2015年4月29日水曜日

牧野大池から登る多可の妙見山

多可の妙見山は南から登る登山道が整備されていますが、東の牧野大池からも登山道があります。これを登ってみました。牧野大池西岸のキャンプ場が登山道入口です。道を歩いて行くと「ひといきはし」という木の橋を渡り、林道の終点に出てきました。ここからは植林の中を登ります。防鹿ネットを通り、「ひとやすみはし」を渡り、しばらく植林の中を歩くと、たくさんの岩が転がっている場所に出てきます。ここを過ぎてかなり急な道を登って行くとネットがあり、岩に沿って歩くと尾根に出ます。左に曲がると展望台というか尾根の端の岩の上に出て、展望があります。ちょっと木が邪魔ですが、中村町方面、三組尾、篠ヶ峰を見渡せます。尾根を登ると、「あまんじゃこのふるさと」という札の立っている妙見山山頂です。妙見山二等三角点(692.43m)があります。南と北の両方に展望があるのが嬉しいところです。

山頂からは北に尾根を歩きました。すぐ北の660m+ピークには「にせの山頂」という札がありましたが、これは可哀想でしょう。この先はピンクテープがたくさん木に下がっていますが、どうやら所有権を明示しているようです。これは三組尾でも見ました。歩きやすい尾根ですし、ときどき展望もあります。植林が多いのですが、落ち葉の中から銀竜草が首を出している所もありました。かなり長い尾根歩きで、528mピークを過ぎ、345mの峠(樺坂)まで降りました。ここは北側が舗装された林道観音寺線の終点となっています。お地蔵様があり、「右まきの 左たんば」と書いてあります(写真)。牧野へ降りる道は2013/01/26に登ってきた方向ですが、はっきりした道が無かったようです。今回は「たんば」の方向へ道を歩いてみました。この道は、東の山南町和田から西の杉原川沿いに出るための道です。斜面に付けられた道なのでところどころ路肩が崩れて幅が狭くなっていますが、谷を渡る所でも消滅することはありません。石積みで補強してある場所もあり、しっかりと作られています。途中の支尾根のところに「界 右東山 左間子」という標石がありました。このような標石は牧野大池周囲にも多く、地籍をしっかりと分けたようです。道は必ずしも水平ではなく、ジグザグに登る所もあります。ほどなく牛坂峠に着きました。ここも東から来た林道の終点となっています。樺坂の林道とこの林道を繋げば、今でも山南町から加美区へはかなり近くなります。

下山は牛坂峠から牧野大池に向かって谷を降りました。植林の作業道があり、消えかかってはいますが辿ることができました。ピンクテープのマーキングは谷川に付けられていますが、これはルート案内というよりは地籍を明確にするためのものでしょう。谷川を西に渡って荒れた道を降りて行くと、林道の終点に出ました。「通称名 牛坂」という札が立っています。あとは林道を下って牧野大池に戻りました。

特にひどい藪もなく、歩きやすいルートでした。最初の登りはかなり急です。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「丹波和田」です。

2015年4月27日月曜日

氷上町の向山

氷上町の水分れ公園の背後にある向山に登ってきました。コースは登山口にある「向山連山登山道案内図」そのままです。

水分かれ公園へ行く途中から北に入り、観音堂登山口から登り始めました。急斜面の尾根登りです。二の山298m、三の山470mと、分水嶺の尾根を登りました。途中には展望所があって、西側に展望があります。二の山(滝山)の下には滝山古墳という古墳があります。周囲の木の切ってある展望所があるのが、整備された登山道の長所です。二の山には、金属プレートの二の山四等三角点(299.98m)があります。四の山511mからは縦走で、「分水界 雲海の径」という標識がありました。北側の展望のある場所が多く、黒井城址が見えます。深坂北峰521mを過ぎ、向山に着きました。向山三等三角点(568.84m)があります。ここでも黒井城址がよく見えます。(写真)

