2016年11月26日土曜日

丹波市山南町下滝の大部谷三角点

篠山川の両側には、歩き易い山が並んでいます。これもその一つです。出発地点は県道77号線沿いの、篠場と下滝の間付近です。福知山線と接近して走っているところに山がせり出しているので県道が狭くなっています。この付近の北側は急斜面の植林ですが、それを無理やり登りました。作業道はありますが、崩れている部分が多く、滑落寸前でした。滑落しても下は柔らかい土ですが、服が土だらけになります。木につかまりつつ、なんとか登り切ると、気持ちのよい植林の尾根に出ました。NHKの共同アンテナの名残のようなものがあります。この尾根を東に歩くと、少し降った鞍部を作業道が横切っていました。ここへ登ってくるのが正解でしょう。

さらに尾根を北東に登ると、NHKの共同アンテナがありました。そして315m地点を過ぎ、あまり勾配もなく気持ちよく登って行けました。特筆することもない植林の多い尾根を歩いていくと急斜面となり、登りきると切り開きがあって、金属プレートの大部谷四等三角点(464.75m)がありました(写真)。

三角点の東の植林は、成熟した印象で、木の間隔は広いのですが地面にはほとんど陽があたっていません。広々した暗い尾根を南東に下っていきました。ここはさらに北東に歩く大回りのコースも考えられます。標高250m付近まで下ると西側に作業道が見えました。この付近では東に延びる尾根がたくさんあって、そちらに行きたくなりますが、方向を見定めて尾根を歩きました。少し登ると下滝四等三角点(273.01m)がありました。この付近の植林には「永井」と掘られた杭がたくさんありました。この南は自然林になって少し藪っぽい場所もありますが、最後は金網に突き当たりました。金網沿いに東に歩いて扉を探しましたが、なかなか見つからず、結局北に金網沿いに急斜面を降りて、やっと谷に出入り口を見つけました。

3時間もかからないショートコースですが、手入れの良い植林は気持ちの良いものです。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「柏原」です。

2016年11月23日水曜日

桑垣から登る明延山

明延山は2012/09/22に桑垣方面から登っていますが、その時は青菜林道を遡った尾根から登りました。そこで今回は倉床川沿いから登ってみました。

青菜川が倉床川に合流する地点には県道6号線沿いに「桑垣雨量観測所」があります。この裏の山林を登りました。えらく急勾配ですが、作業道があるので意外と苦労せずに尾根まで上がれました。最初は少し藪っぽい細尾根ですが、落ち葉を踏んで気持ちよく歩けました。ただしこの日は小雨で最悪のコンディションでした。しばらく歩くと西側が植林になり、さらに歩き易くなりました。588mピークも667mピークも、さして印象には残っていません。その北では地形図では6号線から林道が登ってきており、じっさいに林道の先が尾根に達しているようなところもありました。そしてネットが張られていると思ったら、養父市と宍粟市の市境に出ました。ここは日本分水嶺です。尾根が伐採されていてシダが茂っていますが、周囲はほぼ植林です。尾根は東から南に曲がって、急勾配を登ると748mピークです。ここからは2012/09/22と同じコースになります。晴れていれば気持ちが良いだろう尾根を登って、明延山に出ました。明延山三等三角点(786.35m)があります(写真)。「量見山786.4m」という札が掛かっていました。三角点名と山名が異なることはよくあることなので、こちらが正しいのかも知れません。

気温が低く風が強く小雨なので休んでいると凍死しそうだったので、すぐに山頂から開けた尾根を下りました。いくつかアップダウンがあり、798mピークに着きましたが、ここで名神山方面には行かず、南西に尾根を降りました。こちらは少し藪っぽくなりますが、724m地点付近は地形図どうり広く平らな尾根です。尾根沿いに降りて行けば、特に迷い易い所はありません。ただし急いでいたので宮島四等三角点は見落としてしまいました。その西では北斜面は伐採されています。そして急勾配の植林を降りると、江戸時代の墓石2基があって林道に出ました。「青菜川源流」の杭が立っている付近です。あとは林道を歩いて桑垣まで帰りました。

