2010年11月23日火曜日

東の尾根から阿舎利山


地形図を見ると阿舎利山には東から長い尾根が延びています。途中には蓮花三角点があり、細い尾根なので展望が良いかなと思って行ってみました。これはほぼ[1]の逆ルートになります。

登り口は阿舎利集落の東の谷にしました。この谷は意外と見つけにくかったのですが、川が南に折れる地点よりも西側にあると思った方が良さそうです。倒木の多い荒れた谷ですが、古い道があります。倒れた木の中には電柱もあって、関西電力の標識が付いていました。ここから北の溝谷に電気を送っていたのでしょうか?逆でしょうか?谷は登るにつれて急になりますが、踏み跡はちゃんとあります。峠は少し切通のようになっています。峠でいきなり北側の視界が開けるはずだったのですが、この日は小雨で山には雲がかかっていて展望はありません。しかも稜線上にはネットが張られています。

ここからは稜線歩きになります。700mピークでネットとは分かれて西に尾根を辿りました。この付近もこの先でも、下草のない歩きやすい尾根です。どこでも歩けるので、道が無くても問題ありません。844mピークには図根と書かれた石が埋まっていました。この先は植林が多く、歩きやすい尾根が続きました。問題は小雨で、いっこうに止む気配がありません。雨雲レーダーでは雲一つ無いのですが。

870m+の尾根に出ると、再び北側が見えますが、冷たい北風が強くなりました。しかもこの付近から西の尾根は灌木が多く、ここまでとは大違いです。そして950m+の主尾根に出ると、北側の大展望が広がります。この日の天気でも、北側の1019mピーク方面が良く見えました(写真)。しかし稜線上にはネットが張られ、場所によっては二列に張られています(片方は金網です)。北からは強い風が吹き、みぞれが水平に襲ってきます。秋晴れの尾根歩きを期待していたのですが(姫路は快晴でした)、南側に少し降りて風を避けながら歩くはめになりました。ネットは邪魔ですが、天気が良ければ気持ちの良い尾根だろうと思います。ブロックで四方を囲まれた蓮花四等三角点(972.53m)を過ぎて、長い尾根を風を耐えて歩くと、少し下りになり、植林の中に入りました。ここからは尾根の幅が広がり、風当たりも和らぎましたが、雨はしのげません。濡れた落ち葉を踏みしめながらアップダウンを繰り返し、苦しい坂を登るとやっと阿舎利山の標識が現れました。とりあえず頂上まで行きました。

下山は少し道を戻って、二ツ橋経由で下山しました。最初は急勾配の植林を降りて、地形図に描かれている破線道には全く気がつかず、谷に出ました。道は消えかかっていますが、ピンクのマーキングがたくさんあります。しかしこの谷は倒木の多いガレ谷で、歩くのは大変でした。何度も流れを渡らねばならず、石が滑るので気を遣いました。このセト谷登山道は、マーキング通りに歩けば歩けますが、ねんざの可能性が高いと思いますので、一般向きではないでしょう。途中に「左山道」(降りてきた道)「右引原」という標石がありますが、これを過ぎてもまだまだ油断できません。結局まともな道に出たのは平成20年度建設の堰堤を過ぎてからでした。

登り120分、下り80分でしたが、下りのルートは晴れていても避けたいと思います。登りの方は天気が良ければ大正解でしょう。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「音水湖」です。

2010年11月21日日曜日

粟賀町福本の東の山



以前に神崎工業団地の南の山に登ったときに(2010/08/07)、もっと西側にも山があったのですが、そこまで行けませんでした。今回はそこだけをちょこっと登ってみました。

登り口は福本から南に山沿いに行ったところの、土砂採掘場の北側の尾根です。ちょっと崖を登って尾根に出ると、踏み跡がありました。あとはずっと尾根伝いに登りました。藪ですが、踏み跡は続きます。248m地点は南に展望があります。この先は尾根が北向きになり、かなりの急斜面になります。道はありません。登り切ると、福本四等三角点(324.49m)がありました。ここは「福本とんがり山」と言うようです([1])。この東の369mピークには、ちょっと祠っぽく岩が置いてありました(写真)。周囲は伐採してありますが、見えるのは東の山です。この山は見上げると南側に岩場があって、ちょっと険しそうな感じですが、尾根伝いなら楽に登れます。岩場があるので、かえって登り易いくらいです。