五の山591mまで縦走したあと、坂を降りた後、岩に登ると蛙子展望所、そして蛙子(ガエルゴ)峰562mから譲葉山への分岐を過ぎてさらに分水嶺の径を歩きました。公園登山口への分岐を過ぎますが、この付近は土が柔らかいのか崩れまくっています。そしてちょっと登ると清水山で、金属プレートの清水山四等三角点(545.31m)があります。ここは反射板があって邪魔ですが、展望があります。ここからは清水山登山道を鳳翔寺へ真っ直ぐ下山で、途中にはイルカ石とか名前のついた岩がいくつかありました。416mピークは剣爾山というそうです。尾根の先は展望のある領家の頭という場所で(名前の由来は?)、さらに岩に登って展望の楽しめる天狗岩を過ぎてからは谷川沿いに降りました。最後は害獣避けネットを通らねばなりませんが、この出入口は足元が崩落しており、金属製のはしごの上を歩いてネットを潜らねばなりません。ちょっとビビりました。

歩いた全行程が整備された登山道ですので、楽しく歩きながら展望が楽しめました。有名なヒカゲツツジには2週間ほど遅く、まったく見られませんでした。

展望 ★★☆
藪山度 ☆☆☆
地形図は「柏原」です。

2015年4月18日土曜日

藤和から登る建屋山

建屋山には2014/08/30に西側の養父市船谷から登りましたが、今度は東側の朝来市和田山町藤和から登ってみました。藤和の村外れまで車で行って、林道入り口に停めて林道藤和深山線(延長2,390m)を歩き始めました。何か面白いものがないかと思って敢えて林道を歩いたのですが、特別なものはなく、終点に着きました。終点から作業道か何かがあることを期待していたのですが、何もありません。植林は非常に急勾配に見えたので谷を登りました。しかし、土石流の跡なのかガレ石が多く、どんどん狭くなるので、隣の急斜面を登りました。ここは藪で掴まるものはあるにしても滑落の恐れもありました。悪戦苦闘の末に尾根近くまで登るとネットが現れました。この後も勾配はやや緩くてなりましたが、藪は続きました。出てきたのは829mピークから東に行ったところでしたが、ここも気持ちの良い尾根とは言えません。少し西に歩くと北側ちょっと降りた所に林道が見えました。北の畑から登ってきているようです。

これは養父市と朝来市の市境の尾根です。829mピークは見晴らしの良い地点で、西側建屋川沿いの能座付近がよく見えました。地積図根三角点があります。北の建屋山への尾根は、歩きやすいものでした。アップダウンの後に急斜面を登ると、840m+のピークに出てきて、下草が無く木の間隔の広い、気持ち良い尾根となりました。落葉樹ばかりでまだほとんど葉は付いていなかったため、多少の展望もありました。気持よく落ち葉の上を歩いて、建屋山山頂に着きました。建屋二等三角点(855.78m)があります。

下山は829mピークまで戻りました。登りの時に急斜面を登って来た所は、逆に歩くとどこを降りたら良いのか分からなくて困りました。829mピークから東に尾根を歩くことも検討しましたが、林道がそちらにずっと延びているようなのと、下山に使える適当な尾根が無さそうなので、南に尾根を歩きました。こちらも歩きやすいとは言えませんが、ひどい藪ではありません。金属製のコリ谷四等三角点の付近は伐採されており、和田山から竹田城、粟鹿山まで見渡せます(写真)。コリ谷三角点の南から東に延びる尾根があり、ここを通って下山しました。この尾根は最初は急斜面ですし、標高700mから650mの付近は幅が広くてどちらに行ったら良いのか迷いましたが、歩きやすく正解でした。途中は北側が植林となっており、これも歩きやすい理由でした。最後は堰堤に出てきて、川を渡って藤和に戻りましたが、堰堤の下にあるべき橋が無くなっていました。

地形図には藤和から建屋に抜ける峠道が描かれていますが、この存在は未確認です。藤和の堰堤の下で川を渡ると段々畑が植林になっていますが、その先に道がある可能性があります。道がなくても、今回下山に通った尾根は登りには最適と思います。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「但馬竹田」です。