2020年2月24日月曜日

西脇の西林寺山と八日山

西脇公園の西の山の遊歩道については、詳しい情報があります([1])。それを参考に、ちょっとおまけを付けて歩いてみました。おまけというのは、遊歩道の北の海抜270mから240mの山並みです。宮池の奥の谷から登れそうなので行ってみました。いきなり美しい植林になり、赤い「火の用心」の板がところどころにあって、巡視路で植林を登れば良さそうです。問題は自分が登ろうとしている240mピークの上の鉄塔の番号が分からないことで、そちらの方向に行くと9と10への矢印が別々の方向に向かっているのですが、今ひとつ方向が分かりません。林道脇に「火の用心」があったのですが、道がよくわからないので、そこからまっすぐに240mピーク目指して登ってみました。途中で道を見つけて、これが地形図の破線道だということがわかりました。これは鉄塔の巡視路でもあって、谷を登りつめた240mピークの西の鞍部に、スリムな黒田庄線九鉄塔が立っていました。ということは、なぜこの南に10鉄塔への矢印があったのか不思議なのです。9号鉄塔からは北の10号鉄塔方向の道もありました。240mピークには特に何もなく、西に尾根を歩きました。

鉄塔の下には共同アンテナがあって「平成22年度無線システム普及支援事業費等補助金事業」というラベルが貼ってあります。この設備から西に太い黒いジャバラのパイプが敷設されてています。これに沿って林の中を歩いたのですが、パイプは北西の方向に降りていってしまうので、パイプと別れて180m+の鞍部に降りました。周囲は植林です。ここから西側の急斜面を上がると、こちらは自然林で、じきにシダが見られるようになりました。膝くらいの高さのシダで、間に踏み跡があります。踏み跡を外れると歩きにくいので、踏み跡を頼りに270mピークに着きました。地形図ではここには西から破線道があり、西側はシダも少なそうでしたが、南の尾根に降りなければなりません。こちらはシダで埋め尽くされています。しかし背はあまり高くなく、探すと踏み跡もありそうなので、歩きにくいながらもあちこちの遠景を見ながら尾根を降りていきました。しばらく降りて平らになるとシダも減って岩場もあるので、東西の景観を楽しめるようになりました。260m+ピークあたりも良い眺めです。しかしこのピークから降りる所が問題で、西寄りに降りなければならないのですが、踏み跡もありません。適当に降りたのですが、意外と急斜面でした。降りて220m+の細長い尾根の方に行くと、ここも藪でした。藪の南端は展望が良かったのですが、ここから西に藪の斜面を降りなければなりません。最後は道路の法面の上に出て、道路に沿って歩くと、西脇公園の西の休憩所に着きました。

ここからが遊歩道です。道路をちょっと北に戻って道路の西側の尾根に上がりました。階段のある広い遊歩道で、気持ち良く歩けます。西脇市の防災行政無線のアンテナと大野支線二号鉄塔(現在の地形図には存在しない?)、それに休憩舎があります。ここには山城もあったようです(坂本城址)。展望は相変わらず素晴らしいものです。ただし足元の斜面は滑りやすく、気をつけて南に降りました。西脇公園に降りる道があり、大野支線三号鉄塔を通り過ぎて、眺めの良い尾根を歩き、次の258mピークを過ぎると大野支線四号鉄塔があります。ここまでは割と平坦ですが、この南の230m+ピークへの登りは急勾配でした。登りきって、南の尾根への下山は岩場が多く、足元には注意が必要でしたが、西、南、東向きの展望は素晴らしく、天気が良かったので堪能できました(写真)。最後は墓地に降り立ちました。

ついでにさらに東の八日山に登りました。案内マップどおりに中池登山口から登り、八日山の山頂、東尾根頂上をまわり、八幡神社に降りました。弁天山とか古墳群とかは見落としました。時間をかけてあちこち探訪するのも面白そうです。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「中村町」「西脇」です。

