菅生川を遡って、中国自動車道を四つ辻でくぐり、さらに北に行くと菅生ダムでせきとめられた明神湖がありますが、その西の山にあるのが文殿(ふどの)三角点(508.4m)です。この山は、名前がよく分かりません。松尾だという説もあります([1])。登り方は、地形図で見ると明神湖の手前のトンネルの上から登るのが楽そうですが、果たしてトンネルの上に出られるか、行ってみなければ分かりません。
菅生ダムから少し上流に行ったところに駐車場があります。ここからダムの方に戻る途中に、山に登る階段がありますが、はっきりと「立入禁止」とふりがな付きで書いてある看板が立っていますから、ここから登るのは気が引けます。そこで、ダムの脇にある兵庫県知事の署名のある菅生ダム記念碑の奥から尾根に登りました。文殿トンネルの上には切り開きがあり、少し登ると右手から階段が上がってきています。階段はこの先尾根を真っ直ぐに登っていくので、尾根登り変じて階段登りとなります。
この文殿トンネルは不思議なトンネルで、真ん中にドアがあります。ダムの側のドアは記念碑の脇にあるドアに出てくるのだと思いますが、反対側がどこに出るのか謎です。階段を下りて調べてみれば良かったかも知れません。なお記念碑の脇にも尾根に上る階段がありますが、上は藪なので役に立ちそうには見えません。
尾根の階段はまっしぐらに尾根を上りますが、一段が25cmもあって楽な登りとは言えません。急峻な尾根ですから、手すりの付いた階段のほうが楽なのは間違いないのですが、それでも休みながら登りました。階段は100m以上の標高を登って、「青のり山中継局」に到達します。ダムの状況を伝えるための専用中継局でしょう。地形図で見ると、ここは320m+のピークです。安志方面がよく見えます。
この後は、雑木林の尾根を登りました。そのうちに東側は植林になります。道ははっきりしており、勾配も緩いので楽ですが、最後に頂上に登るところは急斜面です。このピークはどちらから登っても急勾配のようです。山頂には文殿四等三角点(508.2m)があります。この付近は植林ですが伐採されています(写真)。とはいえ、展望はありません。
頂上で一休みして下山にかかりましたが、ここで大間違いをしました。北東に尾根を辿って小畑の方に降りるつもりだったのですが、気がついたら反対に西に尾根を歩いていました。山頂に南から登ってきたつもりだったのですが、実は最後は東側から上り詰めており、山頂で方角を確認するのを怠ったのが祟りました。山頂からの急勾配を降りた後だったので、引き返すのはやめて計画していた二つめの下山ルートを試すことにしました。これは、文殿にある補陀落寺の尾根に降りるという計画です。まず尾根を500mの小ピークまで歩き、南側の岩場を降りました。これで南西方向の尾根に乗ることができます。植林で割と歩きやすい尾根ですが、真っ直ぐ歩いて行くと谷に降りてしまいます。この谷には破線道があるのですが、本当にあるのか信用できないので、なるべく尾根を歩くことにしました。南に尾根を乗り換えて、更に南東の尾根に乗ろうとしましたが、結局この尾根にはうまく乗れず、そのまま尾根を最後まで歩くと谷に出ました。湿気の多い谷で、ヒルに食いつかれましたが、しっかりした道があり、文殿まで降りて、菅生ダムまで戻りました。
階段から頂上までは、適当な登山コースだと思います。展望もあります。あとは、方向をちゃんと確認すること、これに尽きます。
展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
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