吹き付ける小雨でだいぶ痛めつけられましたが、登山コースとしては特に問題はありません。藪もありますが僅かでした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「神子畑」「大屋市場」です。

2016年11月20日日曜日

篠山市の味間山三角点

地形図で丹波地方を見ていて、なんとなく歩きやすそうだったので歩いてみました。場所は味間奥の北側ですが、北の篠山市清掃センターから歩きはじめました。週末は閉まっていますが、門の脇のガードレールを越えて入りました。そのまま道を歩くと清掃センターに入ってしまいそうだったので、慌てて南の谷に降りました。降りると道がありました。これは地形図では実線で描かれています。これを西に歩くと林道山立線に出ました。ここには「出会」という標識がありました。林道を西に歩いて橋を渡ってから北側の尾根に上がりました。谷が植林なので上までそうかと思ったら、尾根は藪でした。しかし西に少し歩くと、切り開きがあって歩きやすくなりました。

割と平らな尾根で、ふかふかの落ち葉を踏みつつ、疲れずに歩けました。空き缶が結構あって日付の新しいものもあります。日付けを見ていて、ひょっとしたらここは松茸山ではないかと思いました。尾根沿いに荷造りテープが張られている場所も多いので、おそらくそうなのでしょう。道は時々怪しくなりますが、しっかりと作られている場所もあります。そのまま丹波市と篠山市の市境の尾根まで歩きました。ここには「昭和45大山」書かれた杭があります。ここも道があって、南に歩きました。430m+ピークを過ぎ、しばらく歩くと410m+の分岐ピークに出ましたが、行くべき方向にはネットが張られていました。ネットを潜って尾根を降りると、東向きの植林の多い尾根に出ました。

こちらの尾根も歩きやすく、紅葉も見られました。その先で地形図では味間奥方面から破線道が来ていますが、確かにはっきりした道になりました。そして味間山三等三角点(438.34m)に出ました。この日は霧が立ちこめた曇り空でしたが、天気が良ければこの付近は気持ち良いハイキングコースでしょう。と思ったら、406mピーク付近の木に張り紙があって、「当山に許可なく入山した者は、厳しく対処すると同時に証拠を添え警察に通報するので了知のこと。なお当山には二ヶ所にマイクロカメラを設置しているので予め周知する」とのことで、受主さんはえらくお怒りのようでした。しかし予定通りに尾根を東に歩きました。破線道は鞍部で南に降りて行ってしまいますが、そのまま東に歩くと、坂を登った所に不思議なものがありました。自然の倒木には見えませんが、ハシゴかベッドか、用途が分かりません(写真)。さらに歩き易い尾根を東に歩き続けると、336mピーク付近は倒木が増えました。その後はやや急勾配になり、斜面をえぐる溝の脇を降りて、最後は植林を降りましたが、金網があったので扉を探して林道山立線に出ました。あとは林道を歩いて清掃センターに戻りましたが、不法侵入は避けようと思って最後は谷を通りました。一応道はあって、問題なくゲートに戻れました。

天候が良ければ気持ち良く楽に歩ける尾根だと思いますが、林道山立線の方から入るのが正解でしょう。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「篠山」です。

2016年11月12日土曜日

丹波市青垣町の大箕山

北近畿豊岡自動車道を北上すると、青垣インターの辺りから北正面に見えている美しい形の山が大箕山(おおみやま)です。丹波富士とも呼ばれるそうですが、確かにこの方向ではそんな形容が似合っています。調べると登る道はいろいろありそうでしたが、東から手前の少ピークに登ることにしました。