2020年2月23日日曜日

日生の烏泊山と春日山

海に近い山は暖かろうと、冬の終わりの天気の良い日に登ってみました。岡山ブルーラインの備前ICと日生の間の山です。登山道もあるようですが、帰りのことも考えて交通量の多い国道250号線から北に入りました。畑の間の道を歩いて烏泊山から南に延びる尾根に向かうと、「私有地につき立入禁止」となっていました。できれば鞍部まで上がりたかったのですが、しかたなしにそこから斜面を登り始めました。最初は灌木の間を登れましたが、すぐにシダが現れました。今日はシダ藪に突っ込まないことを鉄則とし、シダ藪を迂回しつつ登りました。枝をかき分けつつ尾根に上がりましたが、道はありません。196mピークもただのシダ藪です。この付近から、桜の木が植えられているのに気付きました。ほとんどは枯れていますが、支えの部分が残っています。だいぶ昔のことらしく道は藪化していますが、おそらく遊歩道を作ろうとしたのでしょう。そんな藪を抜けていくと、東側から良い道が上がって来ました。これが遊歩道でしょう。北に登り始めると、階段が作られていました。しかし場所によってはシダが両側から伸びてきて、階段が見えなくなっていました。それでも遊歩道には違いありあません。山頂の少し下に瀬戸内海が見渡せる場所があるのですが(写真)、周囲は棘のある枝が伸びていて、写真を撮る時には注意する必要があります。山頂は切り開かれていて、烏泊山一等三角点(318.62m)の大きな標石があります。

烏泊山からは西に降りなければならないのですが、道があるようには見えません。適当に灌木の藪を降りていきましたが、目的の南に向かう尾根はシダ藪でした。その中に踏み跡があり、腰くらいの高さのシダの間を抜けて、気持ちの良い木立に出てきました。ときどき久々井湾が見えます。281mピークの手前のピークは少し岩が転がっています。281mピークから北に向かうと、またシダ藪が復活しました。ここでも大きなシダの塊に突っ込まないように降りていくと、標高200m付近に東西に道がありました。東に歩いて、180m+の鞍部を過ぎて、春日山の南の尾根先に向かいました。途中までは道があったのですが、林の中に消えてしまいました。しかたなしに尾根に取り付きましたが、シダ藪に阻まれてなかなか登れません。少しでもシダの薄い方にと思って東側斜面に寄って行ったのですが、行き過ぎると崖になってしまうので、結局は腰くらいの高さのシダの間を突破することになりました。なんとか歩ける程度のシダ藪で、抜けるとシダのない林になってホッとしましたが、ここから山頂までは灌木の藪で、それもかなり密度が高く、枝をかき分けるのも疲れました。結局山頂まで行ったと思うのですが、全部が藪でどこが頂上かわかりません。

春日山の279mピークに達したことをGPSで確認して下山を始めましたが、また灌木の藪を通り、シダ藪に逆戻りです。しかし今回はシダの間に踏み跡を見つけました。これは登りでも部分的に通ったのですが、見た目はシダのくぼみにしか見えません。しかし意外としっかりした踏み跡で、ほぼ問題なくシダ藪を抜けられました。後でGPSでルートを確認すると、登りとさほど違わないコースのようでした。降りてきた所は登り始めと同じ東寄りで、大きなシダの塊の西側でした。登りは東側から登っていったと思います。楽に降りられたので喜んで降り続けたら谷まで降りてしまったので、180m+鞍部に戻り、前に見つけていた道を西に南西に歩きました。これは斜面に付けられた踏み跡のようなものでしたが、谷に降りるよりは歩きやすそうな気がしたので、しばらくトラバース気味に南に歩きました。そして大きな谷に出るとまっすぐに谷を下りました。岩だらけで歩きにくいのを我慢して降りていき、地形図の破線道の所で向きを南に変えて(谷の水は北に流れている)、今度は登りとなりました。岩が多く歩きにくいのですが、一応道はあるようで、しばらく歩くと溜池がありました。しかし堰堤は北向きに作られていて、ここが分水点ではありません。もっと南に歩くと、土手のような分水点がありました。ここでも谷側には降りずに、地形図の破線道をたどりました。これも斜面を横切っていく道ですが、消えそうになりながら長く続き、谷に出てきました。道は分からないので適当に降りました。木はまばらですが、やや急な斜面でした。しばらく降りていくと、道があって墓石がありました。その前の道を降りていくと、赤穂線の線路に出ました。

低山のショートコースと思いましたが、4時間もかかっています。踏み跡は多いのですがマーキングがほとんど無いので迷いがちでした。春日山登山はお勧めできません。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★★
地形図は「片上」です。

