2019年6月26日水曜日

丹波篠山の西ヶ嶽

篠山の北にある三嶽と小金ヶ嶽には2018/3/15に登りましたが、その西にある西ヶ嶽だけは登っていなかったので、登ってみました。登り口は北側の栗柄(くりから)で、八柱神社の前を東に行くと、案内板があります。そこから舗装道路を上がりますが、途中は別荘地帯のようでした。舗装が終わって谷沿いに登りますが、階段が作られています。それも石で作られており、石を持ってきたのではなく削って作ったような所もありました。昔からの道なのでしょう。しばらく登ると愛染窟があって、中には天保5年の愛染明王(ちょっと不思議な形)が置かれています。ここからは本格的な登山ですが、道はよく整備されています。急な岩場には鎖があります。さほど危険な場所はありませんが、山登りを堪能できます。途中には展望の良い場所もあって、春日方面が望めます。ジグザグに斜面を登り、最後は地形図の破線道とは異なり650mピークの頂上に出ました。東に頂上を進むと大きな岩があって、そのあいだから正面の岩場が見えますが、ここはなかなかの迫力です。近畿自然歩道は南に曲がって鞍部に降りてから登り返し、主尾根に出ました。三嶽と西ヶ嶽への道標があります

1時間ちょっとでここまで登れたので、まず三嶽に行くことにしました。この尾根は岩場もあって起伏に富み、南に展望もあって、いかにも山歩きという感じです。紀連山コースというようです。急な坂をいくつか登ると、コンクリートでがっちり止められた三岳山一等三角点(793.2m)のある三嶽の山頂に出ました。西紀町の御嶽山中継所とアンテナ、それに方位を示した丸いベンチがあります。北に草山温泉方面が望めます。ちょっと東に足を伸ばして、避難小屋と石の祠のある所まで行って、西ヶ嶽を目指して戻りました。西には「西の覗展望所0.7km」という道標がありましたが、どこが西の覗かは分かりませんでしたが、距離から考えて650mピークの南の付近でしょうか。尾根歩きを楽しんで、先程登ってきた分岐からさらに西ヶ嶽へと西に歩きました。地形図では南に破線道がありますが、非常に急な斜面があるだけでした。西ヶ嶽への登りもアップダウンがあって岩もある楽しめる尾根で、西ヶ嶽(727m)に着きました(写真)。ここも北に展望があります。

さらに西に向かって下山したのですが、まず南に地形図にはない藤岡まで40分の下山道があります。この先は少し道が荒れて心配になりましたが、人工木の階段が現れました。次に地形図には北に降りる破線道が描かれていますが、これは見つからず、南への破線道は「藤岡・栗柄口」への分岐です。さらに尾根を西に歩くと共同アンテナの残骸がありました。この先さらに西に登山ルートがあるようなのですが、かなり荒れて来ていたので、ここから地形図にある北向きの破線道で降りることにしました。とは言っても整備された道はなく、共同アンテナからのケーブルが地中ではなく地上に張られていた跡が残るだけです。最初の標高差100m程は木に掴まって降りました。それからは楽になってきました。下草は全くありません。途中で地形図の破線道とは別れて尾根を降り続けました。最後にもう一つ共同アンテナがあり、そこからは適当に降りました。畑の縁に出てきましたが、金網があり、まずその扉を探しました。扉を通っても草が伸び放題で、川もあってちょっと苦労して道路に出ました。ここは普通に栗柄口の方へ下山すべきだったのでしょう。

とても楽しめる山歩きでした。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「宮田」です。

2019年6月16日日曜日

上月の銭甕三角点

この三角点は中国自動車道上月PAの南の山にあります。佐用から県道365号線で杉坂峠へ向かう途中、旧幕山小学校の前で南に曲がり、中国自動車道をくぐって材木処理場へ向かう道がありますが、この道から西側の山に上りました。中国自動車道の近くに墓所があり、そこからコンクリートで固められた法面に沿って尾根に上がりました。作業道があります。尾根は植林で軽快に歩けました。西側には林道があって作業中でした。植林を抜けると自然林になりますが、下草はありません。倒木が邪魔ですが、それを抜けると道がありました。この道は326mピークを北に巻いて、ピークの西側で林道に出ました。ここからは軽トラックなら通れそうな林道で、しばらく西に向かって歩きました。気分良く歩けましたが、途中で飽きてきて、北側の植林の道に入りました。植林には道がたくさんあります。この道は溜池の周囲を回って、結局大垣内に降りる道に出てきました。ちょっと北に降りて、害獣避けの扉を通り、栃坂観音堂にお参りしました。この付近は棚田にアジサイを植えてありますが、ちょっと時期を過ぎていたようでした。

