2013年7月28日日曜日

音水渓谷東側の尾根を歩く

音水渓谷と音水湖の間の山塊は行きにくい場所です。しかし国有林の管理用道があるので、そこまで音水林道を車で行こうと思っていました。ところが音水の集落を抜けるといきなり通行止めになっていました。明神滝まででも随分ある地点で、帰りには何人か観光客と遇いました。こうなると林道歩きしか手がありませんので、歩き始めました。ニッセイ宍粟の森の看板を過ぎて、管理歩道の階段の前には東屋があるのですが、そこには車が停まっていてキャンプをしていました。

管理歩道は音水渓谷の東の山の斜面にほぼ水平につけられています。周囲は自然林で、雰囲気は良いのですが尾根に上がる気配はありません。しかたなしに斜面を登ることにしました。最初はひどい急斜面で、土が柔らかくて木の根に掴まって必死に体を支えました。少し登って傾斜が楽になっても土は柔らかく、草の生えている場所を登るのが正解でした。こうして、やっと尾根に出ました。尾根は歩きやすいので、まず南にピークを登って山品三角点を見に行きました。山品三等三角点(945.78m)の周囲は伐採されています。南側は植林で展望はありません。ここから北に引き返して、尾根を縦走しました。歩きにくい場所はほとんどありません。ちょっと登ると新設の金属プレートの奥山四等三角点(901.16m)がありました。ここも周囲は伐採されています。この尾根の周辺の植林は手入れされているものが多く、さすがは宍粟の杉です。三角点手前の鞍部は広くて気持ちの良い場所でした。

下山は慎重に検討しました。音水川に降りてしまうと川を渡れない可能性があるので、音水川が分岐した先の南北の林道目がけて降りることにしました。地形図には描いてありませんが、ここにも川があり、それを渡らないと林道に出られませんが、それはしかたありません。この下山は、970m+ピークまで行き、真っ直ぐにしの尾根を降りることになります。最初はこの付近に多い笹薮ですが、道を発見しました。道がなかったら降りたくない薮の斜面です。西向きの斜面で正面に波佐利山が見えますし、足元には林道の分岐と橋が見えています。標高差は小さいのですが、薮は続きます。徐々に道は消え失せは藪漕ぎ状態になりました。しかも急斜面です。ササ以外にも灌木が生えていて、足元もよく見えませんが、イバラが混ざっていないのが幸いでした。最後は川の堰堤のすぐ下に出てきました。この川は幅が狭いので難なく渡れました。今にして考えると、あの道はけもの道だったかもしれません。

あとは「とちたに橋」を渡って音水林道を歩いて戻りました。この地点が波佐利山登山口まで3kmだそうです。戻る途中に釣りに来ている軽トラを見ました。通行止めでも入ってくる車はあるので林道歩きも気を遣います。

管理歩道をずっと歩いてニッセイ宍粟の森を見に行くのも楽しい山歩きかも知れません。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「音水湖」です。

2013年7月27日土曜日

明延から登る須留ケ峰

先週は大杉山に登りましたが、須留ケ峰まで往復しなかったので、今回は明延から須留ケ峰に登ってみました。登り口は旭山野外活動センターにしました。ここからまず林道田渕線を北に歩きました。ほぼ水平道で、途中に幾つか坑道の入り口があり、入口は完全には塞がれていないので、中が少し覗けました。田淵に流れ込む川を渡る付近に、田淵への道標がありましたが、道は崩れていてよくわかりませんでした。さらに、するが峰への道標もありましたが、ここから登ると谷沿いの道になるので、ヒル嫌いの私は川の北まで林道を歩きました。ヒルが嫌いでなければ登山道を登れば滝を見られるはずです。

