2022年6月25日土曜日

法道寺谷から法道寺山

 


銀山湖沿いの国道429号線に、「法道寺谷」という標識があってハイキングのアイコンが描いてあります。ここから北の谷に向かいました。かつては整備された林道だったと思われますが、現在は歩きにくくはないものの荒れ気味です。谷の両側は崖が多く、この谷からの登山は難しそうです。谷川は徐々に浅くなりますが、川の底は岩盤で水が舐めるように流れています。崖下の谷に少し開けた場所があって、ゴミ箱に錆びた空き缶が詰まっており、昔はキャンプができたようです。そういえば谷の入口にはキャンプは指定された場所以外は禁止と書いてありました。


旧キャンプ場?からさらに遡ると、安永三年のお地蔵様があり、向かいには炭焼き窯がありました。この先は道が怪しくなり、かなり迷ってから川を渡りました。底の岩が滑るので転びそうでした。少し行くと川の反対側に鉄の構造物があって、ひょっとすると道があったのかもしれませんが、今は流されたようでした。この先は徐々に谷が狭くなり、道も怪しくて何度も危険を犯して川を渡りました。そして最後は川が土砂や倒木で埋まるようになりましたが、そこを抜けると滝がありました(写真)。この更に上流は川幅が狭く、地形図に破線道はあるものの遡るのは無理と判断しました。しかし問題はここからどうするかでした。引き返すことは考えましたが、また何度も川を渡るのには抵抗がありました。そこで地形図を見ると、少し南に戻った西側に幅の広い谷があり勾配も緩やかそうなので、ここを登ってみました。最初は植林で良かったのですが、徐々に急勾配になり、上を見ると岩が聳えていました。しかし降りるのも危険な位置まで登っており、そのまま岩の縁をまわって急斜面を登りました。足元はわりとしっかりしていましたが、掴まる木が少なくてとても危険で疲れました。谷を登り始めて30分ほどで、展望の良い所に出ました。ここは地形図でははっきりしませんが、尾根の先のようになっています。ここからは少し緩やかな斜面になり、木も多いので少し楽になりました。結局標高650m付近のなだらかな尾根まで1時間かかりました。ここからも少し急な斜面はありますが危険はなく、谷を登り始めて90分で上生野二等三角点(806.38m)のある法道寺山に着きました。ここには2012/10/27と2020/08/26に来ています。


下山は2012/10/27の逆コースで、南西に尾根を歩いてから780m+で南に尾根を降りました。標高650m付近は急斜面ですが、問題なく降りられて、その後は植林の細尾根を歩き、標高650mの尾根の外れまで来ると金網が張られていました。2012/10/27には南の619mピークからここに来ましたが、今回は南東に尾根を降りました。こちらもわりと歩きやすく、ちょっと急な斜面や岩もありますが、大きな問題はなく降りられました。最後はガッチリと柵で囲まれた大河内線三三鉄塔に出て、国道429号線に降りました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★★★

地形図は「但馬新井」です。



2022年6月18日土曜日

大原の江ノ原から登るツズラ山

 


岡山県西粟倉村のツズラ山には最近では2022/5/28に南の金谷から登りましたが、今回は東の吉野川沿いから登りました。地形図では大原の槇山の北に263m地点がありますが、ここの前に西に入る林道があります。この右手に墓地があり、そこから植林を登りました。急斜面ですがジグザグに登る作業道が意外とよく残っており、案外と楽に登れました。南西斜面は最近伐採されています。少し登ると楽になり、しばらく登っていくと60番と書かれた赤い「火の用心」がありました。送電線の巡視路なので、この登り口を探す手もあったでしょう。ここからも急斜面なのですが黒いプラ階段があってジグザグに登れて、山崎智頭線六一鉄塔に着きました。さらに少し登ると江の原四等三角点(572.22m)がありました。この付近の尾根は植林で北の送電線と並行しており、62鉄塔への分岐があり、さらには63鉄塔への分岐もありましたが、巡視路はここで終わりです。とは言え尾根は植林で間伐材が邪魔なだけで歩くには問題ありません。多少のアップダウンを繰り返し、地形図で尾根に林道が達している地点では、南から林道が尾根の北西にターンして延びていました。中央の尾根を登ると急斜面で、まず630m+ピークがあり、南に登って700m+に着き、北に折り返して急斜面を降りて鞍部から登り返すと、目の前にツズラ山の古町三等三角点(723.96m)の標石がありました。


