2020年5月6日水曜日

冨土野峠

播磨と但馬の境にある羽柴秀吉も通ったという冨土野峠(地形図では冨土野、地名は富土野町)は、現在は県道6号線の冨土野トンネルが通っていますが、カーブが多く相変わらず難所です。明延の側から県道を登ってくるとトンネルの左右に広い伐採地があるのが気になり、行ってみることにしました。

登り口は2016/11/23に明延山に登った時と同じ県道6号線沿いの「桑垣雨量観測所」付近です。急勾配の植林を登り、尾根にあがると後は楽な登りで、たまに枝を押しのける程度で細尾根を登り続けました。588mピークからはしばらく平らで、やや急勾配で667mピークにあがりました。西側は植林が多いようです。さらにアップダウンして地形図で実線道が来ている付近は道がありますが、山頂へは急勾配の植林を登らねばなりません。ネットがあり、展望が広がると730m+ピークです。北から東に大きく展望が開けています。前回はここで展望があったという記憶はないので、最近伐採されたのでしょう。明延の建物も見えますし、藤無山から須留ヶ峰まで、広範囲の山々が望めます。

730m+ピークからは北に植林を降りて、冨土野峠に向かいました。東側斜面は広く伐採されています。県道6号線から見える伐採地です。非常に急な斜面で、伐採後に植林が行われています。伐採地を囲むネットはだいぶ倒れていますが、苗木を保護するネットは健在で、育っている苗木もあるようでした。峠には急斜面の植林を降りなければなりません。切通しではない自然の峠としては、こんなに両側が急斜面なのは見たことがありません。峠にはネットがあって、東は伐採地です。西は林道につながっていますが、案内板もなく、唯一古い道だとわかるのは低い石積みだけでした。(写真)

冨土野峠からはまたネット沿いに急斜面を登り、700m+ピークまでいくと自然林になってツヅジが咲いていました。その後は楽な稜線歩きで、広々した場所もあって楽しめました。そして少し登って古屋山三等三角点(760.02m)に着きました。東側は植林ですが、南西に延びる尾根はきれいな自然林で、これで下山しました。ここは2011/05/05に登ってきた気持ちの良い広い尾根です。たまにアセビや植林の倒木がありますが、それを避けながら新緑を楽しんで降りました。そのまま南に降りると629m地点を通って建物のある付近に出られますが、2011/05/05に登ってきたルートを逆に辿って西に植林を降りました。最初と最後は急斜面でしたが、途中では南側に新緑がきれいでした。最後は何度も来ている倉床川の分岐点に出ました。ここから歩いて冨土野に戻りましたが、途中に明治時代の墓があり、平野(?)貞知という方の明治20年の墓石には興味深い碑文が刻まれていました。電柱には「赤金」と書かれているなど、興味深い谷でした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「神子畑」「大屋市場」です。

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