2011年5月3日火曜日

藤無山ダイレクト


ダイレクトと言ってもいろいろな方向がありそうですが、これは南からダイレクトです。地形図で藤無山を見ると、南に延びた尾根は小原の集落近くに達しています。ここから登ろうという計画です。直線で3km、標高差は700mほどです。

兵庫県道521号道谷三方線を三方町から公文川沿いに北上し、小原を過ぎると分岐があります。右は志倉に行く林道で、左は「この先通行止め」の看板が出ている道谷三方線です。この分岐点に空き家になっている人家があり、その裏手から尾根に登りました。最初は非常に急勾配で、ちょっと無理な登山です。少し西に行くと小さな尾根があるので、そこから登るのが正解かも知れません。頑張って10分ほど登ると、やや勾配が楽になって、木に赤いペンキが塗られています。ここが標高500mくらいで、さらに登ると600mのピークに達しました。ここからが本格的な尾根歩きとなります。この先560m+の鞍部まで降りますが、この付近はネットがあります。時々道がありますが、全体に藪っぽくて歩き易い尾根ではありません。とは言え枝をかき分けて歩かねばならないのは一部だけで、落ち葉を踏んで木の間を楽に歩ける部分の方が多かったと思います。倒木は多少あります。岩場は少ないようです。

それにしてもずっと登りですから、気を抜けません。標高が900mくらいになると、植生が変わってアシビが増えてきます。そして950m付近で南東からの尾根と合流しますが、この尾根は伐採してあり、合流点では展望が得られます。この先は気持の良い幅広くなだらかな尾根となります。最後は笹が茂っていますが、道が通っており、藤無山頂上に出ました。2時間20分かかりました。黄砂で展望が悪かったのが残念でした。三本杉二等三角点(1139.24m)があります。

下山は東の尾根伝いにしました。まず急斜面を東に降り、宍粟市と養父市の市境の尾根を歩きました。途中に岩場があり、その先に「志倉川源流登山口方面下山道」という標識があります。これは志倉に向かって伐採された尾根を降りるコースで、一般的にはこれが正解でしょう。この分岐点の東は倒木でやや荒れていますが、すぐに尾根は広々してきます。防火帯かも知れません。展望も良好です。これから歩く尾根が目の前に見えていました。気持ちよく946mピークまでアップダウンを歩き、南に尾根を曲がりました。ここから再び長い尾根歩きです。

最初は植林ですが、930mピークを過ぎると尾根に灌木が増えてきます。ちょうど芽が出てきたところで、枝を折らないように気を遣って歩いていたので、時間がかかりました。896mピーク付近からは、植林活動(伐採活動)の後なので尾根に道が付けられていました。「近畿中国森林管理局」のピンクのbiodegradableテープが木に付けられています。877mピーク付近まで、尾根にはずっと道があり、東に西に展望がありました。藤無山も見えますが、東側も高い山がないため遠くまで見渡せます(写真)。黄砂がなければ、もっと遠くが見えたでしょう。お勧めの尾根です。

この後は、再び藪っぽくなります。しかし尾根が西に曲がる付近は植林です。ここから少し西に進んで、藪っぽいピークからまた南に細い尾根を歩きましたが、この付近は再び植林になります。防火帯のように尾根が広く伐採されているため、落ち葉を踏んで良い気分で歩けました。そして、由宇屋三等三角点(799.58m)に着きました。ほとんど埋まっておらず、地面に置いてある状態でした。ここからは真っ直ぐ南に小原の集落に降りる尾根もありますが、地形図では破線道が出発点の分岐点に降りるようになっています。この道があるか探してみようと、破線道の方向に尾根を降りました。あまり期待していなかったのですが、やはり道と呼べるものは無く、ただ尾根が続くだけでした。木にピンクのテープが付いているので一応はルートなのでしょうが、最後は非常に急峻になって、木に掴まりながら降りました。確かに出発点には出られました。

全行程5時間ですが、距離も標高差もかなりあります。部分的には気持の良い尾根が何ヵ所かあるので、あとは我慢して歩くしかありません。標石やマーキングは多く、登山ルートでないにしても決して未踏の尾根ではありません。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「戸倉峠」です。

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