橋の北も林道は続いています。一番長く延びた尾根の先から登ろうと思っていたのですが、崖のようになっていたので、少し手前の植林に登りました。ここには不思議な物がありました。急斜面に真っ直ぐに溝があり、両側を石積で補強してあります(写真)。上に行くほど細くなっています。材木を滑らせるためにしては手が混んでいます。水を流すためのものだったかも知れません。植林の作業道を探して登りましたが、非常に急なので木の根や伐採された木に掴まって登りました。上の方は自然林となり、狭い尾根に達しました。尾根の向こうは滝のようです。ここからは尾根伝いの登山ですが、細尾根が急斜面になる手前の所で、滝の方の植林から登ってくる道がありました。道があったというよりもロープが張ってあったというだけなのですが、ここが登山コースなのかも知れません。だとしたらすごい急斜面を登ってきています。この先の斜面もかなり急で、登山道らしい道も途中まではあるのですが、後は木の根を掴んだりしながら登りました。古いネットが張られています。斜面の途中で水の音がするのでよく見ると水の通っている管が地中に埋められていました。どこからどこに行く管なのか、検討もつきません。

急斜面を登って標高600m位からは少し楽になりましたが、藪っぽくなりました。673mピーク付近も藪です。周囲が林になるのは、標高750m位からだったと思います。ひどい急斜面はありませんが、登りが続きます。標高900mくらいの急斜面には伐採地があり、シダが一面に生えています。北の方角がよく見えました。ここを抜けると気持ちのよい自然林となり、それを抜けると須留ケ峰山頂に出ました。須留ケ峰二等三角点(1053.48m)と大屋山遊会の木のモニュメントがあります。山頂付近はアシビに覆われています。

ここからは南に尾根を縦走しました。気持ち良い林の尾根を期待しており、実際に最初はそうなのですが、標高1000m付近は南斜面にアシビなどが密生して尾根を覆っており、抜けられないため、大きく東側を巻きました。その後は歩きやすく気持ち良い林になります。この尾根からは明延が見えます。987mピーク付近からは岩が多くなり、尾根は狭くなります。1022mピークには金属プレートのスリガ峯四等三角点(1021.92m)がありました。

1022mピークからは北西の尾根で下山しました。最初は背の高い草やシダが多くて降りにくいのですが、そのうちに植林になると歩きやすくなりました。目指すは地形図にある林道なのですが、降りていった尾根は林道終点の谷の先にあります。そのため谷を渡って西側に移り、林道に出ました。この林道は曲がりくねっていてなかなか標高が下がりません。旭山野外活動センターまで1時間かかりましたが、歩きにくい個所は無く、周囲の植林の美しさは格別でした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「大屋市場」です。

2013年7月20日土曜日

餅耕地から新設三角点巡り

養父市の餅耕地と朝来市佐中の境界の尾根には、古い地形図には載っていない新設の三角点が3つあります。それらを巡ってみました。登り口は餅耕地から南に伸びる林道で、先週(2013/07/14)に、町三角点からの下山に使った尾根です。少なくともそれを使うつもりで、破線道を歩き始めました。すぐに先週下山してきた林道への分岐がありました。どうも地形図と実際の道が違います。そのまま林道をまっすぐに登って行くと、もう一度東に折れる分岐がありました。これが地形図にある破線道の分岐だと思って直進したのですが、実はここを左に曲がらないと地形図のようには登れません。実際の林道は植林の谷を登っていきます。雰囲気は良いのですが、途中で予定の方向と外れていることに気が付きました。ここですぐに西側の尾根に登って414m地点から694mピークを目指すこともできたのですが、林道が歩きやすいのでそのまま谷を登りました。しかし谷の奥まで来ると道も怪しくなり、谷も荒れてきました。そのまま谷を登るのは大変そうなので、東側の植林の急斜面を登って尾根に上がりました。この尾根は、実は最初に予定してた破線道の通っている尾根でした。つまり、単に谷道で大回りしただけでした。

