2009年2月21日土曜日

神河町の西脇三角点

神河町の西脇三角点と美佐三角点は、播但線の新野駅の南西にあり、ぐるっと一周コースに適した、谷を取り囲んだ尾根に並んでいます。手軽な周遊コースに見えたので登ってみました。

登り口は新野駅の南にある集落です。熊野神社の南に林道があって、谷の奥まで延びています。これを少し歩くと右手に獣避けの金網があります。尾根の端の所に扉があったので、そこから尾根に登り始めました。263mピークまで急勾配ですが、道があります。シダが生えていますが、道は明確です。ここから更に尾根沿いに登りましたが、ずっと尾根道があります。途中に道しるべがあって、登ってきた道は「鹿柵ゲート15分」尾根の上が「瀧頂上三角点30分」もう一つが「林道終点15分」となっており、林道からでも登れるようです。

この付近から展望が良くなって、市川沿いの農地や山がよく見えます。そして頂上に着くと、西脇四等三角点(515.49m)があり、「鉄塔へ15分」の標識もあります。残念なことに尾根にネットが張られています。三角点から西に行くと展望の良い場所があって、寺前の町がよく見ます。写真はこの付近から北の山を見たものです。しかしそのまま進むと鉄塔の方に行ってしまって周遊コースにならないので、気を付けて南に延びる尾根を探しました。ちょっと見つけにくいのですが、尾根への入口に赤い布が下がっていました。

この先の尾根にも道があって、歩きやすくなっています。また展望もあって、松尾山や七種鎗が望めます。520mピークから486mピークの辺りからは市川沿いに福崎方面の展望が広がります。鶴居城跡も見えます。岩場もあって楽しめる尾根です。隣の山が城跡ですから、ここにも人工物があったのかも知れません。ただ、ネットが張られているのが邪魔です。

そうこうしているうちに、美佐三等三角点(401.9mだが改測となっている)に着きました。'07.11.26の大柿さんのプラスチック板がありました。ここから尾根は南東に向かいます。神河町と市川町の町界は途中で東の尾根に行きますが、尾根伝いに歩いたので町界から離れました。明確な道は無くなり、岩場があり、山を下りるにつれてシダ藪が増えてきました。シダ藪を避けて歩いていると小川に沿って歩くようになりました。最終的にはお寺の南の溜池に出てきて、その土手を歩きましたが、ここの笹藪は結構強烈でした。

最後の下山は町界を下るのが正解かも知れません。いずれにしろ、ほとんどは道が整備された歩きやすく展望の良い尾根です。

展望 ★★★
藪山度 ★☆☆

2009年2月11日水曜日

鶴居城から松尾山

播但線鶴居駅の西側の山に鶴居城があります。駅から遠くありませんが、標高は433mと高い所にあります。西に尾根を伝っていくと、七種山に連なる尾根に出られますが、その北側にあるのが松尾山(大中山)です。この付近の尾根を歩いてみました。

登り口は鶴居森林工場公園工業団地の溜池西側土手奥としました([1])。踏み跡があって、ちょっと登ると尾根に出られます。尾根には良く整備された道が反対側から登ってきており、城山城趾の会の人たちがごく最近整備したようです。荷造り用のテープや鎖が登山道の両脇に貼られており、ステップもあって万全です。後で気がついたのですが、小学校の北西の角に「城山登山道入口」という標識が立っていました。

すぐに鶴居三角点(285.6m)に着きました。大柿さんのピンクのプラスチック板が下がってます。ここから山頂まで500mです。城跡(鶴居城・稲荷山城・永良山城)だけあって頂上近くは平坦地が増えます。登り始めて30分ほどで頂上に着きました。きれいに木が切られており、3本だけ残されています。この3本の木は、下から見上げた時にとても良く識別できました。冬はオバQの頭のようです。ベンチや見晴らし台もあります。ここより南でこの頂上より高い山は七種鎗だけですから、展望は抜群です。写真は鶴居から見上げた鶴居城跡です。

頂上で少し休んでから、さらに西に進みました。頂上から少し降りると、あとは尾根道が続いています。ここからは特に整備されていませんが、歩きやすい道です。しばらく歩くと送電線の鉄塔があります。市川鶴居線30です。巡視路も上がって来ています。さらに西に歩くと、左手から道が上がってきていました。地形図の破線道は存在するようです。この先はその破線道を歩きます。たまにシダに覆われることはありますが、しっかりした道です。周囲は雑木林が多く、たまに植林もあります。痩せた尾根もあり、七種槍がときどき見えます。破線道は498mピークの南側を巻いています。

