2015年2月25日水曜日

黒田庄の門柳山(テンロク)

2015/01/24に黒田庄の大樅峠から首切地蔵側を歩いたのに続いて、大樅峠の北の山を歩いてみました。例によって県道558号線の先の林道を走り、車を造林記念碑の前に停めて歩き始めました。前回と同じように大樅峠まで行き、今回は北に登りました。フェンスに沿って登るのですが、イバラが強くて注意しないと怪我します。フェンスを作った頃は生えてなかったようなんですが・・・([1])、作りっぱなしは困りますね。なんとかフェンスの上まで出ると、登山道の標識がありましたが、登る方向は「テンロクへ(天徳)」です。門柳山だと思っていたのですが、そのまま急斜面を登りました。いちおう道ですが、とんでもない急坂でした。尾根に出ると歩きやすくなり、西に歩いて平石三等三角点(619.79m)に着きました。ハイカーにはテンロクという名前のほうが馴染みのようです(写真)。

あとは西に縦走です。なんとなく道があり、最初はマーキングが多かったのですが、だんだん減っていって、気をつけないと迷いそうでした。しかし特に問題もなく、平石四等三角点(486.94m)に着きました。ポールが立っていました。ここからも歩きやすく、ちょっと岩もあったりして、楽しんで歩けました。地形図では510m+の鞍部を破線道が南北に横切っていて下山に使えるかと思っていたのですが、はっきりした道はありません。そのまま徐々に登って行って、「まばお」に出てきました。妙見山に登った時に来た、見晴らしの良いポイントです。

そろそろ下山と思ったのですが、良いルートが思い浮かびません。結局適当に東に林の中を降りて行きました。木立の間が広いので歩きやすく、勾配もきつくありません。だんだん木の間隔が狭くなり、急勾配になってきたところで、谷に出ました。地形図では破線道がある谷ですが、道はありません。ただし炭焼き窯の跡があったので、かつては道があったかも知れません。ここから谷沿いに下山しましたが、全く道はありませんし、ガレ岩だらけで、場所によっては谷が狭く斜面を登ってトラバース気味に降りる所もありました。炭焼き窯はさらに二つありました。

最後は植林に出て、林道があったので東に歩きました。地形図どうりならこれが途中でVターンして、出発点の造林記念碑に出てくるはずなのですが、途中から北に行ってしまいました(この付近には完成品の炭焼き窯がありました)。南の藪で道を探すと、立派な用水路があり、水がないので簡単に渡れて、地形図の道に出られました。地形図をよく見て分かったのですが、これは溜池の堰堤で、ここから東側はかつては溜池だったようです。

あちこちでカエルが卵を生んでいました。もう春ですね。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「谷川」です。

2015年2月21日土曜日

上郡町の才ヶ峠

才ヶ峠は、上郡町行頭から岡山県の吉永町高田へ行く峠です。岡山県道・兵庫県道385号高田上郡線が通っています。この峠から南の県境を歩いてみました。行頭まで行って、才ヶ峠に通じる小道に入ります。車が一台やっと通れるくらいの道です。家があって車の中の犬に吠えられ、さらに歩くとまた空き家らしい家があり、ここでも犬に吠えられました。松茸山のようで、山に入るなという札がありました。しばらくは良い道ですが、谷が分かれている付近からは道の中央に雨水で掘られたと思われる溝があり、歩きにくくなりました。そして少し登ると、また家が見えました。ここまで電線は来ていませんが、時計のついた立派なゲートのある建物でした(写真)。「ふる里開発センター」と書かれた板が落ちていました。廃墟ですが、ゲートはホラー映画向きかなという感じでした。さらに歩きにくい谷を登るとまた建物がありましたこちらには発電機(?)やコンプレッサーの残骸もありました([1])。とにかく先を歩くと、まず一つ峠があり、「オク●」と掘られた標石がありました。一旦下がって金属の橋を渡り、ぐるっと山の周りを歩き、突き当たり気味のところを左に曲がると、才ヶ峠に出ました。文政4年のお地蔵さんがあります。この付近でやっと気持ちのよい山道に出た、という感じでした。ここにも「オク」と掘られた標石がありました。

