2019年2月24日日曜日

加古川の平荘湖と飯盛山

加古川市の平荘(へいそう)湖はウェルネスパークなどのスポーツ施設等があり、湖畔の一周コースには走る人も歩く人もいます。今回は湖の周囲の山を歩いてみました。ウェルネスパークから湖畔を鴨を見ながらぶらぶら歩いていたら最初の登山口を見落として、島まで来てしまいました。地形図ではここからも破線道があるのですが、なんの標識もありません。が、確かにすすきの間に小道があり、ここから登りました。すすきの背が高いので若干不安でしたが、すぐに岩場になり、茶色い神吉線二三鉄塔に着きました。ここから真っ直ぐに岩場を登りますが、振り返れば常に平荘湖が見えて、展望は良好です。これも茶色の高砂火力線三九鉄塔を過ぎて、登り切ると相ノ山山頂に出ました。ここで西側の尾根からの道と合流します。西側の尾根も岩だらけなので展望は良さそうです。

相ノ山からは東に少し降りて、登り返します。整備された道です。道標を見ていると、いま歩いているのが「大コース」らしいことが分かってきました。次も茶色い姫路火力東線五一鉄塔があり、南に西に東に景色を楽しみながら、飯盛山(215?m)に着きました。北に少し降りると北側の展望もありますが、そうすると戻るのが大変なので、地形図にある東側に降りる道を探しました。山頂には1986年建設の「国有財産相ノ山反射板」がありますが、この付近から北東に道があるはずなのです。しかし藪の中を探しても、それらしい道はありません(LPGのボンベが埋まっていました)。少し降りていくと、道の跡らしいものが見つかりました。どうやら反射板が道の上に立てられて、それ以来使われていないのではないかと思われます。枝を押しのけながらなんとか降りていくと、地形図で破線道が分岐する所には壊れた木のベンチがありました。地形図ではここから東に尾根を下る破線道があるので、今度はこれを探しました。しかしここには前にも増して道はなく、藪も強烈です。最初はシダの塊を避けて少し北側を降りて行きましたが、木の枝は非常に邪魔で、イバラもたくさん生えています。我慢して降りると、岩場に出てきました。眼下の溜池で釣りをしている人たちが見えます。岩場を南に横切り、眼下の谷を目指して藪を抜けました。谷には地形図どうりに破線道がありました。ちょっと谷を降りると壊れかけたログハウスがありました。ログハウスの前の尾根に破線道があるはずなのですが、見つかりませんでした。

今度は谷を登りました。低山なので何度も登ってもあまり疲れません。谷道は整備されていますが、展望はまったく味わえません。最後は谷の奥の斜面を登って道に出ましたが、出てきた所は地形図とは違って飯盛山に向かう道ではなく、ちょっと北に登ると姫路火力東線五二鉄塔がありました。写真はここから撮った飯盛山です。そのまま東に歩くと変電所に降りてしまうので、戻って南東に尾根を降りました。高砂火力線四〇鉄塔を過ぎると「関西電力株式会社平荘反射板」があり、さらに平荘湖を見ながら尾根を降りると神吉線二五鉄塔です。もっと東に尾根を降りると、地形図では南に斜面を降りる破線道がありますが、ここには太陽光パネルが敷設されています。さらに東にも破線道がありますが、ここも太陽光パネルになっており、降りる道は整備されていないので、金網につかまって金網の北側を通って、更に東の植林を降りました。

やっと平荘湖の湖畔に戻れたので、南に堤防を歩き、さらに西に堤防を歩き、弁財天神社を見ました。そのまま湖畔を歩いて戻ろうかと思ったのですが、南の山(升田山)が気になりました。地形図には描いてないのですが、東側に垂直に切り立った岩が見えています。後でわかったのですが、ここは登り口を南の車道で探せばよかったのです。しかし西に歩いてから登ってみようと思ったので、斜面に小道を見つけて上がっていきました。少し登ると道がありました。これは地形図にもあります。途中で切り立った崖も横から見ることができますが、登りつめると大きな岩に突き当たりました。石の小さな祠が置かれていましたが、その前には100近い数の加工されたと思われる石が山積みになっており、大きな祠が崩壊した跡のような感じでした。この先は岩があって山頂には行けず、地形図にもある尾根先をぐるっと廻る道を歩きました。西側に出ると、ここにもまた高い岩の壁が聳えていました。足元は大きな岩が積み重なって転がっている足場の悪い場所ですが、「平荘湖岩場利用心得」という看板があり、ここはクライミングの練習場でした。確かによく見ると岩に金具が打ち込んでありますが、かなりオーバーハングしています。歩き辛い大きな岩の上を歩いて、なんとか下山道を見つけて、湖畔の道に降りました。湖畔の道を歩くと3つ目の堤防があり、出発点に戻ってきました。