2020年2月19日水曜日

弓削から登る熊山

熊山の万富・弓削コースは人気があるようなので登ってみました。弓削の八幡神社の前から登山道が延びています。よく整備されていて快適に登れて、すぐに尾根に上がれました。さらに整備された尾根道が続きます。時々石が多かったり地面が掘られたようになっていますが、快調そのものです。ただし尾根上を進むわけではなく、弓削三等三角点(262.1m)は登山道から少し尾根に登らなければなりません(少し先に行って戻ればよいだけです)。龍神山(344m)は北に巻道がありますが、それでは面白くないので登りました。山頂には潰れた祠があります。下から見上げてもこの山は大岩なのですが、南に向いた展望が素晴らしく広がります。山頂を通ってさらに東に降りて、吉井川の展望のある道を進むと、右に分岐がありました。そちらが尾根道のようなので、急勾配を登ると、パラボラの付いた鉄塔がありました。消防局無線のようです。鉄塔の前から道を歩くと、本四連係線第二一〇号鉄塔がありました。碍子が36個も使われている高圧線ですが、意外と低くに電線があるので迫力がありました。ここからは未舗装の保守道路を歩き、登山道のとの合流点に出ると、そこが八合目だそうで、登山道は保守道路とは別れて続いていました。これは良い道で、少し寄り道すると炭焼窯とか鍛冶神社を見ることができます。いったん道路に出ますが、それを横切って登り続けるとまた道路に出て、熊山遺跡に着きました。展望台や休憩所があります。平日にもかかわらず登山者がたくさんいました。

下山はどうしようかと迷いつつ、まず遺跡の裏の墓所を見に行きました。江戸時代の墓があります。付近には平坦地が作られていて、何かの跡のようですが、そのまま谷を降りて道路に出ました。今回は登山道を通らずにずっと道路を歩いて、南山崖遺跡を見に行くことにしました。さっき通ったばかりの本四連係線の鉄塔に戻り、そこからさっきは見逃した「石積遺跡・南山崖3号」の道標に従って降りていくと、トラロープで囲われた石の山がありました。トラロープの中に入って周囲をめぐると、側面には熊山遺跡にあるような穴がありました。さらに降りていく道があったので降りていくと、天空岩という眺めの良い岩の上に出ました。この付近の岩は吉井川沿いから見上げてもよく見えます。ちょっと戻ると水平道があったので西に歩くと、ミナミ岩への降り口があって降りると、これも大きな岩の上に出ました。この岩は下からも目立つ形をしています(写真)。この水平道をさらに西に歩くと、登りに通った尾根への登山道に出ました。パラボラの鉄塔を見るよりもこれらの大岩や南山崖遺跡の方が面白いので、登山コースはこちらにした方が楽しめると思います。

水平道はさらに東にも延びていて、南大岩への赤テープのマーキングがあったので行ってみると、それらしい岩の上に出ました。その先も道があったので歩いていくと、尾根の先に出ましたが、青いマーキングがあって降りられそうなので降りて行きました。これは地形図の破線道と同じコースで、破線道は斜面の途中で切れているのですが、その先に道があることを期待しました。マーキングはずっとありますが、谷の方向についていたり、消えてしまったりで、なんとなく頼りになりません。斜面はどんどん急になりますが、木に掴まればなんとか降りられます。シダ藪もありますが、ここはマーキングが役に立って抜けられました。枝を切った跡があるので道はあるようですが、とにかく地形図通りのひどい急斜面です。ひとしきり降りた所でマーキングも見つからず、沢があったのでそちら(東寄り)に降りて、大きな岩の上を越して岩の東側から降りました。約1時間かかって、やっと谷に降りられました。降りた所には滝がありました。地形図ではこの谷には破線道があるのですが、岩の上を歩く以外に道はありません。しばらく谷を降りてから南斜面に少し登ると道がありました。この道はトラロープなどもあって整備されていますが、歩きやすいとは言えません。最後に林道に出た時はほっとしました。

