました。
巡視路と分かれてさらに北に歩くと636mピークに付きました。付近は植林の伐採後で、背の高い草やアセビが倒木の周囲に生い茂っており、歩きにくいことこの上ありません。かなり苦労して東に尾根を歩きました。標高600mを切るあたりに大きな岩がいくつかありました。次のピークの先はまた伐採地の藪でしたが、その次は結構急な植林の坂でした。これを登ると620m付近の岩の上からようやく多可の天空を一望できました。足下には農林業公園の風力発電機も見えています(風のある日ですが止まっていました)。
そしてようやく森内山(立岩山とも言うらしい([1]))に着きました。周囲の尾根は平坦で、これが笛草城趾のようです([2])。不動明王がありましたが(写真)、[2]ではこれは先ほど通った展望地にあったようで、誰かが移したのでしょうか。森内山三等三角点(651.34m)は、不動明王の東にありました。ここからは下山ですが、こちら側も急な尾根で岩場があります。城の一部だったのかも知れません。少し下ると伐採地の上に出て、杉原川の上流が展望できました。一番目立つのは篠ヶ峰のアンテナ群です。伐採地の上端のネットに沿ってしばらく歩き、尾根を下ると東側すぐ下に林道の終点が見えました。それで降りてはつまらないので、尾根を歩き続けました。
492mピークの北には共同アンテナの残骸があり、NHKの増幅器が残っていました。南に下って430m+の小ピークでは青いネットに突き当たり、それに沿って南東の400m+小ピークに行き、尾根を下ると播磨中央線60鉄塔に出ました。ここからは南の展望がありました。この鉄塔の近くには巡視路の表示が見当たらず、真っ直ぐ下へ低い松をかき分けて降りると道がありました。ただしその下は急斜面の植林で、滑落しないように丁寧に降りると、林道に出ました。これが先ほど通った展望地へ続いているのかも知れません。この林道で、登山開始から4時間少しで無事に金網の扉を開けて下山できました。
三角点3つに鉄塔2つに大岩に城跡という、けっこう盛りだくさんなコースでした。伐採地の藪が今後も育ち続けると思いますので、ご注意下さい。なお、登り口は豊部の村から谷を登る方が面白いかも知れません([2])。
展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「丹波和田」です。
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