松尾山に近づくと、道は水平に西側の斜面を横切っていきます。破線道からはずれてしまうので尾根を登ってもよかったのですが、そのまま道なりに歩いたところ、地形図の破線道よりは西側の550mくらいの地点で尾根に出ました。ここから北にピークを登り、次のピークが松尾山です。木屋ヶ谷三等三角点(662.3m)がありました。大柿さんのピンク板もありました。周囲は雑木林で展望はありません。ここまで約2時間でした。

この先は、さらに北に尾根を歩きました。少し歩くと倒木地帯がありますが([2])、少し西側斜面へ降りれば抜けることができます。この付近からは禿の行者山の岩場が見えます。この後もずっと尾根歩きで、道があります。青やピンクや赤布のマーキングがありますし、迷うおそれは少ないでしょう。倒木もなく、楽々と林道に出てしまいました。ここを十三回り峠と呼ぶのでしょうか。熊注意の札が立っていました。

あとは林道を降りました。鶴居に戻るには1時間以上も歩かねばならず、疲れました。

思いのほか歩きやすい尾根でした。道が整備されていて433mまで楽々と登れるのが助かります。城跡が好きな人、展望を求める人、尾根歩きが好きな人、みんなにお勧めできる鶴居城です。その先は、山歩きが好きなら文句ないでしょう。

展望 ★★★
藪山度 ★☆☆

2009年2月8日日曜日

市川町から七種鎗

七種鎗は市川町からもよく見えます。今回は七種鎗から南東に最も長く続いている尾根を辿って登ってみました。登り口は、甘地駅の北の近平にある八幡神社としました。山登りの前は神社に参拝するのが基本でしょう。この神社には、八雲神社にあるのと同じ方法で作ったというしめ縄が下がっています。重さ300kgだそうで立派なものです。

参拝後は神社の裏手に回り、ここから登り始めました。神社の裏手には特に道はありませんが、最初は木の間隔が広くて登りやすい山です。少し登るとシダが増えて、道はあるのですが登りにくくなってきます。とにかく尾根まで登り、そこから南に尾根を下って、大谷四等三角点(230.08m)を見てきました。シダの多い尾根で歩きにくいのですが、三角点にはおそらく南か西から道があるのだと思います。

三角点からまた北に尾根を辿り、長い尾根歩きが始まります。少し歩くと東側に視界が開けて、播但線の4両連結が走っているのが見えました。分かりやすい尾根なので、迷う可能性は低いのですが、うかつに歩いていると間違った尾根で下山しかねないので注意は必要です。だいたいは道があります。七種鎗が遠くに見えます。

アップダウンを繰り返して、やや急なピークに登ると、奥三等三角点(276.99m)がシダの間にあります。大柿さんの08.1.24のピンクのプラスチック板がありました。明神山から七種鎗まで登って、今日のコースを逆に下山して、13:07となっていました。ものすごい健脚です。この先も尾根は歩きやすいのですが、360m+の尾根までの登りはきつくて疲れました。白や大柿赤布のマーキングがあります。384mピークまで来ると、尾根にネットが張られています。この先しばらくはネットの南側を歩きました。シダを除草剤で枯らした形跡がありますが、元気に茂っています。この付近の山は、植林したての斜面が多く見られますが、足元には切り株なども多く、とても歩きにくくて閉口しました。

すぐに高圧線の鉄塔がありました。鶴居支線24です。この先もネットが続き、足元はシダが生えており、歩きにくい尾根が続きます。地形図ではこの付近で南北に道が尾根を横切っていますが、はっきりした道には気がつきませんでした。写真はこの付近から見た七種鎗です。尾根には一応道が続いていますが、場所によってはシダが伸びすぎて地面が見えないため、道が辿れなくなっています。また、シダが背の高さまで伸びていて、それをかき分けて道を見つけなければ歩けないところもあります。443m地点に向けて、シダが元気です。岩場もあり、展望が楽しめます。

443m地点を過ぎると、だんだん道がはっきりしてきます。尾根が南西に方向を変えた辺りで北を見ると眼下に新しい堰堤ができていました。この付近は標高が高すぎてシダが生えていないため、道を歩けます。最後の七種鎗の山頂手前はかなりの急勾配ですが、山頂が近いことはプレートなどが落ちているので分かります。山頂直前に倒木があって道を塞いでいました。ほぼ3時間で七種鎗に着きました。

七種鎗山頂には小滝四等三角点(577.26m)があります。下山はどうしようか悩んだのですが、山頂に「市川町に下山」と書いたプレートが下がっていたので、その方向に下山しました。これは七種鎗から東南東くらいの方向に延びる尾根です。林道に出る最短コースでしょう。山頂近くで迷いましたが、少し降りた500m付近に岩場があり、ここからは尾根歩きになります。白いマーキングがあります。しかし、少し降りるとネットが現れます。ネットの北側は植林したてで、南側を歩いて降りたのですが、こちらはシダが茂っています。降りるにつれてシダが元気になり、道が見えなくなります。白いマーキングも途中でなくなってしまいました。

