2015年12月30日水曜日

山崎の国見山から県道44号線

宍粟市山崎町の国見山はお馴染みの山ですし、国見の森公園とモノレールができて整備されてからは登山として登る山ではなくなりました。しかし昔のルートも残っています。登り口は金谷山部古墳のある墓地で、墓地の裏から害獣避けの扉を通って登山道に入ります。この道はとても良く整備されていて、ハイキングコースとして最適です。周囲は自然林ですが、松の大きな木が多いようです。途中に金谷四等三角点(319.07m)があって木が切ってありますが、だいぶ枝が伸びてきてあまり展望はありません。しかし頑張って465mの頂上まで登ると展望台があって、山崎を一望できますし、北や東の山々も見渡せます。国見というだけあって、展望は抜群です。

展望台からは北に歩きました。道はよく整備されています。展望休憩所の東屋があって、ここからも山崎を一望できます。その次は「松ぼっくり休憩所」で、テーブルとベンチがあります。ここの展望も楽しめます。ここからは北の春安に降りる道があるようです。すぐ北には西から谷が迫っており、谷には道があります。車が通れる道ですが、なぜ道があるのかよく分かりません。その北西の谷にも道がありますが、これは明らかに林道です。この地点は地形図では破線道が南の谷から東に曲がって春安に降りて行っているのですが、春安の方向は行き止まりとなっていました。林道を歩いて西の尾根に上がりました。林道はさらに西に行ってしまうようなので、尾根道に入りました。これは地形図に描いてある道ですが、少し行くと立入禁止の黄色いテープが張ってあります。道は東へ降りて行くようなので無理して尾根上を歩きましたが、倒木が多くてまさしく藪山歩きとなりました。黄色いテープは尾根上に張ってあるようで、「きのこ類の採取厳禁 兵庫県」という札が立っているところを見ると松茸山のようです。しばらく歩くと倒木が減ってきて楽に歩けるようになりましたが、その北の谷に降りるところは倒木地帯で、完全に行く手を阻まれました。結局少し西寄りに急斜面を倒木を跨ぎながら降りて行ったのですが、大木を越える時には足が地面に届かなくなるので危険でした。やっと谷に降りても倒木だらけでした(写真)。この谷は県道44号相生宍粟線(以前は相生山崎線)が通っている場所です。西の斜面をトラバースして北側に出て見ると、たしかにこの峠は切通になっており、道があったようですが、倒木だらけでまったく通れません。西側に降りたのが失敗だったかと思って見上げてみると、この付近は斜面がほとんど倒木で覆われていて、楽に降りられる場所はないようです。地形図では峠から北東の道は黄色く塗られており県道扱いですが、倒木で埋まっています。よく地形を見て、やっと道が発見できましたが、倒木をたくさんくぐらないと歩けません。標高250m付近まで降りて、やっと舗装道路に出ました。舗装道路を歩くとミツマタの群生があって、春はきれいだと思います。その下には「通行不能 路線名・相生山崎線 理由・巾員減少1.0m 箇所・これより先 竜野土木事務所」という看板がありました。確かにここより峠側の舗装道路は狭いのですが、通行不能の理由はそれだけではありません。ちょっと降りると休憩小屋があるのですが、よく見るとその先の谷を挟んだ反対側に小さな祠がありました。かつてはこれも峠道だったのかも知れません。

宍粟市は森林王国と言うくらいで植林の手入れの行き届いたところだと思っていたのですが、県道44号線を見てその印象がだいぶ変わりました。

展望 ★★★
藪山度 ★★★
地形図は「山崎」です。

2015年12月29日火曜日

丹波市の五台山と鷹取山

3日前に氷上町から五大山に登りましたが、今日はその北の日本分水嶺の続きにある五台山です。こんなに近くに似たような名前の山があって間違えないのでしょうか。上り口は甲良病院です。東に聳える岩山が気になりますが、裏手の道を登りました。砂防ダムを作っているようで、舗装路を歩くとそちらに行ってしまいます。正しく地形図の破線道を辿ろうとすると、谷道です。谷で道が無くなると大変なのですが、とりあえず辿れる程度の道は残っていました。大きな岩を巻いて登り、最後は意外と平坦な場所に出て、尾根に上がりました。だいたい地形図の破線道どうりですが、尾根には特に道があるわけではなく、自然林に切り開きがあるだけです。歩き易い尾根で、周囲が植林に変わると道があります。大きな岩があって、ぐるっと巻いて上にあがりましたが、展望はなくてがっかりしました。この後はやや急勾配となり、最後は植林を抜けて主尾根に出ました。ちょっと歩くと鴨内峠への道標がありますが、五台山へ向かいました。五台山山頂の手前には簡易トイレがあり(中は見ていませんが)、山頂には展望デッキや石仏(文殊菩薩)そして尾ノ寺山二等三角点(654.55m)があります。西側に素晴らしい展望が広がっているはずですが、この日は軽く雪が降っていて視界はほとんどありませんでした。