まだちょっと歩き足りなかったので、今度は湖の北西にある黒岩山を目指しました。ちょっと登ると鉄塔があるのですがマーキングはそちらには行かず、尾根を登って北東から来る道と合流しました。そして西に歩くと道の脇に天下原四等三角点(132.5m)がありました。黒岩山山頂でもあります。この山も低い割には展望は十分です。そのまま西に歩いて下山しましたが、ここは岩場です。姫路火力東線四八鉄塔があるので巡視路がありそうですが、どう見ても岩場を降りていくしかありません。滑らなければなんとか立っていられるくらいの勾配ですが、掴まるものがないと不安で降りられません。岩場の周囲の木の枝を掴みながら、おそるおそる降りました。登りではあまり問題にならないと思いますが、岩場の下りは危険です。コースを選ぶ時に気をつけたほうが良いと思います。降りるとさらに西には神吉山や行者山があるようですが、もう満喫したので階段を降りて毘沙門さんにお参りして帰りました。

低山ばかりですが、整備されていない道は藪こぎになりますし、岩場の下山も注意が必要で、けっこうハードな山歩きでした。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「加古川」です。

2019年2月9日土曜日

備前の岳山

寒い冬には海に近い山が暖かくて良いのですが、近すぎると藪だらけになります。少し海から離れた山として選んだのが、備前市の岳山です。

山の北側から通信塔の保守道路があるのですが、山陽自動車道の備前ICがあってガードが厳しそうなので、南側からアプローチすることにしました。熊沢蕃山の家の跡がある正楽寺から新幹線のカードをくぐって西側の尾根を目指しました。送電線鉄塔があるので巡視路を探すと、山裾を取り巻くように道がありました。まず三石線45鉄塔に着きましたがここは尾根先ではないので、さらに西に歩いて三石線43鉄塔に着き(44が無い?)、ここから尾根を登りました。シダの多い藪で、ちょっと眺めの良い場所もありましたが、藪こぎです。シダは膝くらいの高さですが、木の枝も邪魔です。山の上に出るとシダのない空き地もあり、道もはっきりしますがシダの間を歩きます。西側に少し出ると長谷下池を見ることができました。蕃山三等三角点(189.05m)は、標石を探して道の近くのシダ藪を歩いていると足に当たるものがあり、それが三角点でした。さらにシダの間を縫って歩くと缶ビールが木の枝に刺してありましたが、2009年製造でした。シダの背が腰のあたりまで高くなり、道を見失うと力づくでシダ藪を抜けなければなりません。なんとかここを切り抜けて、東に方向を変え、鞍部に降りると北から道が来ているようで、登ると三石線50鉄塔でした。

鉄塔から北東へ尾根を伝いましたが、ここもシダ藪か灌木の藪が続きました。はっきりした道はありません。最後にシダ藪の200m+ピークに登って降りると、鞍部には平坦地があって水が流れていました。水に沿って北に歩いたのですが、ここは真っ直ぐ向かいの山に登るのが正解だったようです。水量は僅かでしたが沼地で足を取られました。というのは、この北に地形図にもある小さな溜池があり(野鳥の天国のようでした)(写真)、その水が南に向かって流れているからです。茂みを抜けて保守道路近くに出ると地形図にもある北からの道があったので、八木山四等三角点(231.66m)を見に行きました。この実線道は未舗装ですがしっかりしています。三角点付近は切り開かれていますが木が邪魔で展望はありません。

保守道路に戻って、東に歩きました。かなり長い道で最初は舗装されていました。途中には防火用水(?)や水道施設のタンクらしきものもありました。道の北側に柱が何本か立っていて、KDDIの備前東基地局だそうです。この南側にはパラボラ付きの鉄塔がありますが、名無しです(札があるのですが錆びていて読めません)。中国地方建設局岡山国道工事事務所が建てたことになっています。鉄塔の側の斜面はコンクリートで固められているので道に戻って斜面を登り、岳山を見に行きました。道があります。地形図の書き方はよく分かりませんが、400m+のピークが一番高いので岳山でしょう。標石はありますが、展望はありません。KDDIの基地局まで戻り、さらに東に歩くと分岐があって直進方向は鎖がかかっています。そのまま歩き続けると北に展望が開けますが、特に面白いものはありません。終点にあるのは頑丈に防護された鉄塔で、雰囲気から防衛省の施設と思われます。パラボラが二基ずつ、二方向に向いていました。鎖まで戻って分岐を南に歩くと、地形図の通信塔の場所は柵で囲まれた藪があるだけです。ここがNTTの保守道路の終点らしく、黄色い標識によると保守道路は起点から3400m、ここの標高は381mのようでした。しかしさらに西方向に降りると鉄塔があります。これもパラボラ付きです。やはり名無しですがNTTではなく、備前市が保安林内作業許可を取っています。

