2009年5月9日土曜日

若狭野の八洞三角点

国道2号線を相生の西のほうに走ると、北に禿げ山っぽいピークが見えます。若狭野の西後明付近の山ですが、名前は下タ山(しもたやま)、地元では、後明富士(ごみょうふじ)と呼ぶようです。見かけからは山火事の跡のような感じがします。隣のピークには八洞(はっとう)三角点があります。

最初は送電線の保守路を見つけて登ろうと思ったのですが、ちょっと道を走った程度では見つかりません。それを諦めて尾根に登る道を考えました。相生の竜泉から県道44号相生宍粟線(播磨テクノライン)を北上すると、左手にその山が見えてきて、西後明に入ります。この後県道が山を東西に分断していますが、八洞三角点などはその西側の山の連なりにあります。切り通しの部分は登りにくいので、北の神社から尾根の裾を登るのが正解のようですが、帰りは南に降りるつもりだったので、西後明に近い西後明北小公園に車を止めました。

最初はこの公園の西側から尾根に上がろうとしたのですが、余りに急勾配ですし、斜面にネットが張ってありその上を歩くのは躊躇したので、少し北に県道を歩きました。すると、山沿いに旧道があり、その左手が斜面でしたので、そこから尾根に上がりました。ここは地形図の175m地点よりは南の尾根です。尾根はシダに覆われており、道も途切れ途切れですが、背の高いシダは無いので歩くのは楽でした。ただ、シダの下にマムシがいないかだけが気がかりでした。

ひたすら膝くらいの高さのシダの間を歩くと、主尾根に出てきました。ここから南西に向かって尾根を歩きました。やがて石積みがあり、赤い横長の「火の用心」が現れます。そして送電線の鉄塔です。西播龍野線11です。この先の尾根もずっとシダで覆われています。西や東に展望が開けてきて、うれしくなりました。そして、八洞三等三角点(210.37m)に着きました。三角点の付近だけはシダが刈ってあります。兵庫県の資源調査の金属板が一緒に置いてありました。

この先南東に少し下り、また登ると、禿げ山です。禿げ山と言っても、かなりシダや松が生えており、むき出しの地面は意外と少ないという印象でした。写真は山頂近くから西後明、緑ヶ丘、相生市街を望んだものです。桶居山を思えばシダや灌木があるだけましなので、斜面を南東に降りてみました。途中には焼けこげた木の枝があり、やはり山火事の跡のようです。途中まで降りると斜面はさらに急になり、しかもシダが生い茂っていて地面が見えなくなりました。こうなると危険すぎて歩けないので、引き返しました。

結局山頂まで戻って、三角点ピークへの鞍部まで降りて、東に谷を降りました。最初はシダの中を降りましたが、すぐに作業道が見つかり、植林の中を降りました。さらに鉄塔の保守路に出てきて、西播龍野線13の鉄塔経由で道に出てきました。この道は、地形図で西後明の神社から北に延びている道ですが、じっさいは道というよりは土砂捨て場になっているようで、道路には出られません。こんな所にあるのですから、保守路を見つけて楽に登ろうというのは無理です。結局また少し藪を抜けて、コンクリートの神社(?)に出てきて、道路に出られました。

海に近い山にありがちな、シダの多い山ですが、倒木はありません。三角点の南側の斜面は灌木の藪でしたが、こちらに行かずに尾根を歩けば大きな障害はありません。

山の上から地形と地形図を見比べて思ったのですが、分水嶺はどこでしょうか?西後明の溜池の水は苧谷川を経て相生湾に注ぎます。しかし少し西には矢野川があります。この二つの川の間の土地には山陽本線と国道2号線が走っていますが、ほとんど真っ平らです。地形図を見ると水路が何本か矢野川に繋がっていますが、元はどうなっていたのでしょう?人間がさんざん土地をいじってしまっているので、今となってはどうでも良いのかも知れません。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆

地形図は「二木」です。

0 件のコメント: