2016年10月30日日曜日

青垣町稲土川北側の長い尾根

地形図を眺めていたら、粟鹿山の東に東西に延びる長い尾根があることに気が付きました。丹波市青垣町稲土の稲土川の北側です。遠阪トンネルの南にあたります。ゆっくり歩いてみることにしました。

登り口は稲土の集落ですが、この山は金網に囲まれているので、道を歩きながら金網に入口を探しました。尾根の先近くに入口を見つけたので、そこから植林に入って、竹藪の尾根の方へ回って、急斜面を登りました。かなり力づくで尾根に上がって、そこからはほとんど植林なので、問題なく歩けました。1時間近く登ると、大河内線67鉄塔に出ました。東側が良い眺めです。ここから主尾根まではすぐです。主尾根も植林で、西に歩くと滝ノ谷三等三角点(629.16m)がありました(写真)。標石の角がかなり丸くなっています。この後は植林が多いのですが、自然林もあり、雰囲気は最高です。ただ、秋よりは夏向きと思いました。615m地点を過ぎると伐採地があり、広く展望が得られます。粟鹿山や岩屋山も遠くに見えます。この後もずっと植林が多く、地形図どうりに長い尾根ですが、アップダウンがあるのであまり退屈しません。障害物も少ないので、考え事をしながら歩いても大丈夫です。そのうちに北側に山東町の町が見えてきます。そして粟鹿山に通じる尾根に出ると、やや藪っぽくなります。アップダウンもあり、最後は自然の家から登ってくる登山道(2016/10/15)に出ました。この付近は地形図には窪地が描いてありますが、沼になっていました。登山道が保守道路に出る付近には使用不可のトイレと展望台がありますが、この展望台は登っても周囲の木が伸びすぎていて、ほとんど景色は見えません。登山道はここから粟鹿山まで保守道路を歩くようですが、山頂に行っても面白いものが無いことは知っているので、保守道路で下山しました。1時間半かかりましたが、紅葉もあってそれなりに楽しめました。途中にはゲートがあって、鍵が掛かっていました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「矢名瀬」です。

2016年10月29日土曜日

赤西渓谷から竹呂山

最近は「森林セラピーロード」になってしまった赤西渓谷ですが、車が増えて行きにくくなったとは言え、美しい渓谷には変わりありません。まだ紅葉にはちょっと早いのですが、赤西渓谷から竹呂山に登ってみました。

いつものように林道を走って、ゲートのある所に車を停めました。そして渓谷沿いに歩き始めました。竹呂山に登るなら、赤西川上流の分岐近くまで行って1066mピークを目指して登るという手がありますが、これは以前に降りたことのあるコースで、途中にネマガリダケの藪があるので避けました。かわりに少し手前の、「森林セラピー基地」近くの尾根から登ることにしました。ここには地形図には短い実線道が描いてありますが、じっさい作業道があり、ジグザグに登っていきます。終点の先にはネットと伐採地が広がっていました。ネットに沿って作業道らしい道があって、これを登りました。伐採地のススキと、なりかけの紅葉がきれいでした(写真)。792m地点を通ってネット沿いに尾根を登り、伐採地の上まで来ると、細い尾根を歩きましたが、前半はススキの藪でした。林を抜けると急斜面に突き当たります。ここからは作業道もないので適当に登りましたが、灌木の藪で棘のある枝も多いので、南の植林近くに迂回しましたが、こちらはもっと急斜面でした。ここを抜けるとやや歩き易くなりました。そして標高差250mほどを登ると、竹呂山山頂に出ました。宍粟50名山の碑が立っており、中山三等三角点(1129.27m)があります。相変わらず周囲は気持ちの良い林で、落ち葉が綺麗でした。

下山は南に尾根を歩きました。途中でカンカケ峠に行く尾根と別れますが、これを東に降りて、980mピークを過ぎて、さらに南東に降りました。自然林がきれいです。何かの作業の途中なのか、途中に巻いた金属のネットが積んでありました。ちょっとシダの草原を抜けると南側は植林になります。そして834m地点から真東に尾根を降りました。最初は尾根が見つからなくて苦労しましたが、尾根に乗ってしまうと勾配もさほどではなく、しばらくは楽でした。しかし徐々に倒木が増えてきて、さらに降りると倒木だらけの植林になって、乗り越えたり潜ったりが大変でした。そこを抜けると、赤西渓谷に戻ることができました。

セラピーに良いかどうかは知りませんが、赤西渓谷も山頂の尾根も、自然林は気持ちのよいものです。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「西河内」です。