才ヶ峠からは北にちょっと登って長谷三角点を見に行きました。三角点のピークは手入れの悪い植林です。三角点は見つけられなかったのですが、どうやら分かりにくい場所にあったようです([1])。峠に戻って、南に県境を歩きました。県境にはずっと道があります。310mピークを過ぎたところで尾根から南に降りなければならないのですが、適当に藪を降りると、道がありました。しかしこの付近はシダが育っており、ひどく歩きにくくなりました。林龍建設の「無断入山禁止 発見次第厳重処分!!」と、神戸の会社らしい中山共有地(この住所と電話番号は現在は井上病院です。昔は中山病院だったらしい)の看板が目立つようになります。「中」という字の書かれた杭が多く、中山共有地の杭かも知れません。県境だというのに目立った標石もありません。道はどんどん怪しくなり、GPS首っ引きで歩くはめになりました。とにかく複雑な地形で支尾根もたくさんあります。間違えずに尾根を曲がり、藪を抜けて丸山四等三角点(309.12m)に行きました。新しい標石に金属チップが埋められていました。周囲は低い松が多く、木の密度は低めでも、枝をかき分なければ歩けません。道もありません。この付近には「入会」と掘られた標石があり、入会地のようです。

下山のためにまず少し県境を引き返しました。そして310m+ピークを東に進みました。最初や藪ですが道が現れ、また中山共有地の看板がありました。この先を東に歩いた尾根はとても複雑な地形なのですが、計画したルートのとおりに中山共有地の道と杭があるのには驚きました。ただし道と言っても消えてしまっている所が半分くらいでした。斜面に道が作られている所は崩落しかかっており、そこにシダ藪が育っているため足元が見えず、すこぶる危険です。枝をかき分け、シダ藪を避けながら複雑な尾根を歩き続けました。行頭三角点のピークはシダ藪ですが、またしても三角点を発見できずに通り過ぎました。この先の250m+の広いピークから、中山共有地の道は北の方へ降りていきます。計画では東の219mピークまで行く予定だったので、ここで道を外れて南に曲がりました。最初はシダ藪の中に道があるのですが、そのうちに消えてしまい、東の210m+ピークへはしだ屋部を降りましたが、途中で道の跡を見つけました。210m+ピークは広いのですが、灌木の藪です。ちょっと地面が掘られた道らしき所を歩いて東に進むと、やっと219m地点に出てきました。「境石堂」「大正十五年」と掘られた標石がありました。ここも広い平地ですが、北に降りることにしました。道と藪を交互に通って、最後は急坂に付けられた道を降りると橋の所に出てきました。害獣避けの扉を開けて、行頭に戻りました。

200mそこそこの低山ですが、4時間半も藪を歩くとさすがに疲れます。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★★
地形図は「上郡」です。

2015年2月15日日曜日

龍野の楓池周辺を歩く

たつの市の善定から札楽川方面は、よく歩いていた時期がありましたが(2007/01/06)、久しぶりに行って見ました。松尾神社の前から札楽山林道を歩いて行くと、周囲の山がかなり伐採されていました。おなじみのお地蔵さんは前と変わっていませんが、お地蔵さんの前の山は伐採されてネットで囲われています。前は植林を抜けて尾根に上がって黒蔵に行ったのですが、その植林は完全に伐採されて、尾根に上がるのは困難になっています。しかたがないので南に向かう道を歩くことにしました。西側の山は広く伐採されており、道も部分的にはネットの中を通り抜けますが、赤い「火の用心」のある付近は以前とあまり変わっていません。ここで左に行くと播磨線26鉄塔に出ますが、今日は右の細い道に入ってみました。これは植林の中を行く道で、途中で27鉄塔への分岐がありますが、まっすぐに登りました。道は途中で少し怪しくなりますが、谷の奥へ続いています。徐々に西寄りに向きを変えて、最後は炭焼き窯がありました。この先には特に道はありませんが登るのに支障は無く、尾根に出ました。これは2007/01/06に登った27鉄塔のある尾根で、すぐに392mピークに出ました。ここを右に曲がれば黒蔵ですが、今回は左に歩きました。