五台山からは南に歩くと、「丹波の名水狸穴の源泉400m」という標識がありました。そして、独鈷の滝から登ってくると思われる登山道と出会います。その南のピークが小野寺山(645m)で、丸い鳥瞰図があり、天気が良ければ見晴らしが良さそうでした。トラロープで南に降りると、香良方面から林道が上がってきていました。この林道は尾根を越えないで香良側に降りて行ってしまいます。尾根も歩きやすく、雪もやんできて、急坂を登ると鷹取山(氷上槍)山頂でした。ここには美和ふるさと観光協会のベンチが4つもあり、東側に見える山の説明板が3枚あります。やっと展望を楽しめました(写真)。香良四等三角点(566.34m)もあります。「雷大御神」と掘られた大正6年の石碑がありますが、雷が落ちたのか、それとも雨乞いをしたのでしょうか?少し西側に降りた所にブルーシートがあってなんだろうと思って見に行ったのですが、仮トイレだそうです。

鷹取山から南に歩くと東向きの展望を楽しむためのベンチが2つあり、三和峠(氷上越)に着きました。よく道路で見かける「氷上町」と「市島町」の看板があって驚きましたが、それ以外にも「名勝岩滝寺渓谷」から始まって看板がいろいろありました。しかしここからは下山せず、さらに南に歩きました。ちょっと登ってから分水嶺の径は尾根から南に降りていきますが、尾根の続きには烏帽子山の標識があります。おそらく548mピークのことと思いますが、この付近は油良から見上げるとほぼ平らで烏帽子という名前も納得できます。烏帽子山の尾根の端まで歩いて、どちらに行くか少し迷いましたが、結局車を停めてきた香良病院に向かって北に降りることにしました。地形図で見るとやや急斜面ですが、下草はなく、植林も間伐や枝打ちをしていないので、木につかまりながら降りられました。標高差400m近くありますし、距離も長いので単調な下りでしたが、問題なく降りられました。最後は金網があったので病院の前にあるコテージ?の前から道路に出ました。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「黒井」です。

2015年12月27日日曜日

北から登る加西の鎌倉山と遠坂

加西市の北端にある鎌倉山は何度か登っていますが、今回は北から登ってみました。上り口は八千代区大和の、原停留所のある支尾根の端です。コンクリート壁の切れた所から登り始めましたが、非常に急な植林で、地籍調査の赤テープはあるものの作業道はほとんど消えています。それでも木に掴まって登って行くと、徐々に勾配が緩くなってきました。そこで上を見ると、貯水タンクがありました。八千代西簡易水道柳山寺配水池と書いてあります。山の下にも同じ名前の浄水場があるので、それと繋がっているのでしょうか。階段があるので、ここまでは階段を登るのが楽でしょう。尾根は自然林ですが下草があまり生えていないので歩くには支障ありません。切り開きもあります。そのうちに勾配も楽になって、典型的な里山歩きとなりました。時々付近の山が見渡せます。260m+ピークはシダで覆われています。比較的平坦な尾根歩きとなり、地籍図根三角点や共同アンテナの残骸がありました。植林に入り、急な斜面があって、それを過ぎると主尾根の368mピークに出ました。主尾根もこれまで登って来た尾根も、雰囲気は余り違いませんが、西に少し歩くと播磨線一三一鉄塔があり、展望が広がります。さらに西に歩くと急斜面があって、その上には孔雀明王の石仏があります。南に歩くと、望遠鏡と法起大菩薩の石仏のある鎌倉山山頂です。南側の展望は素晴らしいのですが、いつ来てもなんとなく霞んでいます。早朝にでも来ないと、遠くまで見渡すのは難しいでしょう。それでも明石海峡大橋が見えました。比延田三等三角点(452.43m)もあります。

山頂からは北に孔雀明王まで戻って、さらに北の尾根を降りました。2014/1/4にも通った尾根ですが、関電の巡視路になっていないらしく(おそらく巡視路は孔雀明王のピークの北側を巻いている)、道らしいものはありません。前回同様に方向を間違えて、西に向かう尾根を降りそうになりました。正解は播磨線一三〇鉄塔に降りることで、さらに鉄塔の向う側の尾根を歩きました。ここは巡視路で、よく整備されています。こんなにたくさんプラ階段を使わなくてもいいのにと思うくらいです。

巡視路は380m+ピークも378mピークも巻いて行きます。播磨線一二九鉄塔の次の370m+も登らずに北西の尾根に向かいますが、これは行きたい方向なので好都合です。播磨線一二八鉄塔を過ぎると巡視路は南に降りて行ってしまい、尾根は荒れ気味になりますが、倒木が多いだけで歩けます。急斜面を登って340m+に上がり、倒木を跨ぎながら北に歩くと、柿木田四等三角点(334.12m)がありました。ここからは落ち葉が積もっていて滑り易い急坂を降りて、遠坂に出ました。壊れかけた小屋と小さな石仏があります。

遠坂の反対側はコンクリートの壁が高くてとても登れません。仕方なく東に坂を降りて行くと、コンクリート壁が切れる所がちょうど北側の尾根の鞍部に登れる場所でした。やや急な斜面を登って鞍部に出ると、切通になっていました。地形から見ても、ここの方が現在の遠坂よりも峠としては自然です。切通の北側に上がると、写真のような祠っぽいものがありました。中に入っているのは石ですが、奥にあるのは木の御札ではないかと思います。ここから尾根を北に歩きました。ここも倒木の多い自然林です。地籍図根三角点がありますが、他には特に何もなく、ちょっと急な坂を登って320m+の主尾根に出ました。ここも雰囲気は同じで歩き易く、東に歩きました。途中には大岩があったりしましたが、歩くには支障なく、シダが腰の高さまで生えていても道はちゃんとあって、尾根の先の墓地まで、あまり苦労なく歩けました。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「西脇」「北条」です。

2015年12月26日土曜日

丹波の天王坂から五大山

以前に氷上町の霧山を歩きましたが、今回はその北にある山を歩きました。氷上町油良から天王坂まで登ると、切通の東側に「分水界五台の径 天王坂登山口」という看板がありました。そういえば、この尾根は分水嶺でした。さっそく斜面を登って尾根に出ると、歩きやすく整備されています。282mピークを過ぎて、地形図にもある長見からの道と合流し、北摂長田野線一〇六鉄塔があります。次のピークには長見四等三角点(318.27m)がありますが、ここは亀の座(五郎兵衛)という山だそうです。この山の北では「油良坂」への指示が西に降りる道に付いており、地形図の破線道で西に降りるようになっていましたが、何も考えずに北に真っ直ぐ歩きました。こちらは巡視路になっているようで、黒いプラ階段が整備されています。地形は複雑でどこが分水嶺かよく分かりませんが、振った雨は好きな方向に流れるでしょう。油良坂の切通には林道が通っていますが、倒木が多く車では通れません。

油良坂の西側に三日月山への標識があり、北に道があります。これは巡視路らしく、尾根には上がらずに北摂長田野線一〇八鉄塔に着きます。ここから尾根に上がると、三日月山の道標がありました。急坂を登ると417mピークで、さらに急坂を登ると、三日月山(514m)に着きました。地籍図根三角点もあります。地形図には直登せずに東に向かう破線道が描かれていましたが、分水嶺を歩くなら直登せざるを得ません。三日月山からは、かなり急な斜面を降りて、登り返すと「幸世村直営地界」という石標があり、地形図どうりに油良への下山道があります。そして坂を登ると五台山山頂です。ベンチと、かなり地面から露出してしまっている白毫寺三等三角点(569.09m)がありました。ここに来るまでもかなり展望はあったのですが、ここからも西に東に展望が広がっています

五大山から北に急坂を降りると、北摂長田野線一一二鉄塔がありますが、そこに「愛宕山、鷹取山方面途中難所があります。小学低学年以下のお子様連れの方は、行かないで下さい」という札があります。確かにここから見る北の愛宕山は岩山です。登ってみるとトラロープもあって道は整備されているのですが、急峻な岩場だらけなので、滑落したら危なそうです。岩場を抜けると「京都愛宕山遥拝所」という札がありますが、高みに登ると京都方向を拝むには目の前の木が邪魔でした。ここを過ぎると愛宕神社があります。小振りですが灯籠には寛保3年(1743年)と書いてありますし、昔から信仰を集めてきたのでしょう。ここから美和峠までは50分とありましたが、参道で下山することにしました。落ち葉が積もっていて、道がわからなくなる所がありましたが、トラロープや標識がたまにあって、間違えずに下山することができました。登山道の入り口には注連縄があって、山全体が聖域のようです。