2016年10月15日土曜日

衣笠城址から粟鹿山

山東町与布土に衣笠山という城跡の山があります。これを経由して粟鹿山に登ってみました。山東町森の県道276号線沿いに衣笠城址登山口の看板があります([1])。山の方へ歩いていくと害獣避けの扉があります。ここから登山道に入ります。登山道は分かりにくく、私は扉を入っていきなり左手の斜面の道を登りました。登ると空っぽの祠がありましたが、そこで道は終わっていたので、適当に作業道を探して斜面を登って尾根に出ました。尾根を南に歩くと、所々で溝が尾根を横切っていて、堀切のような感じでした。その切堀の一つを登山道が登ってきており、ここからは案内板もあって、衣笠城址に登ることができました。街道筋からかなり奥まった所にある山城だと思ったのですが、確かに竹田城がよく見えますし、北の山陰道も見えるので、適切な場所かも知れません。城跡は東西に延びる長い尾根の上にあって、石垣はありませんがいかにも山城らしい堀がいくつもあります。一番西のピークには衣笠尾三等三角点(430.52m)があります。

衣笠城址を東に歩くと、太陽電池パネルがありました。どうやら北の三保の方角に電波を送っているようですが、どんな情報を送っているのか分かりません。南には与布土ダムがあるので、その情報なのかも知れません。東に植林を登っていくと、602mピークに着き、注意して北東に降りると、地形図の破線道に相当する杣道が鞍部を通っていました。そしてさらに植林を抜けると急斜面になりますが、作業道がありました。徐々に岩が増えますが、急勾配でも登りにくいことはありません。817mピークに出ると、西側に展望が広がります。そしてちょっと藪っぽい尾根を東に歩くと、未舗装の林道に出会いました。斜面をほぼ水平に走っています。ここからは北の方角の展望があります。森林管理道粟鹿山線でしょう。少し北の方に「緑風の道」という碑があるのが見えました。

粟鹿山線から粟鹿山は目の前ですが、意外と苦戦しました。林道の東側を登ると、振り返れば竹田城も見えて良い眺めです。しかし前方はススキの草原となります。特に地形図の破線道と合流してからは、背の高いススキをかき分けて進むはめになりました。ネマガリタケと違ってかき分けるのにさほど力は要りませんが、それでも道を見つけるのは困難になりました。最後は視界ゼロのまま適当にススキをかき分けながら歩き続けて、やっと粟鹿山山頂に着きました。粟鹿山一等三角点(962.33m)があります。この日は天候が良かったので、三角点の背景に遠景を入れられました。電線がじゃまですが。(写真)

下山は、当初は林道を南に歩いて降りて、完成した与布土ダムを通るつもりでした。ところが登山中に見ていると、ダムの奥でまだ大規模な工事が行われており、通り抜けるのも難しいかも知れないと思いました。そこで北に降りることにしたのですが、登山道がよく分かりません。とりあえずアンテナの保守道路を降りましたが、これは東に向かうので、東に離れた所にあるアンテナ(名無し)の先で北の尾根を目指しました。少し北に降りると作業道があるのですが、水平道で役に立たないので、尾根をとにかく北に降りました。最初はススキを抜け、それから林の中を降りました。地形図ではこの尾根の下には実線道があるのでこれを目指したのですが、道のあるべき場所まで降りても急斜面があるだけです。尾根はあまりに急なので仕方なしに谷に降りてガレ谷を下っていくと、林道に出ました。森林管理道粟鹿山線で、「緑風の道」に繋がっているのだと思います。あとはこれを北に下ると、地形図の582m地点の付近で登山道に出会いました。正しくはこの地点で粟鹿山線を横切ってさらに登り続けて保守道路に出るようです。確かに地形図をよく見ると、そのほうが楽です。焦りすぎました。残りは登山道で下山しましたが、意外と水平な作業道が続きます。最後はあまり標識のない植林の中を降りるので、正しい道を降りているのか自信がなかったのですが、自然の家に降りてこられました。ここから衣笠城址登山口まで戻るのは長い道のりでした。

全部で7時間かかりました。道のりから言えば与布土ダムを通っても同じくらいの距離でしょうが、工事が終わればそちらの方がお薦めです。

展望 ★★☆
藪山度 ★★★
地形図は「矢名瀬」です。

2016年10月10日月曜日

銅山ダイレクト

銅山は何度か登っていますが、このダイレクトは倉床川上流にある「銅山登山口」の標識の真ん前の尾根から登るダイレクトです。この標識は大路峠に向かう登山道を示しているのだ思いますが、そこから直接登ってやろうという主旨です。しかしやってみると、標識の後ろはひどい急斜面で、登るのは大変でした。崩れやすい斜面を岩まで登って、あとは設置してある金網伝いに登りました。ちょっと登れば尾根歩きになります。こんな苦労をしなくても、少し登ると東側に尾根近くまで作業道が来ていました。あとは歩きやすい尾根を登り続けるだけです。693mピークを過ぎて少し降りると、地形図では西側から林道が来ているようになっていますが、はっきりした道はなかったようです。むしろ東側からの作業道が693mピークに達しているようでした。植林が多く、下草はまったく無いのでとても歩きやすい尾根です。766mピーク付近は大きな岩がいっぱいありました。急勾配もありますが、植林もきれいですが、自然林もきれいでした。最後は分水嶺にあたる宍粟市と養父市との県境に出ました。ここからは気持ちよく尾根を歩いて、銅山に着きました。筏三等三角点(953.68m)があります。