気持ちのよい尾根で、倒木等も多いのですが、だいたいは道があります。たつの市と相生市の市境だからか標石もずっと埋められています。地形は複雑で、巡視路との合流点にある「火の用心」には、私が歩いて来た方向には「コッチはX」と書かれていました。尾根の巡視路はいきなり目の前に大きな岩があったりしますが、かつてはよく整備されていたであろう道で、播磨線25鉄塔に出ました。送電用サージカウンターが付いていますが、中を見るとカウントは0で電池切れです。さらに巡視路を南に歩いて、367mピークの近くの播磨線24鉄塔に着きました。この先をさらに西に巡視路を歩くと、釜出に行けるわけですが、今回は南東へ市境を歩きました。こちらは明確な道がないのですが、ピンクのマーキングがあって、これを辿ると楽に歩けました。ちょっとシダが生えている所もありますが、問題なく歩けます。このルートは後で調べると「善定コース(迷い易い)」のようです。360m+ピークは南を巻いて行きますが、その先で市境が東に折れて350m+ピークに行くところで道はどんどん谷に降りて行ってしまいます。市境に戻ってもよかったのですが、ピンクテープがあまりに多いのでそのままついていくことにしました。すると溜池の南に出てきました。細い流れに細い木が3本横たえてありますが、これは渡れないので、ちょっと脇で流れを飛び越え、向かいの坂を上がると道路に出ました。これは地形図にも載っている菖蒲谷方面に繋がっている道です。

東に歩くと菖蒲谷森林公園の案内板があり、この溜池は「とんぼの池」というのだそうです。正面ではサバイバルゲームが行われており、迷彩服を着た人達がいたので、そちらには行かず、北へ向かい、小さな川にかかる大きな橋を渡りました。そのまま北に歩くと、楓池へ繋がる谷は削られて太い道になっていました。東側の山に上がる道が作られていたので、これを登りました。この付近は2006/02/25にも来ましたが、道があると楽に歩けます。東屋などはありませんが、道はよく整備されています。展望はありませんが、たまに南の大倉山が見えます。標高430m付近まで登ると、桃をパカンと割ったような面白い岩がありました(写真)。道は460m+ピークまで登り、さらに大成池の方へ向かっていましたが、善定に戻るために460m+ピークから北に降りました。この尾根は藪で、最初は方向が定まらず困りましたが、太い尾根を北に降りて行きました。たまに切り開きがありますが、シダも多く、歩きづらい尾根です。しかも尾根が曲がりくねっており、方向を確認しないと間違った方面に降りてしまいます。標高が400mを切るくらいになるとシダが多く、足元がよく見えないので歩きづらい場所もたくさんありました。岩も多いなと思ったのですが、考えてみるとここは墓石で有名な善定山ですから当然かも知れません。勾配は徐々に急になり、シダと岩で歩きづらくなりました。290m+の小ピークを越すと、シダの中に標石が埋まっているようになりました。近くの木に赤ペンキで何やらマーキングがあります。シダの生えていないところは歩きやすいのですが、尾根にはシダが多く、最後は谷を歩きました。札楽川の水音が聞こえるようになった付近で東に向かう作業道跡を見つけて、札楽山林道に戻りました。

予想していたことですが、下山に通った尾根は山歩き向きではありません。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は[龍野」「二木」です。