尾根に出てきた地点は、先週に植林に降りて行った地点よりも下でした。尾根には二重のネットはありますが、道はありません。ネット沿いに標高差200mを登って、ようやく主尾根にでました。町三等三角点(697.62m)は標石です。ここからは極楽の尾根歩きで、真夏ですが風もあって快適でした。西に歩いて最初のピークの694m地点には、朝来市の地籍図根三角点がありました。この付近もですが、意外と広々した所のある尾根です。この後は少し急斜面の登りがあり、やや暑さにバテながらピークに登ると、金属プレートの奥ヒナタ四等三角点(873.62m)がありました。この先は自然林と植林が交互に現れますが、歩きやすい尾根でした。しかし844mピークからいったん鞍部に降りると登りとなり、岩もあってやや急斜面となります。ネットがありますが、木に穴を開けて針金を通しているのには驚きました。少し登るとちょっと平坦になる、というのを3回繰り返すと、平らな頂上に出ました。ここには金属プレートの餅耕地四等三角点(936.82m)がありました(写真)。この先は北に尾根を降りますが、降りるのは2つ目の尾根です。気持ち良い植林地帯を抜けて歩いていると、登山案内板が立っており、「須留ケ峰1K約35分」と書いてありました。ここは2012/12/16に、餅耕地から「ベテランコース」で登ってきた地点です。この先は登山道が整備されており、周囲の林も気持ちよく、しかしそれでも休みながら北に歩き、大展望の広がる大杉山山頂(1048m)に到着しました。案内板ではここが須留ケ峰の山頂になっています。なお、案内板にある「小須留ケ峰948m」は歩いてきた尾根にあるはずですが、948mのピークは通っていません。餅耕地三角点のあるピークのことかも知れません。

大杉山からは2012/12/16と同じく北東に尾根を降りました。前回は雪が積もっていたので、今回は楽かと思いきや、意外と急斜面でした。特に前回は北側に尾根を辿って北から登ってくる林道に出たのですが、今回は南の谷を降りたために急斜面を下るはめになりました。やっとのことで地形図の林道に出ると、さらに東に歩きました。崩落が進み草ぼうぼうの林道に「5 速度制限 シートベルト着用」の札が立っていました。そして、地形図の805m地点の手前にある830m+ピーク南側の林道の脇に、草に埋もれた金属プレートのカンバ山四等三角点(822.12m)がありました。なぜ頂上ではなく林道の脇なのか不思議です。林道は805m地点の手前で終わっており、その先は美しい植林です。しばらく真っ直ぐ東に歩いてから、慎重に尾根を探して南西に下山を開始しました。この尾根は意外と急斜面が少なく、倒木や藪も無くて正解でした。462m地点は広々していますが、そこからはやや急な植林の尾根を下りました。最後は林道に出て、餅耕地に戻りました。

6時間の夏の山歩きでしたが、所々で風があって、暑さに負けずに歩けました。大杉山の北東で尾根を越している林道は、将来は広域基幹林道須留ケ峰線になるのだと思いますが、今は車で通るのは無理でしょう。

展望 ★☆☆ 大杉山山頂のみ
藪山度 ★☆☆
地形図は「大屋市場」です。

2013年7月18日木曜日

高野から登る一山

一宮町三方町の高野集落の北から、一山に長い尾根が伸びています。この尾根で一山に登れそうです。しかしどうやって尾根に乗るかが問題でした。尾根の端には400m+の小山があり、この西側には340m+の鞍部があります。ここを目指したのですが、道が見当たらず、結局高野の集落から登りました。橋で川の北側に出ると、目の前の斜面の上に新しいお堂がありました。ここから植林の作業道を辿って急斜面を登りました。作業道は歩き易かったのですが、尾根近くになると自然林になって作業道も消えてしまったので、木に掴まりながら登って尾根に出ました。

尾根には道があります。少し西に歩くと、南から道が尾根に登ってきていました。草の茂った古い道で、尾根で終わっていました。この先はほぼ平坦ですが、標高470m付近でまた南から道が登って来ました。これは新しげな道ですが、少し登って490m付近で終わっていました。ここからは少し登りとなりますが、植林も自然林も気持ちよく歩けます。徐々に標高は上がりますが、急斜面はありません。実にのどかな尾根歩きです。574mピーク、631mピークを過ぎ、次の640m+ピークの先では南の谷に道が見えました。下山の時に確認しましたが、これは429号線に「チコベ口」という標識の出ている付近です。尾根はこの先から急斜面となり、岩も増えてきます。標高750mを付近が最も急斜面だったと思いますが、急勾配の登りが標高差300m近く続き、やっと939mピークに出ました。ここは南側に展望があります。

