2013年12月30日月曜日

上牧谷から登る水剣山

水剣山には何度も登っていますが、山裾から登ったことはないことに気がつきました。山裾というのは、上牧谷の方へ南西に延びる長い尾根の先です。ここには大きな老人ホームが建っていますが、その北の方の山腹に赤い鳥居が見えます。登り口を探すと、川沿いの道路に沿って作られた金網に入り口を見つけました。ここから道を登って、宇野稲荷大明神に行きました(写真)。ここから266mピークまでは藪をかき分けて登らねばなりません。短距離なので我慢して登りました。特に何もない山頂から東に尾根を降りて、長い水剣山登山の始まりです。

倒木だらけの尾根を予想していたのですが、意外と道が整備されていました。始めはネットがありシダも生えていますが、そのうちに気持ち良い雑木林になり、登りがきつくなってくると尾根の中央に深い溝があります。木の切り出し作業の名残のようですが、溝の真ん中に太い木が生えていたりするので、かなり古そうです。溝の底は深い落ち葉で埋まっているので、溝の外を歩きました。ひたすら登って標高470m付近まで来ると西からの尾根と合流しますが、ここには関西電力の赤い「火の用心」が立っており、ここからは保守路となります。しばらくは広い尾根に溝が2本と黒いプラスチック階段があります。580m付近には、「大谷登山口」の道標がありました。これは急斜面をジグザグに登ってくる登山道です。ちょっと歩くと播磨西線69鉄塔に出ました。ちょっと展望が広がります。

ここからは登山コースです。尾根に突き当たって急斜面を登ると766mピークです。ここから北に眺めの良い屏風岩を過ぎ、一旦降りて、登り返すと「明延ピーク」に出ます。地形図上ではピークには見えませんが、登ってくるとピークという感じがします。この先は標高差100mほどの厳しい登りで、平らにならずにいきなり水剣山山頂に出ます。蔦澤三等三角点(871.95m)があります。もちろん宍粟50名山でもあります。

下山は766mピークまで登山道を戻り、そのまままっすぐ尾根を降りました。こちらの尾根もところどころ溝がありますが、倒木も多く、荒れています。また、何箇所か急勾配を降りる所では道が分かりにくくなります。標高700m付近、550m付近、500m付近です。道があると思って辿って行くと、谷に降りそうになりました。播磨西線68鉄塔はネットに囲われていますが、このネットが意外と効果を発揮しているのか、鉄塔周辺は植生が付近とはまったく異なり、ひどい藪になっていました。最初は保守路を探して降りるつもりでしたが、見つけられそうもないのでそのまま尾根を降りました。ネットから出た付近に東下野四等三角点があるはずで探したのですが、見つけられませんでした。国土地理院では2011/10/31には正常だったと言っているので、落ち葉の下にでも隠れていたのでしょうか。あとは尾根に沿って降りましたが、途中で道が無くなりました。よく探して道を降りたほうがよかったと思いますが、とにかく尾根の先端に出てきました。予想どうり金網がありましたが、すぐに出口を見つけることができました。

登りに通った尾根は意外と歩きやすく、距離の割には時間がかからず、雪もありましたが4時間で往復できました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「山崎」です。

2013年12月28日土曜日

庵の大河内三角点

佐用の北に平福という宿場町があり、山の上には利神城がありますが、その北側の山を歩きました。平福の道の駅から庵川の方向に少し歩くと素盞鳴神社があります。大きなアベマキで有名のようですが、その神社の裏から尾根を登りました。急な尾根ですが、ところどころに空っぽの祠があり、かつては石仏が置かれていたのかも知れません。ひとしきり登ると平地があり、神社の跡がありました(写真)。建物は屋根の残骸だけですが、安永4年の石灯籠と、石の祠がありました。祠の中は恐れ多いので覗きませんでした。西から道が登ってきているようです。

この先は比較的平らな尾根ですが、たまに登りもあります。倒木が邪魔な程度で、障害物はありません。350m+ピーク付近には共同アンテナの残骸がありました。さらに北に歩くと、「入山禁止」の札があり、例によって荷造り用のビニール紐が張られています。松茸の季節ではないので無視して入り込んで、大河内四等三角点(387.80m)に行きました。ここは眺めが良く、利神城や天文台、行者山が木の枝の間から見えました。この先しばらくは荷造り紐の回廊を歩きますが、それが無くなると倒木が増えてきます。430m+ピーク付近からは尾根にネットが張ってあり、とても歩きにくくなりました。尾根が東に折れると少し楽になり、この後は大きな障害物は無くなりました。

軽快とは言えませんが、あまり苦労せずに尾根を南向きに曲がりました。418mピークも特筆することはありませんが、こちら側の尾根は時々岩もあります。330m+ピーク付近には突然鉄条網があってビビりました。庵に近づくと、「小和田集落」「吾勝速日神社」という道標がありました。小和田集落方面は尾根の先の眺めの良い方向でしたが、道がよく分からなかったので神社の方へ降りました。こちらの道もすぐに分からなくなりましたが、広い尾根を降りて無事に庵に出られました。降りた所にあった案内板では、道があることになっています。

庵から平福までは歩いて戻ったので、4時間以上かかりました。歩きやすい尾根だと思います。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「佐用」「土万」です。

2013年12月7日土曜日

青垣町のカヤマチ山

先日(2013/11/30)に葛野川北側の山を歩いた時に、谷を挟んで北に見えていたのがカヤマチ山です。西から登ってみました。

国道427号線を北上して播州トンネルを抜け、道路沿いに車をとめて、北に坂を降りました。右手に橋が掛かっています。渡った所が尾根ですが、岩が聳えていてとても登れそうもありません。しかし少し東に歩くと作業道かも知れない登り口があり、ここから無理やり登りました。ひどく急斜面の植林ですが、木につかまって作業道を探しながら登ると、意外と簡単に尾根に出られました。あとは尾根歩きです。