シダの間に道を探しつつ、20分ほど降りると、やっと尾市川の林道に到達しました。あとは林道を歩いて戻りました。植林の間の林道で、軽トラックが通れる道です。農場があって、そこからは簡易舗装道路になります。途中には高圧線の保守路の赤い火の用心が南北両側にありましたが、地形図にある破線道への分岐は見あたりませんでした。どうもこの破線道は怪しいようです。

長い尾根歩きで、やや飽きます。シダが鬱陶しいので短気な人には向きませんが、ときどき展望があるのが救いです。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆

2009年2月1日日曜日

市川町の妙見山から奥山三角点

七種山から七種鎗へのコースは人気がありますが、七種鎗から南に延びる尾根は最後は近畿福祉大学の近くまで達しています。この尾根を、市川町から登って歩こうと思いました。

登り口は市川町の妙見山(296m)です。地名で言えば奥だと思いますが、南側の溜池付近はくるみ谷というらしく、「田舎暮らし大学」もあって、別荘地のような雰囲気です。地形図で見るよりも家の数が多く、谷の奥の方まで家が建っています。妙見山への登山道は、溜池の土手の奥にあります([1])。ここから登り始めました。

登山道はよく整備されており、ところどころ展望もあって気持ちよく登れます。松茸山によくある荷造り用のビニール紐が木に張られています。296mの頂上には神社があります。その裏手から、尾根を歩き始めました。

この付近の尾根には道があります。道と呼べなくても、なんとなく切り開きがあります。そのためかえって切り株に足を取られて危険なこともあります。しかし藪をかき分けるよりはずっと楽です。展望もあって、北の尾根越しに市川の上流方面が見えます。ただし、そのまま歩いていくと尾市川上流にある奥の集落へ降りて行ってしまうので、気を付けて200mの等高線に挟まれた尾根に降ります。この辺では尾根がシダに覆われていて、こちらの尾根への降り口は見つけにくくなっていますが、降り始めると道があります。

この先はうねうねと尾根を辿りましたが、たまにシダに道を塞がれる程度で、ひどい藪はありません。そして長い尾根歩きの後に、高圧線の鉄塔が現れます。鶴居支線22となっています。ここへは北から保守用の道が登ってきており、少し西のピークから南に降りて行っていますが、それを辿ると下山してしまいます。ここは尾根沿いに降りなければなりませんが、赤布のマーキングがあって助かりました。

この先はだんだんとシダが元気になり、藪山歩きになってきます。ただしシダが茂っていても間に道はあるので、途方に暮れることはありません。さらに300mを越える辺りは岩場もあり、展望もあります。しかし350mを越す付近からははっきりした道が無く、歩きにくくなってきます。尾根にネットがあるのも邪魔です。

いい加減に疲れてくると、尾根に出て良い道が現れます。七種鎗から南に続くハイキングコースです。ここからはよく歩かれている展望最高の尾根道を南に歩きました。よく歩かれてはいますが、岩場の多いコースで、若干高所恐怖症気味の私には辛いコースです。途中に奥山四等三角点(393.36m)があります。

再び送電線の鉄塔がありますが、鶴居支線21で、さっきの鉄塔から谷を越えて送電線が張られています。500mを越すのではないでしょうか。この鉄塔の南のピークでハイキングコースは送電線の巡視路を辿って野外センターに下山するようになっていますが、市川町に戻るために、もっと南に尾根を歩きました。トラロープを潜ってさらに尾根を進みましたが、いきなり岩場っぽい尾根になりました。東側に網が張られているのですが、風で倒れています(写真)。ちょっとビビリながら、先の353mピークに進みました。この付近からは岩はなくなりますが、シダが増えてきて歩きにくくなりました。展望は良好です。そして田口四等三角点(374.2m)がありますが、これは現在は改測となっています。

三角点の南はうっかり進むと西寄りの尾根を降りてしまいます。戻って南東の尾根を進みましたが、この尾根も真っ直ぐ進むと東に行きすぎてしまいます。途中から南の尾根に降りました。地形図でははっきりした尾根でも、歩いていると行き方が分からない場所が沢山あるコースでした。この後は尾根伝いに南に降りましたが、赤い布のマーキングがたくさんありました。最後は尾根がよく分からなくなったので、少し北側の植林に出て、地形図にある神社(豊房大明神)に降りてきました。

4時間くらいのコースで、ちょっとシダがうるさい場所はありますが、歩きやすいと思います。大柿さんの赤布に助けられました。

展望 ★★★
藪山度 ★☆☆