南に引き返すと、十字路にお地蔵様がありました(写真)。近くに「上月町杉坂峠森林浴コース」の案内板がありました。現在地が書いてありませんが、さっき植林の中を歩いたのはAコースかも知れません。そういえば杉坂峠の方向にもベンチがありました。東に林道を引き返しました。326mピークの手前で林道は南の姿集落に降りて行きますが、326mピークに向かって登ると道の跡のようなものがありました。少し登ってから南に向きを変えると道がありました。この付近はとにかく道が多く、分岐だらけですが、尾根から外れないように歩きました。しばらく歩くとまた林道に出ました。この林道は340m+ピーク付近で北に曲がりますが、真っ直ぐ行く道もあったので行ってみると、344mピークはススキの薮で道はここで終わっていました。

戻って林道を北に行くと、東と北に分岐があり、北に行くと林道は東に降りて行きそうだったので、しばらくは藪を歩きました。特に歩きにくくはありません。尾根が東に向かう付近では、北側に土塁のある道が少し続き、北に曲がって310m+ピークを過ぎると植林になり、植林の北端に銭甕三等三角点(306.5m)がありました。そのまま藪に突入して下山することも可能だったと思いますが。引き返して東に降りました。こちらにも道の名残がありました。地形図には破線道があるのですが、これははっきりせず、道の跡か踏み跡のような道を辿って降り続けました。北に向かう付近で道ははっきりしましたが、倒木などが多く歩きにくい道でした。そのまま降りると材木処理場に入ってしまうので、道から離れて東に向かい、そこから尾根伝いに下山しました。ちょっと笹が多い所がありましたが、藪というほどではありません。中国自動車道に近づくと墓所がありましたが、道は東から来ているようなので、そちらには行かずに尾根を降りました。問題なく出発点の高架下に戻れました。

低山ですが気持ち良く歩ける山でした。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「佐用」です。

2019年6月9日日曜日

八東町船岡の半柵城址

実は城跡を見ようと思って歩きはじめたわけではないのです。
八東町船岡の天満山には2019/05/19に登りましたが、今回はその更に奥の山を歩きました。天満山から南に縦走して峠に降りた時に、南の山に登る道がありました。ここは「まるせの森」として整備されているようで、舗装された道は多目的広場へ向かっていました。途中に山頂への道があり、これを登ると丸瀬山の山頂に出ました。途中に町道への分岐があったので、直接登るルートもあるのでしょう。山頂には石碑と建物があります。ここは「游界上人の墓」だそうで、1672年に即身成仏・入定の地とされています。故郷の隠岐島の見える所に埋葬されたとありますが、木が育って水口が僅かに見える程度です。山頂から南に歩くと平坦地が続きます。ここは山城(丸瀬城)跡のようです。三角点もあったはずですが見落としました。

南に続く尾根は下草はなく、時に倒木が邪魔なだけで歩き易く、軽快に歩きました。しかし、西側の尾根との合流点に向かって登る所は急斜面がありました。急斜面の手前にポールがあって、案内板が地面に落ちていたのですが、「半柵城」と読めたので、城跡があることに気付きました。主尾根に上がると、「見晴台へ2(あとは切れていて読めない)半柵城跡」という道標がありました。自然林を歩くと、515.1mピークの手前に平坦地があって、いかにも曲輪らしく、この上が城跡かと思ったのですが、金属製の湯ノ谷四等三角点(515.12m)は灌木に囲まれていて、半柵城跡ではないようでした。更に南に歩くと次の556mピークへは岩場登りとなり、ロープもありました。ここからは八東川沿いが望めました。そして556mの山頂には、半柵城跡の表示がありました。伊田一族の本拠地だそうです([1])。道標にあった「丸瀬山へ2440m」は歩いてきた尾根ですが、北向きに「金鉱跡、第1鉱道へ2360m」が気になりました([2])。展望はありません。

半柵城址から南に歩きました。城跡らしく平坦地や堀切があります。540m+ピークには地籍三角点がありました。展望もちょっとあります。そして急斜面を登ると、下野二等三角点(595.95m)のある山頂に出ました。切り開かれていていて、風が心地よく良い感じです。さらに、ついでと思って574mピークまで行きました。このピークはかなり尖っていて、こちらからが登りやすそうだったからです。ここは実は鉢伏城跡のようです([3])。広い平坦地です。

