2009年5月23日土曜日

生野の白岩山

生野の八幡山に登った時に、東にそびえていたのが白岩山です。登り方はいろいろあるようですが、尾根を歩きたかったので、東の白口から登ることにしました([1])。

生野の町から銀山の方向に東に行き、川を渡って白口川を遡りました。対向車が来たら困るような断崖と川に挟まれた一車線の舗装道を進み、白口の集落の手前にある墓地(三十三体観音もあります)の所で右に曲がって川を渡りました。この先も車で行けますが、未舗装なのでここで車をとめて、歩き始めました。少し歩くと道が分かれて白綾滝の標識があります。ここでまず滝を見て、それから少し戻って尾根に向う地形図の破線道を登り始めました。急な道ですが、尾根はさほど遠くありません。ただしこの道は作業道のようで、そのまま歩いていると尾根には達しないので、適当なところで尾根に上がりました。

この付近はだいたい植林ですが、尾根は低木が生えている所が多く、尾根をはずれたほうが歩きやすい場合もあります。しかし、藪はわずかでほとんどは道があります。途中で赤いプラスチックの「白綾滝」「高畑山」と表裏に書いた板を見ました。面白いのは尾根に点々とあるプラスチックの杭に三菱のマークがあることで、この山も鉱山と関係があるのでしょう。確かに下には銀が埋まっている可能性があるのですから、誰の土地かは重要です。ずっとこんな調子で尾根を歩きましたが、827m地点を過ぎてきつい登りが続いて疲れてきた頃に、反射板のある高畑山山頂に着きました。本谷三等三角点(983.83m)があります。北方面は展望があります。標高にすると500mも登っていませんが、長い尾根でした。

高畑山から白岩山までは縦走です。植林の中を少し下り、また登りますが、尾根に出ると低木が茂っています。不思議な植生です。981mピークの付近は植林の伐採の後なので広々としています。南側の展望が広がります。さらに少し下ってから970m+のピークに登り、注意深く南の尾根を探して尾根伝いに進むと白岩山山頂(973m)に出てきます。大きな岩がたくさんあり、南の展望が開けている素晴らしい山頂です。写真は白岩山山頂から南方、猪篠川流域を見たものです。岩に座ってゆっくり休みました。

下山は地形図に白岩山山頂から真南に書いてある破線道を降りようと思いました。しかしこの道が見つかりません。真南には岩の多い尾根が伸びていますが、非常に急峻でした。道が見つからず、低い笹の生えている急斜面を下り、植林を降りました。少し東に行くと鹿除けの金網があって、これを伝って下りると、破線道と思われる水平道にでてきました。この道には「白岩登山道」と書いた札が立っており、山頂に達する道があるようですが、戻って確認する元気はありませんでした。

この水平道は南の猪篠から登ってきているもので、白岩山に登るにはこれが一番楽な登山道でしょう。とは言うものの古い林道で、草が生え放題ですし、石がたくさん転がっているために足が痛くて決して歩きやすい道ではありません。しかも派手な崩落もあって、荒れ放題です。このまま歩いて行くと出発点に戻れないので、地形図上で破線道がヘアピンに曲がっている地点で正面の鞍部に向かって歩き出しました。

鞍部までの距離は大したことがないのですが、急斜面を横切る必要があります。この付近は伐採地で、植林してありますが、白いプラスチックの筒の中は雑草で、木はまったく育っていません。急斜面ですが、植林の時に使ったと思われる作業道がかろうじて残っている所もあり、なんとか鞍部まで歩けました。急斜面を斜めに歩くと足首に負担がかかり、靴も足も悲鳴を上げていました。

ここの鞍部も気持ちの良い場所です。この付近の山は尾根が広々しているのが特徴です。鞍部を少し南東に進むと地形図では破線道がありますが、確かに道らしきものがありました。これを確認して900m+のピークに登ってみました。遠くから見ると形の良いピークです。この付近は北東に展望があります。

破線道が見つかったので、これを歩いて降りればよいと考えたのですが、この道は倒木だらけですし、道の真ん中に木が生えていたりします。しかも歩いて行くと次の886mピークのほうへ水平に向かってしまい、下山道にはなりません。そこで破線道の方向に降りることにしました。

この破線道は谷道で、降りてゆくと倒木の多い湿った谷になってきました。これは最悪のパターンで、両側は切り立っており、斜面を歩くのも楽ではありません。またしても急斜面を横切るはめになりました。しばらく我慢して斜面を下りていくと、下山道らしきものが見つかりました。ときどき消えかかりますが、この付近は沢の両側が急斜面なので、この道にはとても助かりました。まともな道が現れたのは671m地点を過ぎてからで、その先も幅は広いのですが荒れた石だらけの道なのでまた足が痛くなりました。

山頂からの展望は捨てがたいものです。下山さえ楽ならば、お勧めの山です。猪篠から登るとどんな感じか、興味があります。

展望 ★★★
藪山度 ★★☆~★★★

地形図は「生野」です。

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