2019年9月25日水曜日

西から登る日名倉山

日名倉山はこれまでに何度か登っていますが、西から登ったことはありません。これはベルビール自然公園の鐘楼がなんとなく登山には邪魔ということもありますが、そもそも日名倉山の西側にはこれといった尾根がないのです。これは日名倉山の富士山的なプロファイルの理由でもあるのですが、どこを歩いたら良いのか分からず、それでも西から登ってみました。

登り口は、おねみ滝谷オートキャンプ村にしました。ここから日名倉山の裾に取り付こう思ったのですが、それにはまず谷川を渡る必要がありました。意外と水量がありましたが、少し谷川を遡ると、跨いで渡れる場所がありました。濡れた岩は滑るので気をつけて北に渡ると、植林の急斜面です。植林のありがたさで足元はしっかりしていました。少し登ると自然林になり、黒のプラ階段がありました。ということは、巡視路もこの付近の尾根裾にあるはずということになります。きれいな自然林を抜けると、巨大な山崎智頭線四六鉄塔が立っていました。

鉄塔からさらに北に向かって登りました。勾配はたいしたことありませんが、標高660m+の広いピーク付近は藪となりました。日名倉山は植林のイメージが強く、藪は意外でした。その北では東側に林道が来ていました。その北も藪が多く、東側の谷との間にネットがあり、谷側は最近植林されているようでした。このネットはずっと北に続き、ネット沿いに歩くとこのまま日名倉山に登れないのではと心配したのですが、690m+の広いピークの真ん中でネットは東に曲がっていました。ネット沿いに東に降りていくと、目の前にはススキの草原が広がっています。ススキをかき分けて降りていくと、林道が通っていました。北から登ってきて南の谷へ繋がっているようです。

ここからが本格的な日名倉山登山となりましたが、シダの生えた植林です。シダの間に間伐された木が転がっており、気を付けないと転びます。植林には下草が生えていないことが多いのですが、この植林は間伐が進んでおり、地面に陽が射すのではないかと思います。シダには保水力があって、理想的な植林なのかも知れませんが、歩きにくいことこの上ありません。少し登ると林道に出たので、少し南に歩き、ちょっと尾根のような感じのする所からまた登り始めました。こちらは自然林が多く、下草はあまりありません。あまりシダに悩まされず登れましたが、北に木の少ない場所が見えたので、そちらに行ってみると林道がありました。北から来て、北に折り返して登る道と南側を登る道があり、南向きに「林道コース 日名倉山」という矢印があったので、そちらに歩きました。しばらく歩いていると、あまり標高が上がらず、どんどん東に行くので、これでは西から登ったことにならないと思い、林道脇の急斜面を登って、その上のこれも急斜面の植林を登ると、ススキの生えた伐採地の上に出ました。地形図で東西に直線が描かれているのが、この伐採地の南端です。この上も地形図では直線がありますが、ここも幅広に伐採されており、ススキが茂っていますが防火帯のような雰囲気でした。ススキをかき分けて登ると、ついにベルビール公園からの道と合流し、さらに真っ直ぐに登って山頂に着きました。展望は素晴らしく、宍粟50名山のプレートや空っぽの祠、雛倉山一等三角点(1047.09m)があります。三角点の標石は一等三角点にしては小振りです。ベンチもいくつかあります。

下山はまず奥海越を目指しました。これは最初はススキの間ですが、すぐに植林に入り、ほぼ真っ直ぐに下ります。整備された道なので、周囲の木々を楽しむ余裕があります。山頂には「日名倉山三の丸」という千種町観光協会の標石があったのですが、少し下った眺めの良い1010m+ピークには二の丸が、その下の980m+付近には一の丸がありました。本丸はどこでしょうか?植林を眺めながらぐんぐん下ると奥海越(おねこし)に着きました。2018/07/01にこの付近を歩いています。