帰りは下野三角点まで戻って、下山は西寄りの尾根にしました。こちらの尾根から攻め登られることもありそうなので、切掘くらいあるかと思ったのですが、特に何もありません。木の間隔の広い気持ちよい尾根だという他には特筆すべき点はありません。三つめの500m+小ピークから北寄りに曲がって降りる付近は、尾根は石英っぽい岩が多く藪っぽいのですが、西側下方は雰囲気良さそうななだらかな斜面でした。よく見ると林道があって、これがすぐに尾根にも上がって来ましたが、405mピーク手前で終わっていました。ここから405mピークを過ぎる付近は少し藪っぽくなりました。その先では尾根から外れて北に降りなければならないのですが、実際には尾根は平坦地の西端を北に向かって続いていました。ここの平坦地は植林されておらず、木はまばらでとても気持ち良い場所でした。できれば少しくつろぎたかった場所です。尾根は298mピークへと登りますが、ここは倒木の多い歩きにくい場所でした。地形図ほど平坦でもありません。北の尾根に降りる場所はよくわからず、GPS頼りに斜面を降りましたが、意外とすぐに尾根があって、楽に降りられました。

250m+の少ピークから北の尾根にはしばらく緑のネットが張られているのですが、驚いたことにポールの代わりにゴルフのクラブが使われていました。100本以上はあったと思います。近くのゴルフ場で捨てられたものなのかも知れませんが、なんとも贅沢なネットでした。ほとんどの場所でネットは地面に落ちていましたが、クラブは一列に立ったままなので、シュールな風景でした(写真)。その北はしばらく竹藪を抜けて、234mピークに近づくと藪っぽくなりましたが、その中に堀切がありました。これは松尾城だそうです([4])。東寄りに尾根をおりましたが、段々に平坦地が作られており、それが延々と続いていました。この付近だけ背の高い笹が生えている(ほとんど枯れていましたが)のも特徴的でした。平坦地の先は少し急斜面となりましたが、真っ直ぐに降りて、最後は竹藪を抜けて道路に出ました。

予期せず城跡巡りになりましたが、長く充実した山歩きでした。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「因幡郡家」です。

2019年6月8日土曜日

篠山・三田境界の海見山

この山についてはネット上にいくつか情報がありました。福知山線草野駅の東です。南からの尾根を使うと最終的に国道176号線を歩く羽目になりそうなので、今日のコースは[1]とほぼ同じです。古森(こうもり)から舞鶴若狭自動車道の下を通って篠山市林道横尾線を登りました。緩やかに登っていくと、右に小さな板が木に下がっていて海見山登山口と書いてありました。この先は道というより雨が降れば水が流れそうな谷道ですが、だんだん道らしくなっていきました。少しジグザグに登ると、小さな丸太橋のある峠に出ました。峠の東側には風情のある道が地形図とは違って北東に向かっていましたが、ここは海見山に登りました。天候は快適とは言えなかったのですが、道があって快適です。山頂は西には少し展望がありますが、南にはしっかり森が視野を遮っています(写真)。このまま南にも歩けそうでしたが、峠に戻りました。

峠から北には柏野山への道標があり、左手には3体の古そうな石仏がありました。こちらの道も快適でした。途中で別の道と交差したかも知れません。530m+ピークは広くて、そのぶん道が分かりません。マーキングを頼りに東に行きましたが、左手に溜池が見えたのでそちらに降りました。ちいさな溜池で堤防(ちょっと展望あり)を歩くと反対側に柏野山への道標があり、このルートが正解のようでした。この先のマーキングは南の尾根先までまわり、そこから尾根を北に上がって行っていました。ここも気持ち良く問題なく歩ける尾根で、柏野山(573m)に着きました。ここからは地形図の破線道に従って西に歩きましたが、ここも良い感じです。550m+のピーク(古森山?)に着きました。

ここから南に尾根を降りて行って、柏野山へのルートに戻れば藪山度は0に近いのですが、下山は少し藪に挑戦しました。西に向かって林道横尾線に出られればよいのですが、破線道が見当たりません。そこで常套手段として北向きの尾根を降りました。ここまでよりは藪っぽいとは言え、問題なく歩ける尾根です。途中で西に尾根を曲がると、だんだん藪っぽくなりました。尾根上に灌木などが多い場合には、少し北側を巻きましたが、徐々にシダが増えてくると、その中を突っ切る場所もいくつかありました。そして標高350m付近はシダ藪で、高速道路が正面に見えました。高速道路側に降りる訳にはいかないので、南の方に降りました。シダ藪ですが、踏み跡があるようでした。ただし背丈ほどのシダが茂っている所もあって、雨上がりだったためにびしょ濡れになりました。そこを抜けるとシダの背丈が少し低くなりましたが、藪は続きます。意外と長いこと藪を抜けて、最後は小川を渡ってちょっと登ると林道に出てきました。この下山は正解とは言えません。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「篠山」「藍本」です。