車を佐中にとめて、妙見堂への247段の石段を登ります。大歳神社とお寺と妙見宮の三つの建物があり(妙見信仰については調べれば調べるほど分からなくなります)、その裏から山道があります。ここからしばらくは急斜面を登りますが、道があるということは有り難いことで、200m近くを登ってもさほど疲れません。涼しかったというのも理由でしょう。420m+で一息つき(今井と彫ってある石標があるので今井ピーク?)、513mピークまで登れば(川口ピーク?)、あとは楽な尾根歩きで、ときどき展望があります。そして590mくらいのところに石垣がありますが、おそらく小屋かお堂の基礎でしょう。
この先はスリル満点の岩場となります。南東側は絶壁となっており、展望は抜群です。最初の岩場をおそるおそる登ると、行者の石仏がありました。さすがは行者山です。その次の岩場はあまりに恐ろしく、これを歩くことは里山歩きの範囲を越えているので、北側の巻き道を進みました。それから岩をはいつくばって登ると、山の内三等三角点(649.87 m)です。山の内という三角点はもう一つあって、そちらは山の内1となっています。
三角点の南東に展望の良い場所があることが知られています([1])。ここから先ほどの岩場の写真を望遠で撮ったのですが、私が見た石仏の他に、怖くて歩けなかった屏風岩の端にも石仏があることを確認しました。写真で、左の矢印が私の見た石仏で、右が岩の端にある未確認の石仏(?)です。ますます行者山です。禿げていても、修行は怠らなかったと思われます。
この展望の良い岩場ですが、南東の端から先の道がありません。無理して降りることも考えたのですが、高所恐怖症気味の私としては安全策をとって、岩場の北側を巻いて進みました。岩場の下は急すぎて歩けないのですが、少し降りると歩ける程度の斜面になるので斜めに横切って岩場の南に出ました。南側から見上げると、とても降りられるような岩ではありませんでした。
この先の尾根は藪っぽくなりますが、切り開きがあります。場所によってはきちんと道になっている部分もあります。山の内三角点で大柿さんのピンクのプラスチック板を見つけたのですが、2008年5月9日となっており、最近のものです。山猿の山行き記録はリンクが切れて見られないのですが、山の内1三角点まで歩かれたようで、尾根にはところどころ赤いマーキングがあり、助かりました。605mピークを過ぎ、その先の540m+ピークで南西方向の尾根に降りかけて戻り(この尾根で下山するルートもありと思います)、551mピークへ南下しました。このピークから次のピークまでが若干難所で、上手に尾根の方向に降りる必要があります。倒木のある尾根に無事に降りられれば、その先は藪っぽいですが問題なく進めます。
石ヶ谷四等三角点(578.54 m)で一休みし、西に進みます。この付近でも時々禿の行者山が見えますし、南の七種山が見えることもあります。590mピーク(ここも川口ピークです)から下山することにしました。北の方に尾根を降りて行きました。希望としては北西に長く延びる尾根に行きたかったのですが、歩きやすい方向に尾根を降りると、ほぼ真北の尾根を降りることになりました。途中にも展望の良い川口ピークがありました。植林の尾根で、作業道もないので適当にジグザグに降りることになります。足元は杉の枝と柔らかい土なので、足にはかなりの負担がかかります。下山に40分ほどかかりました。最後は小川を渡って石積を登れば林道です。山の上から見ると林道の終点に白い堰堤が二つあったので、行ってみたのですが、平成16年と新しいものです。しかし見上げても岩場はよく見えませんでした。
全部で4時間半ほど歩きましたが、展望もあり岩場があって変化があるので長い尾根歩きとしては楽しめる方だと思います。下山も藪に出会わなかったので上出来と思います。それにしても、偉い行者さんが住んでおられたのですね。
展望 ★★★
藪山度 ★☆☆
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