下山は鉄塔の先を南西に歩きました。最初は道があるような気がしたのですが、すぐに灌木の藪になり、シダも増えてきました。この南の斜面はかなり急ですが完全な藪で、岩場もあって方向を決めるのに苦労しました。結局行きたい方向には行けず。鞍部を北寄りに抜けて登り返しましたが、ここも背の高いシダ藪です。方向も間違えそうで、GPSで方向を確認しつつ南西に降りました。この付近からはときどき踏み跡があり、少しずつ歩きやすくなりました。そして少し登り返して、正楽寺四等三角点(251.28m)に着きました。この付近は平らですが、尾根がジグザグに曲がっているので方向確認が必要です。ひどい藪はもうなくなり、マーキングもあって、シダの間の踏み跡を歩いて、三石線48鉄塔に到着しました。ここからは巡視路で下山ですが、少し歩くといきなり墓が2つありました。なんの説明書きもなく、ちょっと驚いて通り過ぎ、鞍部まで降りると谷に道がありました。南の鉄塔は回線が分岐しているので興味はあったのですが、道は行き止まりっぽかったのでここから下山しました。降りてみると、「熊沢蕃山両親の墓」という看板がありました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★★
地形図は「備前三石」です。

2019年2月2日土曜日

篠山の火打ヶ獄から三国ヶ岳

先週登った愛宕山の東の山です。まず義経伝説の残る小枕の春日神社に参拝し、その裏の植林に入ろうとしましたが、害獣避けの金網があるため、西側の尾根に向かって急斜面を登ると、尾根上に扉がありました。ここからしばらく尾根を歩くと、火打ヶ嶽です。火打ケ嶽三等三角点(336.95m)がありますが、展望はありません。ここから南に尾根歩きですが、すぐに整備された道が現れました。自動車は無理そうですが、よく整備された道で気持ちよく歩けました。松茸山らしく、「鹿、猪に装置をしています 危険です」という札もあるので、無理に尾根に上がらず歩いたため、だいたいは尾根の東側を歩くことになりました。たいした急勾配もなく、標高450mくらいまで歩けましたが、最後は490m+ピークの西側の谷で道は消えてしまったので、ピークに上がりました。この尾根の道ははっきりしませんが、松茸山の紐が張ってあるのでそれに沿って歩きました。550m+ピーク付近はちょっとややこしいのですが西に降りると峠のお地蔵様がありました(写真)。確かにここは徒歩で山越えをするなら主要な峠だと思います。

峠からの道はあまり明瞭ではありませんが、すぐに分かりやすい道になり(巡視路らしい)、播磨中央線一三八鉄塔に出てきました。巡視路はここで終わりですが、この先も問題なく歩けました。三国ヶ岳の手前では少し西寄りの尾根を登りましたが、道があるではないので、まっすぐ斜面を登ってもよかったと思います。いずれにしても山頂近くは急斜面で、雪が少し積もっていたので足が滑りました。三国ヶ岳の山頂は南に広く展望があり、説明板もありますが、特に目立つ山がある訳ではありません。北側の展望は限られていますが、篠山城跡がよく見えます。三国というからには、丹波と摂津と播磨が見渡せるのでしょうか?三国岳二等三角点(648.09m)があります。山頂から西へ降りる道ははっきりしており、最後は少し怪しくなりましたが、茶畑の上に出てきました。ここは美濃坂峠です。馬頭観世音と掘られた石があります。大正10年の道標は左が永澤寺三田街道、右が中野村(どこ?)となっています。ふきのとう休憩所がありますが、ここに駐車して登山してはいけないそうで、どうしろというのでしょうか?

美濃坂峠を通っている県道49号線は、災害復旧工事のために通行止めになっています。これは車が通れないということですので、歩くには安全ですので、県道を歩いて戻ることにしました。道路が大きく崩れている場所が2箇所あり、橋が掛けてあります。道路は崩落し、ガードレールが宙に浮いていました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「篠山」です。