奥海越には林道が通っており、西に降りていけば滝のある滝谷を経由してオートキャンプ場に行けるはずですが、下りも尾根歩きにしました。まず奥海越の南西にある小さな800m+ピークを抜けて797mピークに行きましたが、この付近は倒木やシダ、それに藪もあり、結局797mピークから東の林道に降りて少し歩き、林道が東に下っていくところで再び西側のピークに登りました。最初は藪っぽかったのですが、830m+ピークは倒木がある程度です。ここから西の尾根を歩きました。2013/08/10に一部分歩いた尾根です。少し登りもありましたが、全体としては下山です。この尾根は複雑で、GPSを頼りに降りました。植林よりも自然林が多く、倒木だらけで、それを迂回して歩く必要がありました。全体に北風で木がなぎ倒された感じで、756mピーク付近も藪でした。地形図で見ると細長い平坦な場所が多く、歩きやすそうなのですが、勾配はなくても歩きやすいとは限りません。最悪だったのはオートキャンプ場に降りるところで、この付近はオートキャンプ場の案内図では「探検の森」となっていますが、ひどい藪で棘のある木も生えています。急斜面にかろうじて踏み跡を探して降りましたが、木の枝が邪魔で、最後は金網のフェンスがありました。半分腐った薪が積んである所から倒れたフェンスの上を歩いて出られました。しかし、途中で最初に登った尾根から日名倉山まで眺められました(写真)。

登りも下りも2時間半ほどかかりました。藪はあっても日名倉山は良い山です。でも、倒木の多さから、やっぱり佐用町の山だなと思いました。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「千草」です。

2019年9月23日月曜日

和気の原大谷ノ峯

岡山県和気地形図を見ると、城跡のある天神山から南に連なる尾根の先に原大谷ノ峯という山があります。なんと読んだらよいのか分からない低山で気になっていたので、登ってみることにしました。登り口は尾根の南端にある八幡宮です。ネットを開けて舗装道路を登り、途中から階段を登って神社にお参りすると、その奥に道路が上がってきていました。その奥はシダ藪ですが、ここから山登りです。シダ藪は元気が出ませんが、入っていくとマーキングもあり踏み跡もありました。登っていくと少しずつ南に視界が開けてきました。この尾根にはシダの生えていない所や岩場もあります。ただ、シダの背はだんだんに高くなり、両側のシダで隠されて踏み跡が見えにくくなってきました。時々踏み跡を見失い、棘のある木もあって疲れてくると、山頂に出ました。大谷峯四等三角点(242.53m)があり、山名の札も掛かっていました。登り始めた付近の地名は原ですから、不思議な山名も納得できました。

ここから分かりにくい踏み跡を辿って斜面を降りて、東の広い200m+ピークに向かいました。驚いたことに鞍部まで来るとシダは全く生えておらず、木の間隔も適当にあって、とても歩きやすくなりました。200m+ピークはちょっと行き過ぎて戻って北に向かいました。ちょっと灌木が邪魔ですが歩きやすく、160m+の鞍部まで来ると東側から来た林道と会いました。林道は238mピークの東の方へ行ってしまいました。238mピークの北には送電線の鉄塔の撤去跡と思われるコンクリートブロックがありました。この先はしばらく登りですが、藪っぽい付近を抜けると論山四等三角点(323.37m)がありました。この名前、ちょっと変です。これを過ぎると道がしっかりしてきて、340m+の平らな尾根になりますが、道は尾根の西側を通っています。尾根の上は岩だらけですが、建物や石垣の跡とも思えません。それでもなんとなく霊感を感じる(?)場所だと思っていたら、字の彫ってある岩が立っていました(写真)。「八大龍王」と掘られているのだと思いますが、自信はありません。八大龍王は法華経に出てくるのだそうで、そういえば麓の法泉寺は日蓮宗不受不施派という法華経を信奉する宗派のお寺です。