下山は2016/05/21と同じコースにしました。来たルートを引き返してまた急斜面を降りて登り返し、700m+地点から倒木を跨いで南に降りました。2016/05/21と同じ季節で、ヤマツツジが咲いていました(写真)。690m+から東に方向を変えて降りていくと、660mピーク付近からは自然林となり、少し藪っぽくなりました。しかしヘビがいたくらいで大した問題はなく、標高600m付近まで降りるとまた植林になりました。そして500m+ピークに登って北に降りました。良い感じの自然林を抜け植林を降りて、分岐を東に曲がってやや急な斜面を降りると小屋があり、出発点に降りられました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「古町」です。



2022年6月12日日曜日

植林で登る生野の八幡山

 


2022/05/15に登山道で八幡山に登った時に、下山の植林が歩きやすかったので、今回は植林を登ってみました。前回下山で通った林道を歩き、林道に突き出している植林の尾根を登り始めました。なだらかで登りやすいのですが、少し登るとネットがありました。しかしかなり切れ切れで問題なく通れました。徐々に急斜面になって岩も転がっており、またネットがありますがこれもぼろぼろでした。地形図通りに標高550mから600m付近は急斜面ですが間伐材が邪魔なだけで登るには差し支えありません。ここを登り切るとだいぶ楽になって、きれいな植林になりました。稜線に出て八幡山に向かいましたが、途中で西側斜面を見に行きました。岩塊流の跡という感じで岩が転がっていますが、そんなに大きな岩はありません。尾根に戻って東に歩いて八幡山に着きました。八幡山三等三角点(775.26m)があります。


山頂からは引き換えして南に尾根を歩きました。登ってきた750m+ピークを過ぎて、762mピークを過ぎて南西に向かいます。植林ですが、シダが生えている所もあります。アップダウンが続き、金属プレートの段の尾四等三角点(729.61m)に着きました。展望はありませんが、この付近は時々東の方が見えます。この先はきれいな植林になり、地形図では700m+の細い鞍部をアップダウンしますが、ここはかなり急斜面です。しかし植林なので我慢して登るだけです。登りきってから植林を南東に歩きます。ここの779mピークがGoogle Mapで入炭山東峰となっているピークのようですが、この付近には道があります。ここで植林を出ると青いネットがあり、急斜面の岩場となります。展望は良好で、北から東、南に市川方面まで見えています。ネットの中にはビニールにくるまれて植えられた木が成長しており、窮屈そうでした。この付近の岩は大きく、色も黒いので迫力があります(写真)。紅白の播磨中央線三三鉄塔は航空灯の電源には静電誘導方式を使っている珍しい鉄塔です。2009/09/26にもここまで来ました。


鉄塔からそのまま尾根を降りて下山することにしていたのですが、予想外にこの尾根は植林ではなく、ススキや灌木の藪でした。その真中にネットが張られているので、どちら側を歩くかが大問題でした。結局最初はネットの内側を歩き、途中から外側を歩きましたが、勾配は急ですし岩もある藪漕ぎなので決して楽な下山ではありません。山椒の棘にも要注意でした。我慢して降りていくと少しずつ大きな植林された木が増えてきました。そして林道が見えてきましたが、これは西から来て尾根で西に折り返しているものでした。この下は少し藪が続き、ネットは北に分かれていって間伐材の転がっている降りにくい植林を降りました。少し平らになると作業道らしい道があり、これを降りていくと地形図の実線道に出られました。ここは現在は南北に二組の林道があって、新しい方は「林業専用線神河2号線」となっていました。これを北に歩けば下山できそうでしたが、予定通りに道の脇の土砂を登ってススキに完全に埋もれた金属プレートの間谷四等三角点(462.37m)を探し出しました。そのまま藪を歩くと共同アンテナの残骸があり、さらにススキやイバラをかき分けて植林に出ました。これは美しい植林でした。下っていくと北の谷に立派な堰堤があって谷を渡れません。谷沿いに歩くともう一つ立派な堰堤がありました。さらに播但線の方に歩いていくと、祠が見えました。降りてみると赤い鳥居もありました。ここから播但道をトンネルで抜けられました。