939mピークから植林を西に歩くと、「高野峠登山口」の標識がありました。これがないと、いかにも下山の時に迷いそうな場所です。一山方面の標識とマーキングに従って歩いて行くと、地形図で等高線の間隔が開いている付近で、広い伐採地に出ました。東側の谷が伐採されており、林道は東の阿舎利川から来ているようでしたが、そのまま高野峠の北の林道にもつながっていそうな感じです。しかし林道のおかげで登山道が途切れて、どこから一山に登ったら良いのか分かりません。適当に登っても問題ありませんが、下山時に確認した所では、林道がT字に分かれる付近から登るのが登山道(町界)のようでした。一山までは標高差150m程で、周囲の雰囲気が良いので気持ちよく登れました。一山山頂は見晴らしが良く、風も冷たいくらいでした。水谷三等三角点(1064.43m)があります。

下山は登りと同じく伐採地まで南に降りて、「高野峠登山口」にしたがって南西に尾根を降りました。植林の中に馬見塚四等三角点(895.43m)がありました。その下では東側は伐採地となります。そして、高野峠に降り立ちました。ここから高野まで、国道429号線をほぼ1時間かけて歩いて戻りましたが、すれ違った車は5台でした。高野峠で驚いたことは、犬と国道ですれ違ったことでした。それもパーソン・ラッセル・テリアという珍しい洋犬と思われます(写真)。こちらには寄って来ず、吠えもせず、峠に上がって行きましたが、半径2kmに人家のない所に犬がいるというのは不思議です。

高野峠は長らく工事で通行止めになっていましたが、現時点では開通しています。土砂崩れを防ぐ工事が行われたようですが、道幅は広がっておらず、相変わらず酷道です。途中に冷たい岩清水が出ている場所がありますが、自動車が一台通るのがやっとの場所なので、水を汲むのは容易ではありません。国道になって20年、なんとかならないもんでしょうか。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「音水湖」です。

2013年7月14日日曜日

佐中の北の尾根

佐中川の北側には須留ケ峰に向かって長い尾根が伸びていますが、これを一気に歩くのは容易ではありません。今回は[1]を参考に、佐中の北付近を歩いてみました。登り口は佐中側ではなく、北の建屋川沿いの、いちごで有名な内山です。内山の集落を抜けて林道に出て、佐中につながる地形図にある破線道を辿りました。林道が終わってからも細い道がありますが、途中で見失いました。もとより道がないと思い込んでいたのが間違いで、違う谷に入り込んでしまい、最後は急斜面の植林を登りました。疲れ果てた所で、枝が沢山捨てられていて登りにくくなってきたと思ったら、林道に出ました。この林道を西に歩くと、ほぼ水平に歩いて峠(天神坂)に出ました。林道があるのですから、峠越えの道が使われなくなったのも当然です。しかし峠の反対側の佐中側にも道はほとんど残っていなかったと思います。峠には石仏がありました(写真)。

天神坂からは尾根を西に縦走しました。風があって気持ちのよい尾根を登って行くと、長野三等三角点(542.86m)に出ました。この付近の三角点のほとんどは周囲を伐採してありますが、そこにアシビがはびこってきています。ここから下って行くと、鞍部が尾ノ上坂と呼ばれる峠で、ここにも石仏があります。さらに歩きやすい尾根を進むと、次の切通しっぽい鞍部は石ヶ坪坂だそうで、ここにも石仏があります。この石仏は杖を持っています。この先は尾根に溝があります。道なのか、何かを引きずって運んだ跡なのか、よく分かりませんが、尾根が低い所では盛土をしてあるので、道を作ったのかもしれません。515mピークを過ぎてもこの道は続きますが、ネットもあり、伐採木も増えてきます。尾根は上りが続き、ピークには町三等三角点(697.62m)がありました。風があるとは言え気温が高く、いささか疲れました。