この南斜面の下山は絶対に避けるべきです。まさに命懸けでした。

展望 ★★☆
藪山度 ★★★
地形図は「万富」です。

2020年2月11日火曜日

丹波篠山の衣笠山

これは篠山市街の東北にあるアンテナ山です。登山記録を見ても保守道路を登っているものが多いのですが、地形図では東本荘から破線道があるので、これを試してみました。東本荘から北の谷に向かうと洞光寺があって、害獣避けの扉があり、篠山市林道市谷線とのことです。しばらくは未舗装の良い道ですが、植林に入ると倒木が増えてきます。そして谷が左右に分かれる所で進めなくなったので、南側の急斜面を登りました。見たところ北側斜面の方が勾配が少なく、地形図でもそうなのですが、南側に作業道の跡があるような気がしたので南側を登りました。地形図の破線道にこだわるなら、正面の岩を登ることになります。南側斜面は非常に急で、雪が少し残っている悪条件でしたが、作業道のようなものが少し残っていました。しばらく木につかまりながら登ると、少しずつ勾配が緩くなって、最後は尾根に上がれました。ここからは枝をかき分けて歩ける尾根道でした。最初から尾根を登るのが正解だったでしょう。

山頂で最初に出会ったのは篠山市防災行政無線設備でしたが、これはKDDIの篠山基地局を兼ねているのかも知れません。山頂にあるのはNHKの篠山テレビ・FM中継放送所で、少し保守道路を降りて篠山テレビジョン放送局(民放)、そしてツーカーホン関西ですが、これもKDDIですね。保守道路のターンのところから降りて西に尾根を歩きました。北に展望のある尾根で、踏み跡があって問題なく歩けました。そして雲部村三等三角点(469.86m)に着きました。ちょっと展望があります。小さな祠もありました(写真)。

下山は南に尾根を降りましたが、しっかり道が作られていました。たまに道を見失った所もありましたが、尾根を降りていくとまた道がありました。最後は害獣避けの扉を通って鞍部を通る破線道に出ました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「村雲」です。

2020年2月9日日曜日

赤磐市の金子山

この山は、熊山から小野田川を北西に遡った所にあります。美作岡山道路の東側に位置しています。まずは岡の集落付近から北に歩き始めました。小野地の集落を抜けて登っていくと、段々畑が続きます。そして一番奥の溜池の奥まで行くと、峠でした。石仏が2つあって、1つは何が彫られているのかわからないくらい風化しています。峠から北東に斜面を登りました。藪ですが枝を払う程度で登れます。少し登ると、古墳らしきものがありました(写真)。炭焼き窯かも知れないと思ったのですが、大きな岩を上に載せてあります。金子山の北には加三方磐座遺跡というものもあり([1])、他の尾根筋でも古墳が確認されているとのことなので、おそらく古墳でしょう。さらに登ると岩が増えてきて、最後に大きな舟形の岩があり、そこからはシダが膝くらいの高さまで生えています。しかし少し我慢して登ると尾根に出ました。尾根には広い道があって、快適でした。少し東に歩くと、加三方三等三角点(299.79m)のある金子山の山頂に着きました。展望はありませんが、周囲の自然林は良い感じです。

山頂からは尾根道を東に歩きました。この付近にはピンクや白の荷造りテープのマーキングがあり華やかですが、このマーキングは山頂より西では北へ行っていました。東へずっと歩くと、やはりマーキングは最後は北に行ってしまいましたが、そのまま東に歩きました。道はあるのですが、花折四等三角点(187.52m)は藪の中でした。三角点の東では道が見つからず、適当に藪を歩きました。方角がわからず困りましたが、南に曲がる尾根を見つけると背の高い笹が生えている道らしきものがありました。そのまま降りていくと2階建てプレハブと、大量のゴミが残された別荘(?)の廃墟、それに数台の自動車の残骸がありました。道を降りると、峠に人家があり、江戸時代の墓がありました(Street Viewで確認できます)。ここから未舗装の道を殿谷まで降りました。この道は地形図では実線道で幅は確かに広いのですが、笹が背丈以上に伸びている場所があって、車が通れる状態ではありません。途中に太陽光パネルが設置されており、その付近からは良い道になりました。何の花も咲いていない熊山英国庭園を見て帰りました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「万富」です。