道を歩いてさらに北に行くと、舗装道路に出ました。ここから下山です。下山道は歩いてきた道のすぐ隣にありました。分かりやすい道ですが、少し降りると物置小屋の残骸のようなものがあり、その前は平坦で、地形図にもあるようにかつては耕作地だったようです。小屋を見に行ったために地形図の破線道から外れたようで、結局背の高い草の生えた耕作地を西に渡って谷の反対側に出ました。この付近も平坦地がいくつもありますが、かつては水田だったらしく沼地になっています。山沿いに道があるのでこれを降りました。荒れた道で大きな石も多く、疲れました。この付近は大きな岩が多く、それを使って谷を整備した跡もありました。地形図の破線道はほぼ正確ですが、他に枝道もあります。地形図でも途中で道は2つに分かれますが、谷を見たくて東に曲がる方に行きました。谷の水量は少ないのですが、岩が真っ赤になっており、鉄分が多いようです。谷を渡ってからもほぼ地形図どおりの道でしたが、分岐もあり、また崩れていたり倒木があったり草が生い茂っていたりで、簡単には歩けません。間違った分岐に行かないように気を付けて、再び谷に降りてもう一方の道と合流しました。そして堰堤の脇を降りると、龍徳温泉に出てきました。2012年に休業したようですが、建物はまだ残っており、「犬の風呂」も健在です。隣の作業所は忙しく操業していました。ここからの下山路はいろいろな置物が飾られており不思議な雰囲気ですが(Street Viewで見てください)、いかにも不法侵入という感じなので足早に降りました。あとは自転車専用道路を歩いて戻りました。

シダ藪の藪こぎを予想して行ったのですが、4時間ほどでいろいろと楽しめる山でした。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「和気」「日笠」です。

2019年9月19日木曜日

穂見から登る穂見山

長い尾根を歩いてみたくなって、穂見山付近の地形図を見ていると、西に長く伸びている尾根があることに気付きました。これを歩こうと思って、智頭に行って国道53号線沿いに車をとめて、塩田の付近から尾根の先を歩きました。地形図にはありませんが国道から尾根先に道があり、さらに尾根に入って行っていました。これを歩くと、谷に堰堤がありました。平成23年建設という比較的新しいものです。堰堤の南側の尾根に上がると、作業道のある歩きやすい植林でした。ここから割と平らな尾根歩きが始まりました。平らと言ってもアップダウンはあります。周囲は植林で、たまに植林区域の間に藪がありますが、すぐに通り過ぎてしまいます。326mピークも美しい植林ですし、とにかく歩くには全く問題ない尾根でした。この付近は埴師とか土師というように、昔は職人集団が住んでいた地域のようです。これらの人たちが住んでいたということは、焼き物等に良い土が取れたのかも知れません。尾根は曲がりくねっていますが、下草もなく、暗いとは言え美しい植林です。共同アンテナの残骸があり、さらに植林を上がり下がりして歩くと、北側にネットがあって植栽されていました。アカマツが植えられていて、「広義の遺伝資源 見附15」と書かれていました。これは帰りに通った育種場の一部なのでしょう。

この長い植林の尾根歩きは実は穂見山を登るだけなら余計で、地形図を見ると道がかなり北の谷の奥まであって、この付近で尾根に上がれば良さそうなのですが、実はこの付近の尾根を歩くと意外と細尾根で、北側の谷は深いのです。つまり育種場と尾根の間には深い谷があります。また育種場には入りたくありませんから、もしここまで尾根を歩かないなら、尾根には南から林道が接近しているので、天木から林道で来るのがよさそうです。細尾根の植林を歩き、ちょっと急斜面を登ると494m地点です。この先、主尾根の887m地点までの標高差400mほどはほとんどが植林です(写真)。標高650m付近と750m付近が急勾配ですが、歩きやすく作業道の名残もありますので、自分のペースで登れば問題ありません。主尾根の887m付近は地籍調査のピンクテープが賑やかですが、ここには2019/04/20に来ました。穂見山に向かって登ると950m+付近から木がなく素晴らしい展望が広がります。そして最後に一旦下って登ると穂見山頂上です。穂見二等三角点(976.01m)があります。登りは始めて2時間半でした。意外と早く着きました。