下山は大路峠を考えていたのですが、南に向かう尾根が歩き易そうなので、つい南に行ってしまいました。地形図で分かるように、この尾根の先には急勾配の斜面が待っていました。どちらに降りるか悩みましたが、結局一番楽そうな尾根を降りました。最初は楽だったのでっすが、すぐに崩れやすい砂地の急斜面になってしまい、時間を掛けて斜めに降りました。荒れた谷に降りると、幸いに向こう岸に作業道がありました。この付近で終点なのでラッキーでした。この作業道を真っ直ぐ降りれば帰れると思ったのですが、真っ直ぐ降りると行き止まりでした。少し戻って、対岸西側の作業道へ移り、南に歩くと、こちらは正解でした。途中に銅山への道標があり、これは作業道を使わずに尾根を分水嶺まで登っていく道のようでした。これで登って銅山経由で大路峠へ降りるのがベストな登山道かも知れません。ただしこの付近は作業道が多く、ここまで来る間に迷いそうでした。そのまま降りて太い林道に出てくると、また「銅山登山口」の標識がありました。大路峠への標識よりも1.5kmほど奥です。

あとは林道歩きで最初の「銅山登山口」へ戻りましたが、途中に崩壊しかかった作業道があり、興味があったのでちょっと登ってみると、坑道の入口がありました(写真)。周囲を囲って立入禁止の札が掛けられていますが、入口は土砂でほぼ埋まっており、現状では入れません。

実は8/26に大路山に登ったのは、銅山に登ろうとして尾根を間違えたのでした。銅山への尾根は一つ奥の、阿舎利国有林の看板が立っている方です。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「大屋市場」です。

2016年10月9日日曜日

長谷から登る入炭山

寺前の北から生野の南まで、播但連絡道路と播但線に挟まれた山並みは、いくつかの方向から登っていますが、今回は播但線の長谷駅から登ってみました。長谷駅には無料駐車場があります。この駅は尾根の先端に位置しており、地形図では駅の裏手に神社が描かれていますが、ここは岩山で登れません。これらの岩は三尊仏だそうですが、駅の北東側は金網で囲まれていて山に近寄れません。少し北に歩くと、「なごえの森」と書かれた看板がありました。ここを入って行くと神社があって、害獣避けの扉がありました。これを抜けて、真っ直ぐ歩けば自然体験学習の森ですが、谷を登ると後が大変かも知れないと思って(地形図の破線道が本当にあれば良いのですが)、すぐに駅裏の尾根に向かいました。この付近はなだらかな植林ですが、崩れた石積みが多く、それも斜面と平行に作られているので、段々畑には見えません。何の跡でしょうか?急斜面を登って尾根に上がれば、あとはひたすら登るだけです。植林が多いのですが、所々に伐採地があって、シダなどの下草が生えており、急斜面で足元が見えないので登りにくくなります。そんな所では少し巻いて林の中を歩くようにしました。

最後は枯れたシダの茂みに出たと思ったら、反射板がありました。これは下からでもよく見えます。何も情報の無い反射板ですが、西を向いているので関電のものでしょう。ここにはシダに埋もれた栗村二等三角点(816.93 m)もあります。ここから、2009/09/26に歩いた植林の尾根を南に歩き、紅白の播磨中央線31鉄塔に着きました。802mピークには赤い「火の用心」があって、巡視路は西の尾根に向かっています。しかしこの尾根は徐々に藪っぽくなり、二つ目の760m+ピーク付近は倒木だらけでした。この付近から巡視路は北寄りに降りて行くはずですが、赤い「火の用心」は倒木に隠れてしまっているようで、次の「火の用心」を見たのは北寄りに標高700m近くまで降りてからでした。ここからはさらに西にある播磨中央線28鉄塔にも行けるようですが、29鉄塔へ降りました。ここからも展望がありますが、さらに降りると岩場があって長谷の方向がよく見えるスポットがありました。しかし大きな岩の上なので、西に巻いて尾根を降りました。かなりの急斜面ですが、足元は悪くないのでひどい苦労はせずに降りられました。351m地点を経由し、金網に扉のある地点に出てきたのはラッキーでした。扉の外には下流の発電所に水を送っている水路がありますが、この場所ではコンクリートで蓋をされていました。そのまま降りると為信神社に出てきました。ほぼ計画どうりの下山でした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「長谷」です。