あまり意識しなかったのですが、歩いた尾根は全て分水嶺でした。「分水界の径」という札があちこちに立っているのですが、見た時に一瞬「分水界の怪」と読めてしまって困りました。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「黒井」です。

2015年12月23日水曜日

相生の宮山

相生の町の西側にある宮山は、標高は173mしかありませんが眺めが良さそうで前から登りたいと思っていました。この日は午後から雨の予想だったので、チャンスとばかりに登ってみました。

那波八幡神社の左手に忠魂碑が立っています。その脇の道を登って行くと墓地があり、道はさらに上に向かっています。道と言っても岩盤で、雨が降ると水が流れるようで、あまり道には見えないのですが、滑らないように登って行くと岩場に出ました。相生の市街(写真)、それも海側の工場などが見えます。ここからしばらく岩盤登りで、岩盤の上では更に東側も見えるようになります。尾根まで上がれば西側の青葉台も見えます。ちょっと歩くと宮山山頂です。かつては旗を揚げるポールが立っていたようですが、根元で倒れたらしく、地上に横たわっていました。八幡山三等三角点(173・55m)があるはずですが、見つけられませんでした。ひょっとするとポールの台だと思ったコンクリートが標石だったのかも知れません。

山頂からはとりあえず北に縦走してみました。緑ヶ丘への下山道のようですが、道以外は藪なので無理せず道なりに歩きました。これは縦走路で、北の150m+ピークを通って、新幹線のトンネルの上近くに相生駅がよく見える場所があります。そこから道は西側に降りて行くので、大回りは避けたいと思って山頂まで引き返しました。

山頂から、地形図の破線道を降りることにしました。地形図では、山頂から東の那波小学校へ破線道が描かれています。山頂の東側は岩盤で眺めが良いので、この急斜面の岩盤を降りました。岩盤の下に道があることを期待したのですが、藪ばかりではっきりした道はありません。それでもゴミが多いので登山道だろうと思って藪の中の道らしい場所を降りました。ほぼ地形図の破線道に沿って降りたのですが、藪はきつくて丈夫な枝をかき分けなければなりません。広い尾根で方向が定まらないのも問題です。しかも少し降りるとシダ藪になり、道跡を覆うように背丈よりも高く茂っており、迂回せざるを得ません。小学校裏の墓地に出るまでまともな道にはほとんど出会えませんでした。

登りに使った道はネットで見つけたのですが、これが正しい登山道だと思います。この付近の山はみんなそうですが、整備されていない所は歩けません。

展望 ★★☆
藪山度 ★★★ 登山道を歩きましょう
地形図は「相生」です。

2015年12月19日土曜日

姫路の別所から登る大平山

姫路の東には桶居山から高御座山に繋がる人気の山並みがありますが、その南にはいくつか支尾根があります。その一つで、姫路別所高校と白陵高校の裏山にあたる山並みを歩いてみました。

登り口は別所の日吉神社です。神社の東側から尾根に取り付く細い道があります。藪の中を登る道ですが、ちゃんと整備されています。かなりの急斜面を登ると110m+ピークに出て、ここからは縦走です。もうこの付近から展望が得られ、姫路城も見えています。この縦走路は歩きやすく、岩場も多いので眺めが良いのが特長です。北に見える二つの尾根は山火事の後遺症か木がほとんど生えていません。北の谷にあるのは溜池だと思っていたら、近くに行くとソーラーパネルだということが分かりました。岩場が多いので楽しく登れますし、ほぼ全方向を眺めることができます。写真は南の方を見たものです。姫路火力東線二九鉄塔を過ぎるとますます尾根道はよく整備されており、次の140m+ピークには三〇鉄塔があります。海まで見渡せます。ここから馬の背のような尾根で209mピーク、そして次の210m+ピークへ登りました。ここまで誰とも会っていません。