町三角点のあるピークには、地形図では餅耕地から破線道が上がってきています。このような尾根伝いに真っ直ぐ尾根に達する道は珍しいので、これを使った降りようと考えました。この尾根にはネットが張られています。ネットに沿って降りましたが、道はありません。やや急な場所もあり、ネットが邪魔で歩きにくい尾根でした。そのうちに、ネットの東側に道が現れました。作業道ですが、少し尾根を降りて、東の林道に曲がって行っていました。そのまま尾根を降りても良かったのですが、割としっかりした道なので植林に入ってみました。道はジグザグに植林の中を下っていきます。かなり長く続いたのですが、予想どうりというか、最後は植林のシダの中で消えてしまいました。これは道がないのではなく、植林を真っ直ぐ降りる道がシダや伐採した木で見えなくなったのだと思います。とにかくここからは植林を真っ直ぐに降りて行きましたが、すぐに谷に出て、幸いにも谷の西側には道がありました。これを降りると地形図の破線道と思われる林道に出て来ました。これを歩いて、餅耕地へ出ることができました。

ちょっと暑さに負け気味の尾根歩きでした。餅耕地に降りた途端に大雨が降り、内山にとめた車まで帰るのが大変でした。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「大屋市場」です。

2013年7月13日土曜日

波賀町原の坂谷三角点

夏の暑さを避けるために北の山に行くことにしましたが、午後からは雨の予想だったので、短いコースを選びました。波賀町原から引原川沿いの自転車道路(かつての森林鉄道)を北に歩き、尾根が川に張り出している所に来ました。ここで道沿いをよく探すと、関電の赤い「火の用心」があったので、巡視路で尾根を登りました。巡視路がないと登る気にならないくらいの急勾配ですが、黒いプラ階段のお陰でぐいぐいと標高が上がり、上野原線31鉄塔に出ました。とても小ぶりの鉄塔です。ここからは自然林の尾根を登りました。地籍調査のピンクテープが木に下がっています。途中で急斜面があり、南側の尾根に移って登りました。登りつめると、赤西口四等三角点(649.01m)がありました。例によって周囲は伐採してありますが、木が伸びすぎていて展望はイマイチです。

三角点からは尾根を縦走ですが、まず標高650mを越す付近で急斜面があります。その先は良い雰囲気の自然林でした。753mピークの手前の登りには、一等三角点かと思うような巨大な「山」と書かれた標石がありました。その西の670m+鞍部に降りる斜面には木の階段が作られており、鞍部にはベンチがありました。南の果樹園からハイキング用の道が作られたようです。しかしさらに西に行くと岩があったりして、ハイキング用とは言えなくなります。急斜面を登ると坂谷三等三角点(815.24m)に出ました(写真)。この付近は植林が多いようです。

三角点からは南西に尾根を歩きました。そのまま南に尾根を降りることもできましたが、さらに西に740m+の鞍部まで急斜面を降りて、その西の尾根に行きました。この780m+の細尾根の南側は、最高級の急斜面です。そして819mピークは宍粟市地積図根三角点のある広い植林で、2011/09/10に竹呂山へ行く途中に通っています。その時のルートを逆に南に尾根を降りました。しばらく降りると標高750m付近の地形がおかしく、変な形に削られた尾根がたくさんあります。これはおそらく鉄穴流しの跡だろうと思います。植林なので変な地形の中を降りても良かったのですが、降りた先の谷がどうなっているかわからないので、安全策をとって尾根を更に南に歩き、810m+ピークから東の尾根を降りました。最後は植林の非常に急な斜面を木に掴まりながら降りて、谷を東側に渡ると林道がありました。そのまま下って行くとすぐにカンカケ林道に出ました。

急斜面はありましたが、藪はほとんどない、一周で3時間半ほどのコースでした。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「音水湖」「西河内」です。

2013年7月10日水曜日

明延から登った宍粟市養父市朝来市の境界点

夏になると北の山のほうが涼しいので、自然と足は北に向きます。というわけで、2011/12/10に黒原から登った宍粟市養父市朝来市の境界点を、明延から登ってみました。とは言え明延が涼しいわけではありません。暑い中を歩いて街を抜け、立入禁止の鉱山の下を通り、谷を遡りました。この谷は、電柱の表示では「ミナミダニ」です。付近の地図では、この谷を登って行くと「出合」に至るとなっているのですが、出合がどこなのか分かりません。舗装道路沿いに坑道の入り口がありますが、どれも立入禁止かコンクリートで固められています。山林も危険なので入山禁止だそうです。しばらく歩くと谷がふた手に分かれます。東には明延浄水場がありますが、地形図に描いてあるそれ以外の建物は見当たりません。南の谷へ伸びる道は林道七拾枚線(延長2186M)と書いた杭が立っています。東は谷沿いの細い道で、ヒルが心配なので夏はやめることにしました。

