2011年11月27日日曜日

北から登る黒尾山


このあいだ波賀町小野から一宮町杉田まで歩いた時(2011/10/10)に、黒尾山の新しい登山ルートを見つけたような気がしました。今日はそれを試してみました。

一宮町杉田から林道に入り、この前に下山に使った林道に出ました。この林道は砂出線というようです。大きな堰堤が二重にありますが、その下を南に横切って、水平に走る林道を歩き、このあいだ降りてきた作業道に入りました。この作業道は入口がススキで覆われているので、知らないと確実に見過ごします。林道が広がって左側に作業場がある場所の山側です。林道には間伐を行うという標識が立っていましたが(そこまで歩くと行き過ぎです)、この作業道は間伐ではなく、倒木処理のために作られたとしか思えません。何度もターンして、ジグザグに斜面を登って行きます。途中で眺めの良い場所が何度もあり、暁晴山が見えました。作業道の終点から先は、最初はそのまま斜面を登ったのですが、あまりに急なので、前回下山の時に通った尾根まで出て、尾根登りにしました。下山でもそうでしたが、急な尾根で藪も多くネットも張られていて、歩きにくい尾根でした。何度も休みながら673m地点まで登ると、勾配は楽になりましたが、藪はまだ続きます。そのうちに周囲が植林になると歩きやすくなり、800m+のピークに出てきました。歩き始めて2時間近く経っていました。標高差が600mもあるので、これくらいはかかるでしょう。

ここからは尾根を南に縦走しました。一宮町と山崎町の町界です。植林の歩きやすい尾根ですが、たまにシダが密生している場所もありました。黒尾山までは標高差で200m程ですが、意外と登りは疲れました。途中で黒尾山への道標があり、これが小野からの登山道(起点は2011/08/27に見たところ)だということが分かりました。この付近で、やっと黒尾山のランドマークである通信塔が見えました。920m+ピークから黒尾山の方に降りていくと、西側から林道が上がって来ており、鞍部は林道を歩きました。その後林道は南側では上りと下りに分岐していましたが、林道歩きをする気はなかったので尾根に戻って急斜面を登りました。ここは登山道なので整備されていますが、かなり急です。やっと頂上に出たと思ったら、これは黒尾山の北の990m+ピークでした。さらに登って、黒尾山山頂に出ました。曇り気味でしたが、眺望はやっぱり抜群です。

下山はまず南に尾根を降りました。地形図では破線道が分岐して、西に林道に降りる道と、ターンして890m+の鞍部に出る道が描かれていますが、この道が見つからず(以前に登ったことはあるのですが)、結局尾根を降りました。かなり壊れていますがネットが張られており、引っかかってそのまま白骨化した鹿を見ました。2011/04/02にここを登った時も苦労しましたが、ひどい藪でススキが生い茂り棘のある蔦や枝が伸びまくり、その中に小さな杉の木が生えているという最悪の尾根です。傷だらけになりながら、鞍部まで降りました。どんなに大回りでも林道に降りるのが正解と思いました。

その先は、まず893mピークまで尾根を歩きました。ここは2011/04/02に歩いているのですが、その時の印象よりもずっと藪っぽく、イバラと闘いススキを押しのけながら歩かねばなりません。いちおう切り開きはあるようなのですが、草木に押され気味です。南側の展望は悪くないのですが。黒尾山から893mピークまで1時間近くかかりました。

ここからは北東に下山で、この尾根ははっきりした道はありませんが、歩くのは楽でした。ところどころ急勾配になりますが、気をつけて歩けば問題ありません。北側の斜面が伐採されていたり、倒木だらけだったりした所もありました。降りていくにつれて尾根にも倒木が増えてきました。576m地点では、北向きに尾根を降りることもできそうでしたが、東寄りの尾根を降りました。この北は植林の倒木が多く、傾斜も急なので、降りるのは大変でした。石ころも多く枝も落ちていれば下草も生えています。倒木地帯を避けて、なるべくきれいな紅葉のある尾根を降りていくと、最後は暗い植林に入りました。ここも地形図から予想されるよりは急斜面でしたが、最後は植林から抜けて林道に出てきました。これは地形図の破線道のようでしたが、降りてきた付近で終わっていました。林道を降りていくと、八幡神社に出てきました。