展望 ★★☆

藪山度 ★★☆

地形図は「生野」です。



2022年6月4日土曜日

高倉神社から三久安山

 


音水湖の少し北の鹿伏の集落から谷を東に歩くと、その奥に高倉神社があります。ここから三久安山に登ってみました。高倉神社からは地形図通りに林道が谷の南側を走っています。谷には堰堤がいくつもありました。そして北の谷に向かう林道への分岐を経て、林道は地形図で実線道が破線道に変わるところで終わっていました。ここには堰堤があります。破線道はどうかと歩いてみると、なんとなく道があります。かなり怪しげですが、一度谷の北側に渡り、また南に戻ってなんとなく続いていました。この付近にも石積みがあるのに驚きました。谷はいくつかに分かれていますが、南の方の谷を進みました。そして谷が細くなって歩きにくくなってきた付近で2つの谷の間の尾根を登りました。最初に少し藪っぽいところを抜ければ、後は気持ちの良い自然林でした。登って行くと南側は植林となり、植林の境を登っていくと、1060m+付近で主尾根に出ました。ここから三久安山は気持ちの良い自然林で、大きなブナが生えています。この付近はだいたい西側は植林、東は自然林で、尾根には大きな木が生えています。最後にちょっと急な坂があって、三久安山に着きました。小原三等三角点(1123.13m)がありますが、展望はありません。高倉神社から1時間半なので、あまり近道とも言えないようです。


三久安山からは北に戻りました。何度か歩いていますが、この付近では屈指の気持ちの良い尾根です(写真)。1012mピークに登り、北にゆっくり降りて、またゆっくり登って、1067mピークに着きました。ここから西の尾根に曲がって三宝三角点経由で下山することもできましたが、天気が良かったので更に北に歩きました。北東の1050m+ピークに出て、992mピークを過ぎて、そのまま歩くと東に降りてしまうので気をつけて西に曲がりました。この尾根は2012/06/23に逆方向に歩いていますが、方向が違うと注意点も変わってきます。尾根が狭めで少し藪っぽい感じがしますが、歩くには問題ありません。1012mピークで、ここも注意して西に曲がり、その後は北に降りて行って途中で西に尾根を乗り換えました。この尾根にはネットが倒れており、徐々に西側の谷は伐採地となりました。ここは最近だと2020/11/03に逆コースで歩きましたが、だいぶネットが倒れていて、いまや立っている部分は殆どありません。植林を登って伐採されている道谷四等三角点(926.26m)に着きました。


この付近の植林は気持ちよく、950mピークを過ぎて、ここも気をつけて南に急斜面を降りましたが、ネットがあるので迷うことはありません。しばらく降りていくと徐々に尾根が狭くなりました。少し灌木が邪魔で、さらに868m地点が近づくと岩が増えました。そこを抜けると平らになって大きなベンチがありました。地形図ではこの付近に遊歩道らしきものが描かれているので、それを降りようと南に向かう尾根を降りましたが、柵のようなものがある割には道はなく、滑りやすい急斜面でどうしようかと思っていると、道がありました。地形図ではもっと東の方から来ていますが、尾根では気づきませんでした。この元遊歩道もすぐに終わってしまうので、そのまま降りようかと思いましたが、地形図を見ると尾根が東の谷の方にあるようなので、そちらに向かう作業道を見つけて行ってみました。確かに幅の広めの道があって、ジグザグに谷を降りて行きました。斜面の道なので上から流れてきた土砂で平坦になっている箇所もたくさんありましたが、それでも斜面をまっすぐ降りるよりは楽で、長く歩きましたが最後は谷まで降りられました。降りた所に看板があって、降りてきた道から尾根を西に行ってくるみの里に降りる道(2012/06/23に歩いたルート)は「夢を育む森(田園型)」として整備されたのだそうです。この谷の道も幅は広いのですが最初は大きな石が多くて歩き辛い道でした。そのうちにコンクリート舗装になり、国道29号線に戻りました。


展望 ★☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「戸倉峠」です。