ここから尾根に登ることに決め、地形図の建物の跡地と思われる付近から登り始めました。最初は道があって何らかの施設の残骸がありますが、その後は急斜面を無理やり登りました。地形図どうりすぐになだらかになり、歩きやすくなりました。平坦な所にはヌタバもあります。そのうちに南側にネットが現れ、尾根上に林道が現れました。南側から上がってきています。暑さで参っていたところなので、救いの神とばかりに林道を歩きました。720m+ピークは南側で巻き、その先の680m+鞍部には橋があり、その先は南に山腹を進んでいきます。そして西側の見晴らしの良い場所で終わっていました。これは730m+ピークの北側で、このピークの南側が伐採されており、伐採に使った道のようです。石油ストーブ用のタンクのようなものがぶら下がっていました(写真)。黄色い板は裏返すと、「お願い この防護策は、植栽木を獣害から守るためのものです。開けたら、必ず閉めて下さい。」と書いてありました。日当たりの良すぎる伐採地に入り、730m+ピークに登り、そのまま834mピークまで尾根を登りました。この付近で暑さでバテていたのですが、登りかけた尾根を途中で降りるのは困難で、ひたすら進まねばなりません。結局歩き始めて3時間、登り始めて2時間半で、2013/05/23に神子畑側から登ってきた間歩谷四等三角点(967.27m)に到達しました。

実は最初はここから北に歩いて須留ケ峰を目指すことも考えていたのですが、時間的にも体力的にもとても無理なので、南に尾根を歩いて登りはじめた地点に戻ることにしました。2013/05/23と同様に南に歩くと、東側すぐ下には須留ケ峰広域林道や木材置き場が見えました。そして、2011/12/10にも来た、植林の中の宍粟市養父市朝来市の境界点に出ました。標高の高い尾根歩きは快適で、登ってきた時の暑さが嘘のようでした。尾根を西に折れて市境の尾根を歩き、944m地点を過ぎ、900m+地点で北の尾根に進みました。

予定ではこれを真っ直ぐに降りて、地形図の748m地点の北側の尾根を降り、川が分岐する地点に降りるはずでした。しかし途中で光る岩場を林道と見間違えて西の尾根を降りてしまいました。途中で間違いに気がついたのですが、登り返す元気もなく、そのまま降りて行きました。ネットのある尾根で、伐採された植林もあって藪でした。岩場を巻いて降りると、ネットが張られており西側が伐採地でした。ネット沿いに降りるとネットを道が通り抜けている場所がありました。ここでネットを抜けて伐採地に入り、道を降りて川沿いまで行くと、草の茂った中に「お断り ここから先は造林用の仮設道で交通事故、山火事防止のため公団造林事業の目的以外の車両の通行を禁止します 大屋町造林組合」という立て札がありました。しかし歩いてきた道を車両が通行できそうな気はしませんし、この地点までの道も見当たりません。草をかき分けて川に出て、100mほど草の中と川の石の上を歩くと、草の生えた道に出ました。杭の文字は消えかけていましたが、「作業道細野線」と書かれていたようです。幸いこの道は途切れることはなく、下山できました。何度か橋のない川を渡りましたが、困ったことはありません。下山予定地だった分岐点は尾根がなだらかで、やはりこちらに降りるのが正解だったでしょう。ここには東に行く林道がありました。ここから明延浄水所までにも坑道の跡がいくつかありましたが、これらもしっかりと塞がれていました。地形図にある建物はどれも坑道に付属した建物で、もう無くなっているものもあります。最初に歩いた林道がどこから上がってきているのか、いちおう気にして歩いていたのですが、結局分かりませんでした。

暑さのために大幅に短縮しましたが、それでも5時間半の山歩きでした。夏は無理をしないほうが良さそうです。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「大屋市場」です。