2020年2月2日日曜日

北から登った今田の和田寺山

和田寺山(わでんじやま)には以前に和田寺から登りましたが、今回は北から登ってみました。北には最近「こんだ薬師温泉ぬくもりの郷」ができて賑わっています。地形図を見るとその温泉の西端から破線道があるので、これを探しました。最初は谷を上がっていくようですが、道はありません。しかし東側の尾根に上がるのは楽そうだったので上がってみると、踏み跡がありました。急斜面ですし枝をかき分ける必要はありますが、ひどい藪ではありません。踏み跡は途中で谷の方に行ってしまうようで、後は適当に斜面を登りました。途中には刃のような大きな岩があったりして(写真)、多少は楽しめますが地味な登山です。ひとしきり登ると北東から来る尾根と合流しましたが、これは登山道のようで歩きやすくなりました。520m+まで登ると「ぬくもりの郷」という道標があって、これが「ぬくもりの郷」から登ってくる登山道だということが分かりました。温泉の東側の谷の付近から登るのだと思われます。和田寺山への道標もあって、勾配も少なく楽に標高591mの山頂まで歩けました。藪はなく、気持ちよく歩ける道でした。

山頂には和田寺や立杭への道標がありますが、山の反対側に降りてしまうと思って南に下ることにしました。道標はありませんが、ちょっと藪を抜けると踏み跡があります。さほどの障害物はありませんし、たまにマーキングもあります。地形図ではこの破線道は302m地点のある谷に降りるのですが、そちらには踏み跡が見つからなかったので、マーキングのある東寄りの尾根を降りました。長い尾根ですが歩きづらいところはありません。シダが増えてくると踏み跡が消える所もありますが、北寄りに歩けばシダもなく、すぐにシダのない尾根に戻りました、標高430m+付近では南に行くのかと思うと踏み跡は南西に向かっており、結局長い尾根を最後まで歩きました。

大きな山だと思っていたのですが、歩いていたのは2時間ほどです。出発点まで道路を歩いて戻るのに1時間かかりました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「比延」です。

2020年2月1日土曜日

備前市伊部の西大平山

赤穂線伊部駅の南に伊部南大窯跡という史跡があります。これを足がかりに西の山に登ってみました。

伊部南大窯跡は、砂地の斜面です。備前焼の破片が山積みに転がっているので窯の跡だということがわかります。東側の窯跡を登ると、車の通れそうな道がありました。これを登り詰めると山頂に伊部四等三角点(209.64m)があります。ベンチがあり、展望があります。ここから先は登山道となります。両側からシダが伸びてきていますが、軽快に歩けます。方上湾が見えます。送電線(西大寺伊部線)の巡視路が南から登ってきます(この山には送電線はないのですが)。これを西に真っ直ぐ歩くと降りていってしまいますが、途中に西大平山への道標があります。これは細めの道ですが良く整備されています。大きなシダの塊を避けて通り、龍王山(263m)山頂と通り過ぎて一旦下り、また登って320m+から西に曲がってまた下ります。瀬戸内海が少し見えて、山頂に着くと旗振台遺跡があります。石を積んだもので、米相場を手旗信号で伝えたということです(写真)。磯ノ上三等三角点(326.81m)はその少し西にありました。本当の山頂はさらに西です。瀬戸内市最高峰とのことで、ここは備前市と瀬戸内市の市界なのです。

下山はピストンではつまらないので320m+付近に戻ってから北の尾根を目指すつもりでしたが、シダ藪がキツそうで躊躇していました。すると白い荷造り紐のマーキングが北に向かっていることに気づいて、これを歩いてみることにしました。この道は登ってきた道に比べるとずっと狭く、枝をかき分けないと歩けませんが、意外と長く続きました。荷造り紐のマーキングは10mおきくらいに付けられたようですが、見当たらなくなる場所もあって迷いました。しかし少し歩いて探すと必ずマーキングがありました。赤いテープのマーキングもあるようです。腰くらいのシダを抜けるところもありますが、マーキングのある所には道があります。最初は東向きになったのでそのまま片口の方に降りるのかと思いきや西に砂地を降りていき、北の尾根に向かいました。まさに歩こうと思っていた方向でした。密度の濃いシダ藪が続きますが、白いマーキングは健在です。いつもだとカンを働かせて歩きやすい方向を探すのですが、今回はマーキングを探して従うことを徹底しました。藪を出たり入ったりしながら東に尾根を降りていき、最後は墓所に出てきました。登山道から離れて2kmにも渡るマーキングでした。付けた方には感謝したいと思います。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「片上」です。