国道427号線から細い道を歩いていくと常夜灯があります。ここから山に入りますが、周囲は荒れた植林で、道も荒れ気味でした。しばらく登ると、まずひとつ神社があり、名前がありませんがGoogleマップでは弁天神社となっています。そこから階段を登ると、小さくて新しい秋葉神社がありました。ここから尾根に上がりましたが、周囲はとても荒れた植林で、倒木だらけの急斜面です。北に向かう作業道があり、そこから谷沿いを登ると、さらに北側の尾根が自然林なので、そちらに向かって登っていき、急斜面ではありましたが、わりと楽に尾根に出られました。尾根は植林で歩きやすく、小ピークを過ぎて292m地点まで下ると、西側からモノレールの索道が上がってきていました。あとは索道沿いに登っていけますが、ジグザグの登山道もあります。また、電信柱で電気も送られています。かなりの急勾配を登って山頂に出ました。山頂にはNHKの通信塔が二つあり(写真、片方はNHKと書いてないのですが、アンテナはもう一方と同じようなのが付いているのでNHKでしょう)、これらの資材を運搬するのに使うモノレールと思われますが、うまく索道にはまる乗り物を探して下りに使うのは楽しそうです。山頂には大箕山三等三角点もあります。展望もあって、岩屋山から舞い上がるハンググライダーがいくつも見えましたし、粟鹿山も見えました。

大箕山からは北に植林を降りました。こちらもかなり急斜面です。降りた所に尾根を横切る道がありました。384m地点を通って、しばらくはだらだら上りです。地形図で破線道が尾根を横切っている場所には、道はありません。そこから少し急登があって、地形図に三角点のあるピークに出ました。ここは自然林が多く、気持ちの良い場所です。三角点は探したのですが、発見できませでした。代わりに割れたCDが落ちていました。更に次の520m+ピークまで行くと、周囲は藪っぽくなりました。そのまま尾根を東に曲がって、下山に入りました。しばらくはあまり勾配はきつくなく、楽に降りられました。途中で標高400m付近に北東側に展望のある場所がありました。本当はこちらではなく、南東に八幡神社に降りるつもりだったのですが、何も考えずに楽な方に降りたらこちらへ行ってしまいました。こちらでも降りられますが、最後は急勾配の植林となって、ジグザグに降りました。尾根の先はトタン板でブロックされていましたが、少し北に行くと山裾に作業道があり、その扉から出られました。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「矢名瀬」です。

2016年11月6日日曜日

熊野神社から登る加西の笠松山

笠松山は善防山と並んで人気の登山スポットです。低山ですが岩場が多く、展望も良いので当然でしょう。古法華自然公園から登るのが普通ですが、今回は北西の熊野神社から登ってみました。登り口は東剣坂町近くで、道路にも案内があるので分かります。文化13年の常夜灯のある害獣避けの扉を通って登り始めると、寛永6年の鳥居があります。地形図ではこの付近に神社のマークが描いてありますが、実際の神社(熊野神社権現堂)は、尾根の上にあります。コンクリートの建物ですが、狛犬もいます。神社の裏には見晴らしの良い場所がありますが、これは古墳のような印象でした。裏手に右側から回り込むと、小さな不動明王像がありますが、ここの岩も古墳に使われていたものかも知れません。

熊野神社から笠松山へは、まず214mピークに上がり、そこから南東へ降りて行きますが、この付近の道はシダで覆われていて、やや藪っぽくなっています。笠松山の続きだけあって、所々に岩場があって展望があります。周囲の山も岩場や崖だらけです。写真の岩山は、以前に歩きました。本当は214mピークから西の剣坂山三角点に行きたかったのですが、藪が厳しそうで断念しました。笠松山の山頂には展望台があります。曇り空で風の強い寒い日でしたが、けっこう賑わっていました。法華山三等三角点(244.37m)が展望台の下にあります。山頂からは、吊橋まで展望を楽しみながら歩きました。途中で北の尾根に降りられないか調べながら歩いたのですが、地形図で見るよりも急斜面で、灌木が多く道はありません。藪を抜けるだけなら不可能でははないにしても、下は崖ですから危険を伴います。結局素直に吊橋から善防池の方をまわって出発地点に戻りました。