ここから北東に尾根を降りましたが、この付近には古い道がありました。しかし300mの鞍部まで降りると、その先はやや厳しい登りになります。踏み跡はありますが、かなり薮が厳しい登りです。しばらく登ると、いきなり道に出てきました。これは前にも出会った道で、東に行くと行き止まりでした。西に歩きましたが、ほぼ水平に等高線をなぞっていく感じです。途中で破線道を横切ったはずですが、気が付きませんでした。そして尾根をぐるっと回って、さらに尾根の先に出てきました。ここは426mピークへの尾根です。そのまま林道を降りることもできたと思いますが、西に切り開きがあったので、行ってみました。

藪っぽい426mピークを過ぎて、降りやすそうな方を探して西の尾根に進みました。道があるようですが、シダが茂っていて足元が見えません。登りなら問題ありませんが、下りでは危険なので注意して降りました。展望のよい場所がいくつもあり、北の336mピークのある尾根が良く見えました。もちろん、粟賀町も見えます。道は徐々に無くなり、場所によっては尾根のシダが通過不能で、それを避けて脇の斜面の木立を抜けたこともありました。最後はちょっと急斜面を降りると、道がありました。この付近では山を網で囲うのではなく、畑を囲っているので楽です。昔は福本陣屋だったという大歳神社で紅葉を見てから帰りました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「粟賀町」です。

2010年11月6日土曜日

生野の栃原川上流を歩く


生野から栃原トンネルを抜けて北に曲がると、栃原川を遡る道があります。この谷の突き当たりまで行ってみました。菖蒲沢を抜けると射撃場があり、この付近で銃声が聞こえても射撃の練習音ですので心配はありません(動物を撃っていることもあるとは思いますが)。その先で車を停めてあとは歩きました。

さらに川を遡ると、谷にワイヤがたくさん張られています。ウィンチがあり、石材を運んでいるようです。行きは尾根を歩きたかったので、地形図にある林道を使って北側の山に登ることにしました。この林道は幅の広い道ですが長年使われておらず、灌木が茂っていますが、少し登ると道らしくなります。ヘアピンを2回曲がって、3回目を見落として真っ直ぐ歩いたら谷に出ました。ここからは急な谷を尾根まで登りました。暗い谷で下草が無く、倒木も少ないので歩きやすいのですが、急な坂が続きます。林道のヘアピンをもう一度曲がって少し南の尾根に取り付いた方が良かったように思います。谷を登ってたどり着いたのは、892mピークよりも北でした。

ここからは尾根歩きです。北に歩くと旧町境に出て、北側の展望がありました。そして北西に尾根を辿りましたが、細い尾根なので木々の合間から南北両側が見渡せました。歩きやすい尾根ですが、植生が変わってきて藪っぽくなってきたと思ったら、辻ケ淵三角点(981.43m)のあるピークに出ました。山頂には「トンガリ山」と書いてありましたが、別の名前があってもよさそうです。東側の展望があります。

ここからは段ヶ峰の方に続く尾根を辿りましたが、木が茂っていて最初は少し迷いました。鞍部まで来ると沢があり、これに沿って南東に降りて行きました。これが栃原川の源流となります。地形図にはすぐに破線道が描いてありますが、実際には道はありません。しかし沢のどちらか側は比較的平らなので、沢を何回か渡りながら下っていくことができました。倒木もありますが、乗り越えられました。赤いテープのマーキングが現れたので、それに沿って歩くと割と楽に歩けましたが、道があるわけではありません。

作業道が現れたのは1kmくらい歩いてからで、さらに500mくらい歩くと砂利道の終点に出てきました。歩きやすい道ではありませんが、あとは一本道でした。途中ではいろいろな作業が行われており、植林がきれいに取り除かれて植林されている場所もありました。最初に登った山の付近では、北側の892mピークの南側の斜面がきれいに紅葉していました(写真)。892mピークに尾根で登れば良かったのにと思ったのですが、考えてみると紅葉は山の中からは見えません。下の道から眺めるのがベストだったと思います。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「神子畑」です。