700m+のピークを目指して登ります。障害物はありませんが、勾配はきつめです。振り返ると枝の間から三国岳が見えました。630m付近の平坦地には大きな木が何本かありました。700m+のピークからカヤマチ山までの間には美しい植林があります。左右の斜面は伐採されていました。1時間半ほどでカヤマチ山山頂に着きました。葛野峠二等三角点(748.29m)があります。「このやぐらは・・・展望台ではあり・・・」という看板がありましたが、やぐらは残っていません(写真)。

山頂からは南に尾根を降りました。急勾配ですが荒れてはいないので、気をつければ問題なく降りられます。峠に降りて地形図の破線道を探しましたが、影も形もありません。代わりに「MTB登山 大柿 '03.8.17 11:30」と書かれたプラスチック板が木に掛かっていました。10年以上たっても健在でした。カヤマチ山の三角点は葛野峠ですが、葛野川は一山越えた南の川ですし、この峠に東から来ている川は清住谷川です。この峠を葛野峠と呼ぶのは無理がありそうな気がします。この峠に道があればそれで帰ろうと思っていたのですが、無いのでしかたなく南の山に登りました。716mピークの手前は非常に急な植林です。ピーク(方須張山)に出れば、2013/11/30に歩いた尾根です。

2013/11/30と同様に親父畔上四等三角点(662.13m)を過ぎ、とても歩きやすい尾根を歩いて698mピークを過ぎ、郷附下四等三角点(489.60m)を通って、2013/08/06に播州峠へ降りた地点に着きました。前と同じように北に尾根を降りました。前回同様に迷いかけましたが、無事に播州峠の旧道に降り立ちました。今回は最後に南側の斜面を降りたので楽でした。KDDIの通信塔に出てきました。

3時間半ほどで一周してきました。下草も倒木も少なく、文句なしのコースでした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「大名草」です。

2013年12月2日月曜日

澤から登る朝来山

朝来市の朝来山には以前に立雲峡から登りましたが、西に延びる長い尾根があるので、今回はそれを経由して登ってみました。登り口は伊由谷川が円山川に注ぐ澤の村にしました。澤大谷三角点(370.5m)を経由するルートも魅力的でしたが、急斜面に突き当たってしまうので安全そうな尾根を選びました。

新宮神社から墓地へ登り、森林管理道毘沙門線を少し歩き、尾根の先を回った所に関西電力の赤い「火の用心」を見つけて植林を登りました。すぐに生野北支線9鉄塔がありました。そこからしばらく植林を登ると、また林道に出てきました。いったん南に行って、地形図の破線道と同じ場所に出ました。すぐに破線道と同じように谷に行く道と、北に曲がる道に別れたので、北に歩くとすぐに道は終わってしまいました。あとは適当に植林の中を登って行きました。急斜面ですが尾根に出ると少し楽になりました。標高420m付近からは竹田城址が見えます。ここから先は楽な登りです。552mピークには地積図根三角点がありました。ここからの尾根はコナラの林で、紅葉が美しく、息を呑みました(写真)。美しい林を抜けると、奥多々良木出石線17鉄塔が立っていました。紅葉とおなじような赤茶色に塗られています。この先は少し松林があり、その先は再びコナラの林に戻りますが、こちらは既に葉が落ちていました。

朝来山山頂には、「この先行き止まり」の立て札の方向から着きました。行き止まりの先に美しい林があるのですが。山頂は朝来山二等三角点(756.50m)があるだけなので通り過ぎると、少し美しい植林があり、再びコナラの美しい林となり、展望台に出ました。竹田城址は見えませんが、北側の展望が得られます。一休みしてから「くまコース」を歩き、くまが下山するところをまっすぐに歩きました。こちらも歩きやすい尾根で、道も作られています。しばし歩いて、与布土山四等三角点(684.23m)に着きました。尾根が曲がっている地点に設置されている金属プレートの新しい三角点です。この付近、なんとなく自然の地形ではないような気がします。

下山は与布土山から南西に延びる尾根にしました。しかし尾根に降りるまでが大変でした。最初は尾根がはっきりせず、西に行き過ぎました。そのうちにはっきりした尾根が見えたのでそちらに移りましたが、その先も急斜面で、どちらにでも降りられそうでした。GPSがあっても方向が定まりません。松林の細尾根に出ると、あとは楽になりましたが、細尾根の突き当りから南西の尾根に降りる所は急勾配です。下草のほとんどない歩きやすい尾根ですが、いったん460m+まで降りてから512mピークまでは登りです。この付近も、不思議な地形がありました。サケヂ栗尾四等三角点(486.79m)は、赤白の棒が立っていて、先に白布が付けられていました。これも金属プレートです。ちょっと下ると、奥多々良木出石線12鉄塔に出ました。ここからは関電の巡視路で南に降りることもできましたが、歩きやすい尾根なのでそのまま西に歩きました。特に道が付けられているわけでもないのですが、楽に降りられました。ただし一番最後は急勾配の植林に出てしまい、木につかまって降りましたが、植林が間伐されてまばらなので苦労しました。降りてきたのは林道のような道ですが、「立入禁止 松本一族」という看板がいくつもあって、びっくりしました。

4時間ほどで標高差600mの山を登って降りてきました。道はほとんどありませんが、とても歩きやすくて助かりました。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「但馬竹田」です。