下山は尾根を北に歩き、徐々に西に向きを変えて、707m地点を通って林道に降りました。主尾根は美しい雑木林ですが、西に向きを変えてからも美しい植林が続きました。木に掴まって降りた場所もありましたが、掴まれる木があるので問題はありません。林道は整備されたもので、穂見に向かって歩くとすぐに舗装道路になりました。普通林道穂見山線というようです。周囲も美しい植林です。林道の入り口には「国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 林木育種センター関西育種場 山陰増殖保存圏」という看板があり、建物がいくつかありました。そのまま道を降りて穂見の村を通って国道まで戻りました。

長距離を歩くつもりだったのですが、5時間弱で終わってしまいました。歩きやすい山です。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「大背」「坂根」です。

2019年9月15日日曜日

大屋市場の南の山

山名もわからず、三角点も無いのでこんな題名になってしまいました。山頂に登るというより尾根歩きです。登り口は大屋市場の日枝神社で、その裏の植林を登りました。250m+の尾根には溝が2つ刻まれており、かつては見張り台くらいあったかも、と思いました。石仏があるのですが、2つずつペアになっており、片方は四国八十八ヶ所巡りの石仏らしく、近くの多くの村からの寄付で作られたようです。この付近には二組ありましたが、南に尾根を歩くとたくさんあり、270m+でもうひとつの尾根と合流する所は伐採されており、この付近にも石仏がたくさんありました。ここには地籍図根三角点が埋められています。歩きやすい尾根が続き、石仏も続きますが、松茸山につき入山禁止の札もありました。その先も道と石仏は続きますが、倒れていたり、なくなっている物も多いので、修復してあげたくなりました。倒れていた石仏を起こしてみましたが、重たくて腰を痛めそうでした。周囲は自然林も多く、下草は鹿に食べられたのかほとんどありません。そして405mピークに着くと小屋があり、中に4ペアの石仏が置かれていました(写真)。この四国八十八ヶ所巡礼路は多くの方たちに寄付で立てられたようですが、金額が10円単位なので、かなり昔のことのようです。ここは伐採されているため、西の山々が望めます。地籍図根三角点もあります。

405mピークから南の尾根には石仏はありませんが、歩きやすく良い雰囲気です。355m+ピークでいったん尾根は終わりますが、西に鞍部を通って尾根を乗り換えて、さらに南に歩きました。こちらも道のある雰囲気の良い尾根でした。最後は伐採木を乗り越えて林道に出ました。ここでは林道は東に折り返しており、地形図とは少しずれている感じでした。林道を歩いてもよかったのですが、もう少し植林を登り、再び林道に出ました。ここは東に展望があって、御祓山や須留ヶ峰が望めました。このまま登り続ければ和田山(809.1m)に着けますが、今回は林道を西に歩きました。古い林道で倒木やシダが多いのですが、特に山側が大きく崩落している所があって迂回しました。そして次の北向きの尾根への分岐で林道は終わっていました。

下山はこの尾根を歩きましたが、これも幅広く真ん中に溝のある尾根で、倒木が多少ある程度でした。ずんずん降りていくと、この道は標高450m付近の平坦地の前で東に降りていってしまいました。谷に降りて林道親谷線に繋がっているものと思います。尾根はこの後も歩きやすく、標高350m付近にはもう一つ平坦地がありますが、人工的なものはありません。ただ、松茸山の表示はこちらの尾根にもありました。地籍図根三角点のある伐採地を抜けて東側の尾根を降りました。ちょっと急ですが歩きやすい尾根が続きます。尾根の先には水道施設があり、墓地が見えますが急斜面すぎて真っすぐは降りられず、東の植林をジグザグに降りる作業道で下山しました。ネットがあるので一度林道に降りてから害獣避けの扉を開けて瓜原の集落に出ました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「大屋市場」です。