この先は姫路市と高砂市の市境の尾根を南に歩きましたが、ここは鹿嶋神社から高御座山へ歩く登山ルートで、たくさんの登山者と出会いました。眺めの良い尾根(百間岩)を南下し、マイクロ波反射板と姫路火力東線三二鉄塔を過ぎると、鹿嶋神社のチタン製鳥居が見えてきます。神社の方へ急峻な大きな岩場を降りると休憩所がありますが、トイレは壊れていて使えません。88mの鞍部を通って、中所登山口方面へ歩いて南のピークに登りました。登山者はかなり少なくなりました。まず地徳山という眺めの良いピークがあり、次の山が大平山です。この山も岩場が多く、展望は良好です。明石海峡大橋が見えます。山頂の大谷1三等三角点(155.53m)を過ぎて、中所登山口ではなく豆崎登山口を目指して急峻な岩場を降りて行くと、その南の低い尾根に経塚山古墳がありました。尾根上の道にいきなり石室が開いています。ここからまた急峻な岩場を降りると、豆崎登山口に出ました。百間岩まで60分、高御座山まで150分と書いてありました。

このコースは、逆に歩いたほうが岩場を登れて楽しいかも知れません。今回歩いた尾根はあまり山火事の影響を受けていないようで、季節外れのツツジの花を楽しむことができましたが、桶居山から高御座山に繋がる尾根は岩場が多いというだけでなく山火事で木が生えていません。植林も進められているようですが、緑が戻るにはだいぶ時間がかかるでしょう。

展望 ★★☆
藪山度 ☆☆☆
地形図は「加古川」です。

2015年12月6日日曜日

北から登る笠杉山

今回は2015/08/01のリベンジです。登り始めたのは神子畑から国道429を笠杉トンネルの方に走って、ヘアピンカーブの手前の橋の所です。8月には工事中だった橋の手前の林道への道は綺麗に仕上がっていました。しかしこちらではなく、前回と同じように橋を渡ったお地蔵さんの脇の林道に入りました。すぐに川が二つに分かれていますが、この間にある尾根の先から登り始めることにしました。ここは8月には川の水量が多くて渡れなかったのですが、今回は水が少なくて簡単に渡れました。この尾根の先は非常に急な斜面で、下から見上げた時には絶望的な気分でしたが、登り始めると作業道の跡がありました。それでも急斜面には変わりがなく、木に掴まって登りました。少し登ると高所恐怖症としては下を見られなくなりましたが、急斜面は長くは続かず、ちょっと平らな場所に出ました。この先は尾根登りですが、依然としてかなりの急勾配です。これがしばらく続きましたが、徐々に勾配は緩くなって来ました。植林も増えてきて、歩き易くなりました。

この後は植林と自然林が混ざった尾根となりました。ずっと登りではありますが、楽に歩けました。714m地点を過ぎると、植林した時に使ったのかも知れないワイヤーロープが木に巻きつけられていましたが、木の幹に食い込んでいるのが痛々しく感じられました。中にはロープが食い込んだ後で木が成長して、ワイヤーが幹の中を通り抜けていることもありました(写真)。長い尾根登りですが、標高差600m以上を登るのですから当然です。綺麗な植林もあって、一休みできました。木の少ない自然林になり、岩が増えて来ると、笠杉山山頂に着きました。藤尾峠三等三角点(1032.11m)と宍粟50名山の標識がありますが、標識の立っている場所が宍粟市かどうかは調べてみる必要がありそうです。

下山は市境の尾根を笠杉トンネルの方に歩きました。この尾根は日本分水嶺でもあります。「千町小屋」の標識の方向です。最初は幅が広くて気持ちの良い尾根でした。広すぎて尾根を間違えそうな所もあります。西側には美しく舗装された千町段ケ峰幹線林道が見えていますが、これは見ないことにして歩きました。途中で宍粟市側から道が尾根を横切りますが、尾根を横切った所で終わっていました。再び尾根を歩いて、860m+ピークから東側に急斜面を降りました。分かりにくい場所です。この先は植林が続きますが、広々していて方向が分かりにくい場所もあります。東側に未舗装の林道が見えて来ると、植林の尾根をアップダウンしながら歩くことになります。林道を歩いてもよいのですが、アップダウンがあっても林の中の方が気持ちよく歩けます。8月同様に笠杉トンネルの真上の植林を歩き、北のピークに登って降りるとお地蔵さんがあり、ここが笠杉峠です。前回同様に峠から道を辿って東に降り、前回同様にミツマタの茂みで道を見失いました。しかし前回同様に問題なく林道に降りて、未舗装の林道から広域基幹林道須留ケ峰線と国道429号線を通って車に戻りました。4時間ほどの行程でした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「神子畑」です。