おまけですが、帰りに笠松山の山頂北側の尾根を少し登ってみました。道路からまっすぐに山に入るコンクリート舗装の道があります。これを登ると地形図の神社の所に建物があり、さらに「愛宕山入口」の札があって、そちらに登っていくと愛宕山山頂に出ました。特に何もなく、大きな岩がいくつかあるだけでした。その先は道は無くて藪になっていたので、戻りました。昔は愛宕神社があったのでしょうか?途中にある建物は、しめ縄が下がっていたので愛宕神社かと思ったら、中を見ると妙見講とあって仏具が置いてありました。道路からの入口のところにも妙見と掘られた大正時代の石があります。妙見信仰とは不思議なものです。

展望 ★★☆
藪山度 ☆☆☆
地形図は「笠原」です。

2016年11月3日木曜日

加東市御所谷の南の山

三草山の東へ、国道372号線通称デカンショ街道を走ると、御所谷という場所があります。ここは源氏と平家の合戦地として知られていますが、「播磨山の地名を歩く」(姫路文庫)を読んでいたら、ここの南の348mのピークが平家の前哨基地の城山であったと書かれていました。付近の山を歩いた時に、この山も気になっていたので歩いてみました。

御所谷の南側に御所谷新池があります。現在は水はなく、堤防の工事をしているようで、ここには近づきたくありません。そこで、国道近くの溜池から登ることにしました。溜池の東岸から作業道があります。いちおう山に登っていきますが、途中でシダに紛れて消えてしまったので、適当に尾根に上がりました。海抜250mほどの尾根に上がると、灌木とシダの間に作業道がありました。これを北東に歩きましたが、ところどころで藪がきつくて、少し北斜面に降りた所もあります。この付近の低山によくある尾根歩きです。枝をかき分けるのに疲れます。尾根は300m+地点で南に曲ります。ここには岩があって、866の標石があります。この後しばらく南へは道があって歩き易くなりますが、それも続かず、348mピークへの登りは藪漕ぎ状態となります。348mピークも藪で、登山道も説明文も無く、ここが史跡とは思えないような場所です。標石は848です。ここから南はさらにひどい藪で、道はありません。なんとか降りて行くと、西側に道を発見しました。関電の巡視路で、すぐに播磨線175鉄塔に着きました。さすがにここは展望地でした。

巡視路は東にも西にも延びていて、ここから下山という手もありましたが、御所谷新池には降りたくなかったので、さらに南に道を探すと、いちおう切り開きがありました。これはシダの中の道ですが、意外と消えずに続いており、南のピークの付近まで歩けました。しかしシダ藪の中に消えてしまったので、ここは無理して320m+のピークに登りました。ここにもなんとなく切り開きがあるので、そのまま南の357m地点まで歩きました。ここからは西に尾根を降りなければならないのですが、道が見つからず、木で見通しもないので、GPSを頼りに降りました。尾根に乗ると少しは歩き易いのですが、すぐにシダや松などの灌木の藪になり、イバラも多いので歩きづらいことこの上ありません。地面(たいていは砂地)が見えるとほっとする、という状況です。最初は北に御所谷新池が見え、そのうちに南に無量壽寺が見えるようになりました。藪漕ぎで登った最初の350m+ピークの手前からは南に展望がありました。そして、東馬瀬四等三角点(368.64m)に着きました(写真)。この先もちょっと北に展望があり、そこからは木々の間を西に降りました。シダを避ければ、そんなに大変ではありませんが、それでも木の枝が邪魔です。この付近は地形図では針葉樹林となっていますが、植林ではありません。やっと谷に降りると、南西に向かう谷には道があるようでした。しかし、北の谷には地形図どうりの破線道はありません。最初は登りで、その後で下りになりますが、ガレ石の多い谷で、歩きにくいのは藪と一緒です。しかもやっと谷から出ると、そこは川でした。幸いに渡れる場所があって、国道372号線に戻ることができました。

かなりの部分ではかつては作業道があったようですが、現在は登山道と呼べるような道はあまり残っていません。お薦めはできない山でした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★★
地形図は「比延」です。