2019年9月14日土曜日

大名草の松尾三角点

この山は国道427号線で播州トンネルを北に抜けて大名草までの西側にある山です。かなり孤立した山で、どう登ったらよいのか分かりません。どちらを向いても急斜面に見えますが、よく見ると登れそうな尾根があります。特に北端の青垣町大名草から伸びる長い尾根は魅力的なので、これを目指しました。大名草の集落を歩いていると、西の畑に行く道があり、尾根先の斜面に踏み跡が付いていました。植林の作業道のようで、尾根をグイグイと登っていきました。かなり勾配はありますが、植林なので歩きやすい道でした。443m地点付近は少し平坦で植林の間隔が広く、良い感じでした。この付近になると勾配も緩やかで、尾根にはしっかりした幅広の道がありました。道が踏み跡になる付近から急勾配になりましたが、それでも踏み跡があり木に掴まって楽に登れる坂で、山頂の尾根に出ました。少し東に行くと、松尾三等三角点(678.87m)がありました。植林に囲まれて展望はありませんが、南北に風通しの良い場所です(写真)。

山頂からは西に歩きました。少し藪っぽくなりますが、すぐに植林に戻りました。南側は雑木林でも北側は植林のことが多いので、植林側を歩けば楽に歩けます。670m+ピークから南に急斜面を降りて、さらに640m+に登りかえしました。尾根から南に降りて鞍部に行き下島山三角点(558.4m)にでもと思っていたのですが、南斜面は急勾配の雑木林で、尾根を真っ直ぐ歩くと結局鞍部より西側で南に降りることになりました。ここもかなりの急勾配でしたが、降りやすい所を探して木に掴まって降りると、谷の上の平坦地に出ました。地形図で見てもこの南は谷になっています。鞍部に向かうのは無理なので、西に平坦な植林を歩きました。ちょっと木の間隔が迫っていますが、美しい植林です。谷があるのでその西側の尾根を歩きました。少し藪っぽい尾根です。そして550m+ピークに出て、北に尾根を降りました。こちらも植林で、かなり急勾配なので木に掴まって降りました。しかし降りるのに邪魔になるようなものはありません。最後は藪ですが作業道があります。眼下に林道があるのでそちらに降りようと思いましたが、地形図にはない川があり、水量も多かったので、シダの生えた植林の中を通って国道429号線に降りました。この付近は石垣があって以前は畑だったようですが、今は美しい植林です。

孤立していて急斜面に囲まれている山だと思っていたのですが、意外と歩きやすい山でした。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「大名草」です。

2019年9月12日木曜日

若桜の用呂から遠見山

若桜の遠見山(とおけんざん)には2016/07/30と2018/10/08にも登っていますが、今回は用呂からの長い尾根を歩いてみました。用呂は若桜の西側ですが、八東川が北に大きく蛇行しており、蛇行を強いているのがこの尾根です。先端には若桜鉄道が走っていますが、その山側に家が数軒あるのでトンネルをくぐって行ってみました。付近を歩くと実は若桜鉄道は尾根先を切通しに削っており(鉄道の北側に尾根の最先端の岩が残っている)、付近は急勾配ですし、頑丈な柵があって入れません。結局人家の間を抜けて山側に出ると墓所があり、そこの竹藪には柵が無いのでそこから登り始めました。人家はあまり人が住んでいる気配がしないので、勝手に奥に入ってしまいました。