2015年2月7日土曜日

延野から兵庫・岡山県境へ

上郡から西へ安室ダムの方へ安室川を遡って行くと、道路は北へ向かい、安室ダムの方へ曲がっていき、岡山県には行けません。この県境の山を歩いてみました。行頭の須賀神社に車を停めて歩き始めました。向かい側には小学校の分校がありますが、閉まっているようです。小学校の北の山には牛神様が祀られています。ちょっと北に歩くと西に谷があり、道があるのでこれを歩き始めました。しばらくは谷川沿いに道が続きます。流れを何回か渡りますが、道は明らかです。しかしだんだんと谷が狭くなり、大きな岩が谷を塞ぎ始めました。最後は岩を越えるのが危険になってきたので、西側の斜面を登ることにしました。しかしこの斜面は非常に急なだけでなく、大きな岩盤がたくさんせり出しており、登るのは不可能でした。しかたなしに急斜面を南にトラバースして登れる場所を探しました。すると、岩盤の上から水が落ちている場所に出てきました(写真)。滝というには水量が不足ですが、岩盤が大きいので結構迫力がありました。

滝の付近は岩盤で登れないので、もう少し南に尾根の裾を周ってから登り始めました。ここも岩の多い斜面ですが、岩盤ではなく勾配も少し緩いので、なんとか登ることができました。腕の疲れる登山でした。急な斜面を登り切ると平坦な場所に出ました。ここから主尾根までは広く木の少なめの藪です。かつて木を切って下に降ろした時に使われたと思われる溝が地面にありました。しばらく歩くと県境の主尾根に出ました。切り開きがあり、一挙に歩き易くなりました。最初の予定では県境を南に歩いて才ヶ峠から下山するつもりだったのですが、まず少し北に歩いてみることにしました。アップダウンの少ない尾根なので、落ち葉を踏んで軽快に延野三等三角点(342.21m)まで歩くことができました。標石の頭は赤く塗られていました。

明治時代の地形図を見ると最初に登った谷には道があります。ただし延野から西の尾根を越えて、私がギブアップした付近よりも奥で谷に降りています。それから谷をさかのぼって、県境を越えて岡山県の都留岐へと山の中を降りて行っています。この道の痕がないか調べたかったのですが、結局峠のお地蔵さんなどもなく、はっきりした道が尾根を横断している場所もありません。かなり北で、最初に遡った谷の一番奥の付近で岡山側から道が上がってきていました。ここから北の尾根は急に道が怪しくなったので、おそらくはこの岡山側からの道の延長が尾根上に南に延びているのだと思います。

さらに北に歩くとさらに道は怪しくなります。シダが茂っていたり藪がきつかったりする場所もありますが、木の間隔が広くて歩きやすかったり、明らかに切り開きと思われる場所もありました。西や北に展望がある場所もありますが、付近に高い山がないので面白い景色はありません。尾根は東に曲がりますが、道が現れたり消えたりするのは相変わらずです。わりとしっかりした道のある部分もあります。北に溜池があるはずですが、ほとんど見えません。

そして、県境が北に折れる所で南の尾根に向かいました。こちらにも最初は切り開きがありました。しかしシダの大きな藪に突き当たって消えてしまいました。この付近の尾根は複雑で、なかなか思った方向に行けません。行こうと思ってもシダ藪がひどいと入っていけません。急な斜面もあって苦労して南に歩き続けました。シダ藪を抜けると開けた場所に出たり道があったりします。最後は谷沿いの尾根を歩いて、最初に登った谷の東側の尾根を降りたかったのですが、途中でわりとはっきりした道と出会ったので、それを辿りました。シダが多い場所もありますが、道を見失うことは無く、最後は気の枝を通して延野や安室ダムが見える所に出てきました。ここからは急斜面をジグザグに降りる道がついていました。降りてくると堰堤があり、墓地から延野に出られました。

最初は岩盤との戦い、最後はシダ藪との戦いになりました。県境の尾根は特に魅力的な道でもなく、ゴミが目立ちました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★★
地形図は「上郡」です。