新しい登山ルートと下山ルートですが、あまりお勧めできるようなものではありません。黒尾山山頂付近の藪はどんどん厳しくなっているような気がします。この日は赤い実をつけた木をたくさん見ました。写真は地形図の863m地点の上のあたりで見た木ですが、葉はまったく付いておらず、赤いのはすべて実です。

展望 ★★★
藪山度 ★★☆
地形図は「安積」です。

2011年11月13日日曜日

山之内の寺河内三角点


近場で適当な山を探していたら、夢前町山之内の寺河内三角点には行ったことがないことに気が付きました。さっそく行ってみました。ついでに立船野三角点まで足を伸ばすことにしました。

合併して廃校になった山之内小学校の前の、夢前川が二つに別れる所で交番の前から橋を渡り、目の前の尾根に取り付きました。動物避けのネットなどは全くありません。急斜面の植林を登るとすぐに尾根に出て、あとは倒木があってやや歩きにくい尾根をひたすら登りました。平坦な所が何カ所かあり、寺河内四等三角点(477.25m)に着きました。大柿さんの赤いプラスチック板('08.10.17)が木に下がっていました。赤布に従ってピークから西に降りて、あとは尾根歩きです。植林のところと雑木林の両方があります。

690m+ピークは以前に来たことがあります(2008/08/16)。共同TVアンテナが立っており、東側の展望があって七種山が見えます。ここから南の尾根歩きは以前と同じです。620mピークは面白くありませんが、この先は岩場が多く、ロープが垂らしてありました。この付近からは東側と西側と両方の展望があります。明神山もよく見えました(写真)。細くて岩場が多いので展望のある尾根です。そして林の中の立船野四等三角点(589.04m)に着きました。ここにも大柿さんの赤札がありましたが、'04.2.24のものに'08.10.17の日付が書き加えられていました。

この付近は明神山の登山道になっているらしく、黄色いテープがたくさんあります。明神山への分岐となっている630m+ピークでは、東に向かう尾根にはそちらに行かないように紐が張ってありましたが、それを潜って東に行きました。560m+ピークは気を付けないと南東に尾根を進んでしまいます。北に降りると、さらに東に伸びる尾根があります。とりあえず560m+を過ぎて、568mピークまで行きました。ここは展望が良く、山之内やその北の山々、雪彦山が見えました。

問題は下山で、568mピークから東に降りると夢前川の西側に降りてしまい、温泉などの私有地に出たり、川を渡れなかったりという問題があります。そこで568mピークから560m+ピークに戻って北に尾根を降りました。この尾根には赤布があり、568mピークに向かう尾根にもありました。最初は岩場があって、巻いて降りました。そのうちに周囲が植林になってなだらかな尾根になります。410m付近まで降りると尾根が東西に二手に別れますが、ここは西の尾根を降りました。伐採した木が多い尾根を降りていくと、だんだん勾配が急になり、最後は伐採地に出てきました。実は尾根歩きの間に620mピークあたりから伐採地が見えており、そこに出れば下山が楽そうだったので、こちらの尾根を選んだのです。しかし伐採地周辺は伐採した木が多く、伐採地にも背の高い草が茂っています。かなり苦労して伐採地に出て、伐採地の中を降りて行きましたが、すぐに眼下に川と作業道が見えました。この道が地形図の破線道ですが、伐採地の下付近ではぬかるんでいるので、少し植林の中を北に歩いてから作業道に出ました。あとは地形図の実線道(林道西の谷線)を歩いて山之内に帰りました。なおこの林道は川沿いに北の方にも続いていました。

下山は560m+ピークから北に降りて東の尾根を伝うのが一番楽に見えます。しかし降りた先には川があり、夢前川に近い付近は人家もあります。少し覗いて見たのですが、この付近の山は荒れ気味ですし、川も深いので渡り易そうではありません。西へ降りてしまうのが正解のようです。または568mピークから北に降りると林道がありそうですが、未確認です。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「寺前」です。