竹藪から尾根先に斜面の作業道で歩き、尾根を登り始めました。急斜面ですが登りやすく、しばらく登るとアンテナのある平坦な山頂に出ました。パラボラアンテナのあるのが若桜DTV中継放送所で、小さなのがNHK若桜FM中継放送所となっています。コンクリートの杭がありすぎて、日田三角点を見落としました。南に電柱が延びていて、鞍部まで降りると大きな電柱があり、ここから地形図にあるように東側に道があるのだと思いますが、建築資材を運ぶのは大変だったでしょう。

尾根を南に歩くと次の362mピーク付近は少し伐採されていて地籍図根三角点があります。倒木が邪魔なだけで歩きやすい尾根で、次は舂米(つくよね)線第二六号鉄塔がありました。これは氷ノ山に近いつく米の発電所から来ているようです。ここから南側には道があります。倒木で歩きにくく、尾根を歩いたほうが楽な所も多いのですが、盛土になっている所もあり、また溝状の道が2つ並行して走っている所もありました。標高500mを越した付近は意外と細尾根で、その先はやや急勾配で、上がると建設省の遠見山反射板がありました。ここは以前に若桜神社から登ってきた所で、西に尾根を歩くと一度600m+ピークに登り、鞍部に降りてから金属プレートの倉繁四等三角点(605.74m)がありました。そのすぐ西には道標があって、北は「日田・林道」で登ってきた方向が「若桜神社」、向かっている方向が「遠見山山頂」です。登山道なのでここからも急斜面ではトラロープが張られていたり、快調に歩けました。とは言え急斜面には違いありません。木々が美しいのが救いで、山頂に着きました。2018/10/08にも来ています。本谷三等三角点(805.84m)と記帳箱がありました。

山頂の手前に見晴台への分岐があったので、そちらに行ってみましたが、これは2018/10/08に登って来た道の九合目に出る道でした。登山道を下って、八合目にある展望台で北から西の景色を味わってから(写真)、さらに登山道で北に下山しました。植林の中をジグザグに降りる道で、よく整備されています。木に名札が付いているのも親切です。しかしこの手の道の常として、山の下のほうが荒れており、二合目のヌタ場はシダで道がわからず、最後の墓所の前も迷いました。登りならあまり問題がないと思います。最後は無事に日田の虚空蔵菩薩の所の登山口に出てきました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「若桜」「因幡郡家」です。

2019年9月7日土曜日

物部から登る朝来の物部山

2014/12/14には大路ダムの方から物部山に登って物部に降りましたが、今回は物部から往復することにしました。物部八幡神社の左手に害獣柵の扉があります。ここから入ると道があって、西国三十三霊場を巡れます。途中には東屋がありますが、木が伸びていて展望を妨げています。この付近は物部城趾の一部かも知れませんが、よく分かりません。遊歩道は北の高峰寺に降りていきますが、降りずに登りました。これは2014/12/14の逆コースとなります。壊れたネットが邪魔な以外は問題のない尾根で、ところどころに古い道があります。614mピークまで登ると楽な尾根歩きとなります。次の630m+ピークの手前に地籍図根三角点があって、南に少し展望がありますが、この5年でかなり木が育った感じがします。この付近は気持ちの良い尾根で、植林を頑張って登って700m+ピークに出ました。あとは尾根を少し北に歩くと低い松に囲まれた物部山三等三角点(707.51m)がありました(写真)。2013/11/9、2014/12/14に続いて3回目の登頂です。

下山は700m+ピークから630m+ピークまで戻り、南に尾根を下りました。地籍調査のピンクテープが風に舞っている尾根で、歩きやすいのですが分岐がたくさんあります。とりあえずは地籍調査を頼りに降りれば大丈夫のようでした。標高490m付近では地籍調査のピンプテープが沢山の木に巻いてあり、結界が張られているような感じでしたが、何を意味するのか不明でした。ここから少し分かりにくくなりますが、地籍調査に従って南に歩きました。途中に古い入山禁止の札が落ちていました。松茸山でしょうか。地形図では実線道が峠をよぎっており、たしかに切り通しがあります。西側にも道がありそうなことを確認して、物部の方に降りました。最初は急斜面をジグザグに降りるのですが、崩落が激しく、倒木などもあってどこが道かよく分かりません。そして最後は谷に出ますが、両側は急斜面で道は見当たらず、結局谷の中央を降りました。水が無かったのでよかったのですが、それでも岩だらけで歩きにくく、シダをはじめとして背の高い草が茂っており、倒木もありますし棘のある草も生えています。結局標高300m付近まで降りると道が現れました。標高250mからはしっかりした道があるので、この付近まで、地籍調査の結界から尾根を降りてくるのが正解だろうと思います。道をずっと降りると、分岐点にコンクリートの小さな祠があり、播但道建設の際に再建された山上小祠と説明がありました。

地形図に実線道が描かれていても、谷道の下山は要注意です。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「但馬竹田」です。

2019年9月3日火曜日

大江から登る八頭町の伊呂宇山

伊呂宇山の西には大江川の作る大きな谷があります。この谷の両側の山を歩いてみようという企画です。登り口は大江ですが、少し大江川を遡ると赤倉神社があります。最初は神社の西側斜面から528m地点に向かって登る予定だったのですが、見上げるとひどく急な斜面なので、神社の裏の尾根を登ることにしました。下草がなく木の間隔も広いので登りやすいのですが、なにせ長い尾根です。途中で造林公社の杭のある付近から少し登りやすくなったような気がしましたが、道があるわけではありません。西斜面は植林が多かったようですが、歩いている尾根は雑木林でした。最後は植林から主尾根に出て、2019/07/28と2019/08/04にも来たアシビの中に地籍三角点のある653mピークに行きました。1時間半かかりました。

ここから伊呂宇山までは標高600m台の尾根歩きです。片側だけ植林という所が多く、尾根は広々としています。踏み跡もあります。本谷隧道の上を通りますが、特に何もありません。大江四等三角点(616.61m)付近は切り開かれていて少し展望がありますが、他はほとんど森の中を歩きます。三角点を過ぎると北側下に林道がありました。尾根は急斜面になって、678mピークへ上がりました。この付近から伊呂宇山までは藪や岩があって、ここまでとは大きく様相が変わります。そして、伊呂宇山の山頂に着きました。岩淵三等三角点(696.74m)があり、少し切り開かれています(写真)。夏は枝が邪魔で北側の展望はイマイチです。ここまで3時間かかりました。

伊呂宇山からはさらに東へ歩き、2019/04/28と同じように危険な石垣を降りて峠のお地蔵さんに挨拶し、展望のある八東大内線16鉄塔を過ぎて、ちょっと藪を抜けて南に尾根を登りましたが、この付近は小雨で疲労気味でした。歩きやすいのですが、疲れているとちょっとつらい急斜面が二箇所あり、やっとのことでアシビに囲まれた金属プレートの柿原四等三角点(900.16m)に着きました。休み休みだったため、ここへは伊呂宇山から2時間近くかかってしまいました。

あとは谷の南側の尾根を西に歩いて下山です。こちらは全体に北側よりも歩きにくいという印象でしたが、歩くのに差し支えはありません。尾根は西から北に曲がって谷へ向かいますが、天気も良くなり元気も少し戻ってきたのでさらに西の尾根を歩こうと思って、急斜面を降りました。降りてからの尾根は藪っぽくなりましたが、484m地点から下っていくと植林に出ました。この先の緩やかな尾根には北側に並行して林道がありましたが、分岐で谷の方へ降りて行ってしまいました。その付近からは尾根の北側が伐採されており、歩きにくくなりました。そして、やっとのことで八東大内線28鉄塔に着きました。ここから果樹園の中を通って地形図にある道で下山しました。

全部で7時間以上かかる長丁場でしたが、特に北側の尾根は楽しめました。

「展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「因幡郡家」「郷原」です。